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2016年06月08日

チェコテレビドラマ事情その一(六月五日)



 チェコに来てテレビがある生活を始めたのは、三年目ぐらいだっただろうか。チェコ語の勉強の一環として、サマースクールなどで映画を見せられたりしていたので、映像をチェコ語の音声付で見るのがチェコ語習得に役に立たないわけではないのはわかっていた。
 テレビを見ることが語学学習の手段となると言われると、両手を挙げての賛成はできないが、少なくとも耳をチェコ語に慣らすのには役に立った。師匠や友人達の話す外国人にもわかりやすいきれいなチェコ語ではなく、ちょっと砕けた下品な発音も明瞭でないチェコ語に触れられたのは、後の仕事にも役に立ったし、語彙も増やせた。
 その結果、日本にいたころにはテレビも映画もほとんど見なかったので、映画やテレビ番組については、日本のものよりも、チェコのもののほうが詳しいということになってしまった。日本の人に90年代以降のテレビ番組の話をされてもわからんし。

 それでも、チェコのテレビを見ていて、日本と違うという点に気づいた。日本だと、各テレビ局が、毎年力を入れて連続ドラマを制作し、その視聴率の上下に一喜一憂しているものだが、チェコではチェコのテレビ局が制作したテレビドラマが放送されることは滅多になかったのだ。
 チェコテレビでは、例外的に新しいドラマの制作もしていたようだが、映画的な手法を取っているのか、完成までに二、三年かかるということが多く、ニュースでも現在撮影中のこのドラマは来年の秋に放送予定だとか言われていた。だから、一般にテレビで放送されるドラマといえば、アメリカドラマの吹き替で版、たまにチェコで制作されたものがあっても社会主義時代の古いドラマの再放送というのが関の山だった。
 チェコテレビで作成されたアメリカドラマの「フレンズ」の吹き替え版は、チェコテレビで何度か放送された後、民放のノバに買い取られて、現在まで延々再放送が繰り返されている。さすがにチャンネルの増えた現在では、ノバ本体ではなく、再放送用のチャンネルでの放送だけど。チェコ初の民放であるノバで、初めて吹き替えを制作して放送したのが、朝鮮戦争における野戦病院の医師たちを描いた「マッシュ」(チェコ風の発音だとメッシュ)である。記念すべき初のオリジナル(吹き替えだけど)作品として、ノバで再放送が繰り返されていたのだが、現在ではプリマに移って一日に二話、三話放送するという形で、全部で二百五十話を越えるシリーズが一年に二回か三回繰り返されている。
 この二作品は、極端な例だが、外国ドラマの吹き替えが放送されることが多く、再放送も多いというのは、現在でも大きくは変わっていない。ただ、チェコ独自のドラマが増えているのである。そのきっかけは十年ほど前にある。

 当時、第二の民放として誕生し、ノバの後塵を拝することに甘んじ続けていたプリマが、ノバ越えを目標にあれこれ新番組を導入していたのだが、その一環として制作されたのが、ドラマ「ロディナー・ポウタ」だった。チェコの民放がドラマを作ったことにはともかく、ドラマ自体には興味が持てず、見ていないのだが、ある一族の内部の人間関係を中心にしたドラマだったらしい。
 その後、「とても壊れやすい関係」と名前を変えて、継続し一時は終わらないドラマだと言われていた。それが、確か脚本家たちと何かでもめて、裁判沙汰になった結果、意外とあっさり終わってしまった。打ち切り的な終わり方だったのか、きれいに大団円を迎えて終わったのかは、見ていないのでわからない。
 その後も、プリマでは独自のテレビドラマの制作を続け、さまざまな作品を送り出している。去年あたりは南モラビアのワイン農家を舞台にしたドラマが、方言が間違っているとか、批判を浴びていたが、悪評も視聴者を引き付ける役には立っているようで、続編も制作されていた。個人的には「チェトニツケー・フモレスキ」で主役ではないけれども重要な役を演じていた俳優が出演していたのが、ショックだった。お前、南モラビアの出身なのにこんなのに出るのか、と思ったのだが、番組は実際に見ていないので、これ以上の批判は避けよう。
 とにかく、「ロディナー・ポウタ」の経験が、その後のドラマの制作に生きたということなのだろう。それで、見たい番組が増えたわけではないので、あんまりうれしくはないけど。でも、日本でも見たいテレビドラマなんてなかったから、状況は同じか。

 もちろん、ノバが手をこまねいて見ているはずもなく、対抗する番組として「バラ園の診察室」というドラマを始めた。こっちはお医者さんの話だと思うけど、中身に興味はないので見ていない。こちらは本当に終わらないドラマで、現在でもしばしば新作が放送されているような気がするのだけど、再放送だったかもしれない。このドラマと、プリマの「ロディナー・ポウタ」の間では、しばしば出演者のトレードが行われていて、コマーシャルの前か後ろに挟まれる放送予定の番組の予告を見ていて、あれこの人プリマに出てなかったっけととか、その逆を思うことは多かった。
 先日読んだチェコのサッカー代表のクレイチーのインタビューで、この番組を見るのが趣味だと答えていたのだが、理由を問われて、毎回ほとんど何も起こらないことだと答えていた。他のことをしながらでも見られるし、何かの用で二、三回見逃しても、次の回を見るのに何の支障もないのだそうだ。しかし、こんな見方をしていて趣味だとか好きな番組だとか言えるのだろうか。代表の同僚たちからは理解できないといわれたらしいが、うん、俺にも理解できん。
 ノバが投入したもう一つの連続ドラマ「ウリツェ」(通り)はもっとひどい。毎日夕方に放送されていて、三千話を越えているのだけど、一時期は一日分の放送を、二話に分けて話数を稼いでいた。それから、撮影が終わったものから順次放送しているようで、出演中の役者が入院した時には、別の役者を代役に立ててそのまま話を続けさせたらしい。撮影の都合で退院するのを待つ余裕はなかったのだろうが、黒髪の役者の代役に、金髪の役者を使ったんだったか、その逆だったか、いずれにしても鬘ぐらい使って同一人物に見える努力はしろよと思ってしまった。

 最初は、チェコで撮影されたテレビドラマがあまりないことが不満で、どうしてチェコまで来てアメリカのドラマなんか見なければいけないんだなどと感じていたのだが、チェコのドラマが増えたからと言って見たいものが増えたわけではなかった。日本でも毎年量産されるテレビドラマは玉石混交、と言うよりは、大半は石なのだろうから、その点ではチェコも日本も大差はないと言うことか。そもそも、テレビ自体がそんなに好きではなかったのだから、チェコでもチェコ語の練習という意味がなかったら、おそらくほとんど何も見ていなかっただろう。
6月7日22時。


チェコ、ドラマで検索したらこんなのが出てきた。面白いので載せておく。6月7日追記。

名将鎧兜〜真田幸村〜MYS-814[ホビックス チェコビーズキット]



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