レクサスのハイパフォーマンスセダン「IS500 ”F SPORT Performance" 「標準車」の当面の生産台数が非常に少なく、特別仕様車と同様「極めて入手困難になる見込み」いう衝撃の情報です。
IS500「標準車」については、すでに各販売店に「2024年秋」頃(2023年ではない!)までの「納車予定枠」通知されている模様で、販売店により台数は異なるようですが、多くの店舗ではその台数は「3台前後」(多くても5台程度?)のようで、全国合計ではおおむね「500台程度」にとどまるようです。
もともと、「IS500 ”F SPORT Performance" 特別仕様車」も「この状態で本当に2023年3月末までに500台が生産できるのか?」と、疑問の声が出ていましたが、さすがに「標準車」がこれほどの少なさであることを予想した方はほとんどいらっしゃらなかったのではないでしょうか?(当方もまったく想像せず・・・)
(https://www.lexus.com/models/IS500 より)
流石に特別仕様車に応募した「約6500名(?)」程度の方がすべて「標準車」を購入希望しているわけではないと思いますが、仮に当選者を除いた「半分程度の方」が希望すると仮定しても「約15%程度」の方しか購入できない計算です。
一般的に、ハイパフォーマンスのクルマは、初期受注ニーズが極めて高いものの、数年後には一気に需要がなくなり少量生産(月産数十台)となっていることが常ですので、仮に、2025年頃になって「IS500が買える!」と言われても興味の無い方が大半でしょう。
(そして、ファイナルモデルにはごく一部の熱心なファンと、転売ヤーが群がる・・・)
また、今はまだ目新しさがある現行ISも2025年には、デビュー5年を経過し、まさにモデル末期。
さすがに内外装ともに不満が出てくるでしょうし、セーフティシステムの刷新や先進機能のアップデートもほとんど見込めませんので、ようやく「IS500」が通常通り買える頃にはモデル終了・・・という可能性も考えられます。(「ファイナルエディション」が設定される可能性はありそうですが)
なお、意外なことに、9月下旬頃から、「IS500 特別仕様車“F SPORT Performance First Edition”」の展示車がいくつかの販売店に届いているようです。
特別仕様車は「完売」、標準車も当面の生産台数が限られているという状態で、果たして「展示車(試乗車)」が必要だったのか、という疑問も残ります。
そして何よりも気になる点は「標準車」の販売方針についてです。
ご存じの方も多いと思いますが、IS500の「標準車」については、ニュースリリース上は、「IS500の通常モデル“F SPORT Performance”の販売開始時期に関しては、2022年冬以降にご案内予定です。」と表記されています。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37835132.html
特別仕様車抽選に落選した方に送付された「製品企画担当者からのメッセージ」でもほぼ同様の表現です。
商談開始時期などの詳細については、「本年冬頃」にご案内させていただきます、ということで、この「冬」がいつを指すのかは人によりイメージが異なるかと思いますが、一般的には「12月」からを想像する方が多いのではないでしょうか?(旧暦では「11月〜2月」ということですが)
しかし、実際はすでに「標準車」の注文を受け付けており「順位付け」が行われている店舗も多いようです。
そして、割当台数が僅少であることから、ほとんどの店舗では、すでに「購入希望者 > 割当台数 」の状態であることは想像に難くありません。
寄せられた情報によると、「一定期間内に予約を受け、その中から抽選する」という店舗独自と思われる運営もあるようですが、すでに「先着順」として契約を受けており、あとはメーカーへオーダーを流すのを待つのみ、という販売店も多いものと推測されます。
このような店舗では、今後「注文したい」と押し寄せる、顧客対応に大変苦労することは間違いないでしょう。
「今冬」、メーカーが正式に「標準車」についての商談方法のアナウンスを行うものと思われますが、その際にはすでに多くの販売店では商談・契約が進んでおり、その段階で商談しても購入できる可能性は少ないことも予想されます。
(もしかすると、メーカーサイドで受付する「別枠」があるのであれば良いのですが・・・)
なお、各店舗に届いている割当台数に関しては、あくまでも「2024年秋」頃までの納車見込み台数ということで、保守的な数字であると思いますし、部材調達や為替相場、世界の景気動向によって生産枠が拡大することも十分考えられますが、「IS500」の標準車については、当面は「特別仕様車」と変わらないほどの希少台数になるのは間違いないでしょう。
そして、「2024年秋」以降、IS500は普通に買えるようになっているかもしれません。
しかしながら前述の通り、2025年ともなれば、すでに次世代のクルマが多数登場している状態で、本来のレクサス・ファンの熱はとっくに冷めているように思います。
ここ数日、様々な情報が漏れ伝わる、新型「RX」もそうですが、「いったいどんな部品が不足しているのか?」、「なぜ日本市場向けの生産ができないのか」、「日本向けの割当台数を意図的に減らしているのではないか」という疑念がどんどん深まっていくほどの「日本市場を軽視した販売」をしていると、せっかく第2世代後半(NX・RX)〜第3世代レクサス(LC以降)で獲得した新規オーナーを失望させかねないことを危惧します。
( https://www.lexus.com/models/RX500h より)
長年ブログを運営させていただいておりますが、過去にレクサスオーナーだった方で再度レクサスブランド車にカムバックした方は結構少数な印象です(よりハイブランドにステップアップする方も多い)。
一度失望された方を再度振り向かせることは予想以上に困難なことと思います。
せっかく魅力あるクルマが企画・販売されているのは嬉しいことではありますが、(日本市場の占めるシェアが低いとはいえ)これほどまでに生産国である日本市場を軽視しているのでは?と言わざるをえない状態が続くのは残念に感じます。
「IS500」がメーカーサイドの想定を大きく超える需要があるのであえば、せめて「標準仕様」においてもう少し日本での供給を増やすなどの配慮をお願いしたいものです。
そして、このままでは、メーカーと我々オーナー層を媒介する、販売網の優秀な各ディーラーの販売店員のモチベーションのさらなる低下、処遇の低下、そして離職・・・といった最悪な結末も想像される状態で、将来的にレクサスブランドがBEV(電気自動車)主体の販売となったときにもブランド推進の担い手である販売人材の不足といったことに繋がりかねません。
ぜひメーカーサイドからの正式アナウンスの際には良い情報が伝えられることを祈念したいと思います。
(仮に「XX月XX日からIS500標準車の商談を開始します。詳しくは販売店にお問い合わせください」というだけのアナウンスだと、顧客も、販売店も、そしてメーカー側の誰もが不快な思いをすることになるのでは・・・と危惧します)
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image