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2017年09月30日

チェコ対アイスランド(九月廿七日)



 女性名詞の話を続けようかと思っていたら、ハンドボールの女子代表の試合が行なわれたので、今日はハンドボールの話である。今年の12月にドイツで行なわれる世界選手権の予選が終了したばかりだというのに、来年フランスで行なわれるヨーロッパ選手権の予選が始まった。ハンドボールでは隔年でヨーロッパ選手権と世界選手権が行なわれるので、予選のサイクルが短く、ときどきどちらの予選をやっているのかわからなくなることがある。

 今回の予選で対戦するのは、デンマーク、スロベニア、アイスランドの三カ国。下馬評としてはデンマークが一番強くて、チェコとスロベニアが二位の座を争うというところだろうか。アイスランドの女子は、男子ほど強いイメージがない。このホームでのアイスランドとの試合に勝たないと、二位争いも苦しくなりそうである。アイスランドとはつい最近も予選で対戦したような気がするけれども、あれは男子のヨーロッパ選手権の予選だった。
 チェコ代表は温泉街ルハチョビツェでの合宿を経て、ズリーンでの試合に臨んだ。審判はルーマニアの女性二人、バルカンのチームとの試合ではないので変な笛が吹かれることはないだろう。チェコ代表が実力の差を発揮して大差で勝つことを期待しながら試合が始まるのを待った。

 前半は、ひどかった。最初にフルプコバーが得点を決め、三点差をつけたときには、このまま点差が開いて後半には控え選手を試すことになるかなと思っていたら、チェコ代表がミスを連発して、一進一退の攻防になってしまった。
 チェコの選手たちが新しい予選の最初の試合ということで神経質になりすぎている面もあったし、シーズンが始まったばかりで、試合勘が戻りきっていない選手もいたのかもしれない。最大の原因はアイスランドのディフェンスが予想以上に固かったというか、動きがよかったことである。ルズモバーにマンマークが付けられたのは厄介で、チェコの選手たちがパスミスを繰り返す原因になっていた。アグレッシブに当たってくるディフェンスに、チャンスを待ちきれずにディフェンスが崩れていないのに強引にシュートに行って外したり、ブロックに引っかかったりというシーンも散見された。

 アイスランドの守備は時にアグレッシブすぎて、退場を出すことも多かったが、チェコ側が焦ってミスを連発したせいで、最初の退場では特に点差が開くこともなかった。試合に大きな影響を与えたのは前半終了間際の退場で、そこで一気に三点取れて四点差まで突き放せたのが大きかった。
 それにしても昨年からのルール変更によってキーパーも普通のフィールドプレーヤーと同様に自由に交替できるようになったことで、退場者を出したときにキーパーを引っ込めてフィールドプレーヤーを送り込んで攻撃するという作戦をとるチームが多いのだが、現時点ではメリットよりもデメリットが目立っている。
 この試合のアイスランドもこの作戦をとっていて、そのおかげで挙げられた得点がないというわけではないが、守備に戻る際にキーパーとの選手交代にミスがあって(キーパーが中に入るのが早すぎた)、さらに退場者を出したり、チェコのキーバーのサトラポバーに代表初得点を許したりしていた。相手のシュートを止めて、コートの反対側のがら空きのゴールめがけてボールを投げたわけだ。
 キーパーを引っ込めた場合ディフェンスにパスをカットされたらほぼ100パーセント失点するというのは、二分間の退場時間中に取れるのがせいぜい二点、よくても三点でしかないことを考えると、リスクが大きすぎる。チェコ代表は退場自体が少なかったこともあるが、こんなリスクの高い作戦は取らず普通にプレーして、傷口を広げるようなことはしてはいなかった。

 後半に入ると、地力の差が出た言うべきか、チェコ代表が落ち着いたというべきか、安心してみていられる展開になり徐々にリードを広げ、最大で八点差まで行った。最終的には30対23の七点差での勝利だった。前半を見た限りではここまで点差が開くとは思えなかったのだけど、後半に入ってあれだけアイスランドの守備に苦しめられていたのがウソのように、攻撃の際のストレスがなくなり得点を重ねられるようになった。実際の点数としては前半も後半も15点だから、大きな違いがあるわけではないけれどもさ。

 後半には、滅多に見られないシーンが二つあった。一つは、二人の審判のうちの一人が、こけるか何かして片手の骨を折るけがをしたため、途中で笛を吹けなくなって、コートの外で治療を受けていたことだ。これが接戦だったらどうなっていたかはわからないが、すでにチェコの勝利はほぼ確定と言えるだけの点差が開いていたので、他にどうしようもなかったとも言えるけれども、残りの10分ほどは審判が一人しかいない状態で試合が続けられた。
 サッカーだと主審、副審に第四審判がいて、問題があったら交替できるようになっているけれども、ハンドボールの試合に予備の審判が置かれるということはないのである。中継を担当したチェコテレビのアナウンサーも解説の元ハンドボール選手も、こんな審判が怪我をして一人で笛を吹くというのは初めて見たと言っていた。子供たちの試合なんかだと最初から一人ということもあるけどそれはまた別の話である。

 もう一つは、アイスランドのペナルティースローで、交替で入ったチェコのキーパーのクドラーチコバーが、ペナルティーを止めただけでなく、そのリバウンドからのシュート、さらに二度目のリバウンドからのシュートまで三本連続で止めたことだ。男子のガリアや、シュトフルが当たっているときに二本連続で止めたのは何度か見たことがあるけど、連続三本というのは初めてじゃなかろうか。ペナルティを止めただけでも会場がわくのに、さらにに二本連続でだったので、会場だけでなくアナウンサーも解説者も大興奮であった。

 とまれ、いつものようにフルプコバーとルズモバーが中心の攻撃で、この二人がそれぞれ九点、五点取ったのだが、今回は若手のセンタープレーヤー、イェジャープコバーが六点、再度のマラーが四点と二人に頼るだけでなくなってきたのが、今後に向けて楽しみである。相変わらずポストプレーからの特典が少ないし、クネドリーコバーやサルチャーコバーというベテランのサイドプレーヤーの活躍が少ないのが気になるが、日曜日のスロベニアでの試合での活躍を期待しよう。
 サッカーの試合だと片手間に見てしまうことも多いが、ハンドボールの試合はやはり見入ってしまうなあ。
2017年9月29日17時。





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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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