アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2021年01月22日

ト・イェ・スナット・スランダ(正月十九日)



 またまた思わず、チェコ語にしてしまったけれども、冗談だろうというよりは、冗談であってほしいと思うようなニュースが飛び込んできた。ハンドボール協会の理事会が、今回の世界選手権の出場辞退に至った経緯を調査した結果、監督二人を中心とする代表チームの指導部に責任があるという結論にいたり、その解任を決定したというのである。
 その決定に抗議して理事会の一員である協会長、代表チーム担当の理事である最近引退した(と思う)チュルダなど4人が辞任することを決めたという話も追加された。理事会では9人の理事のうち5人が解任に賛成だったというから、一票差で解任が決まったようだ。誰かが責任をとらなければならなかったのだろうけれども、それを代表の監督に押し付けてしまうのは協会の責任逃れにしか見えない。救いは辞任した協会長が解任に反対したことぐらいである。

 ハンドボールのチェコ代表なんて、世界最高の選手の一人だったイーハがいてやっと世界選手権やヨーロッパ選手権に出場できる、うまく行けば一次グループを勝ち抜けることができる程度のチームでしかなかったのだ。イーハ以外にも監督のクベシュやフィリップ、代表のマネージャーをやっていたノツァルなどのフランス、ドイツなどで活躍してキャリアを積んでいた選手たちがいてその程度だったのだ。

 イーハよりも年上のクベシュたちが代表を引退し、イーハも怪我で欠場がちとなり、そろそろ代表引退が近づき始めたときに、チェコのハンドボール代表に暗黒時代が待ち受けていることを覚悟したファンは多かったはずだ。そこに降ってわいたように訪れた福音が、フィリップとクベシュの代表監督就任で、当初はマネージャーもノツァルが勤めるというトロイカ体制が取られていて、プレーの面だけでなく、チームの運営に関しても先進国のノウハウが取り入れられるようになった。
 この決定を知ったときに、喜びよりも驚きのほうが大きかったのは、チェコ国内のハンドボール関係者の一部がイーハたち国外で活躍して代表を引っ張る選手たちを嫌っていて、できれば排除したいと考えていることを知っていたからだ。そういう連中がまた協会内で力を持っていたのだけど、うまく話を持っていってクベシュたちの就任につなげた当時の協会長には脱帽物である。ただ、その後、ノツァルがささいな問題を咎められて解任されてしまったのは残念だった。

 フィリップとクベシュの指導の下で、チェコ代表は予想を超える好成績を残すようになったし、国内の若手選手が代表に呼ばれて大きく成長するなんてこともあった。ユジーチェク以来の頼れるポストプレイヤーとなったペトロフスキーなんて、最初に代表に呼ばれたときには大きな体をもてあましている感じだったのに、呼ばれるたびにプレーが洗練されていき自分の見る目のなさを知らされることになった。他にもジーハのようなチェコリーグでもあまり注目されていなかった選手の守備への適性を見つけ出して代表に呼んで活躍させたのも凄かった。
 この二人の監督でも、予選の際のバルカンの笛には散々悩まされ、時に世界選手権の出場権を失うこともあったし、本戦での成績も凸凹があって、常に最高の成績を残したわけではないけれども、それはどこの代表でも同じことである。イーハのような世界的な選手のいない代表であることを考えると、将来には期待できたのだけどなあ。優勝争いまではまだまだ時間がかかりそうだけど、ヨーロッパで準々決勝の常連になるところまでは近いうちに届くのではないかと思っていた。

 結局、外国で監督を務めるフィリップとクベシュが、チェコ代表の監督であり続けているのに不満を抱いている勢力が、今回の件を口実に二人の排除に動いたというところだろう。就任直後に、どうせ国内の選手は無視して外国で活躍する選手ばかり集めるんだろうとか吐き捨てるように、意味不明の批判をしている人がいたのは今でも覚えている。監督二人が感染したことが、この手の連中に口実を与えてしまったのだろう。
 しかし、この状況で火中の栗を拾って監督を引き受けてくれる人が見つかるのかね。仮に引き受けてくれる人がいたとしても、二人の残した結果を越えるのはほぼ不可能である。イーハならと思わなくもないけど、世界最強チームのキールの監督だから、副業は禁止だろうし、そもそもフィリップたちを排除した連中がイーハに話を持っていくとも思えない。

 代表監督不在、協会会長不在という非常事態に陥ったチェコのハンドボール協会、立て直せるのだろうか。協会の駄目ップリはともかく、やっぱり中国許すまじだよなあ。
2021年1月20日24時30分。










この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10486321

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。