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2019年08月18日

怪しいメール其二(八月十六日)



 また、チェコ語の怪しいメールが来た。今回は本文なしで、件名だけで、その件名の内容が怪しいときた。件名だけだから短くて普段の一本分の記事にもならないかもしれないけど、たまには短く終わるというのも悪くないだろう。ということでまず、全文引用する。

Stále čekám na vaši odpověď na mé četné neodpověděné e-maily, které se týkají vašeho rodinného dědického fondu (14,5 milionu dolarů). Laskavě znovu potvrďte tento dopis pro další podrobnosti. Pozdravy. S úctou, pane, Martine.



 細かく見ていこう。冒頭の「Stále čekám na vaši odpověď na mé četné neodpověděné e-maily」だけ見たときには、しまったと罪悪感をちょっとだけ感じたから、うまい書き出しなのだろう。意味は「私の出したたくさんの返事がもらえていないEメールの返事を待ち続けています」とでもなるだろうか。特に「Stále čekám na vaši odpověď」を読んで、誰に返事してなかったっけと頭を抱えた。メールへの対応が遅いという自覚がある人は注意が必要である。
 しかし、その後「které se týkají vašeho rodinného dědického fondu (14,5 milionu dolarů)」とあるのを読んで、ああ詐欺メールなんだと理解できた。「貴家の相続基金」でいいのかどうかはわからんけど、うちの実家の遺産相続に絡んで1450万ドルなんて数字が出てくるわけがない。というか遺産に関してチェコ語でメールが来る時点でありえない。

 次の「Laskavě znovu potvrďte tento dopis pro další podrobnosti」は、次の細かい手続きのために、「この手紙」をもう一度確認するように求めているようだが、「tento dopis」が何を指すのかわからない。本文のないこのメールか? 「znovu」というのも、一度もやってないんだけどと、この辺りから、罪悪感や不安よりも、笑いの要素が強くなる。「Laskavě」というのは、命令形の二人称複数を使った丁寧な形と一緒に使って、さらに丁寧さを上げるための表現である。

 最後の「Pozdravy. S úctou, pane, Martine」はもう完全に笑うしかない。手紙の最後に「Pozdravy」なんて書くかなあ。普通は「s pozdravem」じゃないかと思うのだけど。次の「s úctou」と重なるのを避けたかったのかな。ちなみにこれは「敬意をこめて」と訳しておこう。最後の「pane, Martine」に気づいたときには、「俺ってマルティンって呼ばれたことあったっけ」と考えてしまった。カレルと呼ばれたことはあるけど、マルティンはないはずである。それに前の部分で、「Laskavě」なんて丁寧さを発揮しているんだから、ここも「doktore」とか「profesore」を入れておべっか使ったほうが平仄が合いそうだけどなあ。
 呼びかけにマルティンという名前を使うということは、このメールを出した人は、マルティンという名前の人が引っかかることを期待しているということなのだろうか。いくらチェコ人の中でマルティンは比較的多い名前だとはいっても、えらくピンポイントの詐欺メールである。それとも最後まで読まずに反応するのを狙ったのか。それなら呼びかけは名前じゃないほうがいいと思うんだけど。

 そして、この詐欺メールを出した人の名前が、フランク・マルティンスって、名字はマルティンの最後に「s」付けただけじゃないか。あり得ない名字ではないけど、何か怪しい。こんなあからさまに怪しいメールに反応してしまう人はいるのだろうか。いるんだろうなあ。だから、フィルターを通り抜けて、迷惑メールの中に落ちないようにあれこれ工夫してメールを送り続けているのだろう。人を選んで送れよととは言いたくなるけど。
 もし、チェコ語でこんな変なメールが来たら、一応読んで笑ってあげよう。
2019年8月16日22時。









タグ:詐欺メール
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