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2018年10月31日

またまたハンドボールが見られない(十月廿七日)



 今日は午後八時から、再来年の一月に行なわれるヨーロッパ選手権の予選第二戦がボスニア・ヘルツェゴビナで行われ、チェコテレビが中継してくれることになっていた。土曜日の午後八時は、スター・ダンスというBBCかどこかのライセンスを勝ってきてチェコテレビが放送している有名人がプロのダンス選手と組んでダンスの腕を競う番組が放送されていて、うちのが第一回からの熱心なファンのため、チャンネルを譲らざるをえない。ということでPCを使ってネットでの視聴である。

 ハンドボールの中継は試合開始の5分前から始まることになっていたので、その時間に合わせてチェコテレビのスポーツチャンネルの「iビシーラーニー」というのをスタートさせたのだけど、画面に映っているのは自転車レースやボート競技で、ハンドボールのハの字も存在しなかった。また時間を間違えたのかと確認してしまった。実際にはまた技術的な問題が発生して、中継が出来ない状態にあったようだ。ボスニアからの映像が届かなかったのかな。
 仕方がないので試合展開を確認するために、スコアを速報するサイトのボスニア―チェコ戦を開いて、チェコテレビの映像は流しっぱなしにしておいた。前半10分ぐらいで3−3の同点というのが最初に確認したスコアだった。チェコテレビで「チティシカ」というスポーツチャンネルの情報番組が始まったときには、今週はもうハンドボールの試合はリアルタイムには見られないのだと諦めた。あきらめてこの文章を、いや一つ前の文章を書くのを再開しようとファイルを開いた。

 そうしたら、前半15分過ぎぐらいだっただろうか、突然番組が終わってスポンサーのCMが流れ始めた。チェコテレビが中継を再開するときにも律儀にCMを流すのである。これはと思って画面をチェコテレビの映像に切り替えて待っていたら、中継が始まった。チェコテレビのアナウンサーと解説者はプラハで送られてきた映像を見ながらコメントしているようである。まあ本大会ならともかく、予選では中継班を送り込むわけにもいかないのだろう。マイナースポーツだしさ。
 この時点でのスコアは3−4でアウェーのチェコが1点リードだっただろうか。これだけロースコアのゲームになっているということは、チェコの守備とキーパーががんばっているということだから、今日の試合は安心して見られそうである。出場選手は、キーパーが手に巻かれたテーピングも痛々しい超ベテラン、代表18年目のガリア、センターの真ん中に復帰したズドラーハラ、その両腋にババークとカシュパーレク、サイドにフルストカとチープ、ポストがゼマンという攻撃の布陣で、守る際には守備の要ホラークがズドラーハラに代わって出場していた。

 普段は選手の疲れを考慮してか、選手たちを入れ替わり立ち代り交替で出場させることが多いのだが、この試合は絶対に勝たなければいけないからか、入れ替えはほとんどなかった。攻撃ではゼマンの代わりにペトロフスキー、ズドラーハラの代わりにベチバーシュという入れ替えだけ。ゼマンは攻撃で引っ込んだときには、ババークに代わって守備で出場していたから、ほとんど出ずっぱりだった。キーパーも一度ペナルティの際にムルクバが登場したけど後はずっとガリアがとんでもないセーブを連発していた。
 ボスニアの守備が、イーハの抜けた穴を埋める大砲に成長しつつあるカシュパーレクを警戒してきた分、サイドやポストからの得点が増えていたし、カシュパーレク本人はなんとしても点が取りたかったのか、最後のほうはかなり無理してシュートにいって、全部とめられていたけど、ボスニア相手に完勝したのだから、まあささいなことである。

 最終的な結果は、ボスニア20−25チェコで、フィンランドにホームで4点差しかつけられなかったのに、ボスニアに5点差で勝ったのである。前半10−12と2点差をつけて折り返し、後半に入ってボスニアの選手たちが明らかにオーバーな態度で倒れたり痛がったり、審判にクレームをつけたりするというバルカンのハンドボールを始めたときには、ちょっとやばいかなと思ったのだが、審判がバルカンの国の人でなかったおかげもあって、特に変な判定もなくきっちり勝ちきった。最後まで安心して見ていることができたのは久しぶりのような気がする。特筆すべき活躍をした選手としては、守備で多大なる貢献をしたホラーク、ゼマン、ガリアの三人だろうか。
 後半の最後2分ぐらいだったかな、両チームともミス連発で点が入らず、ぐだぐだの展開になって、解説者が最後の最後で監督が怒る理由ができたなあなんて笑っていたけれども、この勝ちは大きい。これで、チェコは勝ち点4でグループ首位に立った。予選が始まる前はベラルーシがグループ首位を狙うライバルだとされていたが、初戦でボスニアに負けているから、そんなにチーム状態がよくないのかもしれない。チェコが三位以下になって出場権を逃すことはないと言ってもよさそうだ。

 そんなことよりも、次にチェコテレビがハンドボール代表の試合を中継するときには、技術的な問題が発生しないことを願っておこう。最初から中継がないというのなら諦めもつくけど、中継される予定の試合が見られないというのは、滅多に中継されないこともあって悲しすぎる。今回のはボスニア側の責任なのかもしれないけどさ。
2018年10月28日11時5分。











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