2017年05月16日
糖尿病腎症の食事療法(カリウム、リン、水分制限)
今日は糖尿病腎症の食事療法第二弾。
カリウム、リン、水分制限について説明します。
前回、糖尿病腎症の食事療法は、
高エネルギー、高脂質、低タンパク質、低塩分だとお話ししましたね。
これは糖尿病腎症であれば、ほとんどの方が行う食事療法です。
今日は必要に応じて、特に腎臓の機能が著しく障害され、
透析導入直前から透析導入期に行われることの多いカリウム、リン、水分制限についてお話します。
まず、これらを制限しなくてはいけない理由です。
糖尿病腎症の始めの説明のところでお話ししましたが、
糖尿病腎症では体内に老廃物が溜まります。
腎臓は老廃物を尿中に排泄する働きがあるためです。
(詳しくは過去の記事をお読みください。)
この老廃物の一つが、カリウムやリンとお考えください。
カリウムやリンは体内に溜まっているかどうかは血液検査で分かります。
主治医からカリウムやリン制限を指示されると具体的な指導を管理栄養士から受けることになります。
〇カリウム制限
カリウムが高くなると不整脈、心停止の恐れが出てきます。
カリウムを多く含むものは野菜や果物、納豆。
カリウム制限は病期によって1500〜2000rの制限がかかります。
納豆は1パック300r強もあります。
カリウムを抜くために行う調理法として有名なのが、「ゆでこぼす、さらす」です。
カリウムが水に溶け出る性質を利用しているんです。
野菜は茹で、ゆで汁は捨てて使わないようにする、
野菜を細かく切って表面積を多くしてからさらす。
さらす時間は30分程度で十分。
それ以上漬けてもカリウムの量は変わりません。
食べる前にさらすのが面倒であれば、前日の夜から一晩さらしても問題ありません。
果物は生だとカリウムが多いので、缶詰を使用しましょう。
特にバナナ、メロンに多く含むので食べない方がよいでしょう。
〇リン制限
カリウム制限に比べてリン制限の指導を受ける機会は少ないと思います。
その理由は、高カリウム血症は不整脈などの急性的症状を起こすことが多いですが、
高リン血症は血管、その他の臓器の石灰化という慢性的症状を起こすことが多いためだと思います。
リンはタンパク質を多く含む食品(肉・魚など)にともに含まれていることが多いので、
タンパク質制限をしっかり行っていればリンも一緒に制限することが出来ます。
また、加工食品にはリンを多く含むので、食べ過ぎに注意してくださいね。
加工食品には塩分も多く含むので、控えた方がよいでしょう。
〇水分制限
前回塩分制限のところで少しふれましたが、
腎臓の機能が低下するとむくみやすくなります。
特に透析になると尿量が減る若しくは無尿になるので、
塩分制限と併せて水分制限を行います。
こうやってみて頂くと、糖尿病の食事療法とは大きく変わってきますよね。
腎臓病の食事療法はなかなか複雑なので、
一度でご理解いただくのは難しいことがほとんどです。
ご相談もお受けしているので、お一人で悩まずお話しくださいね。
カリウム、リン、水分制限について説明します。
前回、糖尿病腎症の食事療法は、
高エネルギー、高脂質、低タンパク質、低塩分だとお話ししましたね。
これは糖尿病腎症であれば、ほとんどの方が行う食事療法です。
今日は必要に応じて、特に腎臓の機能が著しく障害され、
透析導入直前から透析導入期に行われることの多いカリウム、リン、水分制限についてお話します。
まず、これらを制限しなくてはいけない理由です。
糖尿病腎症の始めの説明のところでお話ししましたが、
糖尿病腎症では体内に老廃物が溜まります。
腎臓は老廃物を尿中に排泄する働きがあるためです。
(詳しくは過去の記事をお読みください。)
この老廃物の一つが、カリウムやリンとお考えください。
カリウムやリンは体内に溜まっているかどうかは血液検査で分かります。
主治医からカリウムやリン制限を指示されると具体的な指導を管理栄養士から受けることになります。
〇カリウム制限
カリウムが高くなると不整脈、心停止の恐れが出てきます。
カリウムを多く含むものは野菜や果物、納豆。
カリウム制限は病期によって1500〜2000rの制限がかかります。
納豆は1パック300r強もあります。
カリウムを抜くために行う調理法として有名なのが、「ゆでこぼす、さらす」です。
カリウムが水に溶け出る性質を利用しているんです。
野菜は茹で、ゆで汁は捨てて使わないようにする、
野菜を細かく切って表面積を多くしてからさらす。
さらす時間は30分程度で十分。
それ以上漬けてもカリウムの量は変わりません。
食べる前にさらすのが面倒であれば、前日の夜から一晩さらしても問題ありません。
果物は生だとカリウムが多いので、缶詰を使用しましょう。
特にバナナ、メロンに多く含むので食べない方がよいでしょう。
〇リン制限
カリウム制限に比べてリン制限の指導を受ける機会は少ないと思います。
その理由は、高カリウム血症は不整脈などの急性的症状を起こすことが多いですが、
高リン血症は血管、その他の臓器の石灰化という慢性的症状を起こすことが多いためだと思います。
リンはタンパク質を多く含む食品(肉・魚など)にともに含まれていることが多いので、
タンパク質制限をしっかり行っていればリンも一緒に制限することが出来ます。
また、加工食品にはリンを多く含むので、食べ過ぎに注意してくださいね。
加工食品には塩分も多く含むので、控えた方がよいでしょう。
〇水分制限
前回塩分制限のところで少しふれましたが、
腎臓の機能が低下するとむくみやすくなります。
特に透析になると尿量が減る若しくは無尿になるので、
塩分制限と併せて水分制限を行います。
こうやってみて頂くと、糖尿病の食事療法とは大きく変わってきますよね。
腎臓病の食事療法はなかなか複雑なので、
一度でご理解いただくのは難しいことがほとんどです。
ご相談もお受けしているので、お一人で悩まずお話しくださいね。
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