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2017年09月14日

下院総選挙3(九月十一日)



承前
13 Blok proti islamizaci - Obrana domova
 「反イスラム化ブロック――祖国防衛」党でいいのかな。もともとはチェスケー・ブデヨビツェの南ボヘミア大学の准教授で昆虫学者として知られるマルティン・コンビチカ氏が中心となって設立した政党で、当初は「チェコにイスラムはいらない」という名前の団体だったらしい。
 コンビチカ氏は各地で反イスラムのイベントやデモ行進などを組織し、自称日系人政治家のオカムラ氏と協力することが多かった。その後、オカムラ氏は言動に一貫性がないことをとがめられて、党首を務めていたウースビット(黎明)党から追放されてしまうのだが、コンビチカ氏の党はオカムラ氏を排除したウースビットと協力を進めていく。
 その協力関係が金銭的な問題で破たんした後、コンビチカ氏は、反イスラム化ブロックから姿を消す。それが本当に無関係になったのか、今でも黒幕として存在しているのかはわからない。今回の候補者を立てた党のリストにウースビットが存在しないこともあって、いろいろと憶測はできそうである。
 現時点で反イスラムブロックが議席を獲得するおそれはない。コンビチカ氏にも、その後継者たちにも、潜在的な難民やイスラム教などの異文化に対する反感を、錬金術的に集約して自らへの支持に変えるような能力はなさそうだ。ただ、今後のことを考えると、絶対ないとは言い切れないのが、残念ながらチェコの現状である。


14 Občanská demokratická aliance
 市民民主同盟、略してODAは、90年代の終わりに当時のバーツラフ・クラウス首相のスキャンダルが発生したときに、ODSからたもとを分かった政治家たちが結成したグループである。イメージとしては、80年代の日本の新自由クラブというところか。
 2000年代の初めには、自由連合、キリスト教民主連合とともに、四党連合という形で選挙に出て当選者を出し連立与党に参画したこともあったが、自由連合が姿を消した後は、このODAもすっかり存在感がなくなっていた。正直な話、今回の選挙に候補者を立てているとは思わなかった。
 ODSからクラウス氏が姿を消して久しい現在、ODAは、ODS以上に、その歴史的役割を終えたと言ってもいい。


15 Česká pirátská strana
 緑の党の後を追うように、ヨーロッパに広がりつるある海賊党である。下院には議席を持っていないが、上院に党員ではないようだが、海賊党に推薦されて当選した議員がいる。それから西ボヘミアのカルロビ・バリ地方では、地方議会に議席を得て地方政府では与党になっているはずである。
 今回の選挙でも、事前の予想では議席が取れるかとれないかぎりぎりになりそうだというのだけど、わけのわからない政策を掲げているから、当選したら国会が混乱しそうだなあ。緑の党と同じで、一回ぐらいは下院に議席を獲得してもいいかもしれない。でも、主張が特殊すぎるから、VV党やANOのように、既存の政党にうんざりしている層の受け皿にはなれないだろう。その点は安心できるのだけどね。


16 OBČANÉ 2011-Spravedlnost pro lidi
 「市民2011」と訳しておこうか。副題は「人々に公正さを」。詳細は不明。2013年の下院の選挙ではプラハ選挙区にしか候補者を立てなかったというから、本気で議席を獲得しようと考えていたわけではないようだ。議席獲得には全国で5パーセントの得票率が必要になる。


17 Unie Hrdosti, Aktivity, Vlastenectví, Empatie a Lidskosti 2017
 全体としては、訳しようがないので、連合(Unie)の後に二格で続いている言葉をそれぞれ訳しておくと、「誇り」「行動」「愛国心」「感情移入」「人間性」ということになる。団体の結成が2017年ということで、末尾に数字が入っているのだろう。これもよくわからない団体である。


18 Česká národní fronta
 「チェコ民族戦線」、いや、「国民戦線」と訳したほうがいいのかな。これもよくわからない政治団体である。
 「národní fronta」は、チェコの歴史においては、普通、第二次世界大戦末期に、ロンドンにあったベネシュ大統領の亡命政府と、チェコスロバキア共産党が中心となって結成された政治的な同盟をさす。1948年に共産党が政権を獲得し一党独裁体制を築いたことで、実質的には消滅したが、名目上は、1990年まで存続し、共産主義政権の時代には、選挙の候補者はすべてこの国民戦線から立候補したことになっていた。
 チェコ語では他にもベルギーの右派の政党、南ベトナムの民族解放戦線を「národní fronta」という言葉で表すから、この「Česká národní fronta」が、右なのか、左なのかはよくわからない。フランスの国民戦線のことを考えたら、極右の政党なのかな。


19 Referendum o Evropské unii
 「EUについて国民投票」党?でいいのか。EU加盟前の2003年に行われた加盟の是非を問う国民投票のやり直しを求めているのだろうか。これもよくわからない。


20 TOP 09
 2009年に、キリスト教民主同盟から分裂して成立した政党である。当初は人気者のカレル・シュバルツェンベルク元外相が党首として党を代表していたが、実質的には現在の党首である元財相のカロウセク氏の政党だと言っていい。
 カロウセク一派の脱退によって、2010年の下院の選挙で議席を獲得できなかったキリスト教民主同盟が、前回2013年の選挙ぐらいから、支持率を挙げて党勢も回復傾向にあるのに対して、TOP 09は入れ替わるように支持率を落としつつある。大統領選挙に立候補したシュバルツェンベルク氏が党首の座を引いたもの影響しているはずである。
 ANOのバビシュ氏とカロウセク氏の争いは、共に経済の専門家を自任しているだけに、激しく時に目くそ鼻くその言い合いと化してみっともないことこの上ない。カロウセク氏の言動に嫌悪感を感じるチェコ人は多く、この人が党を代表している限り、結党直後の勢いを取り戻すことはないだろう。
 他に誰が、となったときにすぐに出てくる政治家の名前が存在しないのもこの党の弱点と言えるだろうか。カロウセク氏、シュバルツェンベルク氏以外でTOP09というと、元防衛大臣で在任中の軍用機の購入に関して裁判沙汰になっているパルカノバー氏ぐらいしか思い浮かばないのである。
 個人的にも、外国からの郵便物への課税とか、ビザを取るのにチェコの保険が必要とか、外国人いじめの政策を主導したカロウセク氏を許す気はないので、この党も早々に消滅すしてくれることを希望している。シュバルツェンベルク氏が政界から引退した今、存在意義もなくなっていることだしさ。
9月13日16時。






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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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