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2017年02月05日

チェコ語を学ぶということは(二月二日)



 以前も軽く書いたことがあるが、チェコ語を勉強することで、母語である日本語について深く考えさせられることになった。日本語とチェコ語で違っている部分を理解することが、チェコ語の能力を向上させようと考えたときに不可欠だったのである。
 一番最初に意識したのは、チェコ語の先生(チェコ人)に、日本語では、チェコ語と違って、「しませんか?」と聞かれたら、「はい、しません」か「いいえ、します」と答えるんですよねと言われたときのことだ。このときは、チェコ語と同じように「はい、します」「いいえ、しません」と答えると答えたのだが、どうして先生が、日本語とチェコ語で比定疑問文への答え方が違うと思っていたのかが不思議だった。

 チェコに来てから、チェコ語を使う中で、変な間違いを繰り返すことによって、日本語でチェコ語と違う答え方をする場合が二つあることに気づいた。一つは、「気にならない?」と聞かれたときで、「うん、気にならない」と答えてしまう。もう一つは、同じ部屋で仕事をしている同僚が不在のときに、人が尋ねてきた場合である。部屋の中に入ってきて、「あの人いないの?」と質問されたら、見ればわかるというか、いないのはわかった上での、ある意味確認のための質問だから、「うん、いない」と答えてしまう。
 電話で聞かれた場合には、どうだろう。職場や家庭の共用の電話なら、「あの人いませんか」と聞かれたら、「はい、いますよ」と答えるような気がする。「はい、いません」と答えるのは、やむを得ず、他人の携帯に出たときぐらいだろうか。日本では、自分のも他人のも携帯を使ったことがないので、実際にやってみないと何とも言えないのだけど、チェコ語でやり取りするときに、間違いをやらかす状況と、やらかさない状況を考えると、大きく違ってはいないはずだ。母語というのは、普段は無意識に使っているだけに、いざ頭で考えようとすると難しく感じてしまう。


 チェコ語は、英語とは違って、ややこしい時制がないので、日本人には使いやすいのだが、それでも日本語とチェコ語とで使用する時制が違う場面がいくつかある。一番最初に気づいて、一番理解しやすかったのは、日本語では、「まだしていない」という場面で、チェコ語では「まだしていなかった」と言わなければならないことである。
 これは、日本語では「していない」という状態が現時点からも継続するととらえるのに対して、チェコ語では現時点で一度時間を切ってしまって、現時点までは「していなかった」ととらえるという違いなのだろう。日本語で「していなかった」という形を使うのは、過去の一時点を指定してその時点では「していなかった」けれども、すでに現時点ではしてしまったという場合、もしくは今してしまうまでは、「していなかった」という場合である。つまり日本語で、「していなかった」というのは、すでにしてしまったことの裏返しなのである。
 これについて、日本語の時間は継続し、チェコ語の時間は断絶すると、カッコつけて言ってみたことがあるのだけど、自分でもこれで理解できるのか不安になってしまった。言語学者や哲学者のふりは無理だな。

 時制に関して、難しいと言われる完了態と不完了態の区別には、それほど苦労した記憶はない。苦労はしたけど、英語の難解極まる意味不明な時制に比べればはるかに楽なものである(英語を使っていたのは昔のことであまり覚えていないのだが、時制に苦しんだ記憶だけはいつまでたっても消えない)。「やる」とこれからのことを言いたいときには、完了態を使って、今「やっている」の場合には、不完了態を使うという区別で大体乗り切ることができる。
 問題は、これからのことを指す時に完了態を使うのか、不完了態を使った未来形という日本人にとってはないほうが幸せな形を使うかなのだが、これも動作の完成を意識するときだけ完了態を使うようにすることで、何とかしている。ただ、日本語で、今から「手紙を書く」なんて言う場合に、手紙を書き上げることを意識しているのか、書くこと自体を意識しているのか、自分でも区別がつかないことが多いので、間違って使っていることも多いはずである。そこはほら、多少の間違いは、外国人なんだから目をつぶってねというのが、楽しくチェコ語を使うコツである。

 あれ、これで終わっちゃっていいのかな? チェコ語を学ぶということは、日本語を学ぶということでもあるという結論にしたかったのだけど……。文章を書くってのはやっぱり難しいねえ。
2月3日21時。


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