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2020年04月17日

一年生効果

部活に新入生(1年生)がやってくると、先輩になった2年生は張り切って動く。
後輩ができて嬉しいという意味もあるが、「いいところを見せたい」、という思いと、「いろいろ教えてあげなきゃ」、という思いが交錯してか、何とも地なく振る舞うのである。

その様子を微笑ましく観察していると、「あれ? いつの間にか上手くなってるなぁ」、と見えることも多い。

下からの突き上げは、本人の自覚を促し、向上心をかき立て、一歩も二歩も前進する原動力となっているのだ。

学齢期の一年の差はとても大きい。

「1年生からみて、3年生は、ちょっと怖くて、遠い世界の、大きな存在なんだよ。」
そう、生徒たちに話すことも多いが、たしかに2年の差はかなり大きい。
この時期の経験は、ものすごい差となるのだ。

本格的な部活動を始めるのも中学生。
その中で得た数多くの学びは、膨大なものになる。

教えながら、自分のできないことが確認できるし、言葉に出せば、自分自身への学びにもなる。

ある2年生は、野球日誌に次のように書いた。

「今日は1年生の、F君と仲良くなれました。お互い切磋琢磨して、ますます上達したいです。」

このあたりが、先輩としての自覚が芽生えたかのバロメーターでもある。

私もできる限り先輩に指導させるべく、新入生は黙ってみていることにしている。

私からの指摘よりも、先輩からの声掛けの方が、学びになるだろう。

学校の部活はそうやって、伝統が引き継がれていく…。

中国発コロナウイルスのために、思うように部活動ができなくなっているが、『今』を大切にして、淡々と歩み続けるしかあるまい。

「後輩に声を掛け、面倒を見るのは中3の仕事だよ。」
なかなか動かないT君に声を掛ける。

いつまでも自分のことばかりを考えているうりは、チーム力はアップしたいのだ。
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