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2016年06月14日

ハンドボール チェコ‐マケドニア(六月十一日)



 来年行われるハンドボールのヨーロッパ選手権のプレーオフの初戦が、ズリーンで行われた。相手は難敵マケドニアである。マケドニアには、一年ほど前の確か世界選手権の予選でも対戦し、ホームでの初戦は何とか引き分けたが、マケドニアでの試合で負けてしまって出場を阻まれたという経緯がある。これまで何度も対戦してきたが、一度も勝ったことのない相手だという。一般にチェコのチームは、マケドニアとか、セルビアとかバルカンのチームが苦手なんだよなあ。
 おまけに今回は、いや今回も、長年にわたって代表チームに君臨してきたフィリップ・イーハも、イーハに次ぐ大砲として成長したホラークも怪我で欠場することが決まっていた。つまりは大砲二枚かけた状態、飛車角落ちでの戦いということで、大苦戦が予想されていた。マケドニアには、イーハと並ぶ世界的な選手のラザロフなんてのもいるし、クラブレベルでもマケドニアのスコピエのチームは、ハンドボール版チャンピオンズリーグの常連で上位に進出することもあるのだ。
 だから、あまり過度の期待は抱かないようにして、テレビの前に座った。最初の相手の虚を突いたステフリークのシュートは、チャージングをとられて得点にはならなかったが、今日のステフリークは、ちょっと違うかもとは思った。逆にこれを反則に取られたらたまらんというプレーだったので、審判の質は、いやマケドニアよりの笛を吹かれないかという心配はあった。この心配は結局杞憂に終り、いくつか問題のある判定はあったけれども、おおむね高く評価できる笛だった。

 それにしても、マケドニアって普通にやっていても、十分以上に強いのに、どうしてあんなに演技をする必要があるのだろうか。見ているだけでもいらいらするのだから、実際にプレーしている選手達のいらいらは相当なものだろう。反則をもらいに行くプレーがうまいというのは悪いことではないのだろうけど、相手のせいで倒れたということを強調する過剰な演技は、見ていて腹が立つ。自分が反則を取られたときには、逆に自分は何もしていないことを大げさな身振りで主張するのも見苦しい。以前の試合では、そういうマケドニアのプレーに対するいらいらが高じて退場を連発して、勝っていた試合に負けたという記憶もある。
 サッカーのヨーロッパ選手権をながら見していたら、マケドニアの選手の大げさな演技はサッカーのまねだったのだと気づいた。そういえば、ポストの選手が位置取り争いに負けると大げさに両手を挙げて転がっていたのは、一時期のバロシュのプレーを思い出させた。あのころのバロシュは本当にころころ転がっていたからなあ。
 この試合のチェコの選手たちは、そんなマケドニアのプレーに乱されることはなく、身に覚えのない反則を取られても必要以上に感情を高ぶらせることもなく、反則を受けても、笛を吹いてくれと審判のほうを見ることもなく、ひたすら自分たちのプレーに集中できていた。守備では、特に試合開始直後に、モチベーション過剰で、ラフプレーが出て退場食らったりもしたけど、試合全体を通して我慢強く相手の攻撃を抑え続けた。

 前半は、マケドニアが先に点を取って、チェコが追いかけるという展開だったが、次第にゴールキーパーのガリアが調子を上げて、マケドニアのシュートを止めるようになり、逆転に成功し、チェコの四点リードで終了した。ガリアが止めることができたのは、守備陣がしっかりと相手選手について動き、ロングシュートにブロックに入ることで、打てるコースを限定していたことも大きい。ディフェンスとゴールキーパーの連携なしには、9m、10m辺りからのシュートは止めようがないのだ。この辺は、選手生活の晩年を守備専門の選手として送った監督の片割れクベシュの指導の賜物なのだろう。ランダとジーハ、二人の守備専門の選手の活躍は本当に見事だった。
 後半に入っても、マケドニアにリードを縮められることはあっても、同点に追いつかれることはなく、マケドニアの選手達に長いシーズン疲労が表れ始める。前回の悪夢もあって、一点差でもいいから勝ってほしいと祈っていたのだが、最後は初戦で大差で負けたセルビアに、ホームの第二戦で大勝して勝ち抜けを決めたときのように、会場の熱狂的な応援の後押しを受けて、一時は二点差まで詰め寄られたものの、最終的には六点差で勝利した。久しぶりにチェコのハンドボールの試合を見て感動してしまった。やっぱり見るスポーツとしては、一にハンドボール、二にラグビー、三にサッカーだなあ。

 勝利の最大の功労者は、ディフェンスの選手とキーパーのガリアだろうけど、控えキーパーのムルクバも重要な場面でラザロフのペナルティスローを止めたし、試合後の選手たちが口々に言っていたように、全員が自分の限界のプレーをした結果だったのだろう。
 特筆すべき選手としては、攻撃側のステフリークの名前を挙げておきたい。最近代表の試合ではほとんど活躍できていなかったのだが、この日は、いつもは一試合に一本あればいい目の覚めるようなシュートを何本も決め、復活を印象付けた。完全復活(ここまで活躍した試合はそれほど多くないのだけど)を、来週のマケドニアの試合で見せ付けてくれると嬉しい。
 とまれ、まだ道は半分残っているのである。バルカンのチームのホームで戦うのは大変だろうけれども、何とかヨーロッパ選手権に進出してほしいものだ。イーハ、ホラーク抜きでここまできた選手たち、監督たちの努力には頭が下がる。だからこそ、出場権獲得という結果が伴ってほしいと思うのである。
6月12日21時30分。


ヨーロッパ選手権ではなく、世界選手権だったかもしれない。7月11日追記。

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