2016年06月20日
ロブスタって悪者?
品種偽装コーヒーが増加中、見抜く方法が開発される。
http://www.gizmodo.jp/2016/03/post_664376.html#cxrecs_s
記事の中ではその判別技術がどういったものか書いてないけど、
ロブスタかアラビカかは飲めば分かる。
ブレンドされていても分かる。
たとえロブスタの割合が少なくとも分かる。
それくらいロブスタのインパクトは強い。
飲んで分からないのであれば
それはそれでそのブレンドの技術が優れているということになるし、
今後アラビカにこだわる理由がなくなるということだ。
ロブスタの味がどのような味なのか分からないというのであれば
スーパーで売られている大手メーカーの
ボトルタイプのアイスコーヒーを飲んでみることだ。
アラビカ豆100%と書かれていないものなら
ロブスタを使用している。
また、「アラビカ豆を使用」と書かれているものなら
ロブスタに対して少ない比率でアラビカ豆が使われている。
とにかく安いロブスタを使ってコストを下げるのが大手の手法なので
大手の製品の味で満足ならば
ロブスタで満足しているということになる。
この記事では
「ロブスタ種を使うことそのものが悪いわけではなくて」
とことわりを入れているが、
アラビカを「高級」としている段階で
ロブスタは低級で、ロブスタの混ぜられているものは
偽装品であると断じているような書き方である。
本来は、ロブスタを混ぜたから「偽装」ということではなく、
ロブスタにかぎらず銘柄以外の品種が混ぜられていたら
それは偽装だ。
ロブスタだけを悪者のように書くのには納得いかない。
確かに病気に強く生産量の多いロブスタは
値段が安くコストを抑えるために用いられる場合が多い。
だが、値段が安いというだけでロブスタ種は低級なのだろうか。
エスプレッソの生まれ故郷であるイタリアでは
エスプレッソ用にロブスタ種をブレンドするところがほとんどである。
厚いクレマができるために見た目がいいし、
味にパンチがあるからアラビカにブレンドすると
スパイスとなってコーヒーに個性が生まれる。
最近注目されているコーヒーを飲むことで得られる体に良い成分。
これに関してはアラビカよりもロブスタのほうが
クロロゲン酸などの量は多いはずだ。
だからロブスタ種をアラビカ種の劣化品種と位置づけるのは
誤った考え方である。
アラビカを高級、ロブスタを低級とするのではなく、
ロブスタは、端正だが個性の薄いアラビカという主役を支える
味のある脇役と考えるべきであろう。
ロブスタ種は生豆の時点で見ると欠点豆だらけである。
出荷段階で丁寧にハンドピックされて欠点豆の少ないシングルオリジンコーヒーに
そんなロブスタが混ぜられていたらすぐに異様さに気づくだろう。
だが、焙煎されてしまえば判別は困難になる。
だとすれば、
意図的にシングルオリジンコーヒーにロブスタが混入されても
焙煎前の段階までは見破ることが可能だということになる。
ロブスタが混入しているのに気づかず焙煎して販売したのなら
品質を見極められないボンクラ業者ということになるし、
混入が分かっていながら焙煎販売したのなら
誠実さのない業者ということになる。
タグ:自家焙煎
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