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2019年03月31日

体に二つある名詞(三月廿九日)



 チェコ語についての記事も、あれこれたくさん書いていて、自分が何を書いて書いていないのかわからなくなったので、確認のために読み返していたら、こんな特殊なものもあるんだと簡単に書いておきながら詳しい説明を放置しているものがあるのに気づいた。それは、手や足、目や耳のような人間の体に二つずつある物を表す名詞の複数形で、普通の名詞の複数形とは違うのである。
 対象となる名詞は、「oko(目)」「ucho(耳)」「ruka(手)」「noha(足)」「koleno(膝)」「rameno(肩)」「prso(胸)」などである。大事なのは単数で使う場合には、普通の名詞と同じ格変化をすることで、ここにあげた7つの名詞は。女性名詞である手と足以外は中性名詞であることは、語末の母音から明らかである。念のために書いておけば、単数一格が「-a」でおわるのは原則として女性名詞、「-o」で終わるのは中性名詞である。
 それから、同じ、例えば「oko」は「oko」でも、人間や動物の目ではない「oko」は、複数にしても普通の「- o」で終わる中性名詞の複数変化と同じだということも大切である。目ではない「oko」、うーん、日本語だと魚の目とか目玉焼きが思い浮かぶけどチェコ語ではどうだろう。ストッキングに開いた穴なんかは「oko」と言っていたような気がする。「ucho」は、カップなんかの取っ手の部分を指すことができる。上と下が本体につながっている様子が耳のように見えるからであろう。「noha」はテーブルや椅子などの脚を意味することがあるし、他の言葉にも何かしら人間の体の一部以外の用法が存在する。

 特殊な複数の格変化を有する名詞は完全に共通な変化をするわけではない。使う頻度の高い言葉ほど普通の名詞の複数変化からの乖離が大きいような気がする。「oko」や「ucho」は一格の形からして違うし。とりあえず、体の一部を表す場合の特別な複数形と、普通の複数形を並べて表示する。

@oko
1  oči   oka
2  očí   ok
3  očím  okům/okám
4  oči   oka
5  oči   oka
6  očích  okách
7  očima  oky


Aucho
1  uši   ucha
2  uší   uch
3  uším   uchům
4  uši    ucha
5  uši    ucha
6  uších   uchách
7  ušima  uchy


 目と耳はどちらも中性名詞で、1格から7格まで普通の複数変化とは形が異なる。またこの二つの名詞の複数変化の特別形は子音が変化するところまで共通している。


Bruka
1  ruce     ruky
2  rukou    ruk
3  rukám    rukám
4  ruce     ruky
5  ruce     ruky
6  rukou/rukách  rukách
7  rukama     ruky


 女性名詞の手は、3格が普通の変化と共通で、6格も同じ形も使える。


Cnoha
1  nohy     nohy
2  nohou/noh  noh
3  nohám    nohám
4  nohy      nohy
5  nohy      nohy
6  nohou/nohách  nohách
7  nohama     nohy


 同じ女性名詞でも足になると、特殊な形が2格、6格、7格だけになってしまう。2格、6格は通常の複数変化と同じ形も使えるからどうしても覚えなければならないのは7格だけである。

 残りの中性名詞三つは、2格と6格に特殊な形が出てくるだけで、他は一般の複数変化と同じになる。膝は肩と完全に同じなので省略する。


Dprso/rameno
1  prsa   ramena
2  prsou  ramenou/ramen
3  prsům  ramenům
4  prsa   ramena
5  prsa   ramena
6  prsech  ramenou/ramen
7  prsy    rameny



 不思議なのは同じ人体に二つペアであるモノでも「roket(肘)」「kotník(くるぶし)」なんかには特別な複数形が存在しないことである。やはり使用頻度が高くないからだろうか。

 それからこの特別な複数の格変化を使う場合には、前に来る形容詞などにも注意をしなければならない。7格の場合に、格変化の語尾が「mi」になるものは、すべて「ma」に置き換える必要がある。だから、「s dvěma krásnýma modrýma očima」なんてことになるわけである。
 この語尾「ma」が正字法から外れた口語的なチェコ語では、すべての複数七格に使われるようになっているため、正しいチェコ語に直そうとして、「ma」を「mi」に置き換えて変なことになると言う間違いもよくあるらしい。口語の「s dvěma krásnýma japonskýma studentama」を「s dvěmi krásnými japonskými studentami」にするなんてね。どちらも正しいチェコ語を教科書で身に付けた外国人には縁のない間違いのはずなのだけど、書いて覚えたのではない、耳で覚えた言葉の場合にはやってしまうかもしれない。
2019年3月30日22時。





現代チェコ語日本語辞典 [ 小林正成 ]












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