2020年06月07日
チェコ語の疑問詞6「どこ」2(六月四日)
チェコ語には、もう一つ場所にかかわる疑問詞で、何でこんなのがあるのといいたくなるものがある。知らなければ使いようがないし、チェコの人もそんなに頻繁に使わないというか、別な表現を使って質問することが多いから、チェコに住んでチェコ語を使っていても、耳にする機会はあまり多くないかもしれない。それは「kudy」という疑問詞なのだが、「どこを通って」という意味になる。
日本語訳から想像できる通り、組み合わせて使える動詞はそれほど多くなく、基本的には移動を表す動詞ぐらいのものである。一般的に、「〜を通って行く」という場合には、前置詞「přes」に場所を4格でつけるか、前置詞なしで7格を使う。例を挙げると次の通りになる。
・Tento vlak jede do Prahy přes Pardubice.
(この電車は、パルドビツェを通ってプラハに行きます)
・Na nádraží jdeme touto ulicí.
(駅へはこの道を通って行こう)
だから、疑問文にするときにも、「どこ」ではなく、場所を表す名詞を使うことが多い。
・Přes které město jede tento vlak do Prahy?
(この電車はどの町を通ってプラハに行くんですか?)
・Kterou ulicí jdeme na nádraží?
(どの道を通って駅に行こうか?)
この事実と、時間を表す疑問詞として「dokdy」「odkdy」があることから、もし「どこをとおって」という質問をするなら、前置詞と組み合わせて「
答え方は、上の例を見てもらえばいいのだけど、ここでも「こっちを通って」「あっちを通って」というのは、挙げておこう。「tudy」と「tamtudy」である。「こちらからどうぞ」という意味で、「Tudy prosím」なんてのは言われたことがあるかもしれない。自分ではうちのに教えられた「tadyma」を使うことに方が多いかもしれない。「tama」が「tamtudy」の代わりに使えるんだったかなあ。
派生語ではないのだろうけど、指摘しておいたほうがいいこととしては、「kde」のように「de」で終わる言葉の中に、場所を表すものがいくつかあることである。ぱっと思いつくのは、「jinde(別の場所で)」「všude(あらゆる場所で)」の二つなのだのが、オロモウツ地方の方言の一つ「nende」に初めて気づいたときには、よくわからんけど場所に関する言葉だと思ったのは、これが原因である。実際には「nejde」がなまったもので、場所とは全く関係がないのだけど。
同様に、「jinam(違う方へ)」は方向を表し、「odjinud(別の場所から)」は起点となる場所を、「jinudy(別の場所を通って)」と「všudy(あらゆる場所を通って)」は通る場所を表わす。この辺は使わなくても生きていけるけど、まとめて覚えておくと便利で、チェコ語ができるようになった気分に浸れる言葉である。「všam」「odvšud」がないのが残念。
せっかくなので時間を表わす言葉についても触れておくと、「dy」で終わる。「jindy(別なときに)」「vždy(いつでも)」「navždy(永遠に)」などである。「vždy」は「vždycky」という形で覚えている人が多いかもしれない。
さて、ここで疑問。じゃあどうして「tady」は、時間じゃなくて場所を表すんだろう。「tade」じゃだめだったのだろうか。方言ならありそうである。
2020年6月5日9時30分。
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