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2019年06月05日

試験中のトイレ

昨年度より二週間遅れで中間考査が始まった。
私の学校は三学期制なので、年に5回の定期考査がある。
今回の考査は、今年度最初の考査。新入生にとっては、入学後、初めての中間考査となる。

特に中1は、皆が緊張の面持ちで試験に臨む。
「先生聞いて下さい。今年の一年生、試験中に消しゴムとか落としたの二人だけなんですよ。」
と、担任が嬉しそうに叫ぶ。
どうやら昨日のおまじないが効いているらしい。

中1の昨日の授業で、
「中1の最初の中間考査は、一時間で15回くらい監督の先生が拾うんだよ。先輩たちは、試験中にあまり落とさないんだよ。」
と、警告しておいたのだ。
それからトイレについても一言。

「試験中お腹が痛くなったらトイレに行って、そのあと戻ってきてから試験を続けられるけど、おしっこでトイレに行くのはやめよう。もちろん、身体の具合が悪い場合は仕方ないけど、試験時間の50分くらい我慢できるでしょ。それに、例えば○○君がトイレに行きたくなったら、監督の先生は、職員室に電話する、その時「○○君がトイレに行きたいそうです」、って言う。すると、職員室では、手の空いている先生を探すため、「○○君がおしっこしたいそうです。どなたか教室に行って頂けますか」、と職員室中に聞こえるように声を掛ける。そして担当の先生が、この教室に来て、○○君をトイレに連れて行くわけだ。その先生は、トイレが終わるのを待って、また○○君を教室に連れてくる。どうだい。けっこう○○君は有名人になるだろ…。」

こんな風にちょっとプレッシャーをかけておいた。
おかげで、そのクラスでトイレに行った生徒はいなかったらしい。

ほんのちょっとの声かけで、生徒たちは生活を修正することができる。
トイレだって休み時間に行けば良いわけだが、他のことに夢中でその意識がないと、試験時間を迎えてしまう。そんなときに、先生の声かけで、思い出す生徒だっている。

ベテランの先生たちは、こんな風に、事前に生徒の行動をうまくコントロールしている。
経験によって、そうしたことが自然にできるのだ。

生徒への指示は、そのすべてが、この方法でなされると言ってもよい。
こうしたテクニックは、なかなか教育実習や大学では学べないだろう。
現場で、自分が経験したり、先輩が担当している生徒が、「どうしてぶれずに指示通り動けるのだろうか」、と思い巡らす中に、そのコツの存在が見えてくる。

授業中の指示も同じだ。
指示の仕方一つで、理解度も大きく変わる。つまり、テストの点数だって変わってしまう訳だ。

このあたりが教員が専門職である所以だろう。

「先輩から盗め」
とは、よく言ったものだ。

今も昔も変わらない。








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