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2020年03月08日

ゼマン大統領と側近の愚行(三月五日)



 少し前、イタリアで新型のコロナウイルスの感染が爆発的に広がり始め、それがチェコにも到達するのは時間の問題だと言われていたころ、ゼマン大統領の側近二人が中国を訪問した。現在はチェコと中国を結ぶ直行便は停止されているから、政府特別機を出したのではないかと思うのだが、この時期にそこまでしてわざわざ出かける必要があったのか大きな疑問である。

 さらにチェコの人たちをいらだたせたのは、感染のリスクが高い地域として指定されている中国から帰ってきたのだから、14日間の自宅待機を命じられたはずなのに、二人のうちの一人が平然としてプラハ市内のレストランで食事をしているところが目撃されたことである。これは最大で50万コルナの罰金を科されてもおかしくないという人もいたようだが、ゼマン大統領の側近にそんなものが科されるはずはない。
 中国に行ったから感染したはずだという短絡的な決めつけは危険だが、国全体が感染の侵入と拡大に神経質になっている時期に中国に出かけた上で、国の命令を大統領の側近が無視するというのは、理解できることではない。今回のウイルス感染症が大して危険ではないというのと、自宅待機命令を無視するというのは別の話である。自宅待機が一番強い命令で義務だったのか、軽めの要請だったのかは判然としないのだけど、行き先が中国だったことを考えると命令だったはずである。

 そして、今度は、チェコでコロナウイルス感染者が出始めている中、ゼマン大統領本人が中国を訪問するという。何でも中国政府が、旧共産圏の中欧と呼ばれる地域の国々の代表を集めて会議を開催するらしいのである。ゼマン大統領は、この会議には、中国が約束したほどの投資をチェコにもたらしていないことに抗議する意味を込めて欠席すると言っていたのだが、いつの間にか気が変わって出席することにしたらしい。
 実はこの会議の出欠をめぐって交渉するために中国に出向いていたのが、上記の側近二人だというのだが、わざわざ出かける必要があったのか。どうせ、中国からの投資を増やしたければプラハの反中国の動きを押さえろとか、上院議長の台湾訪問を阻止しろとか、ろくでもない条件を押し付けられて帰ってきたに決まっている。ゼマン大統領の仕事は北京でその条件に署名することである。藤氏のためなら内政干渉さえ受け入れるってのがヨーロッパ的民主主義なのかねえ。

 いまだに新型ウイルスの病禍が治まらない中、外国から代表団を呼んで国際会議を行うという中国の厚顔無恥な行動にはあきれ果てるしかないが、よく考えれば中華帝国が朝貢国の事情を斟酌するわけはないのだ。朝貢を認める代わりに、倭寇を鎮圧しろと命じられた足利将軍家と同じような立場にゼマン大統領は立たされているわけだ。今の中国にそんな権利があるわけはないのだが、投資と中国に進出した企業を人質にして恫喝してくるのである。
 かつての大明帝国は、朝貢でもたらされた物品の価値以上のものを下賜していたから、言われたとおりに倭寇退治をするだけの価値はなくはなかったのだろうが、現在の共産帝国が朝貢国に得た利益以上のものを与えるとも思えない。少なくとも新型ウイルスに感染するリスクを冒してまで足を運ぶ意味はないはずである。ゼマン大統領は、年齢といい、持病といい、感染した場合に重症化するリスクが高いのだし。

 側近の行動を見ていると、李下に冠を正さずなんて意識は、大統領には求められそうもないから、中国から帰国しても、14日間の自宅待機なんか無視して、あちこち出歩きそうである。ゼマン大統領は次の選挙には出られないのだから、人気取りのために中国からの投資を増やす必要はないと思うのだけど。下手に中国資本を招き入れると、中国に食い物にされてチェコ経済がぼろぼろになる未来しか見えない。

 この日、チェコでは新たに4件の感染が確認され、感染者は全部で12人となった。全員軽症以下で中にはすでに症状が消えた人もいるらしいが、予定どおり最低でも14日間は病院に隔離され続けるようだ。しばらくは増え続けるのだろうなあ。
2020年3月5日24時、










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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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