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2018年12月27日

数詞の格変化100(十二月廿二日)



 99の次は100、つまり「sto」なのだが、この言葉は数詞であると同時に、前に数詞を伴って名詞的に使用される。「sto」は「o」で終わるので、中性名詞扱いで、「město」と同じ格変化をすることになる。だから、理論上は、100は「jedno sto」となるのだが、実際には「sto」だけで使うことが多い。念のために単数の格変化を復習しておこう。

100
 1 (jedno) sto
 2 (jednoho) sta
 3 (jednomu) stu
 4 (jedno) sto
 5 (jedno) sto
 6 (jednom) stu
 7 (jedním) stem


 複数も原則として「město」と同じなのだが、200の場合だけ、特別に「stě」という形を取る。だから1格で複数形の「sta」を使うのは、300と400の場合だけである。500以上は複数2格で「set」を使わなければならないし。格変化はそれぞれ以下の通り。

200
 1 dvě stě
 2 dvou set
 3 dvěma stům
 4 dvě stě
 5 dvě stě
 6 dvou stech
 7 dvěma sty


300+400
 1 tři / čtyři sta
 2 tří / čtyř set
 3 třem / čtyřem stům
 4 tři / čtyři sta
 5 tři / čtyři sta
 6 třech / čtyřech stech
 7 třemi / čtyřmi sty


500
 1 pět set
 2 pěti set
 3 pěti stům
 4 pět set
 5 pět set
 6 pěti stech
 7 pěti sty


 切りのいい数字ならこれでおしまいなのだが、例えば535などの数字になると、「pět set třicet pět」として、「pět set」「třicet」「pět」という三つの部分に分けるか、「pět set pětatřicet」と二つの部分に分けるかして、それぞれの数詞を格変化させなければならない。「pět set pětatřicet」を使うと、百の位、一の位、十の位の順番で数字を読むのが嫌で自分では使えないので、「pět set třicet pět」として三つの数字を別々に格変化させることが多い。いや、細かい数字は格変化させたくないので、だいたい300とか、350とか切りのいい数字にしてごまかすことの方が多いかな。

 またこの「sto」が使えるのは、900(devět set)でおしまいではなく、1100から1900までも、それぞれ「jedenáct set」「devatenáct set」という形で表せる。もちろん「tisíc」を使って、「tisíc sto」「tisíc devět set」としてもいいのだが、特に年号の場合に前者がよく用いられる。
 500以上は、例えば「pět set žen」と100もその後の名詞も複数2格になるから問題はないのだが、200から400の場合に、「dvě stě žen」「tři sta žen」と100は複数1格、名詞は複数2格という組み合わせになってなんとも落ち着かないのである。

 それはともかく、これで100は完璧だと言いたかったのだけど、ニュースを見ていたら、「před sto lety」というのが聞こえてきた。何で「sto」は7格になっていないのだろう。それに文にしたときに「Tři sta lidí byla」がいいのか、「Tři sta lidí bylo」なのかよくわからない。後者を使っているけど、「sto」が名詞的に使われることを考えると後者のほうがいいような気もしてくる。やはりチェコ語は難しい。
2018年12月22日22時10分。








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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



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