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2017年06月24日
糖尿病性腎症の病期分類
糖尿病の怖さは合併症にありますというのは、今までもお話してきました。
糖尿病の三大合併症として有名なのは、
糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害でしたね。
その内、糖尿病性腎症が進行した場合、
今までの糖尿病の食事療法とは違う食事療法を行う必要が出てきます。
糖尿病性腎症の進行度によっても食事療法は変わってきます。
そのために食事療法を行う前に、どの病期に当てはまるのかを知っておく必要があります。
お手元に血液検査データをご準備下さい。
【糖尿病腎症病期分類】
尿アルブミン値あるいは尿蛋白値 GFR(eGFR)
第1期(腎症前期) 正常アルブミン尿(30未満) 30以上
第2期(早期腎症期) 微量アルブミン尿(30〜299) 30以上
第3期(顕性腎症期) 顕性アルブミン尿(300以上)或いは持続性蛋白尿(0.5以上) 30以上
第4期(腎不全期) 問わない 30未満
第5期(透析療法期) 透析療法中
【食事療法】 Pro=たんぱく質、NaCl=塩分、K=カリウム
第1期:糖尿病食を基本(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro1.0〜1.2g/s体重/日、高血圧ならNaCl6.0g/日)
第2期:糖尿病食を基本(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro1.0〜1.2g/s体重/日、高血圧ならNaCl6.0g/日)
第3期:たんぱく質制限(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro0.8〜1.0g/s体重/日、NaCl6g未満)
第4期:低たんぱく質食(25〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.6〜0.8g/s体重/日、NaCl6g未満、K1.5g未満)
第5期「血液透析」:30〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.9〜1.2g/s体重/日、NaCl6g未満、K2.0g未満
第5期「腹膜透析」:30〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.9〜1.2g/s体重/日、NaCl除水量×7.5+尿量×5g
このように腎疾患が進行すると、腎臓に負担をかけるタンパク質制限が徐々に厳しくなり、
透析投入となるとたんぱく質制限は緩くなります。
ただし、透析導入となると水分期限(ウエイトコントロール)や
電解質制限(カリウムやリンなど)が厳しくなります。
塩分については糖尿病の時から注意する必要がありますが、
腎障害が進行すると浮腫も現れるようになるので、
水分をため込まないようにするために厳格な塩分制限且つ血圧コントロールが重要です。
カリウムも高値だと食事療法にてカリウムを制限することになります。
ここに列挙したのは、あくまでも一般的な食事療法なので、
かかりつけの先生や管理栄養士に相談してくださいね。
こちらのブログでも糖尿病性腎症の方向けの宅配食「彩ダイニング」を紹介していきます。
また宅配食レビューをアップしますので、ご覧下さいね!
糖尿病の三大合併症として有名なのは、
糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害でしたね。
その内、糖尿病性腎症が進行した場合、
今までの糖尿病の食事療法とは違う食事療法を行う必要が出てきます。
糖尿病性腎症の進行度によっても食事療法は変わってきます。
そのために食事療法を行う前に、どの病期に当てはまるのかを知っておく必要があります。
お手元に血液検査データをご準備下さい。
【糖尿病腎症病期分類】
尿アルブミン値あるいは尿蛋白値 GFR(eGFR)
第1期(腎症前期) 正常アルブミン尿(30未満) 30以上
第2期(早期腎症期) 微量アルブミン尿(30〜299) 30以上
第3期(顕性腎症期) 顕性アルブミン尿(300以上)或いは持続性蛋白尿(0.5以上) 30以上
第4期(腎不全期) 問わない 30未満
第5期(透析療法期) 透析療法中
【食事療法】 Pro=たんぱく質、NaCl=塩分、K=カリウム
第1期:糖尿病食を基本(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro1.0〜1.2g/s体重/日、高血圧ならNaCl6.0g/日)
第2期:糖尿病食を基本(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro1.0〜1.2g/s体重/日、高血圧ならNaCl6.0g/日)
第3期:たんぱく質制限(25〜30kcal/kg/体重/日、Pro0.8〜1.0g/s体重/日、NaCl6g未満)
第4期:低たんぱく質食(25〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.6〜0.8g/s体重/日、NaCl6g未満、K1.5g未満)
第5期「血液透析」:30〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.9〜1.2g/s体重/日、NaCl6g未満、K2.0g未満
第5期「腹膜透析」:30〜35kcal/kg/体重/日、Pro0.9〜1.2g/s体重/日、NaCl除水量×7.5+尿量×5g
このように腎疾患が進行すると、腎臓に負担をかけるタンパク質制限が徐々に厳しくなり、
透析投入となるとたんぱく質制限は緩くなります。
ただし、透析導入となると水分期限(ウエイトコントロール)や
電解質制限(カリウムやリンなど)が厳しくなります。
塩分については糖尿病の時から注意する必要がありますが、
腎障害が進行すると浮腫も現れるようになるので、
水分をため込まないようにするために厳格な塩分制限且つ血圧コントロールが重要です。
カリウムも高値だと食事療法にてカリウムを制限することになります。
ここに列挙したのは、あくまでも一般的な食事療法なので、
かかりつけの先生や管理栄養士に相談してくださいね。
こちらのブログでも糖尿病性腎症の方向けの宅配食「彩ダイニング」を紹介していきます。
また宅配食レビューをアップしますので、ご覧下さいね!
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2017年06月23日
自動車運転に対しての注意点
2001年、道路交通法が改正され、「運転免許を与えない者もしくは保留することが出来る者」として、
「発作による意識障害または運動障害をもたらす病気」が対象とされ、
薬物療法中の糖尿病患者にまれに認められる「無自覚性低血糖」が加えられました。
運転免許の申請、口唇は患者本人の申告によってなされるものであり、
申告者が下記の質問事項に回答した上で、
医師の診断書と適正検査によって運転免許の拒否、保留の判断がなされるようになっています。
@過去の意識障害の既往
A最近1年以内の意識障害の既往
B低血糖を自覚することが出来るか
C低血糖時に自分で対処することができるか
D主治医から運転を控えるように指導されているか
主治医診断書には、下記の事項の記載が求められています。
@診断名
A1年以内に意識障害があったか否か
B運転を控えるべきか否か
C低血糖による意識障害の前兆を自覚できるか否か
D血糖管理ができているか否か
E今後6カ月以内に運動を控えるべきとはいえないとの診断ができる見込みの有無
F今後x年程度以内に、発作のおそれの観点から運動を控えるべきか否か
・糖尿病で治療していて低血糖の可能性があっても、
運転中の低血糖に上手く対応できるならば、「運転適性あり」と診断されます。
・低血糖を起こしても症状が軽い内に自覚でき、運転を中止し捕食が摂れる場合、
運転前の捕食により運転中の低血糖を未然に防ぐことが出来る場合は問題ありません。
〇運転する際の注意事項
@運転直前に、SBMG(血糖値自己測定)を行い、
低血糖を起こしそうな場合は、糖分の補給を行い、低血糖予防に努めましょう。
A運転中に低血糖を起こしてしまったら、
速やかに車を安全な場所に停車し、症状の軽い時点で糖分補給を行いましょう。
B車に必ず捕食(缶ジュース、缶コーヒー、ブドウ糖など)を常備しておきましょう。
C長時間運転では、一定時間で休憩をとり、SMBGを行いましょう。
D低血糖になりやすい時間帯に一人で運転することがなるべく控えましょう。
運転ミスは、低血糖による意識障害のみならず、
眠気(睡眠時無呼吸症候群、過労、睡眠不足、感冒薬、抗アレルギー薬など)や、
認知症併発が原因のこともあります。
必ず、医療従事者の適切な指導が必要になりますので、
緊急時の対応方法、低血糖時のブドウ糖の補給についてかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
「発作による意識障害または運動障害をもたらす病気」が対象とされ、
薬物療法中の糖尿病患者にまれに認められる「無自覚性低血糖」が加えられました。
運転免許の申請、口唇は患者本人の申告によってなされるものであり、
申告者が下記の質問事項に回答した上で、
医師の診断書と適正検査によって運転免許の拒否、保留の判断がなされるようになっています。
@過去の意識障害の既往
A最近1年以内の意識障害の既往
B低血糖を自覚することが出来るか
C低血糖時に自分で対処することができるか
D主治医から運転を控えるように指導されているか
主治医診断書には、下記の事項の記載が求められています。
@診断名
A1年以内に意識障害があったか否か
B運転を控えるべきか否か
C低血糖による意識障害の前兆を自覚できるか否か
D血糖管理ができているか否か
E今後6カ月以内に運動を控えるべきとはいえないとの診断ができる見込みの有無
F今後x年程度以内に、発作のおそれの観点から運動を控えるべきか否か
・糖尿病で治療していて低血糖の可能性があっても、
運転中の低血糖に上手く対応できるならば、「運転適性あり」と診断されます。
・低血糖を起こしても症状が軽い内に自覚でき、運転を中止し捕食が摂れる場合、
運転前の捕食により運転中の低血糖を未然に防ぐことが出来る場合は問題ありません。
〇運転する際の注意事項
@運転直前に、SBMG(血糖値自己測定)を行い、
低血糖を起こしそうな場合は、糖分の補給を行い、低血糖予防に努めましょう。
A運転中に低血糖を起こしてしまったら、
速やかに車を安全な場所に停車し、症状の軽い時点で糖分補給を行いましょう。
B車に必ず捕食(缶ジュース、缶コーヒー、ブドウ糖など)を常備しておきましょう。
C長時間運転では、一定時間で休憩をとり、SMBGを行いましょう。
D低血糖になりやすい時間帯に一人で運転することがなるべく控えましょう。
運転ミスは、低血糖による意識障害のみならず、
眠気(睡眠時無呼吸症候群、過労、睡眠不足、感冒薬、抗アレルギー薬など)や、
認知症併発が原因のこともあります。
必ず、医療従事者の適切な指導が必要になりますので、
緊急時の対応方法、低血糖時のブドウ糖の補給についてかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
急速なブドウ糖の補給に! アークレイ グルコレスキュー25g×5包【RCP】10P23Apr16 価格:378円 |
2017年06月22日
災害時の注意点
最近は、地震のみならず、台風や豪雨、竜巻などの自然災害も突如として起こります。
こういった災害時に備えるために、糖尿病療養指導のポイントを列挙します。
〇平常時
・食料が備蓄されている指定の避難所の場所を普段から確認しておきましょう。
・お薬手帳、糖尿病連携手帳、財布などに薬をメモし(超法規的措置として、
「処方箋なしでの医薬品の交付」を発出することがあります。
お薬手帳でも薬を処方してもらえます。)、
携帯電話やスマートフォンにお薬手帳の画像を保存しておきましょう。
・インスリン製剤の商品名(識別カラー)と量(単位数)をメモしておきましょう。
・薬(特にインスリン)の保管場所は自宅だけでなく、
職場や親戚の家、普段持ち歩くカバンの中などに分散保管しておくと
災害時のリスクを軽減できます。
・1〜2週間分を自宅以外の場所や非常用持ち出し袋にも入れておきましょう。
・お薬手帳もジップロックなどに入れ、防水対策をしておきましょう。
・かかりつけ以外でも自宅近くの病院や薬局の確認をしておきましょう。
・ライフラインの遮断に備えましょう。
・水、保存食は3日分程度、電池、携帯型発電機、調理器具などを備えておきましょう。
・情報源を確保しておきましょう。
・インターネットラジオ(ネットラジオ)、SNSの知識も普段から会得しておきましょう。
・被災後の生活も一度は考えて相談しておきましょう。
〇災害時
・避難所では、1日2食と朝食は菓子パンなどが多く、
バランスの良い食事が摂れないことにことに留意しておきましょう。
・食事が満足に摂れない場合の薬の飲み方を主治医と普段から相談しておきましょう。
・避難所の居住環境は狭く、体を動かす機会も減るので、運動不足や衛生面にも配慮しておきましょう。
・インスリンは多少使用期限が過ぎても使用継続を優先するようにし、
出来るだけ早く医療機関に行き、新しいインスリン製剤を入手するようにしましょう。
・インスリン製剤は、感染の危険性があるので、
決して他の人が使用中のものを貸し借りしないようにしましょう。
・血糖自己測定器などがなく、自己管理が難しくなることも注意しておきましょう。
・消毒綿や予備の針がないなどの理由で注射を中止しないようにしましょう。
・避難後も巡回診察や健診を進んで受けて、
人とのつながりをもつようにしましょう。
東日本大震災を受けて、いつ何時に被災するかは他人事ではなくなった方が多いと思います。
実際に被災したとなれば、血糖コントロールが乱れてしまうことが容易に想像できますので、
出来るだけ血糖コントロールを安定させるための
食事や薬やインスリンの事前準備が非常に重要になって来ます。
勿論、災害セットも目のつくところに準備することも忘れないで下さいね。
こういった災害時に備えるために、糖尿病療養指導のポイントを列挙します。
〇平常時
・食料が備蓄されている指定の避難所の場所を普段から確認しておきましょう。
・お薬手帳、糖尿病連携手帳、財布などに薬をメモし(超法規的措置として、
「処方箋なしでの医薬品の交付」を発出することがあります。
お薬手帳でも薬を処方してもらえます。)、
携帯電話やスマートフォンにお薬手帳の画像を保存しておきましょう。
・インスリン製剤の商品名(識別カラー)と量(単位数)をメモしておきましょう。
・薬(特にインスリン)の保管場所は自宅だけでなく、
職場や親戚の家、普段持ち歩くカバンの中などに分散保管しておくと
災害時のリスクを軽減できます。
・1〜2週間分を自宅以外の場所や非常用持ち出し袋にも入れておきましょう。
・お薬手帳もジップロックなどに入れ、防水対策をしておきましょう。
・かかりつけ以外でも自宅近くの病院や薬局の確認をしておきましょう。
・ライフラインの遮断に備えましょう。
・水、保存食は3日分程度、電池、携帯型発電機、調理器具などを備えておきましょう。
・情報源を確保しておきましょう。
・インターネットラジオ(ネットラジオ)、SNSの知識も普段から会得しておきましょう。
・被災後の生活も一度は考えて相談しておきましょう。
〇災害時
・避難所では、1日2食と朝食は菓子パンなどが多く、
バランスの良い食事が摂れないことにことに留意しておきましょう。
・食事が満足に摂れない場合の薬の飲み方を主治医と普段から相談しておきましょう。
・避難所の居住環境は狭く、体を動かす機会も減るので、運動不足や衛生面にも配慮しておきましょう。
・インスリンは多少使用期限が過ぎても使用継続を優先するようにし、
出来るだけ早く医療機関に行き、新しいインスリン製剤を入手するようにしましょう。
・インスリン製剤は、感染の危険性があるので、
決して他の人が使用中のものを貸し借りしないようにしましょう。
・血糖自己測定器などがなく、自己管理が難しくなることも注意しておきましょう。
・消毒綿や予備の針がないなどの理由で注射を中止しないようにしましょう。
・避難後も巡回診察や健診を進んで受けて、
人とのつながりをもつようにしましょう。
東日本大震災を受けて、いつ何時に被災するかは他人事ではなくなった方が多いと思います。
実際に被災したとなれば、血糖コントロールが乱れてしまうことが容易に想像できますので、
出来るだけ血糖コントロールを安定させるための
食事や薬やインスリンの事前準備が非常に重要になって来ます。
勿論、災害セットも目のつくところに準備することも忘れないで下さいね。
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2017年06月21日
旅行時の注意点
糖尿病の方は、いつ何時でも血糖コントロールに注意を払う必要があります。
いつもの生活であれば、パターンが分かるようになってくるけれど、
非日常的な場合だと血糖コントロールは乱れやすくなります。
今日は、旅行時の注意点についてお話します。
【旅行の注意点】
・不測の事態に備えてスケジュールはゆとりのある日程を選ぶ。
・シックデイルールを理解しておく(過去の記事をお読みください)。
・糖尿病連携手帳を忘れない。
・事前に予定を確認していき、食事やインスリンなどの対策を考えておく。
・運動量が増えて低血糖になる可能性が高い為、捕食やブドウ糖を常備する。
・服薬やインスリンは旅行日数より多めに持っていく。
・インスリンは旅行中、常温保存し、車のトランクやダッシュボード、夏季の車内への放置せず、
直射日光には当てない。
車を離れる時は貴重品と共に携帯する。
・使用したインスリン針は絶対に旅行先では捨てない。
ペットボトルなどに入れて持ち帰る。
・フットケアのためにも、到着後使用する履きなれた靴を持参する。
【海外旅行の注意点】
・日本糖j尿病協会が発行している「英語で書いた糖尿病カード」を携帯する。
・インスリン注射の機内持ち込みに際して、事前に医師の証明書をもらっておく。
・インスリンや薬、血糖自己測定器は2つに分けて別々に保管していく。
トランクに入れて預けると、凍結の危険性、紛失の可能性があるので避ける。
手荷物として機内に持ち込むようにする。
・航空機の機内食は、予約をすれば糖尿病食に変更してくれる航空会社もあるので、事前に相談してみる。
・海外の食事は口に合わず摂取量が低下する可能性もあるので、食べ慣れた食品を少量持っていく。
・時差の問題では、現地時間とフライト時間と機内食の時間を把握し、
それをもとにインスリンの注射の仕方や経口血糖降下薬の飲み方を医師に相談しておく。
・時差が大きい場合は、基礎インスリンの効果が途切れないように、
食事に合わせて適宜、超即効型か即効型インスリンで調整する。
・水分補給、下肢の運動、ストッキング着用などでエコノミークラス症候群を予防する。
楽しい旅行にするためには、トラブルを回避するための事前の準備が欠かせません。
万が一、低血糖や高血糖になってしまった場合のために、近くの医療機関も調べていくと安心です。
いつもの生活であれば、パターンが分かるようになってくるけれど、
非日常的な場合だと血糖コントロールは乱れやすくなります。
今日は、旅行時の注意点についてお話します。
【旅行の注意点】
・不測の事態に備えてスケジュールはゆとりのある日程を選ぶ。
・シックデイルールを理解しておく(過去の記事をお読みください)。
・糖尿病連携手帳を忘れない。
・事前に予定を確認していき、食事やインスリンなどの対策を考えておく。
・運動量が増えて低血糖になる可能性が高い為、捕食やブドウ糖を常備する。
・服薬やインスリンは旅行日数より多めに持っていく。
・インスリンは旅行中、常温保存し、車のトランクやダッシュボード、夏季の車内への放置せず、
直射日光には当てない。
車を離れる時は貴重品と共に携帯する。
・使用したインスリン針は絶対に旅行先では捨てない。
ペットボトルなどに入れて持ち帰る。
・フットケアのためにも、到着後使用する履きなれた靴を持参する。
【海外旅行の注意点】
・日本糖j尿病協会が発行している「英語で書いた糖尿病カード」を携帯する。
・インスリン注射の機内持ち込みに際して、事前に医師の証明書をもらっておく。
・インスリンや薬、血糖自己測定器は2つに分けて別々に保管していく。
トランクに入れて預けると、凍結の危険性、紛失の可能性があるので避ける。
手荷物として機内に持ち込むようにする。
・航空機の機内食は、予約をすれば糖尿病食に変更してくれる航空会社もあるので、事前に相談してみる。
・海外の食事は口に合わず摂取量が低下する可能性もあるので、食べ慣れた食品を少量持っていく。
・時差の問題では、現地時間とフライト時間と機内食の時間を把握し、
それをもとにインスリンの注射の仕方や経口血糖降下薬の飲み方を医師に相談しておく。
・時差が大きい場合は、基礎インスリンの効果が途切れないように、
食事に合わせて適宜、超即効型か即効型インスリンで調整する。
・水分補給、下肢の運動、ストッキング着用などでエコノミークラス症候群を予防する。
楽しい旅行にするためには、トラブルを回避するための事前の準備が欠かせません。
万が一、低血糖や高血糖になってしまった場合のために、近くの医療機関も調べていくと安心です。
2017年06月20日
宅配食レビュー3
宅配食レビューです。
本日はシニアライフクリエイトさんの「彩ダイニング」を頂きました。
「彩ダイニング」は「カロリー・塩分調整コース」と「たんぱく・塩分調整コース」があります。
前者は糖尿病や高血圧、後者は腎臓病の方が対象になります。
今日は、「カロリー・塩分調整コース」を頂きました。
「カロリー・塩分調整コース」は、
おかずのみで「エネルギー240kcal、食塩相当量2.0g未満」に調整されています。
減塩が可能になっているのは、「だしをきかせて全体の塩分量を抑えているから」だそうです。
主菜1品と副菜3品のバランスがとれたお弁当です。
冷凍の状態で届くので、食べたい時に電子レンジで4〜5分温めるだけで食べられます。
【メニュー】鱈の柚子おろし煮弁当
@鱈の柚子おろし煮(付け合わせ:豆腐、ほうれん草)
A筑前煮
Bいんげんの胡麻和え
Cひじきの煮物
【栄養成分表示(おかずのみ)】※写真のご飯は180gですので合計540kcal程度になります。
↓お弁当は『冷凍』でこんな状態で届きます。
↓電子レンジで加熱後です。
↓お皿に盛ってみるとこんな感じです。
写真の加工は一切していません。
【試食の感想】
特に、鱈の柚子おろし煮が美味しかった!
柚子がきいていて、この季節にぴったりのさっぱりしたお味でした。
筑前煮やひじきの煮物は決して濃い味付けではないけれど、
だしが効いているので、決して薄いとは感じない上に、
素材の味が感じられます。
主菜の付け合わせ、煮物、ひじき、いんげんと野菜や海藻も豊富に入っているので、
食物繊維も多く含んで、食後の血糖値上昇を抑えてくれます。
もっと野菜を食べたい方はこの他にサラダをつけてもいいと思います。
その場合は、野菜から先に食べるようにしてくださいね。
シニアライフクリエイトさんはファミリーマートグループの会社で、「宅配cook123」も手掛けています。
「宅配cook123」も利用されている方は多いですよね。
「彩ダイニング」は食事制限が必要な方向けのお弁当で、
・全国配送(冷凍)
・管理栄養士監修の献立
・無料栄養相談
などの特徴があります。
また、好きなメニューを1食から自由に選べたり、599円〜のお手軽価格だったりすることも
皆さんに選ばれている理由なんですよね。
7食以上になると送料も無料になるところが有難いです!
実際に、このお弁当で高血圧や糖尿病の数値が改善されてきている方も多く、
実績がしっかりあるので、安心して食べることが出来ますよ。
最近「頑張っているんだけれど、なかなか数値が改善しない」という方も、
一度「彩ダイニング」を注文してみて、
食事療法の基礎をもう一度見直してみるのも良いと思います。
何かご不明な点があれば、シニアライフクリエイトさんに問い合わせてみてくださいね!
本日はシニアライフクリエイトさんの「彩ダイニング」を頂きました。
「彩ダイニング」は「カロリー・塩分調整コース」と「たんぱく・塩分調整コース」があります。
前者は糖尿病や高血圧、後者は腎臓病の方が対象になります。
今日は、「カロリー・塩分調整コース」を頂きました。
「カロリー・塩分調整コース」は、
おかずのみで「エネルギー240kcal、食塩相当量2.0g未満」に調整されています。
減塩が可能になっているのは、「だしをきかせて全体の塩分量を抑えているから」だそうです。
主菜1品と副菜3品のバランスがとれたお弁当です。
冷凍の状態で届くので、食べたい時に電子レンジで4〜5分温めるだけで食べられます。
【メニュー】鱈の柚子おろし煮弁当
@鱈の柚子おろし煮(付け合わせ:豆腐、ほうれん草)
A筑前煮
Bいんげんの胡麻和え
Cひじきの煮物
【栄養成分表示(おかずのみ)】※写真のご飯は180gですので合計540kcal程度になります。
↓お弁当は『冷凍』でこんな状態で届きます。
↓電子レンジで加熱後です。
↓お皿に盛ってみるとこんな感じです。
写真の加工は一切していません。
【試食の感想】
特に、鱈の柚子おろし煮が美味しかった!
柚子がきいていて、この季節にぴったりのさっぱりしたお味でした。
筑前煮やひじきの煮物は決して濃い味付けではないけれど、
だしが効いているので、決して薄いとは感じない上に、
素材の味が感じられます。
主菜の付け合わせ、煮物、ひじき、いんげんと野菜や海藻も豊富に入っているので、
食物繊維も多く含んで、食後の血糖値上昇を抑えてくれます。
もっと野菜を食べたい方はこの他にサラダをつけてもいいと思います。
その場合は、野菜から先に食べるようにしてくださいね。
シニアライフクリエイトさんはファミリーマートグループの会社で、「宅配cook123」も手掛けています。
「宅配cook123」も利用されている方は多いですよね。
「彩ダイニング」は食事制限が必要な方向けのお弁当で、
・全国配送(冷凍)
・管理栄養士監修の献立
・無料栄養相談
などの特徴があります。
また、好きなメニューを1食から自由に選べたり、599円〜のお手軽価格だったりすることも
皆さんに選ばれている理由なんですよね。
7食以上になると送料も無料になるところが有難いです!
実際に、このお弁当で高血圧や糖尿病の数値が改善されてきている方も多く、
実績がしっかりあるので、安心して食べることが出来ますよ。
最近「頑張っているんだけれど、なかなか数値が改善しない」という方も、
一度「彩ダイニング」を注文してみて、
食事療法の基礎をもう一度見直してみるのも良いと思います。
何かご不明な点があれば、シニアライフクリエイトさんに問い合わせてみてくださいね!
2017年06月19日
調理法で変わるエネルギー早わかり〜「ゆでる」編〜
油揚げや生揚げ、がんもどきなど、油で揚げた食品はそのまま調理するよりも
熱湯をかけたり、ゆでたりして下処理(油抜き)をすると
表面や内部に浸透した油が溶け出し、出来上がりのエネルギーをいくらか減らすことが出来ます。
油抜きの方法では「熱湯をかける」よりも「ゆでる」方が溶け出る油の量が多くなります。
茹でた後のお湯をみると白く濁って油が浮いていますよね。
また、油揚げのように薄く、脂質の含量が多い素材では油抜きの効果が大きくなります。
生揚げやさつま揚げのように厚みがあって内部まで油がしみこまず、元の脂質がそれ程多くないものでは、
油揚げほどではありませんが、いくらかは減少します。
〇油揚げ
・油揚げ1枚20g・脂質6.6g(33.1%)・78kcal → 熱湯をかけると脂質5.7g(28.2%)・69kcal
→ ゆでると脂質4.5g(22.3%)・58kcal
〇生揚げ
・生揚げ1枚190g・脂質21.5g(11.3%)・287kcal → 熱湯をかけると脂質20.0g(10.5%)・272kcal
→ ゆでると脂質19.8g(10.4%)・270kcal
〇がんもどき
・がんもどき1枚110g・脂質19.6g(17.8%)・256kcal → 熱湯をかけると脂質18.7g(17.0%)・248kcal
→ ゆでると脂質18.5g(16.8%)・246kcal
〇さつま揚げ
・さつま揚げ1枚70g・脂質3.2g(4.5%)・105kcal → 熱湯をかけると脂質3.1g(4.4%)・ 104kcal
→ ゆでると脂質2.8g(4.0%)・101kca
おいしさで考えても油っぽいものよりあっさりしたものの方が良いですよね。
ひと手間かける習慣をつけるとエネルギー控えめで一層美味しい料理になります。
今日は女子栄養大学のデータを参考にしています。
ご興味のある方は見てみてくださいね。
熱湯をかけたり、ゆでたりして下処理(油抜き)をすると
表面や内部に浸透した油が溶け出し、出来上がりのエネルギーをいくらか減らすことが出来ます。
油抜きの方法では「熱湯をかける」よりも「ゆでる」方が溶け出る油の量が多くなります。
茹でた後のお湯をみると白く濁って油が浮いていますよね。
また、油揚げのように薄く、脂質の含量が多い素材では油抜きの効果が大きくなります。
生揚げやさつま揚げのように厚みがあって内部まで油がしみこまず、元の脂質がそれ程多くないものでは、
油揚げほどではありませんが、いくらかは減少します。
〇油揚げ
・油揚げ1枚20g・脂質6.6g(33.1%)・78kcal → 熱湯をかけると脂質5.7g(28.2%)・69kcal
→ ゆでると脂質4.5g(22.3%)・58kcal
〇生揚げ
・生揚げ1枚190g・脂質21.5g(11.3%)・287kcal → 熱湯をかけると脂質20.0g(10.5%)・272kcal
→ ゆでると脂質19.8g(10.4%)・270kcal
〇がんもどき
・がんもどき1枚110g・脂質19.6g(17.8%)・256kcal → 熱湯をかけると脂質18.7g(17.0%)・248kcal
→ ゆでると脂質18.5g(16.8%)・246kcal
〇さつま揚げ
・さつま揚げ1枚70g・脂質3.2g(4.5%)・105kcal → 熱湯をかけると脂質3.1g(4.4%)・ 104kcal
→ ゆでると脂質2.8g(4.0%)・101kca
おいしさで考えても油っぽいものよりあっさりしたものの方が良いですよね。
ひと手間かける習慣をつけるとエネルギー控えめで一層美味しい料理になります。
今日は女子栄養大学のデータを参考にしています。
ご興味のある方は見てみてくださいね。
エネルギー早わかり第4版 いつも食べる量のエネルギーがひと目でわかる [ 牧野 直子 ] 価格:1,512円 |
2017年06月18日
調理で変わるエネルギー早わかり〜「あえる」編〜
サラダを食べた時、食べ終わった器にドレッシングが残ることはありませんか。
野菜から出る水分もありますが、使ったドレッシングが全て野菜に絡みつくわけではありません。
これはドレッシングの油脂と酢が分離し易いため、
食べる時に分離した酢と共に油も器に残るためです。
今日は、「サラダのドレッシングの油はどのくらい口に入るのか」をみていきましょう。
〇凹凸があってかさのある野菜(レタス3p角)
レタス100g・13kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→ 口に入る油脂量8.4g・77kcal、実際の油摂取率88%
※基本的に材料の表面積が大きい程ドレッシングの油は付着します。
しかし、レタスのように表面に不定形の凹凸が多くあると、
表面積のわりに付着量が少なくなります。
包丁切りにすると付着量は若干減ります。
〇細かく刻んだ切り口の多い野菜(キャベツせん切り)
キャベツ100g・24kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量9.5g・87kcal、実際の油摂取率100%
※せん切りのように細かく刻んで切り口が多くなると、
表面積が相当大きくなるため、ドレッシングの油は付着しやすくなります。
キャベツのせん切りならば、使用したドレッシングの油のほぼ全量が付着します。
〇細かく刻んだ切り口の多い野菜(人参せん切り)
人参100g・32kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量9.5g・87kcal、実際の油摂取率100%
※同じくせん切りの野菜で使用したドレッシングの油のほぼ全量が付着します。
ただし、切り口の平らでカサが小さいので表面積は小さく、
実際はキャベツのせん切りよりもドレッシングの油は若干付着しにくくなります。
〇切り口が平で表面積が少ない野菜(トマト輪切り)
トマト100g・16kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量3.6g・33kcal、実際の油摂取率38%
※切り口が平らで表面積が小さいので、付着量は少なくなります。
しかもトマトは水分が多く、切り口が濡れているため、ドレッシングが流れやすくなります。
皮を剥くと、付着量は若干多くなります。
〇茹でてしんなりした野菜(ゆでキャベツ)
ゆでキャベツ100g・24kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量8.3g・76kcal、実際の油摂取率87%
※一般的に生野菜より茹で野菜の方がドレッシングが付着しやすくなります。
ゆでキャベツの場合は切り方が変わっても(表面積が変わっても)付着量に大きな差はありません。
〇ごつごつした花野菜(ブロッコリー)
ブロッコリー100g・35kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.48g・87kcal
→口に入る油脂量7.0g・65kcal、実際の油摂取率74%
※ブロッコリーのように形がごつごつした野菜はドレッシングが流れて表面に付着しにくいようですが、
ゆでてある上、花の部分が表面積を大きくするので、
キャベツと同様、ある程度は付着します。
〇凹凸の少ない野菜(ゆでさやいんげん)
さやいんげん100g・21kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量3.8g・35kcal、実際の油摂取率40%
※同じく茹でた野菜ですが、さやいんげんの場合は表面に凹凸が少なくなめらかなので、
ドレッシングが流れやすく付着しにくくなります。
ゆでアスパラも同じ傾向です。
【まとめ】
ドレッシングの付着量は凹凸やせん切りなどで表面積が多くなると増えます。
また、つるつるしたトマトやなめらかないんげんだとドレッシングが流れやすく付着量が減ります。
そして、一般的に茹でた野菜だと付着量が増えます。
このポイントをおさえ、日頃の調理に役立ててみてくださいね。
今日の内容は、女子栄養大学の実験を参考にしました、
ご興味のある方は見てみてくださいね。
野菜から出る水分もありますが、使ったドレッシングが全て野菜に絡みつくわけではありません。
これはドレッシングの油脂と酢が分離し易いため、
食べる時に分離した酢と共に油も器に残るためです。
今日は、「サラダのドレッシングの油はどのくらい口に入るのか」をみていきましょう。
〇凹凸があってかさのある野菜(レタス3p角)
レタス100g・13kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→ 口に入る油脂量8.4g・77kcal、実際の油摂取率88%
※基本的に材料の表面積が大きい程ドレッシングの油は付着します。
しかし、レタスのように表面に不定形の凹凸が多くあると、
表面積のわりに付着量が少なくなります。
包丁切りにすると付着量は若干減ります。
〇細かく刻んだ切り口の多い野菜(キャベツせん切り)
キャベツ100g・24kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量9.5g・87kcal、実際の油摂取率100%
※せん切りのように細かく刻んで切り口が多くなると、
表面積が相当大きくなるため、ドレッシングの油は付着しやすくなります。
キャベツのせん切りならば、使用したドレッシングの油のほぼ全量が付着します。
〇細かく刻んだ切り口の多い野菜(人参せん切り)
人参100g・32kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量9.5g・87kcal、実際の油摂取率100%
※同じくせん切りの野菜で使用したドレッシングの油のほぼ全量が付着します。
ただし、切り口の平らでカサが小さいので表面積は小さく、
実際はキャベツのせん切りよりもドレッシングの油は若干付着しにくくなります。
〇切り口が平で表面積が少ない野菜(トマト輪切り)
トマト100g・16kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量3.6g・33kcal、実際の油摂取率38%
※切り口が平らで表面積が小さいので、付着量は少なくなります。
しかもトマトは水分が多く、切り口が濡れているため、ドレッシングが流れやすくなります。
皮を剥くと、付着量は若干多くなります。
〇茹でてしんなりした野菜(ゆでキャベツ)
ゆでキャベツ100g・24kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量8.3g・76kcal、実際の油摂取率87%
※一般的に生野菜より茹で野菜の方がドレッシングが付着しやすくなります。
ゆでキャベツの場合は切り方が変わっても(表面積が変わっても)付着量に大きな差はありません。
〇ごつごつした花野菜(ブロッコリー)
ブロッコリー100g・35kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.48g・87kcal
→口に入る油脂量7.0g・65kcal、実際の油摂取率74%
※ブロッコリーのように形がごつごつした野菜はドレッシングが流れて表面に付着しにくいようですが、
ゆでてある上、花の部分が表面積を大きくするので、
キャベツと同様、ある程度は付着します。
〇凹凸の少ない野菜(ゆでさやいんげん)
さやいんげん100g・21kcal → +ドレッシング15g・89kcalうち油脂量9.5g・87kcal
→口に入る油脂量3.8g・35kcal、実際の油摂取率40%
※同じく茹でた野菜ですが、さやいんげんの場合は表面に凹凸が少なくなめらかなので、
ドレッシングが流れやすく付着しにくくなります。
ゆでアスパラも同じ傾向です。
【まとめ】
ドレッシングの付着量は凹凸やせん切りなどで表面積が多くなると増えます。
また、つるつるしたトマトやなめらかないんげんだとドレッシングが流れやすく付着量が減ります。
そして、一般的に茹でた野菜だと付着量が増えます。
このポイントをおさえ、日頃の調理に役立ててみてくださいね。
今日の内容は、女子栄養大学の実験を参考にしました、
ご興味のある方は見てみてくださいね。
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2017年06月17日
調理法で変わるエネルギー早分かり〜「焼く」編〜
今日は、「焼く」編。
焼く調理器具による出来上がりのエネルギーの違いをみていきましょう。
肉を焼くとき、エネルギーを控えるにはフライパンよりも焼き網を使った方が効果的です。
網焼きの場合は、焼き油を使わない上、加熱中に網目から肉の余分な脂質が落ちるため、
フライパンに比べて出来上がりのエネルギーが低くなります。
ただし、焼き油を使うフライパン焼きでも、肉の部位によっては
取り込む油より肉から溶け出る脂質の方が多くなり、
出来上がりのエネルギーは生肉よりも若干低くなります。
一般に脂質の少ない肉より多い肉、厚切り肉より薄切り肉(表面積が大きいため)の方が
調理によるエネルギーの変化は大きくなります。
牛肉を見てみましょう。
豚肉の場合も牛肉とほぼ同じ傾向があります。
〇厚切り肉
・脂の多い肉(牛バラ肉)
牛バラ肉:100g・427kcal・脂質39.3g
→網焼き:383kcal(10%減)、脂質35.0g(11%減)
→フライパン焼き:376kcal(12%減)、脂質24.1g(13%減)
・脂質の少ない肉(牛もも肉)
牛もも肉:100g・167kcal・脂質8.3g
→網焼き:158kcal(5%減)、脂質7.7g(7%減)
→フライパン焼き:165kcal(1%減)、脂質8.3g(減増なし)
〇薄切り肉
・脂の多い肉(牛バラ肉)
牛バラ肉100g・427kcal・脂質39.3g
→網焼き:335kcal(22%減)、脂質29.9g(24%減)
→フライパン焼き:353kcal(17%減)、脂質32.3g(18%減)
・脂の少ない肉(牛もも肉)
→網焼き:161kcal(4%減)、脂質7.9g(5%減)
→フライパン焼き:158kcal(5%減)、脂質8.6g(4%増)
このように脂の損失率は、以下のようになります。
・薄切り肉>厚切り肉
・網焼き>フライパン
・脂の多い肉>少ない肉
薄切りの肉を網焼きするのが脂を落とすのにベストですね。
なお、たんぱく質の変化をみると、
網焼き、フライパン、焼きいずれもどの部位でもそれ程減少しません。
コレステロールはフライパン焼きで一部増えたものもありましたが、
その他はいずれも減少する傾向です。
調理する際に参考にしてみてください。
今日の内容は女子栄養大学のデータを参考にしています。
ご興味のある方は見てみてくださいね。
焼く調理器具による出来上がりのエネルギーの違いをみていきましょう。
肉を焼くとき、エネルギーを控えるにはフライパンよりも焼き網を使った方が効果的です。
網焼きの場合は、焼き油を使わない上、加熱中に網目から肉の余分な脂質が落ちるため、
フライパンに比べて出来上がりのエネルギーが低くなります。
ただし、焼き油を使うフライパン焼きでも、肉の部位によっては
取り込む油より肉から溶け出る脂質の方が多くなり、
出来上がりのエネルギーは生肉よりも若干低くなります。
一般に脂質の少ない肉より多い肉、厚切り肉より薄切り肉(表面積が大きいため)の方が
調理によるエネルギーの変化は大きくなります。
牛肉を見てみましょう。
豚肉の場合も牛肉とほぼ同じ傾向があります。
〇厚切り肉
・脂の多い肉(牛バラ肉)
牛バラ肉:100g・427kcal・脂質39.3g
→網焼き:383kcal(10%減)、脂質35.0g(11%減)
→フライパン焼き:376kcal(12%減)、脂質24.1g(13%減)
・脂質の少ない肉(牛もも肉)
牛もも肉:100g・167kcal・脂質8.3g
→網焼き:158kcal(5%減)、脂質7.7g(7%減)
→フライパン焼き:165kcal(1%減)、脂質8.3g(減増なし)
〇薄切り肉
・脂の多い肉(牛バラ肉)
牛バラ肉100g・427kcal・脂質39.3g
→網焼き:335kcal(22%減)、脂質29.9g(24%減)
→フライパン焼き:353kcal(17%減)、脂質32.3g(18%減)
・脂の少ない肉(牛もも肉)
→網焼き:161kcal(4%減)、脂質7.9g(5%減)
→フライパン焼き:158kcal(5%減)、脂質8.6g(4%増)
このように脂の損失率は、以下のようになります。
・薄切り肉>厚切り肉
・網焼き>フライパン
・脂の多い肉>少ない肉
薄切りの肉を網焼きするのが脂を落とすのにベストですね。
なお、たんぱく質の変化をみると、
網焼き、フライパン、焼きいずれもどの部位でもそれ程減少しません。
コレステロールはフライパン焼きで一部増えたものもありましたが、
その他はいずれも減少する傾向です。
調理する際に参考にしてみてください。
今日の内容は女子栄養大学のデータを参考にしています。
ご興味のある方は見てみてくださいね。
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2017年06月16日
調理法で変わるエネルギー早わかり〜「炒める」編〜
今日は、野菜いために使う油の量、口に入る量についてみていきましょう。
「炒める」
程よく油のまわった美味しい炒め物を作るためには油の使用量が重要な条件です。
例えば、油が少なすぎるとzブラが全体にいきわたらす熱が回りきらないため、
部分的に焦げたりと均一に仕上がりません。
逆に多すぎると油が全体に行きわたりますが、
べたべたとして油っぽい仕上がりでおいしくありません。
実際に使った油が全て口に入るわけではなく、鍋肌に残る分があります。
そこで野菜の種類や切り方ごとの使用する油の適量、
実際に口に入る油の量についてお話します。
・しなやかで吸油しやすい野菜(ほうれん草)
ほうれん草200g・50kcal → 炒めると+油16g(油使用量8%)・147kcal → 口に入る油の量13.6g(実際の油摂取率85%)・125kcal → 料理合計175kcal
・かたく、肉厚で吸油されにくい野菜(ピーマン乱切り)
ピーマン200g・42kcal → 炒めると+油30g(油使用量15%)・276kcal → 口に入る油の量15.8g(実際の油摂取率53%)・146kcal → 料理合計188kcal
・細かく刻んだ表面積の大きい野菜(ピーマンせん切り)
ピーマン200g・42kcal → 炒めると+油16g(油使用量8%)・147kcal → 口に入る油の量10.2g(実際の油摂取率64%)・94kcal → 料理合計136kcal
〇鍋の材質で変わる油の使用量
フッ素樹脂加工などで表面がコーティングしてある鍋は鉄製鍋に比べて
油の使用量が少なくてよいのが特徴です。
鉄製鍋と同じ仕上がりにしたい場合、
フッ素樹脂加工鍋の油の使用量は前者の半分が目安です。
使う鍋の材料に合わせて油の使用量を控えることが料理をおいしくするポイントです。
・キャベツ5cm角切り200g、1分30秒加熱
鉄製鍋:油16g・147kcal(油使用量8%)
フッ素樹脂加工の鍋:油8g・74kcal(油使用量4%)
〇鍋の形で変わる油の使用量
中華鍋には独特のカーブがあって材料が肌に触れやすく、
熱がまわるのにも材料を混ぜるのにも都合が良い鍋です。
そのため、炒め油も無駄なく使え、使用量も最低量で済みます。
これに比べ、フライパンは深さがないため溢れそうで炒めにくい上、
鍋肌に触れる面積が少ない為、少量の油では均一に仕上がりません。
したがって同じ仕上がりにするためには中華鍋より多くの油が必要になります。
・ほうれん草4〜5cm200g、1分30秒加熱
中華鍋:油16g・147kcal(油使用量8%)
フライパン鍋:油20g・184kcal(油使用量10%)
【まとめ】
以上のように、色々な要因で大きく吸油率というのは異なってきます。
野菜によっても吸油率が変わってきますし、
葉物は実際に口の中に入る油が多くなります。
ピーマンのような吸油されにくい野菜だと、
表面積の多いせん切りの方が表面積は多くなるものの
使用する油が少なくて済むので、エネルギーは少なくなります。
そして、鍋についてはフライパン>鉄製の中華鍋>フッ素樹脂加工の順で
吸油率が大きいので、できればフッ素樹脂加工のものを選ぶようにしてみましょう。
今日の内容は、女子栄養大学の実験結果をもとにしています。
こちらの本から引用させて頂きましたので、ご興味のある方は見てみてください。
「炒める」
程よく油のまわった美味しい炒め物を作るためには油の使用量が重要な条件です。
例えば、油が少なすぎるとzブラが全体にいきわたらす熱が回りきらないため、
部分的に焦げたりと均一に仕上がりません。
逆に多すぎると油が全体に行きわたりますが、
べたべたとして油っぽい仕上がりでおいしくありません。
実際に使った油が全て口に入るわけではなく、鍋肌に残る分があります。
そこで野菜の種類や切り方ごとの使用する油の適量、
実際に口に入る油の量についてお話します。
・しなやかで吸油しやすい野菜(ほうれん草)
ほうれん草200g・50kcal → 炒めると+油16g(油使用量8%)・147kcal → 口に入る油の量13.6g(実際の油摂取率85%)・125kcal → 料理合計175kcal
・かたく、肉厚で吸油されにくい野菜(ピーマン乱切り)
ピーマン200g・42kcal → 炒めると+油30g(油使用量15%)・276kcal → 口に入る油の量15.8g(実際の油摂取率53%)・146kcal → 料理合計188kcal
・細かく刻んだ表面積の大きい野菜(ピーマンせん切り)
ピーマン200g・42kcal → 炒めると+油16g(油使用量8%)・147kcal → 口に入る油の量10.2g(実際の油摂取率64%)・94kcal → 料理合計136kcal
〇鍋の材質で変わる油の使用量
フッ素樹脂加工などで表面がコーティングしてある鍋は鉄製鍋に比べて
油の使用量が少なくてよいのが特徴です。
鉄製鍋と同じ仕上がりにしたい場合、
フッ素樹脂加工鍋の油の使用量は前者の半分が目安です。
使う鍋の材料に合わせて油の使用量を控えることが料理をおいしくするポイントです。
・キャベツ5cm角切り200g、1分30秒加熱
鉄製鍋:油16g・147kcal(油使用量8%)
フッ素樹脂加工の鍋:油8g・74kcal(油使用量4%)
〇鍋の形で変わる油の使用量
中華鍋には独特のカーブがあって材料が肌に触れやすく、
熱がまわるのにも材料を混ぜるのにも都合が良い鍋です。
そのため、炒め油も無駄なく使え、使用量も最低量で済みます。
これに比べ、フライパンは深さがないため溢れそうで炒めにくい上、
鍋肌に触れる面積が少ない為、少量の油では均一に仕上がりません。
したがって同じ仕上がりにするためには中華鍋より多くの油が必要になります。
・ほうれん草4〜5cm200g、1分30秒加熱
中華鍋:油16g・147kcal(油使用量8%)
フライパン鍋:油20g・184kcal(油使用量10%)
【まとめ】
以上のように、色々な要因で大きく吸油率というのは異なってきます。
野菜によっても吸油率が変わってきますし、
葉物は実際に口の中に入る油が多くなります。
ピーマンのような吸油されにくい野菜だと、
表面積の多いせん切りの方が表面積は多くなるものの
使用する油が少なくて済むので、エネルギーは少なくなります。
そして、鍋についてはフライパン>鉄製の中華鍋>フッ素樹脂加工の順で
吸油率が大きいので、できればフッ素樹脂加工のものを選ぶようにしてみましょう。
今日の内容は、女子栄養大学の実験結果をもとにしています。
こちらの本から引用させて頂きましたので、ご興味のある方は見てみてください。
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2017年06月15日
調理法で変わるエネルギー早わかり〜「揚げる」編〜
ダイエットを行う上で脂質の摂り過ぎには気を付けなくはなりません。
無駄な脂質を摂取しないためのポイントは大きく二つ。
食材自体に脂質の多いものは避けること、油を多く含む調理法を避けることです。
今日からは、調理法によってどのくらいの油を吸収するのかをみて行きたいと思います。
「揚げる」
揚げ物を食べる時、油の量は気になりますよね。
調理で実際にどのくらい油を吸っているのか、目安を知っておくと便利です。
経口として、吸油量(率)が多いのがは以下のとおり。
・表面積の大きいもの:油に触れる面積が大きいため
・水分の多いもの:含まれる水分が油と交換されるため
・衣がついたもの、衣の厚いもの:周りに衣がついた分表面積が大きくなるため
・古い油で揚げたもの:古い油は粘度が高い為、油切れが悪く、油が残るため
ただし、素揚げやから揚げでは脂質の多い材料を揚げた場合、
揚げ調理中にその脂質が揚げ油に溶出するため、
実際の吸油量は少なかったり、マイナスになったりすることもあります。
天ぷらやフライでは衣が厚い為、脂質の溶出は少ないと考えられます。
【吸油量、エネルギーの求め方】
吸油量(g)=素材の重量(g)×吸油率(%)
吸油分のエネルギー(kcal)=吸油量(g)×9.21kcal
※9.21というのは植物油1gあたりのエネルギーです。簡易的に9kcalとして計算することが多いです。
それでは実際にみていきましょう。
・素揚げ(なす)
なす75g・14kcal → 揚げると+吸油量10.3g(吸油率14%)・95kcal → 合計104kcal
・から揚げ(鶏もも肉・皮つき)
鶏もも肉200g・422kcal+片栗粉9.8g・32kcal → 揚げると−吸油量8.4g(吸油率−4%)・−77kcal
→ 合計377kcal
・天ぷら(エビ) ※衣普通
エビ25g(一匹)・23kcal+衣10.5g・16kcal → 揚げると+吸油量2.6g(吸油率10%)・24kcal
→ 合計63kcal
・天ぷら(エビ) ※衣厚め
エビ25g(一匹)・23kcal+衣15.5g・26kcal → 揚げると+吸油量3.1g(吸油率12%)・29kcal
→ 合計78kcal
・フライ(豚ロース肉) ※衣普通
豚ロース肉100g・314kcal+小麦粉2.9g・11kcal+卵7.9g・13kcal+パン粉15.0g・40kcal
→ 揚げると+吸油量12.6g(吸油率13%)・116kcal → 合計494kcal
・フライ(豚ロース肉) ※衣厚め
豚ロース肉100g・314kcal+小麦粉7.4g・27kcal+卵15.5g・25kcal+パン粉23.7g・63kcal
→ 揚げると+吸油量20.5g(吸油率21%)・189kcal → 合計618kcal
〇素材の切り方でも吸油率が変わります。
1つのものを細かく小さくきれば表面積が大きくなります。
油に触れる部分が増えるため、短時間で火が通りますが、吸油率は大きくなります。
じゃが芋の素揚げの場合、切り方によっての吸油率は以下のように変化します。
・皮つき4つ割り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量1.0g(吸油率9%)・9kcal → 合計48kcal
・せん切り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量3.0g(吸油率6%)・28kcal → 合計67kcal
・細いせん切り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量9.5g(吸油率19%)・87kcal → 合計126kcal
【まとめ】
以上のように、調理法によって大きく吸油率というのは異なってきます。
油の多い皮付き鶏肉だと揚げても油はマイナスになりましたね。
また、天ぷらなどの衣のつき具合でもエネルギーは大きく変わりました。
豚ロースのフライでは100kcal以上も違いが出てきました。
100kcalというと両手いっぱいのお野菜が食べられる量ですよ!
そして、カットの方法によってもこれだけの吸油率の違いがみられます。
「揚げる」という調理法の場合、火が通るのに多少時間がかかるとしても、
細かくカットしないで揚げた方がエネルギーダウンに繋がります。
ちなみに、揚げ調理済みの冷凍揚げの場合は、あらかじめ油揚げされているため、
商品パッケージの通りの加熱ならエネルギーや脂質の変化はほとんどありません。
したがって、出来上がりのエネルギー、脂質の量は商品パッケージに記載のものを参照するか、
なければ、油揚げ必要な冷凍揚げ物の調理後数値を参考にするようにしてくださいね。
家庭の手作り品に比べて衣が厚くなるので、量と考えて上手に利用しましょう!
今日の内容は、女子栄養大学の実験結果をもとにしています。
こちらの本から引用させて頂きましたので、ご興味のある方は見てみてください。
無駄な脂質を摂取しないためのポイントは大きく二つ。
食材自体に脂質の多いものは避けること、油を多く含む調理法を避けることです。
今日からは、調理法によってどのくらいの油を吸収するのかをみて行きたいと思います。
「揚げる」
揚げ物を食べる時、油の量は気になりますよね。
調理で実際にどのくらい油を吸っているのか、目安を知っておくと便利です。
経口として、吸油量(率)が多いのがは以下のとおり。
・表面積の大きいもの:油に触れる面積が大きいため
・水分の多いもの:含まれる水分が油と交換されるため
・衣がついたもの、衣の厚いもの:周りに衣がついた分表面積が大きくなるため
・古い油で揚げたもの:古い油は粘度が高い為、油切れが悪く、油が残るため
ただし、素揚げやから揚げでは脂質の多い材料を揚げた場合、
揚げ調理中にその脂質が揚げ油に溶出するため、
実際の吸油量は少なかったり、マイナスになったりすることもあります。
天ぷらやフライでは衣が厚い為、脂質の溶出は少ないと考えられます。
【吸油量、エネルギーの求め方】
吸油量(g)=素材の重量(g)×吸油率(%)
吸油分のエネルギー(kcal)=吸油量(g)×9.21kcal
※9.21というのは植物油1gあたりのエネルギーです。簡易的に9kcalとして計算することが多いです。
それでは実際にみていきましょう。
・素揚げ(なす)
なす75g・14kcal → 揚げると+吸油量10.3g(吸油率14%)・95kcal → 合計104kcal
・から揚げ(鶏もも肉・皮つき)
鶏もも肉200g・422kcal+片栗粉9.8g・32kcal → 揚げると−吸油量8.4g(吸油率−4%)・−77kcal
→ 合計377kcal
・天ぷら(エビ) ※衣普通
エビ25g(一匹)・23kcal+衣10.5g・16kcal → 揚げると+吸油量2.6g(吸油率10%)・24kcal
→ 合計63kcal
・天ぷら(エビ) ※衣厚め
エビ25g(一匹)・23kcal+衣15.5g・26kcal → 揚げると+吸油量3.1g(吸油率12%)・29kcal
→ 合計78kcal
・フライ(豚ロース肉) ※衣普通
豚ロース肉100g・314kcal+小麦粉2.9g・11kcal+卵7.9g・13kcal+パン粉15.0g・40kcal
→ 揚げると+吸油量12.6g(吸油率13%)・116kcal → 合計494kcal
・フライ(豚ロース肉) ※衣厚め
豚ロース肉100g・314kcal+小麦粉7.4g・27kcal+卵15.5g・25kcal+パン粉23.7g・63kcal
→ 揚げると+吸油量20.5g(吸油率21%)・189kcal → 合計618kcal
〇素材の切り方でも吸油率が変わります。
1つのものを細かく小さくきれば表面積が大きくなります。
油に触れる部分が増えるため、短時間で火が通りますが、吸油率は大きくなります。
じゃが芋の素揚げの場合、切り方によっての吸油率は以下のように変化します。
・皮つき4つ割り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量1.0g(吸油率9%)・9kcal → 合計48kcal
・せん切り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量3.0g(吸油率6%)・28kcal → 合計67kcal
・細いせん切り
50g・39kcal → 揚げると+吸油量9.5g(吸油率19%)・87kcal → 合計126kcal
【まとめ】
以上のように、調理法によって大きく吸油率というのは異なってきます。
油の多い皮付き鶏肉だと揚げても油はマイナスになりましたね。
また、天ぷらなどの衣のつき具合でもエネルギーは大きく変わりました。
豚ロースのフライでは100kcal以上も違いが出てきました。
100kcalというと両手いっぱいのお野菜が食べられる量ですよ!
そして、カットの方法によってもこれだけの吸油率の違いがみられます。
「揚げる」という調理法の場合、火が通るのに多少時間がかかるとしても、
細かくカットしないで揚げた方がエネルギーダウンに繋がります。
ちなみに、揚げ調理済みの冷凍揚げの場合は、あらかじめ油揚げされているため、
商品パッケージの通りの加熱ならエネルギーや脂質の変化はほとんどありません。
したがって、出来上がりのエネルギー、脂質の量は商品パッケージに記載のものを参照するか、
なければ、油揚げ必要な冷凍揚げ物の調理後数値を参考にするようにしてくださいね。
家庭の手作り品に比べて衣が厚くなるので、量と考えて上手に利用しましょう!
今日の内容は、女子栄養大学の実験結果をもとにしています。
こちらの本から引用させて頂きましたので、ご興味のある方は見てみてください。
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