2021年02月03日
ハンドボール三昧続続(正月卅一日)
いよいよ世界選手権も最終日、三位決定戦と決勝を残すのみである。チェコテレビが放映権を持っていて放送の予定だが、ウィンタースポーツシーズンもたけなわで、スキーやバイアスロン、シクロクロス、スケートなどの中継も予定されていて、ハンドボールの中継中に他のスポーツの中継が挿入される可能性もあった。
まずは、三位決定戦だが、前回、2019年にデンマークとドイツで行われた大会に続いて三位を狙うフランスと、前回は七位に終わったスペインの対戦である。試合前の解説で、フランスチームには、延期された東京オリンピックに出場するために、引退を延期してこの大会に出場している選手が何人かいると言っていた。ベテランが多いということだろうか。
試合開始から、スペインが4連続得点を決めたところは、疲れからテレビの前で居眠りをしていて見過ごした。その後、サーブリーコバーが出場するスピードスケートに中継が切り替わり、ハンドボールに戻ってきたときには12−5でスペインがリードしていた。簡単に言えばスペインがこのリードを最後まで守りきったということになる。最終的なスコアは35−29と6点差が付いた。
フランスの敗因はディフェンスが余り機能しなかったことに尽きる。準決勝のスウェーデンとの試合と同じく、キーパーもほとんどシュートを止めることができていなかった。フランスにはいいキーパーがいるというイメージが強かっただけに意外な結果だった。それに対してスペインのキーパーは、1対1でも何本かシュートを止めてフランスの勢いを完全に殺していた。
決勝は連覇を目指すデンマークと、2001年以来の決勝進出のスウェーデン、そのときは負けて準優勝に終わっているが、その前の1999年、今回同様エジプトで行われた大会では優勝している。その意味ではスウェーデンもエジプト大会の連覇を狙っているといってもいい。ただデンマークが最初から優勝候補として見られていたのに対して、スウェーデンは中心選手から何人か辞退者がでるなどの問題があって、大会前は苦戦するだろうと予想されていたらしい。
この試合も、キーパーの出来が結果を決めたといってもいい。スウェーデンのパリチカが、準決勝ほどのセーブを見せられず、後半途中から交代したのに対して、準決勝のスペイン戦では全くいいところがなく、確か一本もシュートを止められず交代していたデンマークのランディンは、準決勝のパリチカ並みに、何本もスウェーデン選手のシュートを止めて見せた。
そして準々決勝、準決勝では試合運びの面で難があったデンマークだが、決勝では作戦が見事にはまっていた。ハンセンの後継者っぽく見えるホルムを前半はベンチに置いて、後半の勝負どころで投入することで、決定的な差をつけることに成功したのだ。ホルムはハンセンより体格ははるかに華奢だけど、長めの髪型とか、色違いのヘアバンドとか意図的にハンセンに似せたスタイルにしているように見えた。
試合開始からしばらくはディフェンスとのコンビネーションもよくなかったのか、シュートを全く止められなかったパリチカが、相手の攻撃になれたのか少しずつ調子を上げて止めるケースが増えていたのだが、途中出場のホルムのシュートに全く対応できていなかった。守備も対応できていなかったのだろうが、同じパーターンで3本か4本連続で決められた。最終的には26−24という2点差でデンマークが勝利したが、最後の10分から15分は、接戦ながらデンマークが完全に試合を支配して、スウェーデンには逆転はおろか、同点にする芽もないと印象だった。
簡単に言えば、選手層のさもあったという事なのだろうけど、スウェーデンもデンマークも、ベテランだけでなく、この大会で代表デビューの選手たちも活躍していたから、来年のヨーロッパ選手権も楽しみである。チェコ代表も、予選の試合を開催できていないけど、出場権を取れると思いたい。チェコテレビが放映権を買い取ってくれんかなあ。
それはともかく、この日の2試合だけでなく、準決勝の2試合も含めた大会最後の4試合は、どれも凄くレベルの高い見ていて面白い試合で、最初から最後まで見通せて満足、満足である。次にチェコリーグの試合を見たら、またつまらなく感じそうなのがちょっと不安である。
2021年2月1日20時。
パリチカは決勝ではキーパー対決に負けてしまったが、大会のベスト7に選出された。
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