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2016年01月19日

オロモウツビール事情(一月十六日)


 昔、今から四半世紀ほど前に、生まれて初めてオロモウツを訪れたときには、オロモウツで作られたビールを飲ませる飲み屋は確かにあった。どこにあったかや、どんな味だったかまでは覚えていないが、オロモウツのビールというものを飲んだ記憶がある。それが、二千年代初頭に、チェコ語のサマースクールのためにオロモウツを再訪したとき、街中にあふれているビールの看板は、ピルスナー・ウルクエルやスタロプラメンなどの大手ばかりで、比較的地元と言えるのは、リトベルとプシェロフのズブルぐらいしかなかった。
 サマースクールで、先生や大学院生のアシスタントたちに、オロモウツのビールはないのか聞いてみたのだが、まともな返事は返ってこなかった。この人たちにとっては、飲めて美味しければ、どこのビールでもかまわないようだった。一人だけ、「確かホルバという名前のはずだ」という情報を寄せてくれた人がいたが、スーパーでホルバの瓶を見つけて確認してみると、オロモウツなんかではなく、オロモウツからずっと北、ポーランドとの国境にも近いハヌショビツェという町で生産されているものだった。地元のビールを愛する文化なんてものは存在しなかったようだ。
 その後、どういう事情で知ったのかは覚えていないが、オロモウツで作られていたビールの名前はホラン、しかし、すでに瓶しか存在していないということで、飲み屋で生ビールという訳にはいかなかった。しかも、オロモウツの醸造所は、上記のリトベル、プシェロフ、ハヌショビツェの三つの醸造所と共に、企業グループを作っており、オロモウツではすでにビールの生産はしておらず、グループの物流の拠点となっているということだった。生産量が減ったためにグループ内の他の醸造所で生産するようになったらしい。これが十年以上前の話で、以前もあまり見かけなかったが、最近はホランなんてどこにも売られていないので、ブランド自体が消滅したのかもしれない。
 そんな状況の中で、ミニ醸造所つきビアホールとしてオロモウツで最初に開店したのが、テレジア門の近くにあるモリッツである。十年ほど前に開店したときには、オロモウツでは恐らく初めての完全禁煙の飲食店だった。半地下になっている客席の一角にビールの醸造用の設備の一部が見えるように置かれていて、ここでビールが作られていることがよくわかる。そして釜などに使われている銅は、綺麗に磨かれて光っていて、古来あかがねと呼ばれていたのも納得の美しさなのである。ビールは、種類は少なく三種類で、黒ビールもなくて、色の濃いビールしかないけれども、やはり、美味しい。以前職場がこの店のすぐ隣だったころには、日本からのお客さんが来ると、昼食は必ずここに連れて行ったものだが、日本からのお客さんも、昼酒は避けようと思っている私も、思わず飲んでしまうほどに美味しいのである。
 ビールが美味しいからか、この店は、夜になると、いつ行っても込んでいて、よほど早い時間に行かない限り、予約無しで座れたことがない。そして最大の問題は、次の日喉が痛くて声が出なくなるということだ。なぜなら、みんな大声で話をしているので、小さな声では聞こえず、自然と大きな声で話すことになってしまうからだ。日によっては叫ぶような声で話さないと聞こえないこともあって、話をするために行くにはあまり向いていない。二つに分かれているフロアの片方を、借り切ってしまえば、何とかなるかもしれないけれど。
 もう一軒が、今度は現在の職場の近くにあるのだが、大司教宮殿から共和国広場に向かう通りの左側にひっそりと存在している。以前は共和国広場の郵便局の裏と言えばわかってもらえたのだが、最近は郵便局の規模が縮小されて目立たなくなったので、わかりにくくなっているかもしれない。とまれ、この飲み屋は聖バーツラフ醸造所という名称で、以前は街の反対側にあったものが、移転してきたとも、前の店を乗っ取られた主人が改めてこちらに店を開いたとも言われている。
 こちらは、半地下ではなく一階に店があり、二階ではビール温泉と言うか、美容と健康のためにビール浴をしながらビールが飲めるというサービスもやっているらしい。私は経験していないが、知り合いの日本人が、なかなか貴重な体験だったと語っていた。
 ビールの種類はこちらのほうが少し多く、黒ビールもあるし、毎日日替わりで特殊なタイプのビールも提供している。たまにレモンとかオレンジとか書いてあるのは、醸造の材料ではなくて、風味のために果汁が加えられているのだと思いたい。飲んだことがないのでよくわからないけれども。
 しかし特筆すべきは、やはりチェコ語でジェザネーと言われる、普通のビールと黒ビールのハーフアンドハーフである。これは注ぎ方が下手な人がやると、二つのビールが混ざってしまい、ただのちょっと色の濃いビールになってしまうのだが、このお店では、チェコ語の表現を使えば、文字通り二つに切られたものが出てくるのである。師匠にジェザネーの存在を知らされて以来、あちこちで注文してきたが、ここほどちゃんと分かれたものが確実に出てくるお店は存在しない。日本からのお客さんにも、すごいでしょと威張れるのである。
 以前は、あちこち飲み歩く中で、できるだけたくさんの種類のビールを飲むようにしていたが、最近は機会がめっきり減ったこともあって、飲みに行くとなると、この二軒であることが多い。機会が少ない分、おいしいものを飲むのは義務だと思うのである。

1月17日17時



 あるかなと思ってさがしてみたら出てきた。やっぱりピルスナー・ウルクエルは緑の瓶じゃなきゃね。1月18日追記。


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posted by olomoučan at 05:32| Comment(0) | TrackBack(0) | Pivo
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