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2016年02月25日

「エスパイ」藤岡弘、小松左京、草刈正雄

小松左京原作の「エスパイ」を映画化した1974年の藤岡弘主演の映画が、超能力を本格的に扱った作品としては

日本初だったと思う。

東欧の架空の国バルトニアの首相の来日をチャンスに暗殺して世界の破滅を目論む悪の超能力者ウルロフ(若山

富三郎)が率いる組織とそれを阻止して世界平和をめざす超能力者との対決を描くSF映画である。


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国連から委託を受けて悪と戦うグループのリーダーに加山雄三が扮し、藤岡はそのナンバーワン部下の田村という設


定である。由美かおる扮するマリアはその超能力者グループのメンバーである。プロのドライバーだったのが


その能力を認められてスカウトされるのが草刈正雄が演じる三木である。三木は最初は自分の力を制御できなかった

が訓練によって超能力を高めるのに成功する。しかし悪の組織に反撃して敵を殺害して苦悩するのだ。

ウルロフは加山扮する法条グループの弱点が女性のマリアにあると見て誘拐する。

田村はマリアを救出しようと敵のアジトに侵入するが、マリアは催淫剤によって忘我の状態になっていた。

しかし田村は敵の罠にはまり囚われの身となる。身動きが取れない田村の目の前でマリアは裸になり、黒人と

性行為に及ぼうとする。田村の怒りが極限に達したとき、念力で黒人の舌を引きちぎった。

のたうちまわる黒人。しかしウルロフはこんなことでは、世界制服の野望を諦めないのだ・・・


スパイと超能力という融合させた当時としては画期的な作品である。念力やテレパシー、テレポーテーションといった

なかなか証明できないテーマと人間愛を軸に作られている。

そして極悪人のウルロフにも悲しい過去があったことも描かれている。

若山は時代劇やヤクザ映画のイメージが強くSFは珍しいが快演技は注目である。

この映画の公開当時、日本は超能力ブームでテレビでは毎週のように取り上げていたのだが・・

主演の藤岡も仮面ライダーをはじめこの頃が脂が乗り切っていた。脇を固めるのが草刈や加山となかなか豪華

である。尾崎紀世彦のテーマ曲「愛こそすべて」は名曲である。

ラストシーンの迫力は迫力がある。監督は福田純


エスパイ (角川文庫)


posted by ハヤテ at 17:07| SF映画
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