アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2021年02月04日

もうめちゃくちゃ(二月朔日)



 バビシュ政権の迷走が止まらない。長官のフリニチカを、スキャンダルがあったものの留任させた新設のスポーツ庁だが、なぜか二人の副長官が解任された。新たに任じられたのは二人とも女性だったが、女性登用という意図があるようでもない。そもそも、チェコは選挙で選出される国会議員や、その議員の中から選ばれることの多い大臣は女性の割合が低いが、省庁の高官には女性はかなり多いのである。
 野党側はこの副長官の交代に関して、説明を求めているが、政府側は具体的な説明をしていない。野党側から辞任、もしくは解任を強く求められているフリニチカの立場を強化するための人事異動なのか、フリニチカを監視させるためなのかはわからないが、長官の交代を選挙が半年後に近づく中、混乱をもたらすだけだとして拒否したのに、副長官は交代させるというのは、意味が分からない。

 それから、最近迷走が止まらなくなっている厚生大臣にもまた交代のうわさが流れている。しかも後任は、バビシュ首相が名目上兼任して、実務はプリムラ一ヵ月厚生大臣にやらせるというのだから、さらに意味不明である。それなら、最初から解任、もしくは辞任の強要はせずに、対策が終了した時点で解任すると約束でもして、無理やり留任させたほうがはるかにましだった。
 ブラトニー厚生大臣の迷走ぶりが酷いのは確かである。感染症対策チームの部下たちが次々に辞めていって機能しなくなりつつあるようだけど、やめた人の話では、パートタイム契約で始めたけど、それでできる仕事じゃなかったとか、仕事を始めてから辞めるまで大臣とほとんど話す機会がなかったとか、医者としてはともかく、組織の運営者としてはあまり優秀ではないことが露呈した。状況が状況なら問題にはならなかったのかもしれないけど。

 大臣が批判されている理由の一つは、スーパーマーケットなどの営業は許可されているにもかかわらず、生活必需品とみなされない一部の商品が販売禁止になっていることと関連する。その一部の商品の販売禁止自体が意味不明なのだが、その一部の商品の指定に関しても、子供向けの服や靴は追加で販売許可にするなど大臣自らが混乱を広げている。
 子供向けというのがまたあいまいで、対象は日本の中学生ぐらいまでになるのだろうか。ただそんな子供たちの中には、うらやましいことに体格のいい子供もいて、普通の子供服や子供用の靴では小さすぎるという子供もいる。そんな大きな子供を持つ親からの批判を受けたブラトニー大臣は、子供向けでなくても、このサイズまでなら販売してもいいとか言い出した。
 これには、ブルノの病院の元同僚たちも、お前が口を出すことではないだろうと批判の声を上げた。仲間褒めとか、同僚のかばい合いの多いチェコでは珍しいことだが、さすがに黙って見ていられなくなったものと見える。専門家の意見を聞く前に、条件反射的に思いついたことを口にしているのではないかという疑いもあって、しばしばバビシュ首相が厚生大臣の言うことは信じないでくれという、信じられない発言をすることもあるほどである。

 一月の下旬にも、ファイザー社がワクチンの供給を一時的に減らすと言い出した際に、厚生省から各地のワクチン接種期間に、ワクチンの新規の接種、予約の受付を停止するようにという指示が出されたらしいのだが、厚生大臣は即座にその必要はないと否定した。その厚生大臣の発言に対して、またバビシュ首相があれこれいちゃもんを付けていたので、実際どういうことだったのかさっぱり理解できなかった。
 その結果、地方によって対応が変わり、予約されたワクチンの接種を取り消したところもあれば、供給量の減少を見込んで最初から予約の数を減らしていて予定異通りに接種を進めているところもあるらしい。相変わらず、チェコは政治家や役人の無能を現場の人間が何とかごまかしているのである。現場がそこまで優秀ではないと、政治の混乱が直接反映されて、どうしようもないことになってしまう。

 政治家の仕事ってのは、細かい規制の対象を云々することではなくて、大枠で何を優先するのか、優先順位を決めていくことだと思うのだけど、チェコの場合にはあまりに具体的なことにこだわりすぎて何を優先しようとしているのかさっぱりわからない。日本もマスゴミの報道に振り回されてわけのわからないことになっているようだけど。
 チェコで唯一、評価できるのは、教育、特に義務教育の学校での授業を復活させようと奮闘している文部省ぐらいである。チェコ社会でも今のままでは現在の小中学生、特に小学校の低学年が教育の面で失われた世代になるのではないという危惧を感じている人が多いのを追い風に、命が大事とか健康が大事という耳ざわりのいい言い訳にひるむことなく、学校での教育の再開を優先させようとさまざまな提案をして厚生省側と交渉している。やっぱ、現状は学問する権利が侵害されているわけだから、非常事態宣言が出ているとはいっても、文部省、まっとうな教育関係者としては見逃せねえよなあ。
2021年2月2日24時。










この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10516674

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。