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posted by fanblog

2018年03月29日

シャドウバース 起源の光、終焉の闇 がっかりカードワースト10

一つ前に続いて今度はがっかりカードワースト10です。
メンテ中の暇つぶしにご覧ください。

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・自分のランクはWLD期・SFL期・CGS期ローテでグランドマスターです。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。
起源の光、終焉の闇 がっかりカードワースト10
10位【眷属への贈り物】
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スペル(0)両リーダーに1ダメージ。両方の場にフォレストバット1体を出す

0コストスペルを採用すると単純にデッキ全体のパワーが低くなってしまう。超前傾のアグロはローテのプールでは難しく、ドローが補えるコンボ系はヴァンプのドローが貧弱で難しい。アンリミでは出番があるかも。イラストは非常に愛らしいのでヴァンピィちゃんの眷属ぅなら【闇喰らいの蝙蝠】デッキ等で採用してもいいかも。

9位【闇喰らいの蝙蝠】
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7/5/5 ファンファーレ 相手リーダーかフォロワー1体にバトル中自傷した回数と同じダメージ。

その闇喰らいの蝙蝠だが、ローテでは自傷カード自体が少なく構築が難しい。アグロのとどめに使う分にはいいかも知れないが前述のようにローテでは前傾アグロ自体が難しく、コントロール系で戦うには自身のライフが少なくなっているのがつらい。こいつでフィニッシュする前に【オーキス】や【リンドブルム】に轢き殺されそうな気がする。

8位【悪戯な霊魂】
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1/1/1 ファンファーレ ネクロマンス3 ゴースト1体を出す

ゴーストは残らないのでネクロマンス3を使用しても【クイックブレーダー】に近い働きをするだけ。【破魂の少女】のネクロ4すら後半に響くのにコスパが悪すぎる。まあ自身が進化して守護を突破し1点通すことは可能だがそんなことをするシーンがあるかどうか。アンリミなら【骸の王】デッキなどで出番があるかも。

7位【骸の代弁者】
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2/1/1 ラストワード スケルトン1体を出す

効果を見た時「え?それだけ?」と思った人は多いのではないだろうか。2/1/1は相当弱いスペックなのにラスワでスケルトンを出すだけ。盤面争いなら3打点の【ベレヌス】に劣るし墓地肥やしなら【スパルトイサージェント】でいい。ただ「場持ち」を目的にすると【よろめく不死者】が落ちるので採用せざるを得ないシーンはあるかもしれない。

6位【竜装の大剣士】
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3/2/3 ファンファーレ 覚醒状態なら+1/+1して必殺を持つ

「大鎌の竜騎って知ってる??」と言いたくなる性能。彼女がローテ落ちするならともかく次も現役である。+1+1もあまり必殺と噛み合っていない。まあ大鎌が適正スペックを大きく上回ってるだけのような気もするが、それはそれとしてこのカードは適正を下回っている気がする。条件付きで突進か守護を追加して適正というところだろうか…。

5位【月影の魔法使い】
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4/1/4 ファンファーレ +1/+0 スペルブースト+1/+0

懐かしの【ルーンブレードサモナー】に勝っているところが基礎スペックが少しだけ。サモナーすら最初期の【次元の超越】デッキでしか採用されなかったのに、超越もない今こんなカードの居場所がどこにあるというのだろうか。スペブカードは2pickでも取りたくないので本当に無価値なカードに思える。

4位【気まぐれな蘇生者】
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7/5/5 ネクロマンス6【魔鎧の騎手】【骸骨の騎手】をチョイスして追加で出す。 進化時、出したカードも全て進化する
【魔鎧の騎手】4/2/4 守護
【骸骨の騎手】4/3/3 ドレイン

正直そんなに弱くもないのだが、ネクロ7コスということを思うと【魔将軍・ヘクター】やナーフ前【不死の大王】と比較してガッカリ感が漂ってくる。【蝿の王】のリメイクっぽく、チョイスできる分弱点を克服しているがトークンを出すのが1回のみで、ネクロマンス消費も痛くパワーは下がっている。少なくともヘクターが落ちるまでは使われないだろう。

3位【マルドゥーク】
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7/7/7 ファンファーレ 自分は「スペルをプレイするたび1ドロー、アミュレットをプレイするたび相手リーダーに2ダメ、フォロワーをプレイできない」を持つ。これはこのフォロワーが場を離れると失われる。

効果はだいぶ違うがMtGのネクロポーテンスのようなテクニカルさを想起させるカード。効果を発揮しつづけるのに7/7/7が生き残る必要があるのがツラい。そういう状況ならもう勝っていると言っていい。デメリットが大きいのでカラボスのように永続にするか、スペックを下げて選択不可などをつけてほしかった。効果自体は非常に面白いのに、もったいない。

2位【消し去るもの】
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7/6/4 カードを自分のデッキに加える能力が働くたびにランダムな相手フォロワー1体か相手アミュレット1つを消滅させる。

マルドゥークと同じく、効果を発揮するのに高コストが生き残る必要があるのが厳しい。まあネメシスは0コスや1コスで同時に使えるカードが実用的だが、アーティファクト軸なら【マグナレガシー】で一掃するか【加速装置】からのアーティファクト攻勢のほうが現実的に思う。ランダムなのも使いづらい。【無謀なる戦】クラスの危険なアミュレットが流行るなら一考の価値はあるかもしれない。

1位【ドラゴニックメイル・ギルヴァ】
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9/5/5 ファンファーレ 自分のライフを最大10にする。バトル中、自分は「自ターン終了時に相手の場にフォロワーがいるならランダムな相手フォロワー1体に5ダメ、いないなら相手に5ダメを与える」を持つ。永続で重複しない。

マルドゥークや消し去るものに比べて永続なのはいいが、ひとえにデメリットが大きすぎる。返しのターンでやはりオーキスやリンドブルムなどに轢き殺される未来が見える。このカードでフィニッシュできるならいいがフォロワーを除去しておく必要があり5点では心もとない。
相手のフィニッシャーが来ない時間帯に出せればいいのだが、順調なランプはドラゴン永遠の命題であり、それが克服できるなら【ゼウス】や【アジ・ダハーカ】を走らせたり【竜の峡谷】を置いたほうが手っ取り早そうである。
ただ個人的には引いたら使ってみたい気持ちはある。イラストがトップクラスにかっこいいのとCVが武内駿輔氏だからである。デメリットも克服しがいがある部分なのでそういう意味ではロマンはありガッカリというのは適切でないかもしれない。
総評
ガッカリは10枚中3枚がネクロになった。前回強かった分今回は不遇感がある。ワースト上位のマルドゥークや消し去るものはデザイン段階でもったいないなあという気持ちが拭えない。居残って悪さをするカードは低スペックでもいいので低コストか生き残りやすい能力が欲しいところである。【原初の竜使い】は強すぎたが方向性としてはああいうタイプがカードゲームの面白さを引き出す上で望ましいと思う。

以上です。
ちなみに前回のワースト1位は【インセクトキング】でしたがアグロエルフで採用されて普通に活躍してました。自分も使いました。ガッカリ感という意味では【リノセウス】との比較で間違ってなかったと思いますが、活躍が見られたのは完全に面白い誤算でした。今回もここで挙げたカードが活躍するならそれはそれで望ましい状況かと思います。名デッキビルダーの構築に期待。
さてもう日付が変わりましたので、今日のリリースが楽しみですね。


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posted by ぺーた at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2018年03月28日

シャドウバース 起源の光、終焉の闇 注目カードベスト10

ゲームブログの予定だったんですが、ここ3ヶ月アニメの感想ばかりになってしまっていたので久々にシャドバの記事でも。
新パック「Dawnbreak Nightedge / 起源の光、終焉の闇」のリリースが明日に迫っておりますので、前回のように注目カード・ガッカリカードを挙げてみようと思います。

・特に記述がない限りは「ローテーション」環境を前提としております。
・自分のランクはWLD期・SFL期・CGS期ローテでグランドマスターです。
・注目カードなので強いと思うカードとは若干異なります。
・画像の著作権はすべてCygamesに帰属します。
起源の光、終焉の闇 注目カードベスト10
10位【宿命の語り部・ルーニィ】
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ファンファーレ【導きの予言】【滅亡の予言】をチョイス 攻撃時にスペルブーストする。
【導きの予言】スペル(2) 2ドロー このカードのスペブが5回以上ならPP2回復。
【滅亡の予言】スペル(15)相手のリーダーは「ターン終了時、自分に7ダメージ」を持つ。 スペブでコスト-1

【次元の超越】もしくは【冥府への道】亜種。【マーリン】ぽさもある。4ターン目以降スタートで即キルもできないので過去の超越を思うとだいぶ弱いとは思うけどウィッチ新テーマとして使ってみたい。滅亡の予言ルート固定でなくても【ギガントキマイラ】デッキに入れて手札の状況によって2ルート分岐させてもいいかもしれない。

9位【聖獅子の結晶】
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スペル(2) 聖なる盾の獅子(2/2)を出す。
プレイした結晶の数が3〜5なら(4/4)を出す。6以上なら(4/4疾走)を出す。
エンハンス 5 結晶1枚を手札に加える。


正直こちらもイマイチとは思うがビショップの新テーマということで注目。結晶を得る手段があまり多くないのが難点だが使ってみないとわからないところはある。とりあえず2/2/2フォロワーとして計上して問題ないのが救い。
8位【血統の王】
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5/1/4 潜伏 フォレストバットが出るたびそれはターン終了まで+1/+0されて疾走を持つ。

潜伏で居残る【妖精の使役者】と思うとかなり強い。しかしバットはフェアリーほど出しやすくないのが問題。【眷属への贈り物】などを入れてしまうとデッキパワーが落ちるのでそのへんの構築が課題か。

7位【天界の尖兵】
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2/2/2 進化時 体力1の相手フォロワー1体を消滅させる。

消滅より1ダメージのほうがほとんどの場面で有用なので【天弓の天使・リリエル】でよくね?と思ったらリリエルが落ちるので、彼女の枠にスッと入りそう。ただニュートラル軸デッキはまだ残るのでリリエルなら倒せた【均衡の梟】に泣かされるシーンが結構増えそうな気はする。

6位【永劫を求む者・ケリドウェン】
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6/4/5 ファンファーレ 【久遠の秘薬】【刹那の劇薬】をチョイス 攻撃時にPP1回復
【久遠の秘薬】スペル(5)リアニメイト10
【刹那の劇薬】スペル(1)相手フォロワー1体に2ダメージ。 葬送したなら5ダメージ。

リアニメイト軸自体が現状ではイマイチで、さらにネクロは【よろめく不死者】【冥守の戦士・カムラ】などを失うのが痛いのだが、このカード自体のパワーは高いので注目。葬送もこれで出来るのでリアニメイト軸なら3枚投入確定だろう。他にも葬送が増えているのでコンボを決めやすくなることに期待。

5位【斬竜剣士・ロイ】
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3/2/2 【活竜剣】【殺竜剣】をチョイス
【活竜剣】スペル(2)最大PP+1
【殺竜剣】スペル(2)相手フォロワー1体に3ダメージ(ドラゴンフォロワーなら6ダメージ)

PP加速カードというだけで有用であり、3枚投入確定だろう。ローテでは【竜の闘気】が落ちるのでなおさら入れざるを得ないところがある。ランプカードが被ったとしても2/2フォロワー+3ダメスペルとして使えるところが大きい。

4位【魔導狙撃士・ワルツ】
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3/2/2 【浄化の聖弾】【必殺の魔弾】をチョイス
【浄化の聖弾】スペル(5)相手のフォロワー1体かアミュレット1つを消滅
【必殺の魔弾】スペル(1)体力3以下の相手フォロワー1体を破壊

3/2/2はどのデッキでもさほど足を引っ張らないのでとにかく汎用性が高い。基本的に下の魔弾をチョイスすることになると思うが、聖弾で無理なくアミュレット対策が可能な点が強い。ただ8PPでは重いので事前に相手デッキを予測するプレイングは求められる。まあ【魔海の女王】がナーフされることによって【無謀なる戦】などの怖いアミュレットを見る機会は減るかもしれないが…。

3位【白と黒の決闘】
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スペル(1)【白の王・イメラ】【黒の女王・マグナス】をチョイス
エンハンス6:白黒両方獲得してPP6回復

【白の王・イメラ】4/3/3 突進 攻撃時にナイト(1/1)を出す。
【黒の女王・マグナス】4/3/4 相手ターン終了まで、自フォロワーへの戦闘以外のダメージは0になる。

イメラはローテ落ちする【レヴィオンヴァンガード・ジェノ】の穴を埋める存在で、昔懐かしの【ヴァンガード・レイサム】が憤死する性能である。エンハンスで両方獲得できる上にフリースペルになっているのでビートダウン系ロイヤルに強力な助っ人と言えるだろう。イメラで横展開しつつAOE(全体ダメージ)の強いリーダー相手ならマグナスで対応できるのも強い。

2位【空の指揮官・セリア】
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2/2/2 5PPなら【絶望の使者・セリア】【希望の戦術家・セリア】としてチョイス
【絶望の使者・セリア】5/2/4 疾走 自分のフォロワー1体につき+1/+0、フォロワーを全て手札に戻す。
【希望の戦術家・セリア】5/2/4 ファンファーレ 1/1守護と1/2を出す。

【レヴィオンセイバー・アルベール】を失うロイヤルに追加されるレジェンド…にしては地味だが、汎用性ははるかに高い。2/2/2という最も有用なスペックに加えて攻撃力の上がる疾走or守護つき横展開という、序盤・中盤・後半・攻勢時・守勢時と全ての状況で使いやすいカードである。過去のカードでいうなら【エンシェントエルフ】や【水竜神の巫女】のように「まずはこれ3枚」というレジェンドカードになりうるだろう。

1位【人形の少女・オーキス】
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8/5/5 8PPで操り人形が手札に2枚以上あるなら【決意の人形・オーキス】【復讐の人形・オーキス】としてチョイス。チョイスなしの場合、操り人形を3枚手札に加える。

【決意の人形・オーキス】8/5/6 操り人形が出るたびそれはロイドがいないならロイドになる。 自分のターン終了時ロイドがいるならリーダー3回復。
【ロイド】3/1/4 守護 相手は能力でロイドしか選択できない

【復讐の人形・オーキス】8/6/5 操り人形が出るたびそれはウーノがいないならウーノになる。ウーノがいるならドゥーエになる。
【マリオネット・ウーノ】1/1/1 潜伏
【マリオネット・ドゥーエ】4/3/2 疾走 自分のターン開始時ウーノと合体してトレになる
【マリオネット・トレ】6/3/3 疾走 2回攻撃 ラストワード ウーノとドゥーエを1体出す

関連カードが多くややこしい。前回のデウスエクスマキナに続いて1位がネメシスという結果になったが、今回も書いてあることがぶっ飛んでいる。簡潔に言うと8ターン目に操り人形をたくさん持っている状態で出すと大ダメージである。4枚なら9点もの打点を叩き出すことができる。その上ドゥーエを1体でも残すと潜伏しているウーノと合体して6点、さらに根本であるオーキスも倒さないと繰り返しになるので「大ダメージを与えたうえに全処理されなければ勝ち」という状況を作り出せる超強力なフィニッシャーである。
ただ操り人形軸のネメシスは現状ではさほど強くなく、中盤を凌ぐのに操り人形を吐かされてフィニッシュできないケースが多いように見受けられる。このオーキスでもその弱点を(あまり)ケアできていないので、そこの克服が課題である。ネメシスはローテで一枚も落ちないので強化しかされない点に期待が持てる。少なくとも前評判は高く、環境初期はオーキスが流行ることは間違いないだろう。
総評
個人的ベスト10枚中3枚がロイヤルという結果に。3枚とも今回のシステム「チョイス」の真骨頂と言える汎用性が強いと思う。ただ前回はネクロを3枚注目カードに挙げて、実際強力ではあったが結果的にはドロシーが覇権を獲る環境になった。これはテミスや黙示録が落ちたことが大きく、つまり新規カードも重要だけどローテ落ちするカードのほうが影響が大きいということかも。そのあたりにも注目してデッキ構築してみたいところ。

ガッカリカードワースト10は次の記事で。


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posted by ぺーた at 18:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム

2018年03月25日

覇穹封神演義 10話感想 玉鼎真人の喪失を痛烈に印象づける良演出

10話 血の雨

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10話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
化血陣の戦いで太公望が敗れるも、彼の策を承けた玉鼎真人が孫天君を撃退する。
引き続き楊ゼンを探す太公望たちに対し、王天君が楊ゼンを人質に単身で来るよう誘いかける。
太公望が乗り込もうとするが、楊ゼンの抱える秘密を理由に玉鼎真人が行くことになる。
玉鼎真人は王天君の紅水陣に入り込み、楊ゼンを抱えて脱出した末に封神される。
感想
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「とぅぁーいくぉーヴぉーゲェーットぉ さぁ玉てぇー真人、残るは君どぅぁーけどぅぁーよ」
う、うざい!蝉玉人形時と演技を変えているところが芸が細かい。孫天君CVは松岡禎丞さん。モレーノ先輩なにやってんの。

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玉鼎ピースかわいい。

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「なぜって俺があいつ以上のペテン師だからだ」「いいだろう、行くがいい」
聞仲の「ペテンの質は正反対だがな」はカットせず言ってほしかったな。聞仲が太公望を認めている部分であり、太公望と王天君の関係性の伏線とも言えるので。

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「今楊ゼンはお前に来てほしくないはずだ、私にはわかる」
読者・視聴者は神の視点で楊ゼンの正体を知っているから納得の言であるが、知らないキャラクターの視点で聞くと意味不明な内容のはずである。それでも太公望が承諾するのは正体を察したのか、もしくは玉鼎真人との間に揺るぎない信頼関係があるからだろう。孫天君戦で二人の以心伝心を描いたことが活きている。話作りの観点で言えば、視点の違いをきっちり掌握して下準備の孫天君戦を用意した藤崎竜の構成力にうなる。封神演義は全編通してこういう連続性があるところが大きな魅力なので、うまくカットして再構築するのが難しいと言える。連続性を重視するなら、化血陣の解決を今週に引っぱったのも効果的と言えるかもしれない。

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「もう一つあるだろう?それはお前を倒すことだ!」
これまでの戦闘シーンは原作のカットを多少動かすくらいだったが、ここはアングルがぐりぐり動いてかっこいい。BGMも相まって盛り上がる部分。後半が静的な展開なのでメリハリが効いている。

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「俺って格闘するタイプじゃねえんだよなあ」
ここで無音になる一瞬がゾクっとする。王天君の底知れぬ不気味さがよく出ている演出。

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原作からしてそうなんだけど「もっと急いで!!」と言いたくなる。まあ成人男性を大事に抱えて移動するのは大変だろうが…玉鼎真人に武吉ほどのフィジカルがあれば死なずにすんだのかもしれない。とりあえず会話シーンで立ち止まるのはよくない。

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玉鼎真人のCVは諏訪部順一さん。個人的にはシャドウバースのユリアスでよく聞く。ユリアスはドスの効いた露悪的なトーンなので、玉鼎の穏やかで父性的なトーンは新鮮だった。この玉鼎の演技だけでも玉鼎ファン・諏訪部ファンとしてはたまらないエピソードになったのではないだろうか。

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「見てごらん、楊ゼン。雨が上がったよ」
アニメオリジナルのセリフ。これまでのアニオリ演出は得るものの代わりに失うものもある印象で、良し悪しを判断しかねるところがあったが、今回のこれは玉鼎真人の喪失を痛烈に印象づける、悲劇的で情感の深い演出だと思う。

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前回が前回なのでかなり身構えた部分はあるが、今回のエピソードはかなり完璧に近かったのではないだろうか。原作に思い入れが強いとどうしても粗探しのような目線になってしまってよくないと思う。反省。





posted by ぺーた at 13:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年03月22日

グランクレスト戦記 11話感想 美しい画と荘厳な音で演出される滅びの美学

11話 一角獣城、落つ


あらすじ
親アルトゥークの軍勢はソロンを失ったものの、海戦を制し戦闘を優位に進める。
しかしマリーネかねての戦略によりノルドの船団が出現し、一転、敗北が決定的となる。
海の宮殿はノルド船団に重囲され、エドキアは逃されるも多くの敵を巻き込んで自爆する。
ヴィラールはマルグレットと共に自らヴァルドリンド軍と戦い、激闘の果てに力尽きる。
一角獣城は陥落しラウラは自決、アルトゥークとヴィラールの聖印はミルザーの手に落ちる。
感想
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ヴィラールの美学がある意味ついに結実してしまう滅びの瞬間。ストーリーが進むごとにOPの描写の意味が判明していくのが痛快な反面、悲しい。好色伯って呼ばれてるとかどんなひひじじいだよ、と思った1話がもはや懐かしい。

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「君には幸せになって欲しかったのだがね」
「私が不幸に見えますか?」
マルグレット先輩がいい女すぎる……原作では彼女はヴィラールの美学にはまったく共感できないと地の文でこぼしているのだが、彼の「滅びを受け容れる美学」は尊重しつつ「大事な女性を遠ざける美学」は蹴っ飛ばして本懐を遂げるところが冷静さと熱情が同居する彼女の性質とリンクしているように思う。

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ヴィラールとマルグレットの、戦闘というよりは命を賭した情交。ランデブーという言葉がぴったりな気もするが、死語ですかね。特攻の直前、慰撫するようにヴィラールの周囲を巡る炎の化身が艶めかしい。どのシーンもかっこよくて何枚キャプチャしても足りない。この美しく躍動する画と荘厳で心揺さぶる音楽は当然アニメならではのものなので、メディアミックスの真骨頂と言える部分なのでは。

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今回の悲壮感を実現するためには前半のダンスシーンのようにこの二人の別れを強く描く必要があり、このためには1クール目は主人公が割を食うのもやむなしかもしれない。

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「アレクシス殿と君が結ばれることを祈らせてもらうよ……それこそが君の本当の幸せだと思うから」
これが最期の言葉で、マルグレットの「幸せ」を強く理解したであろう直後の言葉と思うと痛切である。
「我が従兄弟殿……私は自分の幸せは捨てたのですよ」
この二人が作中で初めて会話した4話では「普通いとこをいとこ殿とは呼ばないだろ、関係性を説明するためだな」と思ったものだが、その後もほとんどのシーンで「いとこ殿」呼びだった気がする。ヴィラールに敷かれた末路とマリーネが敷いた覇道はどちらもクライシェの血縁に拠るものが大きく、それを思うと「いとこ殿」呼びが多かったのも彼らの心理が顕れたものだったのかも知れない。

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勝敗を決定づけたマリーネの戦略、突如出現したノルドの船団。しかし、原作では密偵を使った情報戦の様子が頻繁に描かれているのだが、近場でこんなに船作ってたら絶対バレると思うのだがどうだろう。徹底して隠し切ったと思うしかない。大きな犠牲を払ったミルザー獲得以外にも切り札を用意するマリーネがさすがと言うべきか。

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そのノルド船団を率いるウルリカさん。マリーネ姉さまと言っているが血縁ではないっぽい。やたら可愛らしい声や見た目と狂気のベルセルクぶりのギャップが印象的。CV原田彩楓さんは個人的にシンデレラガールズの三船美優役としておなじみ。

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エドキア様の契約魔法師ソーラスさん。子供に言及したからこの人が旦那かと思ったら恋人の一人らしい。なるほど、平等。アニメでは名前が出てこないにも関わらず、強力な魔法を披露し死に際に走馬灯までもらえるなかなか良い扱い。先週のソロン様といい端役にもスポットが当たる物語は個人的に好ましい。先週の時点ではエドキア様も危ないかと思っていたが生存したので今後が楽しみである。

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ドーソン候、もう声を聞いているだけでムカついてくる。以前も書いたが演者さんの熱演が大きい。こいつが嫌われ役になることによって視聴者のアレクシスへのヘイトが緩和されている感じすらする。分かりやすくていいキャラである。

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「各地の領主はあなた方に抵抗するでしょう。アルトゥークに栄光あれ。」
ら、ラウラさーーん!!ヴィラールとマルグレットは覚悟していたけどラウラまで……。ヘルガは生存、コリーンは生死不明なのでおそらく生きているとして、3人セットで助かるか全滅かだと思っていたので意外。7話でアレクシスにのぼせていたところが可愛かった……。偉大な先輩OGの復帰で一歩下がるところに奥ゆかしさを感じたが、それでも現魔法師長としての責任を全うしたと思うと泣ける。

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そして完全に負け戦から切り離された主人公テオくん。ヴィラールがあえて遠ざけたようにも見えるけど、1クール目最終話で主人公にセリフがないってなかなか珍しいのでは。後半からの活躍に期待したい。





posted by ぺーた at 17:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年03月20日

覇穹封神演義 9話感想 誰向けかもわからない、方針に一貫性を欠くシリーズ構成

9話 神経衰弱

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9話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
楊ゼンが金鰲島のバリア解除に成功し、崑崙山は金鰲島へと激突し主砲を破壊する。
太公望は楊ゼンを救出すべく、彼の師である玉鼎真人とともに金鰲島へ侵入する。
太公望たちは十天君の一人・孫天君の化血陣に迷い込み、ゲームで勝負をさせられる。
主人の思うがままになる空間で太公望はゲームに敗れるも、玉鼎真人に後を託す。
感想
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「何の話がいい?そうだな、俺が影の封神計画遂行者って話はどうだ?」
なにーーーーーっ!第一声でこの作品最大級のネタバレである。前回の記事で王天君の謎を先出しすることによるデメリットなどを書いたが、それをあざ笑うかのように追加で謎をつまびらかにしていくスタイルには仰天する他ない。王天君の目的もほぼ分かってしまったので、後は彼の能力(特性)のみである。謎のグレードで言えば、目的や生い立ちのほうが秘すべき上位であると思うのだが……。

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ただ、楊ゼンではなく太公望との関係性がここで匂わされたので、視聴者の興味を引く要素は代わりに供給されたとも言える。この改変と原作のまま、どちらが演出として優れているかは原作ファンの自分には正直分からない。仙界大戦に入ったにも関わらず先取りアバンが復活したことを含めて驚かされたが、このアバンはまさしく序章に過ぎなかった。今エピソードの衝撃はここからが本番である。

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原作では蝉玉というキャラが化血陣に誘い込まれてしまうのだが、さすがに出番を省略された彼女が唐突に出現するようなことは無かった。スープーが引きずり込まれる形に改変されている。ただ原作での、蝉玉が勝手にゲームを始める→人形にされて自爆の人質にされる→太公望たちもゲームに参加せざるを得なくなる、という流れを無くしたために、「人質が居ないのだから玉鼎が全部斬るだけでいいのに、なぜか相手の土俵に上がる」という不自然さが生まれている。細かい部分かも知れないが、改変するのであればスープーが即人形にされるとか、自爆の脅威に言及するとか、そういうケアもしてほしかったように思う。

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お、三姉妹。趙公明編なしでどうやって彼女らを仲間にするのか、その回答がついに……
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…ん?!?!
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……んんん??!??!??!
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「天化、大丈夫か。オメー腹に変な傷が残ってるんだから無理すんなよ」

………………。

蝉玉が唐突に出現しなかったことにほっとしていたら、天化の傷が唐突に出現した。 三姉妹もいつの間にか仲間になっていた。な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何が起こったのかわからなかった…。うまく辻褄を合わせるのは難しいだろうとは思っていたが、辻褄を合わせることを放棄するとは思わなかった。どうやら趙公明編など、カットされた部分はあったこととして進んでいるようだ。そう考えればこれまでの「呼んでないスープーちゃん呼び」や「翼だけ出演する雷震子」や「説明のない初封神」など随所のミスも説明がつく。元々辻褄を合わせる気がないからミスではなかったのだ!!

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……と納得できればよかったのだが(よくないけど)そうもいかない。それならなぜ今回のエピソードで蝉玉が居ないのだろう。「描写してないけどあったことにする」方針であれば化血陣の戦いで蝉玉も唐突に登場するべきだし、もっと言えば1話から仙界大戦に入ればいいのである。結果としてどっちつかずになり、原作既読者と未読者のどちらに向けているのかわからない、方針に一貫性を欠くシリーズ構成になってしまっているのは否めない。

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あ、ここはちゃんと強調するんですね。オチのためには当たり前のことだが、当たり前のことがちゃんと出来ていることに安堵を禁じ得ない。

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「玉鼎、後は任せたぞ」「安心しろ、太公望」
♪間遠い未来へ〜
あっ続いた。化血陣で引くとは思わなかった。前回のように重大なイベントであれば引っ張るのはいいと思うが、ここで1週引っ張るのは緊迫感よりテンポの悪さが際立つのではないだろうか……。なんというか、とりあえず毎週先取りアバンやってみたり、とりあえず毎週引いてみたり、と知ってる演出を適当に繰り返すだけで、その効果を理解していないのでは?と勘ぐってしまう。

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なんだかんだと驚いた回ではあったが化血陣の戦い自体はコミカルで面白かった。来週にまたぐ描写になったが、ペテン師太公望と生真面目な玉鼎真人の以心伝心の信頼関係も味わい深い。声優さんの演技も見どころである。スープーなどはグランクレスト戦記のヴィラールと同じ人とはとても思えない……。





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2018年03月17日

グランクレスト戦記 10話感想 主人公不在のメインストリームをどう受け取るか

10話 裏切りの刃


あらすじ
連合から同盟に寝返ったミルザーは父王を弑してダルタニアの軍権を掌握する。
アルトゥークはダルタニアに海から、ヴァルドリンドに陸からと両面で侵攻される。
キルヒス王ソロン、ハマーン女王エドキア、レガリア伯セルジュが救援に向かう。
ヴィラールの弟であるセルジュは早着を焦り、ヴァルドリンド軍に包囲される。
ソロンはセルジュを包囲から救い出すも、彼を逃がすために凄絶に討ち果てる。
感想
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「貴君は端役に過ぎなかったということだ」
その端役・サブキャラクターにがっつりとスポットが当たった回。ソロン・エドキア・セルジュは6話(ダンス回)の軍議シーン以来の登場。

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序盤で地図を使ってグラフィカルに状況を示しているので分かりやすい。できれば毎回これをやってほしいところだが…。

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グッドルッキングガイをはべらせるファビュラスな女傑エドキア様。こういう現代人の感覚からはぶっ飛んだキャラを見られるのもファンタジー戦記物のいいところだと思う。

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父を弑するほどの激情を持ちながら、自分が望むのは皇帝の地位ではなく皇帝の剣、というミルザーのキャラクターが興味深い。感性は極端だが思考は現実的というギャップを感じる。マリーネから見ると性格的には理想家のアレクシスよりよほど自身に近いのが皮肉である。

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ヴィラールの異母弟セルジュくんと契約魔法師エレットさん。生い立ちからして重くシリアスな兄貴と違って、セルジュは愛すべきバカキャラっぽい。エレットはなかなかいい性格をしているようで、全体的に深刻なエピソードにおいて彼らの掛け合いが癒やし。まあ彼の行動の結果としてソロン様死んじゃったんだけど…

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「完全ならざる世界を脱し、共に理想世界に旅立とうぞ!」
劇場王ソロン様、実にあっぱれな散り様。口上がいちいちリズミカルで心地よく、味のある好漢だった。ミルザーと渡り合ったモブ船長といい、今回のようにサブキャラクターの描写が濃厚であることは舞台の広さを感じさせるので個人的には好印象……なのだが、彼よりも主人公テオくんの活躍を描くべきでは?という感想もあるようで、それもまた当然と思う。聞く所によると原作でもここでテオの戦闘は描写されないらしい。これをどう受け止めるか。

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主人公不在で歴史のメインストリームが進行していくというのは、三国志演義であれば官渡の戦い、大河であれば織田勢以外が主人公の時の本能寺の変、と戦記物としてはあるあるの状況なのだが、見る側がそれを納得するのは「まあ史実だしね」というエクスキューズがあるからという見方もできる。なので、史実縛りのない創作物であれば常に主人公が主役であるべきでは?という主張もわかる。実際、横山光輝三国志では官渡の戦いをスキップしているし、荒川弘の漫画版アルスラーン戦記では敵国ルシタニアの政争は省略されがちである。メディアの違い、発表スパンの違い、読者視聴者層の違い、という部分も意識するべきポイントかも知れない。個人的にはなかなか結論が出ない部分だが、史実縛りがないせいで展開に縛りができる(主人公不在が書きづらい)とすれば皮肉なことだなとも思う。

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「あの男に私の部族は滅ぼされました」
ん?つまり巫女になる必要も無くなったのでこの戦いが終わったら結婚できる……?あからさまな言葉に出さずとも、視聴者が死亡フラグを感じてくれることを狙ってのセリフなのだろうか。だとしたらお見事という他ない。

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お願い、死なないでヴィラール!あんたが今ここで倒れたら、連合の運命はどうなっちゃうの? 海の宮殿はまだ残ってる。ここを耐えれば、ヴァルドリンドに勝てるんだから!

次回、「一角獣城、落つ」。己の理想を世界に刻め!
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……タイトルでネタバレするのやめませんか!いやまあこの流れでヴィラールが無事に勝てるとは思わないけど、そういうのよくないと思います。ついでにこの機会に、もうすぐ出る原作最終巻のタイトルにも文句を言いたい。9巻まで読んでたら予想がつく内容なのかもしれないけど、少なくともアニメ組は検索しないことをオススメします。






posted by ぺーた at 21:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年03月16日

だがしかし2 8・9話感想 優秀かつポンコツなハジメさんのギャップが魅力的

8話 ロールキャンディとハイエイトチョコと…



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冒頭から「サヤ師は脚」という真理を表現したカット。

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「うっ…見たい!」
サヤ師の思考がところどころ男子高校生っぽいというか、欲望に忠実で笑う。豆くんやココノツとつるみすぎではないだろうか。

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「店長の彼女さんっスか?」「ちがっ…見える?違うんだけどそう見える??」
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「悪い人じゃなさそうだしいっか…」
この辺のいい意味での単純さがかわいい。原作のほうでは「ココナツが自分以外を向いていてもほたるならまあアリ」くらいの心持ちで、その上でちょくちょく勇気を出してアプローチしてくるところが強い。嫉妬はするけど善良でさっぱりしていて潔いところがサヤ師の性格的美点だろう。クリスマスイブのエピソードが見たいけど1クールではそこまで行かないだろうな。3期はよ。

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「なんじゃそりゃあああああ!!」
原作だとこの後自分もお風呂を頂いて帰るサヤ師。犬のマーキングか。

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「いい加減払ってもらわないと困るんですよねェ…」
CV鈴木達央さん迫真の演技すぎて笑う。「借金取りの演技をする豆くん」ではなく完全に「借金取り」である。
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「ココノツさん、そんなに借金あるんでスか…?」
こちらも迫真の演技。冗談っぽくなく本当に深刻なトーンなのでギャグ展開とのギャップが可笑しい。

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9話 インターネッツとスーパーボールと…


9話 インターネッツとスーパーボールと…(gyao)

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君ら距離近くない??対ほたるだったらココノツ側が、対サヤ師だったらサヤ師側が照れる距離感が見られるのがこの組み合わせの面白いところかも。

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「宣伝ポイント…だ……駄菓子が売っている」




「……確かに。」
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この間6秒。原作のテンポを完璧に落とし込んでいる…!

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演技の上手さにもいろんな尺度があると思うけど、「聞いていて自然かどうか」は個人的に没入感に関わる大事なところなので、このシーンは阿部さんと赤アさんの笑いの演技が極めて自然でこちらも楽しくなってくる。

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スーパーボール好きだったな。あのはた迷惑に跳ねるところがDS(男子小学生)心をくすぐりますよね。屋内で遊ぶと家具に被害が出るので親に怒られるのだが、外で遊ぶとどこまでも跳ねて紛失しやすいのが困りもの。自作ボールでもあれくらい跳ねるんだろうか。

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ハジメさん、見識が深く多彩なスキルを持つ理知的な面と、遅刻魔でうっかりしてて仕事が大雑把というダメ人間な面が共存しているギャップが魅力的。押しかけ女房(従業員)はギャグ漫画らしくファンタジーだけど、性格的な造形は生っぽい部分があるのはこの作品の面白いところだと思う。



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2018年03月12日

覇穹封神演義 8話感想 王天君の正体を先出ししたことによる影響が大きい

8話 十絶陣の戦い

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8話配信(Abemaビデオ)
あらすじ
半妖態となり張天君を破った楊ゼンは金鰲島のバリアを解除に向かう。
張天君への変化を王天君に見破られるも、彼は楊ゼンを討とうとはせず過去を語る。
楊ゼンは通天教主の息子であり、崑崙との不可侵のため王天君と人質交換された経緯があった。
楊ゼンは玉鼎真人らに大切に育てられたが、王天君は心を壊され妲己の手駒となった。
一方、崑崙は通天砲の発射を目前に進退を選択させられるが、太公望は楊ゼンを信じ前進させる。
感想
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アバンでは妲己(狐)の魂魄が妲己(人間)の肉体を乗っ取る部分を描写している。そんな、声まで変わって……ない。おそらく日笠さん。時系列的には仙界大戦の描写ではないが、今回明かされる王天君の正体と妲己を結びつける演出の一貫のようだ。(王天君を手駒にしたのはもっと昔のはずだが……。)口紅を引く行為で妲己の支配下になった事を象徴させているのはなかなか艷やかである。あと、妖怪仙人の実例描写が少ないのでそれを補完する意図もあるかもしれない。

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全体的に尺の余裕を感じるテンポ。1話すべてを「果たして楊ゼンのバリア解除が間に合うのか」という展開で一貫して激突の引きで終わらせたのは分かりやすくまとまっていると思う。BGMも緊迫感があるもので雰囲気が出ていた。

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「ひとつダセェ昔話をしてやる。捨てられた二人の子供の話だよ」
王天君の正体が明かされるのは原作ではもっと後である。とりあえずこの場の影響として、一刻を争うときに(それを強調する演出にもなっているのに)悠長に昔話に付き合う楊ゼン、という状況になってしまっている。まあ創作物ではよくあることだし、戦うとおそらく負ける状況なので聞くしかないのかもしれないが。

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原作における王天君はここで「何故か楊ゼンを見逃す」だけなのだが、アニメでこうなったことにより少なくとも「王天君の謎で話を引っ張る期待感」と「正体が判明したときのカタルシス」の2つの効果を失ってしまっている。彼の詳しい目的・能力はまだ判明していないとはいえ、今後の展開次第ではもっと歪みが大きくなる可能性もある。

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反面、得た効果も2つある。@楊ゼン-王天君両者の対比と、A両陣営司令との関係の対比である。Aは太公望-楊ゼン間には強い信頼関係があるが、聞仲-王天君間は利用しあっているだけというもの。@は原作でも後々に描写があるが、Aは@が早めに表現された結果のアニメオリジナル効果と言えるのでは。尺調整の意味もあるかもしれないが、良し悪しはさておき原作再現より脚本家の作家性が優先された部分と言えるだろう。

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「楊ゼン、お主は出会った時から一度たりとも変わらず、信頼できる友だ」
アニメオリジナルのセリフ。原作では太公望と楊ゼンは魔家四将・呂岳・趙公明戦を経て信頼と友情を育てているのだが、アニメは積み重ねがほとんどない状態なので補完としてこのセリフを入れたのだろう。が、逆に白々しくなってしまっていることは否めない。

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「死ね死ね死ね死ねみんな死ね゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ーーーッ」
「ハハッ…ハッウゥーハハッ アーッハハハハァ〜〜ーーッ↑↑」
王天君役、岡本信彦さんの怪演が素晴らしい。この狂気の笑い声はとある〜シリーズが好きな自分としては実家のような安心感。一方通行役から10年になるのでベテランの年齢かと思ったらまだ31歳というのが驚き。

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「あいつこそが俺の求めていたものだったんだ」
以下、初見の人はネタバレ注意。王天君の正体が早々に明かされたと先述したが、実は王天君にはもう一つ秘密がある。1つ目の謎は楊ゼン、もう1つは太公望との関係性にある。これは仙界大戦より後に明かされることなのだが、どうやらこのエピソードもやるようだ。
王天君の服がBパートまでと変わっているので、おそらくお得意の時系列操作で未来の描写をCパートに持ってきたものと思われる。ただこれまでの構成の拙さを思うと「服装を変えることによって時系列操作を示唆した伏線」なのか、いつもの「改変した辻褄を合わせ忘れたミス」なのか判別がつきかねるところ。

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蝉玉!蝉玉(人形)じゃないか!土行孫と共に消されたはずでは…?!まあ先週の方弼&方相のように人形としてだけの登場だと思うが、唐突に仲間として出てくる可能性もないとは言えない。なんせ周公旦や竜吉公主がさも既存キャラのように登場した実績があるので来週まで油断できない。





posted by ぺーた at 16:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年03月09日

グランクレスト戦記 9話感想 前回の恋物語から衝撃の落差 / 男女二組の対比が鮮明

9話 漆黒の公女


あらすじ
マリーネへの従属を拒んだパーヴェルの領地スタルクはヴァルドリンドの侵攻を受ける。
ヴィラールはスタルクからの救援要請を断り、強硬に反論したシルーカを領地へ返す。
テオとシルーカは領地を巡る道行きの中で、互いの想いを伝え合う。
マリーネは混沌災害を利用してスタルクの難関を落とし、パーヴェルの聖印を収奪する。
さらにミルザーに接触し、アルトゥーク攻略のために彼に裏切りを交渉する。
ミルザーは覚悟の証として自身に抱かれることを条件とし、マリーネはこれを受け容れる。
感想
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非常に衝撃的なエピソード。あらすじを書くのもなかなか悩ましかった。
あらすじは基本的に「心情は避けて事実を列挙する」「解釈が分かれる部分は書かない」というルールで書いているのだが、今回は個人の心情が大きくストーリーを動かした回だったのでそうも行かず、最後の一行がかなり難しかった。ミルザーがなぜマリーネの身体を要求したのかは解釈が分かれる部分だが、理由の明記を避けるとただのスケベ野郎に読めてしまうので書かざるを得ないという悩ましさがあった。

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「私はアレクシス様を裏切れないのだよ」
裏切れないのだよ、という半ば強いられているような言い方が印象深い。アレクシスへの忠義や愛着があることは本心なのかもしれないが、彼の信念「美学」に反する行動は取れないと言っているようにも思える。

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「それを決めるのは私であってあなたではない!」
スタルクの領主パーヴェル子爵。モブ面のくせになかなか気骨のあるおっさんである。まあ感情的にマリーネを侮ったせいで配下を巻き込んで命を落とす、というしょうもないおっさんでもあるが、個人的には先週のドーソン候よりは好感が持てる人物である。どうか安らかに眠ってほしい。

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「とても大事なことなので厳密にしておきたいのですが!」
役所じゃあるまいし。しるかわMAX。1話のあの生意気さはどこに消えてしまったのか…ちなみに原作だとシルーカは魔法師としては自信家だが女性としては自己評価が低いように描かれている印象。対してテオ様は堂に入っておられる。いわゆる難聴系よりは絵に描いたようなイケメンムーブのほうが好感が持てるが、相変わらず人間味が薄いようにも見える。とりあえず、アイシェラに殺されないように気をつけてほしい。

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しかし1クールの終わりを待たず、結構早くくっつきましたね。プリシラと双子にチャンスはないんですか!俺ぁラブコメで主人公とヒロインがくっつくのはラストがいい派なんだよな〜〜などとアラフォーのおっさんが気持ちの悪いことを思っていたら、後半のインパクトでそれどころじゃなくなった。むしろ後半の闇を深めるための光ですらあった。そう、ラブコメではなく戦記物なのである。

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混沌災害を利用して城塞を落とすシーン。逃げ惑う人の中にメイドさんの姿を描くのが外道感マシマシで上手い。(この世界だとメイドも戦闘員の可能性が高いが。)卑劣な戦法、というと他にもいろいろあると思うが、混沌災害を鎮めることが本来の君主の存在意義であることを踏まえると「道を踏み外した」描写としては最適と言えるのではないだろうか。

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結果的にマリーネの闇落ちを全力で推進しているシルーカパパ。「私情を捨てるべきとはいえやりすぎ」というもうひとりの娘の言葉が彼の主にも刺さる。ある意味では最高、ある意味では最悪の相性といえる主従関係かもしれない。

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「アレクシスが見たらどう思うだろうか……」
スタルク攻略だけでもミルザーの覇道に沿った行いに見えておかしくないが、やはり内心ではアレクシスに未練を残すマリーネ。ミルザーの要求が彼にとっては正解だったことがわかる。

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マリーネの侍女である二人。彼女らが目撃者として怒りと悲しみをあらわにすることで視聴者も共感できる構成になっている。先週彼女らとも信頼関係が構築されていることを描いたことが生きている。


アレクシス役の井口祐一さんのツイートより。見ているだけでも感情移入するのだから、演じるとなればさらに大きく入れ込むものかもしれない。
ミルザーからすると、主人と見込んだヴィラールがアレクシスへの忠義を理由に日和ってしまったため、マリーネにも同じ「アレクシスという轍」を踏まれては困るという思いはあって当然だろう。姿は出てきていないのにアレクシスの影がちらつくエピソードなのが興味深い。

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この作品に関してはアニメで進んだ部分まで原作を読むスタンスなのだが、原作2巻(アニメ5話)は本来ヴァルドリンド騎士団も絡むエピソードになっており、その影響もありマリーネが心理的に追い詰められていく描写がある。先週にマリーネらの馴れ初めが挟まれたのは視聴者が2巻部分でするはずだったマリーネへの感情移入の補完、という側面があるように思う。結果として、切ないロミオとジュリエットをやった直後にこの展開になったのは鬼畜構成と言う他ない。(※称賛です)

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抱かれている最中、決意の表情になり、マリーネ視点で瞳が閉じられて完全に光が遮られる…というラストの演出が印象的。インパクトを狙っただけの無理やりではなく、マリーネ・アレクシス・ミルザー・ヴィラール4者の性格と選択、そして状況が絡み合った結果としてインパクトが生まれる、というストーリーの組み立てが見事である。


posted by ぺーた at 17:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2018年03月03日

覇穹封神演義 7話感想 細かい歪みと積み重ね不足は感じるも、忠実で丁寧なペース

7話 仙界大戦、開幕!!

7話配信(Abemaビデオ)
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あらすじ

聞仲は金鰲島ごと崑崙山へと侵攻し、二つの仙人界の全面対決が開始される。
太公望はデータの古さで敵の主砲の射程を読み誤り、崑崙山は甚大な被害を受ける。
金鰲のバリアにも悩まされる太公望は、変化で金鰲に潜入した楊ゼンにバリアの解除を託す。
潜入した楊ゼンは十天君・張天君と遭遇し、砂の空間宝貝・黄砂陣に入り込む。
張天君は楊ゼンの正体を見抜き翻身を促すが、楊ゼンは拒絶し、秘していた力を顕そうとする。
感想
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仙界大戦ついに開幕。…ついに?「早くも」と言うべきか。司令官やってる聞仲様マジかっこいい。全体的にキャラクターの動きはあまりないものの作画自体はよく、特に背景は美しい。3DCGを駆使してのロボット物テイストの戦闘シーンも見応えがある。通天砲直撃時の3アングル映しはよくある演出だがなかなかの迫力。BGMもアップテンポで雰囲気が出ているように思う。

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竜吉公主登場。美しい…。CVは早見沙織さん。清澄・高貴というイメージの声ならこの人、という鉄板のキャスティングである。声自体はぴったりに思うがちょっと元気すぎる気も。しかしアニメでは初登場なのにさも既存キャラのように登場するのはどうか。もう少し印象的なカットであるべきと思う。

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楊ゼンさん、部分変化はいいんですけどその羽根は誰のものなんですかね。初見の人には雷震子の部分変化であることが伝わらないため、今回のエピソードの肝を待たずにすでに妖怪っぽく見えるのでは。花狐貂で暴れる部分をカットしたのであれば、飛ぶのは哮天犬に乗るとかそっちもケアしてほしかったように思う。

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お兄様って書いてある……。趙公明(花)と方弼&方相。どちらも出番がカットされたキャラクターである。このへんは散々記事にしてきた「カット部分を縫合してないミス」とはちょっと違って、正直意図を測りかねる演出だが、原作ファン向けのサービスカットみたいな感じなのだろうか。

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正体の片鱗を見せた楊ゼンの声色変化が印象的。CVの中村悠一さんはいわゆる「一枚目」のイケメンを演じることが多いので、線が細い典型的な「二枚目」の楊ゼン役は合わないのではという意見も見かけたが、人間と妖怪の表裏を意識したキャスティングだとすればばっちりハマっているように思う。また、仙界大戦の序盤はまさしく楊ゼンが「一枚目」とも言えるストーリーである。

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楊ゼンが妖怪だった、という真相で衝撃を与えるには、妖怪仙人がいかなるものかをしっかり書く必要があるのだが、陳桐戦・王貴人戦を省き、魔家四将・趙公明一党との戦いも描いていない状態では衝撃がかなり減衰してしまっている。楊ゼンの初登場回で心情描写を入れたのはそれを補うためだろうが、やはり少なくとも最序盤で王貴人戦はやっておくべきだったように思う。

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太公望と聞仲の口論や部分変化の解説などはこれまでのペースであればカットされていた部分だろう。また十二仙たちのやりとりなども原作にかなり忠実に行われているので、尺の余裕が感じられる。辻褄合わせの部分に相変わらず不安はあるが、仙界大戦部分の表現においてはかなり期待できそうな感じである。



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posted by ぺーた at 21:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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