以前マガジンXなどでもレポートされていたように、「新型クラウン」に早くも特別仕様車が設定。
価格がこなれたベース車両を元に ”C Package"の一部装備を加え、インテリアの質感を強化した”Elegance Style”を設定。
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/28802164.html
新プラットフォームに移行し、デザインを一新した新型クラウンの発売前のスタートダッシュは凄まじく、「過去最高の出足」との評判でしたが、程なくして失速し、その後はセダン需要の減少もあり、期待したほどの台数は販売できていないようです。
これはクラウンの商品力に問題があったというより、クラウンオーナーの高年齢化による免許変更や、ダウンサイジングの流れなどが予想以上に加速していることも一因のようです。
(その御蔭で、レクサスLS500の3.5Lツインターボを流用した「クラウンGRMN」の開発が中止になったようですね・・・)
ただ、私も発表当時から感じていた新型クラウンの室内の質感はやはり不満の声があがっていたようで、今回はそのインテリアの質感向上を目指したものとなっています。
特に広大な面積のドアトリムにセーレン社の「グランリュクス」を使用したのは質感向上に大きく寄与しそうです。
シートにも「ジャパンカラーセレクションパッケージで選択できた、TBカワシマ社の「ブランノーブ」+「合成皮革」を使用し、ベース車両のファブリックシートから見栄えだけでなく肌触りなども大きく向上していると思われます。(そのかわり本革シート仕様がオプション装備できなくなっています)
https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/crown/crown_special1_201907.pdf
インテリアにも、わかりやすい高級感のある「木目パネル」を準備したのはクラウンらしいと言えます。
https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/crown/crown_special1_201907.pdf
エクステリアの変更はごく僅かで、クラウンらしく他のグレードと同様に、「メッキドアハンドル」を装備。
わかりやすい高級感が加わりますが、もともと全グレード標準装備でもよかったように思います。
ホイールには、18インチのノイズリダクションホイールを装備。
もともと「66,000円+税」でメーカーオプション設定があったものですね。
インチアップとともにロードノイズを低減するので、上質感を目指したものと思われます。
その他、”C Package”に備わっている以下の装備を加えるなど、全体的な商品力はアップしていますね。
特に、運転支援に役立つ「ブラインドスポットモニター」を標準装備化しているのはいいですね。
●ブラインドスポットモニター[ BSM ]
●リヤクロストラフィックオートブレーキ[RCTAB]
●パーキングサポートブレーキ[PKSB]
●ドアミラーのリバース連動機能&足元照明
●自動防眩インナーミラー
●オートワイパー(雨滴感応式)
●全ドアスマートキー対応
●イージークローザー (ラゲージドア)
●前席シートヒーター(3段階温度設定(2.0Lターボガソリン車)
●助手席肩口パワーシートスイッチ
●スイングレジスター
●アクセサリーコンセント(AC100V・100W、コンセント[1個])
など
ただ、既報通り装備が単純に増強されただけでなく、先進装備の1つである「ヘッドアップディスプレイ(HUD)がレス装備に。
また、エアコンの「ナノイー」機能が外されるなど省かれた装備もあります。
前車は、高年齢層からは「不要」と判断されたのかもしれませんが、先進的な装備がレスされたのは残念ではあります。
ただ、これを省かないと、ガソリン車で「500万円」。ハイブリッドで「520万円」を切ることができなかった・・・との判断なのかもしれません。
あと、個人的に気になるのが、昨年の今頃鳴り物入りで登場した「コネクティッド」が危惧していたとおり、その後進化しているような話がまったく聞こえてこないことです。1年経っても結局追加された新サービスがないのかぁ・・・と思うと残念ですね。
コネクティッド機能が備わってない車のオーナーが羨むほどの進化具合を見せて欲しいところです。
また、トヨタ/レクサスの「T-connectアプリ/LEXUS APPs」も事実上開発が停止しているような感じですし、「コネクティッド」の凄さがSNSサイトなどを見てもまったくと言っていいほど話題になっていないように見えるのは残念です。
さて、クラウンの話題と同時に、レクサスオーナーとしては気になるのはレクサス「GS」の行方。
欧州ではすでにGSの販売が停止、世界的にも2016年夏の改良でGS200tを設定したのが最後に2017年、2018年の年次改良でもほとんど手が入っていません。そして、2019年夏の年次改良も見送りの模様・・・
もともとベース車両の完成度が高いとはいえ、先進安全装備は2015年水準で停滞したままですし、ずいぶん寂しい扱いになってしまっています。
(もっとも、GSFに関しては今夏、ドアミラーやピラーカラーの変更等、ほんのわずかの小変更が行われるようですが・・・)
良いニュースとしては、噂されていた2019年8月での販売停止は見送られ、しばらく継続販売されるようです。
GSに関しては伝統的な4ドアセダンにこだわらず、フルモデルチェンジに期待したいところです。
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クラウン等に搭載されている2.0LFR系ターボエンジンはカタログ上のスペックの見栄えは良いように思いますが、実際私も欧州車の類似エンジンと比べても特徴がなく、燃費も悪く、正直なところ厳しいと思いますので、エンジンの換装をしなければ2.0L系エンジンの販売は上向かないと思います。ハイブリッドに偏りがあるのはこのエンジンに今ひとつ魅力(特徴)が欠けるからと思います。
しかし、クラウンはいつの時代もレクサスの上級車を超えない範囲で商品開発をしなければならないのが厳しいところですね。禁断の3.5L"マルチステージハイブリッド"は搭載したものの、数は出ていないようですし・・・
LS500のツインターボエンジンは多少チューニングしてでも他車種に搭載していくのは理想的と思いますが、果たして次期ISFは開発されるかどうか・・・発売されること自体は嬉しいのですが、ころころモデルが廃止→復活 というのはオーナーの所有感という観点から考えると複雑と思います。
現状ではクラウン系のガソリンエンジンは2.0ターボの8AR-FTSユニットだけで、245ps 35.7kgmと性能は水準を保っているのは事実ですがそれだけでは済まされませんし、もっとバリエーションの広がりが必要なのは間違いないと思います。
クラウンGRMNの開発中止、これはある意味やむを得ないものではないでしょうか。
どのみち量販が期待できる商品ではないのもさることながら販売価格1000万円を「どうしても割ることが出来ない」となるとユーザーからも「何?クラウンに四桁万円!!!?? 馬鹿らしいし払えない!!」というブーイングの声が殺到すると見て予定を取り下げたことは確かです。
その意味でクラウン関係はハイブリッドだけにとどまらずガソリンエンジン系統の拡充を目指して次期ISと共有の2.4ターボエンジンをチューニングし直して新設定するのが急務であり、レクサスLS由来の3.5ターボエンジンは次期レクサスISのIS-Fに搭載し、さらに噂通りBMW製の6気筒エンジンをレクサスIS系統のIS350とIS-Fを繋ぐバージョンに設定すればトヨタ/レクサスのラインナップもグッと面白くなり質的にも充実すると思えてなりません!!
特別仕様車の内装、おしゃれなカラーリングですよね。
ぜひブラックではなくてこちらの仕様を選んでもらいたいと思います。
GSに関してはレクサスオーナーの中では評価が高いのですが、これからの購入者に対しては魅力が低下しているのは間違いないと思いますので、あらたにGSとは・・・を再定義して世の中に送り出す必要がありそうですね。
確かに本来ですと、そろそろ先進的な装備をまとったGSがアナウンスされている時期なので、きれいにビルトインされたデジタルアウターミラーの可能性はあったのかもしれません。
このクラウン、素敵な内装ですね。オトナな香りがします。
これで、シートベンチレーションが付いて、HUDが省かれなかったら最高だったのに。。
GSの行方、気になりますね。スピンドルの先陣を切った車種だけに、また何か新しい事へのチャレンジをして復活して欲しいです。先代LSの様にビッグマイナーを行ない、ESでは妥協してしまったデジタルアウターカメラ&インナーディスプレイを、レクサスらしく外装にもインテリアにもマッチしたカタチで表現する、と言うのも有りですね。
HONDAeであれだけ出来るのですから!
万が一、GSがラインナップから消滅してしまったら、、、ESはちょっと違う気がしてしまうのです。Fモデルは有り得ないでしょうし。
やはりGS Fに発展するベースを持って、生まれ変わって欲しいです。