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2016年01月16日

電子書籍のたそがれ(一月十二日)



 ウェブの書斎、ビットウェイブックス、パピレス、まだ他にもいくつかあったはずだが、これが、私がこれまで使ってきた主な電子書籍の販売サイトである。残念ながら、サービスの再編や終了が相次いだ結果、現在でも使えるのはパピレスだけになってしまった。そのパピレスも最近元気がなく、電子書籍を購入することはほとんどなくなっている。
 確か2010年の秋に、電子書籍専用の端末であるソニーのリーダーとシャープのガラパゴスが発売され、何度目かの電子書籍の夜明けと呼ばれる時代がやってきた。しかし今になって考えてみると、この辺りから、日本国外で日本の電子書籍を購入する環境が悪化し始めたような気がする。
 そもそも、こちらに来たばかりの2000年前後には、大量の本を持ってきていたこともあって、本の購入はそれほど緊急の問題ではなかった。大半は既読の本だったけれども、繰り返し読むのも読書の楽しみであるのだ。ただ、次第にまだ読んだことのない本に対する欲求が高まり、あれこれ探してみたところ、発見したのがパブリや上記のサイトなどの電子書籍を販売しているいくつかのサイトだった。残念なことに、考えようによっては幸いなことに、日本でクレジットカードを作ってこなかったので、支払い方法がなく、最初の何ページかを立ち読みできる機能で満足するしかなかったのである。
 その後、いくつかのサイトでは、ウェブマネーというプリペイド方式のお金のようなものが使えることが判明し、知り合いが日本に一時帰国する際に、5000円分購入してきてもらった。これが、私が電子書籍の購入を決意した瞬間だった。正確に覚えてはいないが今から約十年前のことである。
 お金があるとは言っても、高々5000円分では、買える数はそれほど多くないし、ウェブマネーを定期的に追加する方法があったわけでもないので、慎重に買う本を選んでいた。こっちのサイトにはあるけど、こっちにはないとか、このサイトではウェブマネーではこの本は買えないとか、いろいろな制限があったせいで、複数の販売サイトを使うことになったが、ありがたいことにどこで購入したものでも、閲覧ソフトがあれば問題なく読むことができたのである。ただ、主要なファイル形式が二つあったために、ソフトも、ブンコビューアと、T-Timeの二つが必要ではあったが、現在のように販売サイトごとに専用ソフトが必要だというややこしい状況ではなかった。
 それから数年の間は、何とかウェブマネーを調達して、毎月一〜二冊の割合で、新しい電子書籍を購入し、楽しんでいたのだが、コンピューターを日本語ウィンドウズのものからチェコ語のものに変えたことで、この幸せな時代は終わる。閲覧ソフト自体は起動することはできても、文字化けを起こして読めなくなってしまったのである。後には、エミュレーターソフトの存在を教えられて、何とか読めるようにはなったけれども、活字も読みやすいものではなかったし、文字の並びもどこか不自然で、あえて読みたいと思えるものではなくなってしまった。

 そんな時期に発売されたのがソニーのリーダーだったのである。発売後半年ぐらいたったころに知り合いのチェコ人が日本で購入してきたものを見せてもらって、文字の読みやすさを確認した上で、迷わず購入に踏み切った。つまりは、仕事で日本に行った友人に買ってこさせたのである。電子書籍をPCのモニター上で読むのは、目が疲れて苦痛に感じられることもあったし、それまでに購入していたXMDF形式の電子書籍がそのままリーダーでも読めるというのもありがたかった。これでソファーに寝そべって目の疲れを考えずに読むことができる。
 その後、リーダーは.book形式にも対応するようになり、これは本当に電子書籍の時代が来たと思ったのだ。それなのに冒頭にも書いたとおり、サービスの再編やら何やらが起こり、多くの販売サイトではPCで読むならチェコ語のウィンドウズで動くかどうかも分からない専用ソフトが要求されるようになり、販売される形式も純粋なXMDFや.book形式ではなく、ソニーのリーダでは読めないものになってしまったのである。唯一の生き残りのパピレスでは、販売を停止する出版社や、すでに発売済みのものは残っていても新刊が追加されない出版社が増えてきて、電子書籍の購入欲も低下する一方なのである。
 もちろん、ソニーのリーダーストアなんてのがあるのは知っているが、使えないと評判だった公式の転送ソフトを使わなければならず、外国からはできなかったリーダーの本体の使用者登録や、リーダーストへの機器認証など、やってられるかといいたくなるぐらい手間がかかるようだったので、全く使う気にはなれなかったし、今でもその気はないのである。もっとも支払い方法の問題で買えないのではあるけれども。

 それにしても、国外にこれだけたくさんの日本人がいて、日本語を学習している外国人もいるのだから、外国向けの対応をしてもいいのではなかろうか。日本で自由に本を買えないこういう人たちこそ電子書籍を求めていると思うのだが、hontoとか、BookLiveあたりの大手取次ぎが関わっているところで対応してくれないだろうか。私の知る限り、海外からの購入を想定していて、海外発行のクレジットカードで購入できるところはパピレスだけである。品揃えの面からhontoあたりが、日本向けのサービスのかたわらで外国向けの販売をしてくれると本当にありがたいのだけれど。その際には、使える端末にソニーのリーダーを追加するのと、うまく行くかどうかもわからない機器認証を外国向けには廃止するのを忘れないでくれるとなおありがたい。
1月13日22時30分








posted by olomoučan at 06:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 本関係
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