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2018年03月02日

グランクレスト戦記 8話感想 マリーネの声色のコントラストに注目 / 理解難度は高め

8話 会議は踊る
あらすじ
ヴィラールはアレクシスとマリーネのエーラムでの馴れ初めを語る。
一目惚れしたアレクシスに対し、マリーネは熱意と才能に惹かれつつも立場を理由に拒絶する。
しかし彼の統治に対する信念を知り、彼の妃となることを決意する。
時は戻って現在、連合の方針を決める会議が開かれヴィラールは抗戦を主張する。
和平派のドーソン候に弁舌で勝るも、アレクシスの意図せぬ提案により和平で決してしまう。
マリーネは和平を拒否して進軍を開始し、援軍を望めないアルトゥークは窮地に立たされる。
感想
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「愛という言葉は知っていました。ですが貴女を見て、それがどういうものか初めて知りました。」
「君と出会って僕の心はときめき、それが愛だと分かった」
「愛を知った心には逆らえない!」
「君の全てが僕の心に刻まれているから……!」
恥ずかしいセリフ禁止!!!前半部分は総じてこんな感じで見ていて照れくさかった。尊すぎて灰になりそう。

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マリーネの声色が昔と今で全く違うのが印象深い。昔の可憐な声色と現在の厳かな声色で強いコントラストがあり、それを意識させられた上で最後の、昔の声色での「さようなら、アレクシス……」の一言が激しい悲壮感を実現している。演出とマリーネCVの茅野愛衣さんの演技が見事である。

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最初のラブレター一通読ませただけであの第一印象から大きく巻き返すアレクシスの文才が恐ろしい。もはや呪文である。あやかりたい。

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美しいカット。作画のクオリティは毎度さすがである。……いやこれ一晩でやるの無理じゃない?!…まあ例えばイラストなら完成形が脳内ある人は異常に早く仕上げたりできるので、アレクシスなら可能なのかもしれない。

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マリーネの侍従レイラさん。マリーネから強く信頼を得ているようでモブではなくちゃんとしたネームドキャラであることが分かる。ちなみに原作だと2巻に登場してアーヴィンと軽口を叩き合うシーンがある。

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「本当に愛し合ってるのなら一緒になるべきだ。立場がどうであろうとも。」
あんたが言うか。いや彼だからこそのセリフというべきか。ここでシルーカがちらっとテオを見るところが今週のしるかわ。

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「どぉ〜めい勢力に囲まれている中で連合を名乗れば、せェ↑められるのはとぉーぜんというものではないか?」
ドーソン候(CV:横堀悦夫さん)の三下トーンがすばらしい。どういうキャラかを瞬時に印象づけるわかりやすさは作品の理解度にも少なからず影響を与えると思う。こちらも声優さんの力に感じ入る部分である。

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会議部分、各所で感想を見るによくわからなかったという人も結構いるようだ。原作では地の文で解説が入る部分なのだが、アニメではそれが不可能なため理解難度はそれなりに高かったように思う。
簡潔に言うと、抗戦派ヴィラールVS和平派ドーソン候の論戦はヴィラールの勝利で終わったのだが、アレクシスが盟主の座を譲るために「武力で対抗するならヴィラールを盟主にしよう」と盟主と方針のリンクに言及してしまったせいで「盟主がアレクシスならやはり和平」という理屈に利用されてしまったと思われる。つまりアレクシスの見事なオウンゴールである。

以下、詳細な理解に必要な前提を挙げる。ちなみに自分は8話後に3巻まで原作を購入して読んだので、アニメ視聴のみの視点と区別して記述していく。
1.アルトゥークは立地的に危険なので連合全体で対抗したい
アルトゥークは元々同盟所属だったが、ヴィラールの父が裏切って連合に付いたという経緯がある。ここまではアニメでも印象に残る部分だが、その経緯ゆえに周囲を同盟勢力に囲まれている、という部分がいささか伝わりづらい。セリフで示唆はされているが、やはり地図などでグラフィカルな印象づけが欲しいところである。ヴィラールが余裕のあるキャラなせいもあるが、実は結構ピンチという印象を受けない点が理解の阻害を招いているように思う。連合の方針が和平では孤軍奮闘を抜け出せない状況なのである。
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2.同盟のマリーネは和平を受けるつもりがない
マリーネは今でもアレクシスを愛しているようだが、それ以上に大講堂の惨劇を繰り返すことを恐れているように見える。また同盟をまとめきれていない点から和平ですんなり事が収まるとは思っていないように思える。このマリーネの内心という前提がないと和平が選択肢としてなぜまずいのかという点がわかりづらいかもしれない。アニメの描写だけでも内心を察することは十分可能と思うが、原作ではヴィラールがマリーネの内心を確信している記述がある。
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3.ドーソン候らは和平というより自分が戦いたくないだけ
アレクシスが気付いているかは定かではないが、彼らは和平が現実的と思っているのではなく、自分たちは離れたところにいるのでヴィラールだけに戦わせておけば問題ないと思っているようだ。アニメでは7話のシルーカのセリフで示唆されている。つまり視聴者の思う「ヴィラール負けたらお前らもやばくね?」という疑問に納得の回答があるわけではなく、本当にダメなおっさん達なのである。ここまで敵方にも信念や理がある描写がされてきたので、真に取るに足らない人物が出てくると混乱するというものだろう。
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4.ヴィラールは血縁的に連合の盟主には適していない
祖父が望まないというのはヴィラールおなじみの直裁を避けた言い回しであり、実際のところは宿敵の孫であり裏切り者の子をトップに据えるのは連合をまとめる意味でリスキーすぎるということだろう。これに気づけなかったのがアレクシスの敗因だが、自分が血縁で今の地位にいる事に否定的なアレクシスには思い至れない感覚かもしれない。こういうキャラクターの心理的盲点が見える作品は大変見応えがあるのだが、分かりづらくなるのは仕方ないところか。
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「人が幸せに生きるには、心が満たされないといけないから」
オタクとしては強く同意したい。乱世のリーダーには向いていないが、治世であれば名君の資質は十分だったのではないだろうか。同一世界観のファルドリア戦狼記の主人公、レグナムのフラッグが「ライトスタッフ(適材適所)」であったことを思い出す。
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原作では君主会議と馴れ初めエピソードの時期は離れていたらしいが、アニメでこの二つのエピソードを連結させることによって、何度失敗しても理想を追う理想主義のアレクシス、失敗を二度と繰り返すまいとする現実主義のマリーネという二人の性格が対照的に表現されたのではないだろうか。



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posted by ぺーた at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月28日

だがしかし2 5・6・7話感想 新レギュラーの2人が登場、杉田&赤ア劇場

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ちょっと忙しかったのでまとめて3話分感想です。
まあ5話が「サヤ師いい…」以外にあんまり書くことがなかったという理由もありますが。
5話 救急車とタラタラしてんじゃねーよと…



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ここの「ええええええええ!?!?」でめっちゃ笑ってしまった。
eの1音だけで笑わせられるのスゴいと思う。ココノツの(CVの阿部敦さんの)ツッコミ力が半端ない。

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サヤ師…。ヒロインがしていい顔ではない。好きな男にも容赦のない女。

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ココノツくん、ほたるさん相手だと思春期男子の見本みたいな反応するくせにサヤ師相手だと時々イケメンムーブ入るのなんなんでしょうね。誌面や画面にサヤ師フィルターが適用されるのだろうか。

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デレッデレじゃねーか。いい…。

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6話 ビニコンと求人情報誌と…



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新レギュラーその1、紅豊さん登場回。スタイリッシュなイケメンだがテンションの高い変人で杉田智和もしくは子安武人のCVが約束されたような男(敬称略)。期待に違わず12分間声を聞いてるだけで笑えてしまう完全な杉田劇場。
おそらく原作にない謎ポーズもばしばしとってくるのが面白い。声とオーバーアクションが奇人変人ぶりをさらに印象づけていて、漫画とアニメという媒体の差をきっちり意識して作ってくれている点が好印象。

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「いらっしゃァーーーーせッ!!」が完璧すぎる。すごい、これが原作通りの声というやつか…

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「なんと気高き少年ッ!!」
誰にとは言わないけど瞳がそっくり。残念美形なところも。

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「君はスケベなものは好きか?」
「僕の求めているスケベはそんなもんじゃありません!」

想い人をスケベ軸に乗せて語る男ココノツ。気持ちはわかる。
この作品、ココノツ×男キャラの組み合わせだと急激にIQが下がるのいいですよね。
ここ、杉田氏と阿部氏が競うように笑わせにくるのがズルい。

7話 尾張ハジメとチョコボールと…


7話 尾張ハジメとチョコボールと…(gyao)

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新レギュラーその2にして第三のヒロイン、尾張ハジメさん登場。
2期のキャラデザも嫌いなわけではないけど、1期の絵柄で見てみたかったなあ…などと思っていましたが、実際動いているのを見ると大変可愛くて満足。
CVは赤ア千夏さん。個人的にはシンデレラガールズの日野茜としておなじみ。テンション高めの時の太い声はかなり日野くんっぽい。
ハジメさん役も個人的にはすごくハマってる印象。ハジメさんははっちゃける時も多いけど平常時はわりとダウナー気味で、そのときの声が自然な可愛さがあってとても良い。6話に続いて今回は赤ア劇場でした。もう折り返しだけどこれから毎話聞けると思うと嬉しいかぎり。

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「また相手のことを考えず自分の好きなものの話だけしてしまった…!」
わかる。オタクあるあるすぎてつらい。

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寝息が色っぽすぎるんだよなあ。

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ユタカさんの謎ポージング同様、ハジメさんもしゃべる度に動いてくれるのがいいですね。

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この新妻感がすばらしい。既存の二人と違う魅力を打ち出してくるのがさすが。そして…
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幼馴染は見た!!
次回は沼倉劇場の予感。楽しみ。


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posted by ぺーた at 17:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月24日

グランクレスト戦記 7話感想 埋まっている心理描写を掘る楽しみがある

7話 白亜の公子


あらすじ
テオはフォービスの君主ラドヴァンを説得で降し、ラシックはフォービス王を一騎打ちで打ち破る。
フォービスとクローヴィスを平定したアルトゥーク軍はハルーシアへと到着する。
君主会議の席でテオは連合盟主のアレクシス、仇敵のロッシーニと初めて対面する。
アレクシスはテオの世評に感銘を受けており、会議の直後に忍んでテオに会いに来る。
対談の後アレクシスを見送る際、テオは彼と共にロッシーニの刺客に襲われるも、これを撃退する。
感想
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先週のミルザーに続いてテオとラシックの攻略ターン。ミルザーは計略と武勇で頭を潰し、ラシックは華々しく一騎打ち、テオは説得で無血開城、という三者の対比が鮮やか。
以前の記事で連合と同盟が区別しづらい旨のことを書いたが、これはどちらかが善玉でも悪玉でもないせいもあると思う。「同盟も連合も関係ない!」というモブ領民の叫び通り、彼らにとってはどちらでもいいのだろう。忠節は美徳で変節は悪徳かもしれないが、寝返ってもラドヴァンの外からの評価が落ちるだけで領民にはそれがベストなんだよ、という旨が「共に負けてもらえないだろうか」という印象的なフレーズで表現されているように思う。

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説得シーンというのは小説向けでアニメ映えしない部分だろうが、天候の変化でラドヴァンの心境推移を、影の伸びで時間の経過を表現するのはアニメらしい見事な演出だと思う。(実際に絵なしで声だけ聞いてみると、ラドヴァンが特に悩まずサクっと寝返ったように感じるのが面白い。)

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毎週ふられる男花のようなるアレクシス様。完全にマリーネ様と性別が逆である。繊細で優しい人格者なのは個人として好印象だが、大勢力の盟主には明らかに向いていなさそうだ。ただ、ここまで意外性のあるキャラが多い印象なので彼にもどこか意外な側面があるのかもしれない。

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アレクシスと踊るラウラさんめっちゃ嬉しそう。よかったね…!アレクシス登場の場面でもヴィラールの後ろをちょろちょろしてて実にかわいい。OPに出るくらいだからへそ出し3魔法師にもこれから活躍シーンがあるのだろうか。サブキャラ好きとしては楽しみである。

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般若の形相のテオ。一番インパクトのあるカットでした。原作はさておきアニメのテオは善良・篤実・無欲で達観していて人間味が薄くすら見えるので、この表情は実にコントラストが強い。圧政が嫌で逃げてきたとかそんなレベルではない怨恨が伺える。握手中のところを両面から写したカットが印象深い。
それはそうと、テオの目的が故郷奪還であることはヴィラールには明かしているようだ。初登場時の敵味方が曖昧な状態から、かなり完全な味方に近づいた印象である。

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「(シルーカのためなら)他の全てを犠牲にしても惜しくはありません。」
今週のしるかわ。しかし続くテオの言葉「私にとって一番大切なものを選んだだけです」には複雑な表情を見せるのが興味深い。テオの「大切」がどういう種類のものなのかを測りかねる感じだろうか。作中の世間的にはロマンチックな関係とされているようだが…
冒頭のラドヴァンもだが、おそらく原作では心理が詳細に書かれているのだろう。しかしアニメでは意味深なカットから心情を推察させるにとどまるので、作品傾向として好き嫌いが分かれるところだと思う。個人的にはこういう作品こそ、心情描写という宝が埋まっていると感じられるので大変好みである。

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同じ連合に属するロッシーニを打倒するため、軍師シルーカのいかなる権謀が見られるのか…と思っていたら、まさかの敵側の自滅。初見では拍子抜けしたものの、ロッシーニが即日で害しに来たのはコルネーロの家名で宣戦布告をしたせいで、アレクシスが即日で会いに来たのもテオが領地よりシルーカを選んだ結果である。つまりただの偶然ではなくテオとシルーカの行動に因る必然ということになるのが面白い。

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しかしフラッグは決定的な証拠にならないのかもしれないし、そもそも隠しようがないのかも知れないが、皆殺しにすれば問題ないよねと見切り発車するロッシーニはうっかりさんと言わざるを得ない。最悪回避型の戦略をとるシルーカパパの爪の垢でも煎じて飲むべきである。

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猫殿下!強い!!ただのマスコットではなかった。直後に抱っこを要求するギャップもまた素敵。前半が説得シーンで静かであった分、暗殺者襲撃シーンはどこもぐりぐり動いてカッコいい。



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posted by ぺーた at 01:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月21日

覇穹封神演義 6話感想 大胆なカットで仙界大戦への期待が高まる

6話 老賢人に幕は降り

6話配信(Abemaビデオ)
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あらすじ
衰弱した姫昌は太公望と次男・姫発に後事を託し生涯の幕を降ろす。
西岐は周と名を改めて国となり、殷を打倒する姿勢を明確にする。
太公望は人間同士の決戦を前に、仙道の争いを避けるために金鰲島へと和解に向かう。
しかし、金鰲島の兵権を得た聞仲は十天君を率いて崑崙山へと侵攻する。
感想
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なんと6話目にして仙界大戦編突入!
手元に原作がないので正確には分からないが、5巻分くらいぶっ飛ばした気がする…これは…

雷震子!
魔家四将!
趙公明!
終わったよ……
(空に浮かぶ横顔)

ずっとやってきた先取りアバンがついに無くなったのも、時系列が仙界大戦まで来たからか。これからは比較的じっくり描写できる事になる。原作のどこで終わりにするかが問題だが、ラストの◯◯編はやらないと仮定して、原作残り約8巻分を18話で映像化(2.25話で1巻消化)ということに。
ちなみに「ジョジョの奇妙な冒険」のアニメの印象だと、3部は3話で1巻消化で追加描写を入れるゆとりがあり、4部は2話強で1巻消化でギリギリ収まった印象だったので、覇穹はこれから1巻につき2.25話使えるならわりと希望が持てそうな数字である。

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若かりし頃の姫昌。そんな!声まで変わってる…!姫発役の小野大輔さんですかね。ちゃんと賢人エピソードを添えて老賢人に〜のタイトルに合わせてきた。

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人間を極力巻き込まない方針の太公望に対し、巻き込まないどころか扇動して利用する妲己。両者のイデオロギー的に重要な部分なので姫発と妲己の演説でしっかり対比させたのは評価したい。その点に関しては聞仲が太公望を支持しているのもいい。

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魔家四将編をやっていないので、初見の人には崑崙VS金鰲の対立構図がいまいちピンとこないのではないだろうか。妖怪仙人の説明もなかったし。まあ四聖編でも民に犠牲が出ているのでフラグとしては問題ないというところだろうか……。

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「あんた、そりゃ不躾だなあ。俺たち十天君はあんたより位が上の仙人なんだぜ?」
原作では姚天君のセリフだが、彼と聞仲のいざこざをカットしたので王天君が発している。聞仲と十天君が不仲である描写は演出として必要なので、このブログでもこれまで散々言ってきた「カットした部分の縫合」が今回はちゃんとなされている点を評価したい。
王天君のCVは岡本信彦さん。個人的にはとある〜シリーズの一方通行がおなじみなので狂気的なチンピラの演技がぴったりという印象。

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◯◯編はやらないと仮定したものの、◯◯編を示唆するカットは今回随所にあり、そもそも妲己の目的の根幹がここにある。この辺りを回収して上手いこと物語を〆るのはなかなか大変そうである。それはともかく思わせぶりなことをチラチラ言うだけの申公豹にイラつかない黒点虎は実に人間ができていると思う。

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兄は出ないが妹たちは出るらしい。金鰲側のキャラクターだから趙公明編をやらずに味方にするのは難度の高い改変を求められると思うのだが、これも果たしてどうなるか。





posted by ぺーた at 14:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月19日

グランクレスト戦記 6話感想 信念の描写が強烈 / メディアの違いを意識した構成

6話 進軍

6話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
マルグレットは25歳の誕生日を迎え、祝いの会でヴィラールとのダンスを披露する。
その会の裏でテオはミルザーと手合わせし、互いの道が相容れない事を確信する。
マルグレットは後事をシルーカらに託し、ヴィラールに想いを伝え、彼との契約を終了する。
ヴィラールは連合の君主会議に出席がてら、フォービス・クローヴィスを平定すべく進軍する。
ミルザーはフォービスの君主ブラニスの攻略を引き受け、計略と武勇を用いて単身で城を攻略する。
感想
いろいろあって遅くなってしまい、上のニコ動は無料期間が終わってしまいました。
Abemaは本日20時まで見られるのでこちらからどうぞ。
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ヴィラールとマルグレットのダンスシーンが美しい…が、かなり長い。これまでの高速展開を思うと、ここに尺を使うのが妥当なのかという批判・疑問は当然と思う。アニメ新規組は現時点で二人に思い入れもさほどないだろうし。
しかしアニメという媒体において重要なのはやはり「動くこと」であり、こういう動くシーンこそ力を入れるのは判断として正しいのではないだろうか。多少尺を節約したところで、物語上の詳細な描写は地の文のある小説には結局かなわないのだから、メディアの特性と違いをしっかり意識した構成になっていると思う。

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「自分を産んでくれた女性を憎むより、愛していたいと思わないかね」
ただのスケベ野郎と思わせて名君だったヴィラールだが、母への感情もただのマザコンではなくもっと複雑なものだった。ヴィラールのキャラ造形が非常に深い。先週茶化してすいません。アニメ新規組はまだ二人に思い入れはない、と先程書いたが、現時点は思い入れを昇華する段階ではなく、思い入れを仕込んでいる段階なのだろう。マルグレットの再登場とヴィラールの今後の活躍が楽しみである。

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「嬉しいかぎりです……」
このシーン、声が少し震えている。マルグレットが本心を抑えて平静を装っているのがよく伝わる。自分は芝居に全く明るくないのだが、こういう”平静を装う””マルグレット役”といういわば二重芝居は相当に技術が必要なのではないだろうか。CVの甲斐田裕子さんはアニメでもよく聞くが洋画や海外ドラマではさらにおなじみで、この人の声を聞かない日はないというレベル。さすがの実力派である。

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「どういうつもりかな(計画通り)」
ミルザーさんお強い。一対多で無双する武勇だけではなく、挑発して個人武勇の土俵に引きずり込む知略の鋭さも光る。王道と覇道という明確なテオとの対比、OPの意味深な登場シーンといい、やはり現在こそ同じ連合側にいるが最終的に対立するのが想像に難くない。テオの故郷を開放するのがラストミッションとも思えないので、ラスボス候補の一人と言えるのでは。
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ちょっと気になったのが、最初に囲まれたシーンとブラニスの口に剣を突っ込んだシーンでモブの絵が同じなので、主君が殺されかけてるのに家臣が棒立ちという若干シュールなカット。まあ無双シーンのアクションはスゴかったしどうでもいいといえばどうでもいいんだけど。

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死んだブラニス達から黒いものが……あれ?君主なのに?と思ったが君主が死んだら聖印は混沌に戻るらしい。なるほど。こういう部分も本来は説明があったほうがいい部分なんだけど、説明だらけになるのもどうかと1話で思ったので、ミルザーの聖印が育ったことだけなんとなくわかればいいのかも。

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以前も書いたが、原作元のグランクレストRPGではキャラクターのステータスに「信念」という項目があり重要なファクターとなっている。この作品で言えばテオの王道、ミルザーの覇道、ヴィラールの美学がそれに相当するのだろう。ヴィラールはマルグレットを巫女がどうのというしがらみが無いとしても妃にはしないように思える。シルーカ養父アウベストや吸血鬼の王などもそうだが、どのキャラクターもときに頑迷にも見えるほどに「信念」の描写が強烈で、面白い。

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デレシルーカさんほんとかわいいですね。しるかわ。





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2018年02月12日

覇穹封神演義 5話感想 展開に大きな不備はないがアクションに乏しい

5話 二つの道

5話配信(Abemaビデオ)
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あらすじ
黄飛虎一行と太公望に、聞仲配下の四聖、王魔・高友乾・李興覇・楊森が襲いかかる。
太公望たちの相手を高友乾に任せ、王魔・李興覇は西岐を破壊に向かうが、楊ゼン・哪吒が迎え撃つ。
高友乾・楊森と太公望・天化の戦闘の最中、申公豹から報せを受けた聞仲が現れる。
聞仲はただ一人ながら圧倒的な力で、太公望一行と駆けつけた楊ゼン・哪吒の全員を撃破する。
決死の抵抗をする太公望に対し、聞仲は仙道の力で西岐の民に被害が出たことを借りとし、引き下がる。
感想
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アバンはやっぱり仙界大戦シーン先取り。なんとしても毎回やるんだという強い意志を感じる。
本編の内容とリンクしていないと意味がないと思うので、今回も効果としてはイマイチな印象。普賢と太公望の自己犠牲精神がリンクしていると言えばしているが、「二つの道」のタイトル通りエピソードの比重としては聞仲と太公望で半々のはずなので、どうもズレている気がする。結果として哪吒VS李興覇がほぼ完全カットされているので、その尺を戦闘にあててほしかったなあという気持ちになってしまう。

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ただ、四聖編のストーリー上での役割は「聞仲の圧倒的強さとポリシーの描写」であり、

四聖の中で一番強い王魔<<彼を圧倒する楊ゼン<<<その楊ゼン含む全員を圧倒する聞仲

というジャンプ的インフレの衝撃を与えるには王魔戦が必要になってくるので、カットする部分の判断としては間違ってないだろう。テンポこそ早いが展開自体に大きな不備はないと思われる。

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どのアクションシーンも原作のカットを忠実に再現するのはいいのだが、動きが少ないように思う。静止画は美しいんだけど…。尺の都合でストーリーの細かい部分を描写するのが難しいならば、アニメならではの動くシーンを頑張ってもらいたいものだが…。

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主人公チーム全員相手に無双する、聞仲の戦力的強さがはっきりと示されるエピソード。飛虎を打ち据えたときに狼狽し、裏切り者と吐き捨てる心理的弱さも垣間見えるが、「仙道の技で人間を傷つけない」というポリシーが明確で、太公望を評価し見逃す公平さも見えるので、まだまだ格好良さが勝るターン。「理想を語るにはそれに見合う力が必要だ」は至言。
部下の失態を責めず働きをねぎらい、自身が責任をとる、という理想の上司ぶりも見逃せない。ただ結局自分が出張ることになるなら最初から行ったほうが確実だったわけだが、心理的に極力飛虎には会いたくなかったのかもしれない。そう思うと、太公望らを見逃したのも公平さに加えて「自分がそうしたかった」後押しがあったのかも。

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ちなみにアニメでは時系列が変化して、聞仲の殷への執着を申公豹が聞いた後で四聖編に突入しているので、申公豹がこの状況を面白がって作り出すことに若干ニュアンスの変化が生じている。原作では太公望VS聞仲が見たかっただけに思えるが、アニメでは聞仲の弱みを把握した上で飛虎と対峙させたことになる。原作では聞仲の心情を斟酌する彼なりの美学というかシンパシーが見られたが、アニメではとんだサイコ野郎である。

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毎度細かい部分だが、聞仲の第一声「児戯だな」が何に対して言ったのか謎である。(原作では楊ゼンの変化を打ち破って放ったセリフ。)何度も言うけど、カットするならカットした部分をちゃんと縫合してほしい。

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そして何の説明もなく居る周公旦。初登場!初登場ですよ!!せめてテロップくらい出して!だからカットするなら(略)
原作未読の方に説明すると姫昌の息子の一人で西岐最高の政治家です。実在の人物で、有名な孔子の最も尊敬した人物とされています。…で、彼の兄が姫昌の後継者なわけだが、ちゃんと来週出るのだろうか…?





posted by ぺーた at 21:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月08日

グランクレスト戦記 5話感想 吸血鬼の王の灰色的個性が興味深い

5話 常闇の森

あらすじ
吸血鬼の王ディミトリエと人狼の女王クララは常闇の森の奥、ディミトリエの居城で対峙する。
黒魔女ヤーナは対立が明確になったクララを害そうと、彼女の娘、エマとルナを人質にとる。
ヴィラールの近衛騎士となったテオは常闇の森の調査を命じられ、ディミトリエに面会する。
ディミトリエは戦いを回避し居城を去り、クララの元にテオとシルーカが加勢する。
戦闘の結果ヤーナを退かせるも、エマとルナをテオに託しクララは息絶える。
強大な敵の存在を目の当たりにし、テオは強くなる決意を新たにする。
感想
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地元が豪雪に見舞われてちょっと遅くなってしまいました。
雰囲気がガラッと変わってファンタジー色が強めに。人狼キャラは前回もちらっと写ったかな。
テンポとしてはこれまでと比較するとゆっくりめで、分かりやすい構成だったと思う。色々調べてみると小説2巻全てをこの1話でやったらしい。スゴい。ばっさりカットされたらしいけど、1話に綺麗に収まっているのであれば素晴らしい仕事なのでは。まあ、原作既読者であればここ削っちゃったの??という不満もあるだろうけど。

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お抱え魔法師、全員へそ出とる!(真ん中の人は未確定) シルーカのローライズも心なしか激しくなっているような…そりゃ好色伯って言われるわ!
服の趣味を白魔女おばあちゃんにおもくそDisられてんのに「フッ…」ってイケメン微笑で返すヴィラール様が面白すぎる。シルーカがテオと契約した要因の一つだろうし、お前の服の趣味のせいで歴史が変わるぞ。

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吸血鬼の王ディミトリエ、彼の人格描写が興味深い。
自称する「現状維持のためにどちら側にもつく」というスタンスは、水野良ファンであれば灰色の魔女カーラを思い出す人も多いのでは。混沌が無くなると自分も不死を失うから、という動機。
強大で超人的な力を持ちながら、争いを好まず人間的に死を恐れる。現在の勢力としてはヤーナと同じ側にあり、クララやテオとは敵のようだが戦おうとせず、それでいてヤーナを静止もしなかった。本人の言う「個人のスタイルを尊重する」というスタイルを自分も貫いているように見える。(原作元のTRPGでは、信念に沿った行動を取ることが重要視される)
白とも黒とも言えない行動は、邪悪な敵の奸計なのか、奇人変人の気まぐれなのか、はたまた人ならざる超越者の道理なのか。以前も書いたけどキャラクターの側面をチラ見せして興味をそそるやり方が実に上手い。

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今回でOPにいるキャラは全員登場したかな?血の海でマリーネ様の横にぬらっと出てくるキャラ、顔はほとんど映らないけどおそらくこの人、ミルザー。(サソリのターバン飾りが一致)つまり、現在は連合のヴィラールと友好的だが、今後同盟側につくという暗喩なのだろうか。
ミルザーはテオに対して野心なきものに興味はない、シルーカには小娘、ヴィラールには皇帝を目指す気がないなら討つ、とズバズバ言う。前回書いたように体裁を保つ言い回しをするキャラが多い中、この人の異質さが際立つ。
大業を成すために必要なもの、天の時、地の利…とくれば続くのは「人の和」のはずだが、ミルザーはそれを重視していないようだ。この辺も人格が想像できて面白い。

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黒魔女ヤーナさん。CVは日笠陽子さんで今期はやっぱり覇穹封神演義の妲己の印象が強い。妲己もヤーナも大きく分ければ「セクシーな悪女」というカテゴリだけど、その二人の演技をきっちり分けてくるのがスゴい。ヤーナはヒステリックで妲己は余裕がある印象。
キャラクターとしては今のところ明らかな悪党に見える。善悪はっきりしないキャラが多くなる戦記ものを彩る存在といえる。

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人狼の双子、エマとルナ。また声優さんネタで恐縮ですが、中島愛さんが声優業に復帰されたのが嬉しい。ランカ好きだったんだよなあ。エマ役の鈴木みのりさんもマクロス歌姫の1人で、シンデレラガールズ藤原肇役でも去年話題になりました。wikiによればなんでも中島愛さんのファンとして握手会にも行ったことがあるとか…共演、しかも双子の姉妹役というのはめでたい。おじさんそういうの聞くとほっこりします。

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戦闘シーンは今回も良かった。BGMがカッコいいとテンション上がる。激突前にざわざわするBGMから一瞬無音になり、弾けるようにアップテンポになる演出がいい。テオくん毎週きっちりバトルしてるんだけど、今回が一番活躍したような気がする。「守る」戦闘スタイルは篤実な性格を表現するのにぴったりと思う。





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2018年02月06日

だがしかし2 4話感想 視聴者をも振り回す、枝垂ほたるというキャラクター

4話 ホームランバーと花火大会と…

第4話 ホームランバーと花火大会と…(gyao)
あらすじ
ココノツは遠藤兄妹と花火大会に行く約束をするが、ほたるを誘う際の口の弾みで二人で行くことになる。
話しているとバスに乗り遅れてしまい、ほたるを乗せて自転車で行くことに。
会場には間に合わなかったが、見晴らしのいいバス停で、二人きりで花火を観賞する。
ほたるは出会ってからの夏の思い出をココノツに感謝し、ホームランバーのアタリを託して別れる。
夏が終わり、冬が来る。その間、ココノツのもとにほたるが現れることはなかった。
感想
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ほたるさん一旦退場回。ストーリー性の強いエピソードです。
OP、EDなし。重要なエピソードなので尺を十分取りたかったんだろうけど、特別感の演出としてもいい感じ。
コトヤマ先生はじわりと感じ入る演出が巧みで、絵柄もシックなアナログ感のあるタッチなので、ギャグよりもこういう路線のほうが得意なのでは?と思うこともあるけど、ギャグメインだからこそ映えるのかもしれない。

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ホームランバー当たったことないなあ。まあアイス自体そんなに食べなかったけど…
アタリで駄菓子屋に損はないらしい。仕入れのときにアタリ分は余分に入っている…なるほど。

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「二人で?」
ここ!原作ではニュアンスをいろいろ解釈できる部分だけど、アニメでは竹達さんの演技によって回答が得られた気がする。若干戸惑ったようなニュアンス。ココノツはほたるさんをめちゃくちゃ意識してるけど、その逆はどうなのか、というこの作品の駄菓子に次ぐ命題を解く手がかりがここに。

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「…まあ、移動中で着信に気づいてないだけかも知れんしな。なんとかなるだろ」
ここも豆くんの心情がボイスによって分かりやすくなった部分。妹の心を慮るいい男だよ豆くんは…バカだけど。
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その妹サヤ師、なんとも微妙な表情。落胆を見せまいとするいじらしさを感じます。ココノツてめえ!!何度も言いますが、僕はサヤ師推しです。

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「ごめんなさい、変に悩ませちゃって」「二人に謝っておいてくれるかしら。ココノツ君を独占しちゃってごめんなさいって。」
奇人変人キャラというのはだいたい他人の感情の機微を読め(読ま)ないのがセットになってるケースが多いけど、ほたるさんはその限りではない、という示唆が随所のシリアスエピソードで見られます。まあ、全てが計算ずくということもなさそうだけど。

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(その日は雨だった。だから理由としてはこれなんだろうと思った。雨に濡れるのは嫌だもんな。)
ほたるさんが来られない理由をひねり出すココノツ。2話で台風のさなか来てたけどね…という演出なんだろうか。

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花火をバックにしたほたるさんのカット多数。美しい×美しい=美しい。
原作ではここからしばらくほたるさんは出てきません。なんか予告に居たような気がするが…
作中でココノツを振り回すのみならず、しばらく一切出ないことで視聴者・読者をも振り回すヒロイン。こういうメタい魅せ方を狙っているとしたら面白い。
そしてその穴を埋めるピンチヒッターとして、新ヒロインハジメさんの登場がもうすぐ。楽しみだなあ。





posted by ぺーた at 12:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年02月03日

覇穹封神演義 4話感想 初封神はハンバーグ / 原作ファンに人気の部分は知っているようだが…

4話 武成王造反

4話配信(Abemaビデオ)
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あらすじ
殷の周囲を治める諸侯、南伯候と東伯候が妲己に誅殺され、西伯侯・姫昌は幽閉される。
息子の姫伯邑考が救出にくるも殺され、姫昌は息子の肉を食べさせられて開放される。
西岐に逃れた太公望は姫昌に見出され軍師となり、同じく西岐へ脱出中の黄飛虎の救援に向かう。
飛虎の元には妲己の刺客が現れるも、仙人界から派遣された息子・黄天化が窮地を救う。
連続して次は聞仲の刺客、四聖が襲撃してくるも、太公望や哪吒たちが合流し、戦闘となる。
感想
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冒頭はお得意の名場面先取りシーン。
1話、3話(楊ゼン回)はそれなりの効果を認められるけど2話と今回は正直よくないと思う。というのも、天化というキャラを初見の状態で後半の展開を描いているから。
3話も楊ゼンが初見だが、冒頭の内容がキャラクター説明に寄与している点で有用、今回に関しても「親父と聞太師の背中を〜」の部分はそれに該当するが、それ以降の太公望に止められるシーンが不用と思う。モノローグでないことにより現実に起こっている展開に思えてしまい、1話見逃したかな?という連続性への混乱を与えてしまう。(1話に関して言えば連続性も何もなく、よくある手法なので特に混乱はないと思われる)
それぞれ1〜4話で効果が違っているので、名場面先取りという手法の表面だけを知っていて、その効果と使い方を理解していないのでは?という印象になってしまう。

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初見の人はいきなり料理番組モドキが始まって面食らうと思うが、すいません、ここ原作通りなんです…
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初封神!初封神です!!初封神はハンバーーーーーグ!!


初封神なのに説明もなにもない。原作だと初封神は陳桐でちゃんと解説があるのだが、そこをカットした弊害か。こういうところもカットしただけで縫合してない部分でマイナス。
ハンバーグエピソードが原作ファンの間で人気(人気…?)なのをちゃんと汲み取ったのはいいと思うんだけど、本筋があやしいのにこういう部分に尺を取ってもなあ…という気持ちもある。

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飛虎の戦闘はカット。まあ王貴人戦がカットされるくらいだからパンダ戦もないわな…飛虎好きなだけに残念。「天然道士」もやっぱり説明がない。それならいっそ言及しないほうが良かったのでは?
末子・天祥に言及するシーンがあったので、今後に出番がありそう。

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武吉登場。CVは内田雄馬氏。アイマスSideMの桜庭先生ですね。
OPに居なかったからカットされるかと思ったけどちゃんといた。この調子なら雷震子もワンチャンある…?趙公明が出るかどうかが気になる。
しかしエピソード自体はカットされているのでいる意味があるのだろうか…

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そのせいで太公望が大したことしてないのに軍師になってたり、伯邑考の猿の粗相をカットしたせいで妲己がさらに横暴に見えたりと、ここカットしたらキャラクタの印象変わるでしょお!?という部分は今回もあるが、それの最大案件が1話の「妲己に無策で突撃する太公望」なのであまり特筆する気持ちにならない。

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「私を裏切った報い…受けるがいい!」
謹厳実直・質実剛健な生き様の裏で、ちょいちょい女々しいというか、ウェットなセリフを吐く聞仲。めっちゃダメージ受けてる。彼の人間的メンタルが見えるシーンなので好きです。黒麒麟には内面を見せているのがわかるのもいい。

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EDカット。テーマイラストは毎回美しくて見ごたえがあります。






posted by ぺーた at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年01月30日

グランクレスト戦記 4話感想 展開こそ早いが戦記ものらしい要素が満載

4話 決断


あらすじ
同盟への帰順はシルーカの養父アウベストの進言によって阻まれ、盟主マリーネとの戦闘になる。
シルーカは次善策として連合の実力者、アルトゥーク伯ヴィラールへ救援を求めるが、追い返される。
テオの軍勢は有利な停戦をするべく奮戦するも、マリーネ旗下の騎士団と折り合いがつかず交渉決裂。
敗北必至の状況だったが、そこに現れたヴィラール軍の奇襲によりマリーネ軍は撤退。
ヴィラールがシルーカを追い返したのは、援軍はないと同盟側に思わせるための策だった。
ヴィラールはテオをセーヴィスの王として封じ、シルーカを自らの契約下に置こうとするが
テオはシルーカ1人のためにそれを断り、爵位を手放しヴィラールの従属騎士となる。
感想
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アクションは言うことなしの迫力だが、とにかく展開が早い!起こっている事態やキャラクターの行動は非常に魅力的なのだが、それらを実感する前に次のシーンが始まってしまう。
例えばテオが慕われるフラグは前回できっちり立っているのだが、逆に言えば前回くらいしかないので、テオのために命をかける連中が多いということを納得はできるが実感が薄い状態になっている。
2クールで小説10巻分を映像化するようなので無理もないことか。4クールくらいで見たかった。
しかしながら、それゆえにギチギチに詰まっている中身はさすがと言うべきで、戦記物らしい魅力にあふれている。
相手の体面に配慮した、直裁を避けた言い回し

戦記物は人の上に立つ人物を描くことが多く、そういう人物は配下に対して体面を整える必要性が出てくる。
頭ごなしに要求を突きつけるのではなく、角が立たないような(それでいて時に強要的な)言い回しをするシーンが今回のエピソードで多数見られた。
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「君は私と契約し使命を見事に果たしたじゃないか。」
「……ということにしとくから私のものになりなさい。」
好色…アルトゥーク伯・ヴィラールの曲者ぶりがよくわかるセリフ。テオを破格の待遇で迎えつつもシルーカは貰っていくと強く要求している。まあ本人いわく女性を崇拝しているそうなのでシルーカの立場に配慮した部分もあるだろうが…。

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「あなたに従属したく存じます。爵位はシルーカ1人を雇えるだけで構いません。」
「シルーカは渡さない。代わりに従属しましょう。」
上のヴィラールの「要求」を受けてのテオのセリフ。大物君主を上座に迎えて言葉の上では目下の立場を取りながら、実質的部分では丁々発止の鍔迫り合いをする。アツい。広大な領地や高い爵位より君1人が必要なんだ、という色恋ではないが最上級のラブコール。わずか4話目でやるのもったいなくない?
それを瞬時に察するマルグレット先輩も実にいい女である。

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「卿らは先刻、武が立たぬと言った。その為にというなら、そこにクライシェ家の紋章は翻っていないと思ったのでな。」
「お前らの面子のために戦ってんじゃねーんだぞ?まあ好きなようにやれや。」
マリーネ様いい……従属したい。貫禄たっぷりに見えるが、父親の死で突発的に地位を受け継いで、さらに若い女性であるという点から、配下の騎士に対して威を示しつつもある程度配慮しないといけないのかな、というバックグラウンドが見える気がする。

多くの人物において可変的な敵/味方の関係

1話の小者君主などは明らかな敵として描かれているが、今回の相手であるマリーネなどはキャラクターの判断が少し違えば主君となっていた存在であり、逆にヴィラールは今回は友軍として動いたが完全な味方とは言えない存在。
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養父アウベストは発端ではシルーカの策を潰したものの、休戦交渉時はシルーカの狙いに沿う動きをしていた。公の立場を全うしつつ娘を救おうとしていた?こういう可変的な人間関係が面白い。

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また敵と味方が可変的であるからこそ、逆に、シルーカを全面的に信頼するテオ、そのテオに惹かれ始めるシルーカ、変わらぬ忠誠を誓うラシックなど「揺るぎない味方」の存在が尊く感じられる。

多様な戦術と、心理と実利の間でせめぎ合う戦略

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・狭い道に敵を誘い込んで1:1の状況を作る
寡兵で大軍を相手にするときに使われる地形戦術。すごい山道だな…

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・友軍すら欺くことで、敵の心理を誘導する
援軍はないと思わせたヴィラールの戦術。アウベストには予見されていたものの勝負を決める一手となった。

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・局地的に大勝し、手強しと見せて有利な停戦をする
シルーカが狙うも失敗。騎士団の心理的抵抗を計算に入れていなかった。シルーカさんそういうとこあるよね。

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・領地の獲得よりも、前例を作ったことによる弊害を避ける
こちらは養父アウベストの戦略。シルーカの戦略が最高結果追求型なのに対し、養父は最悪結果回避型で真逆の印象。しかしシルーカをやりすぎと評価するも、自分ももうひとりの養女アイシェラにやりすぎと評価されているあたり、根底は似た者同士なのかも。

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こうして咀嚼すると本当に戦記物として面白い要素にあふれているのだが、アニメを1回見ただけではなかなか伝わらないかもしれない。個人的にはあと20回これを味わえると思うと楽しみで仕方ないんだけども。





posted by ぺーた at 17:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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