新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2020年03月22日
チェコのコロナウイルス感染症情報(三月十九日)
運動不足によるお疲れモードで、今日は、今日も? ちょっと手抜きモードである。最初の感染者が出てしばらくして、チェコの厚生省では、情報を集約して随時更新していくページを公開している。それが、ここ。
一番上に、今回のウイルス感染症に関する基本的な情報が簡潔に記され、その下に、左側に検査を受けた人の数、真ん中に感染者の数、右側に完治した人の数が置かれている。最初は感染者の数だけだったのだが、何日か前につかされた。バビシュ首相の検査を増やすという方針を受けて、これだけたくさん検査をしていますよという広報の必要が出てきたのだろう。
現場では悲鳴を上げていて、感染症が疑われる人以外は検査しない、というよりは、できないと宣言しているのだけど。検査、検査とうるさい人は、政治家の中にも多い。感染者に関しては、完治したことを確認するために、何度も検査をすることになるわけだし、検査できる機関が増えても、検体を採取する病院の負担は減らないわけだから、病院が意味のない検査を拒否するのは当然である。9割以上は陰性で、陰性であることが感染してないことを完全に否定するわけでもないという話だし。
完治した人の数も、最初のさ3人が完治するまでは存在しなかった。症状自体はかなり前に消えていたようだが、検査で陰性の判定が連続2回出ないと完治と認められないらしいから、時間がかかったようだ。とまれ、病気から回復する人が出始めたことはいい傾向である。これが毎日増えていくようだといいのだけど、3で止まっている。
この部分で不満なのは、重症者の数がどれぐらいなのか、どのぐらいの数の人が集中治療室に入っているのかという情報がないこと。重症者の数はここしばらくずっと二人と言われているけれども、そのうちの一人が別の人に代わったような気もするし、重症者になった人の総計と、現時点で重症の人のデータが必要か。できれば入院している人と、自宅療養の人の数もあると、病気に対するパニックも収まると思うのだけど、ここで軽症者ばかりで入院すら不要の人が大部分であるなんて数字が出ると、現在の政府の強硬な対策に対する反対が巻き起こるかもしれない。
その下から始まるセクツェ1は日ごとの感染者数の変遷が概観できるようになっている。毎日朝と夕方の二回定期的にデータが更新されている、はずなのだけど、更新の時間がずれることも多いし、昼ごろみたら朝とは数字が違っていることもある。感染者数は赤で示されていて、検査した人の数は青で示されている。
セクツェ2は、各地方の保健所が集計したデータを地方別に表示したものだが、国全体の統計と数字が合わないのはなんでだろう。感染した場所もグラフになっていて、当初はチェコ国内はほとんどなかったのが、国内感染者の割合が日に日に高くなっていった。国外での感染地は、当然イタリアが圧倒的に多いが、当初はあまりいなかったオーストリアでの感染者が増えているのが気になる。
この部分で一番興味深いのは、地方別の感染者数のグラフで、当初はプラハとウースティー地方が圧倒的に多かったのが、プラハが圧倒的なのは変わらないものの、リトベルなどが閉鎖された直後にはオロモウツ地方が一気に数を増やして2番目になったりと日に日に状況が変わっている。最近増えているのは中央ボヘミア地方である。
ここもなあ、地方別の重症者数とか、完治者数とか出してほしいよなあと思う。それから、オロモウツ地方の感染者数を町ごとに一覧にしたこのページのデータと微妙に合っていないことがある。町とはいっても、周辺も含んだ、かつてのオクレスと呼ばれた行政単位別の集計である。リトベルとウニチョフが圧倒的に多いのがわかる。
このセクツェの一番下は、男女別、年齢別の感染者数のグラフ。以前は地方別の自宅待機者数の数のグラフもあったのだが、外出禁止令でほとんど全員自宅待機状態に近くなったことで不要な情報として削除されたようだ。自動車工場などの大工場でも従業員の不足や、組合の要求から操業停止を決めるところも出始めていて、政府の職場への往復は外出禁止の対象にならないと言うのも有名無実に近づきつつある。
最後のセクツェ3は最近追加された部分で、バビシュ政権が最近繰り返し入手のあてがあることを自画自賛している、マスクなどの医療関係者が感染防止のために身につける装備を、どれだけの数、各地方に配分するかという表である。この手の物資の大半は、ゼマン大統領が中国に出かけて、中国政府と交渉して確保することに成功したものだというが、当然無料でもなく、通常価格でもなく、品薄になっている現状にあわせた価格での購入で国庫に大きな負担をかけることになる。
何週間か前には、世界中が病禍に見舞われた中国に対して、大量の救援物資を、当然無料で送ったわけだが、中国はその恩も忘れて病気をねたに世界中を相手に商売をしているわけである。下手をすればこのコロナウイルス騒動で、火事場泥棒的に儲けた中国だけが、経済危機が軽く済むなんてことになりかねない。
2020年3月20日24時。
タグ:コロナウイルス