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2017年09月16日

下院総選挙5(九月十三日)



承前
28 Dělnická strana sociální spravedlnosti
 こちらは、がちがちの極右、ネオナチ政党である。もともと「Dělnická strana(労働者党)」として活動していたのが、裁判所の解散命令を受けて改組して、名前を多少変更して、つまり「社会的公正さ」という言葉を付け加えただけで、活動を続けているものである。
 国政選挙では議席を獲得したことはないが、地方選挙、どこかの町の議会の選挙で議席を獲得したことはあるらしい。この党と連立を組む組まないで地方組織と中央がもめた党があったと記憶している。
 ユダヤ人、ロマ人の後は、スラブ人の撲滅も計画していたというナチスを、スラブ人のチェコ人が崇拝し、ドイツのネオナチと手を組むのは全く理解できない。


29 Svoboda a přímá demokracie - Tomio Okamura (SPD)
 ウースビットを追い出されたオカムラ氏の政党である。自由直接民主主義党でいいや。ウースビットは候補者を立てていないようだが、この党も、特に党首が意味不明なことばかりやっているので、そろそろチェコ人も飽きるんじゃなかろうか。
 チェコの日本大使館ではかなり丁重に扱っているようだが、このオカムラ氏が政治家をやっていることで、日本にメリットがあるかと言われると疑問である。チェコに住む日本人にとってはデメリットしかない。チェコ人がゼマン大統領の言動について恥ずかしいと言うのと同じレベルで恥ずかしさを感じさせられることが多い。これがオカムラとかいう日本の名字ではなく、ノボトニーとかチェコの名字だったら気にもならないのだけどさ。


30 Strana Práv Občanů
 略称がオカムラ党と似ているゼマン党である。オカムラ党がSPDなのに対してこちらはSPO、似ているだけではなく最近はなぜか協力関係にあるようである。
 この市民権利党(へんな訳だ)は、大統領選挙に破れて政界を引退し隠棲していたゼマン氏が、初めての直接選挙による大統領選挙に向けて政界復帰するのを準備するために、結成された党である。当初は「ゼマノフツィ(ゼマン支持者たち)」なんて呼ばれ方をすることも多かった。不偏不党が原則の大統領になって、直接の関係はなくなったようだが、今でもゼマン党だと思われている。今回の選挙にこの党から立候補したフランティシェク・リンゴ・チェフ氏は、ゼマン支持者の自分がゼマン党から出るのは当然だと語っていた。


31 Národ Sobě
 これまた訳しようのない党名である。「民族は自らのために」と直訳しても党名にはならないし、トランプ大統領に倣って「民族ファースト」なんていうのも気持ちが悪い。名称だけでなく、実態も不明だから、どうでもいいか。


 以上計31の政党、政治団体が候補者を立てている。

 チェコでは下院の選挙には無所属で立候補することはできない。ただし、党員でなくても候補者として立てることは可能なので、各党の候補者名簿の中には、非党員の候補者もいるはずである。当選した後は、非党員のままその党の議員クラブに所属する場合もあるし、入党することもある。でも、こういうのは無所属とは言えんよなあ。
 現実問題として、この31の団体のうち、議席を獲得するのが確実なのは、ANO、社会民主党、共産党、市民民主党の4つだろうか。議席を取る可能性が高いのが、キリスト教民主同盟とTOP09の二つで、取ってもおかしくないのが市長無所属同盟といったところか。緑の党や海賊党、オカムラ党やゼマン党は、5パーセントを越える選挙区は出るかもしれないが、チェコ全土で5パーセントという議席を獲得するためのかなり厳しいラインを越えるのは難しそうである。

 他の政党は泡沫政党なのだけど、極右のネオナチとつながりのある政党にどれだけの票が流れるかは、チェコ社会の今後を占う上でも注目する必要がある。スロバキアでは、マリアン・コトレバ氏の創設した極右政党我らがスロバキア人民党が昨年の国会の選挙で議席を獲得し、中欧スロバキアのバンスカー・ビストリツァ地方ではコトレバ氏を知事として擁して与党の座を占めているのだ。この流れがチェコに入って来ないとも限らない。
 放置しておくと極右に流れかねない右派の層を引き受けられる右側のまともな政党が必要なのだけど、既存の政党で一番右に来るのが市民民主党だからなあ。ということは、将来オカムラ党が右翼の支持者を取りまとめて躍進する可能性もなくはないのか。救いはオカムラ氏の言動が結構支離滅裂で、本物の右翼からすると支持しにくいところか。

 あとは、すでに書いたことだけれども、「SPORTOVCI」が議席を獲得して、素人の立場から政治をひっかきまわしてくれないかなあ。政治の世界では常識として、誰も取り上げないような無駄な政治家の特権に疑問をさしはさんだり、何かのインタビューのときに自慢して暴露するとかしてくれんかな。アントニオ猪木的な方向に進んでもらったら困るけどさ。
 このスポーツ選手の政界進出から、将来大統領が誕生してくれるといいのだけど。政界の汚濁にまみれた政治家大統領よりは、チェコの大統領の地位を考えると、ど素人で問題発言をしたり問題行動をしたりしたとしても、世界的にも知名度の高いスポーツ選手が大統領のほうがましである。今からじゃあ来年の選挙には間に合わないだろうけどさ。
 無駄に長くなってしまった本件はこれでおしまい。
9月15日15時。






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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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