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2015年05月17日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き13(金剛輪2)

金剛輪の三昧耶形パーツ描き2

引き続き、三昧耶会金剛輪内の三昧耶形パーツ描きをしています。

今回はA 四波羅蜜菩薩(黄番号:6〜9)です。

EPSON036のコピー-Edit-6-Edit-5.jpg
(金剛界 三昧耶会 金剛輪 四波羅蜜菩薩(黄番号:6〜9))

順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西。
三昧耶会 金剛輪 三昧耶形パーツ

6)金剛波羅蜜菩薩

_DSC5223-Edit-Edit-Edit-Edit.jpg
元の絵は細部が不明瞭だが雰囲気は伝わる。でも、描きあがったばかりの西院本曼荼羅を見てみたかったなあ。

三昧耶形(三形)は五鈷杵
五鈷杵は堅固な菩提心の象徴。

金剛波羅蜜菩薩は阿閦如来が毘盧遮那如来を供養するために出現させた女尊。
金剛波羅蜜は梵名のヴァジュラ・パーラミターからで、波羅蜜(パーラミター)は「最高に至る」「彼岸に至る」「悟りを開く」などと解される。よって、金剛波羅蜜は「堅固なる菩提心により悟りに至る」の意。
中央の解脱輪の東方月輪に住す。

7)宝波羅蜜菩薩

_DSC5223-Edit-Edit-Edit.jpg
三瓣宝珠は赤いルピーのようなイメージだろうか?


三形は三瓣宝珠
三瓣宝珠は財宝の象徴。

宝波羅蜜菩薩は宝生如来が毘盧遮那如来を供養するために出現させた女尊。
宝波羅蜜は梵名のラトナ・パーラミターより「財宝により悟りに至る」の意。
中央の解脱輪の南方月輪に住す。

8)法波羅蜜菩薩

_DSC5223-Edit-Edit-2.jpg
無機質な独鈷杵と茎として紅蓮華が開く姿にはやはり神秘性を感じる。

三形は独鈷杵を茎とする開敷蓮華
独鈷杵を茎とする開敷蓮華は実相の法の象徴。

法波羅蜜菩薩は阿弥陀如来が毘盧遮那如来を供養するために出現させた女尊。
法波羅蜜は梵名のダルマ・パーラミターより「法により悟りに至る」の意。
中央の解脱輪の西方月輪に住す。

9)業波羅蜜菩薩

_DSC5223-Edit-Edit-2-Edit.jpg
横たわる三鈷杵は衆生の三業と仏の三密は本来平等であると説明するが、羯磨杵は衆生の三業と仏の三密が同じ業として交わることを意味しているのだろうか。

三形は羯磨杵
羯磨杵は衆生の三業と仏の三密の象徴。

業波羅蜜菩薩は不空成就如来が毘盧遮那如来を供養するために出現させた女尊。
業波羅蜜は梵名のカルマ・パーラミターより「行いにより悟りに至る」の意。
中央の解脱輪の北方月輪に住す。

四波羅蜜菩薩をそれぞれ出現させた四如来の三形から横たわる五鈷杵を除いくと四波羅蜜菩薩の三形に一致する。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月16日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き12(金剛輪1)

金剛輪の三昧耶形パーツ描き1

金剛界三昧耶会の金剛輪内の三昧耶形パーツ描きをしています。

今回は@ 五仏(白番号:1〜5)です。

EPSON036のコピー-Edit-6-Edit-4.jpg
(金剛界 三昧耶会 金剛輪 五仏(白番号:1〜5))

順番は中央を1とし2〜4は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西です。
三昧耶会 金剛輪 三昧耶形パーツ

1)金剛界毘盧遮那如来

_DSC5223-Edit-Edit.jpg
仏塔は仏舎利(釈尊のお骨)を安置する建物のイメージだが、古代インドで仏塔というと円墳のような墳墓を指す。ここは南天鉄塔を示していると思っている。

三昧耶形(三形)は横たわる五鈷杵の上に建つ仏塔
横たわる五鈷杵は本有菩提心を表し、仏塔は釈尊とのつながりを示す。また、仏塔は『金剛頂経』が感得された南天鉄塔を示すとも考えられる。南天鉄塔は南天竺(インド)の鉄の塔の意で、アマラーヴァティー大塔を示すとの説がある。

毘盧遮那(びるしゃな)は梵名のヴァイローチャナの音訳。「遍く照らす」の意。
五仏(五智如来)の中心にあり、法界体性智(法と如来の智慧そのもの)を体現する。

2)阿閦如来

_DSC5169-Edit-Edit-2.jpg
五鈷杵は金剛智の象徴であり、金剛界曼荼羅は五元論を基本とする。アクショーブヤとヴィパッサナーの関係ってあるのかな?

三形は横たわる五鈷杵の上に立てた五鈷杵
横たわる五鈷杵は本有菩提心を表し、立てた五鈷杵は修生菩提心をあらわす。

阿閦(あしゅく)は梵名のアクショーブヤの音訳。アクショーブヤは「瞋りに心を動かさないもの」の意。
東方解脱輪の中央の月輪に住し、大円鏡智(すべてをありのままに映す鏡のごとき如来の智慧)を体現する。

3)宝生如来

_DSC5175-Edit-Edit-2-Edit-Edit.jpg
宝生と平等性智の関係ってどういう論理なのだろうか。

三形は横たわる五鈷杵の上に三瓣宝珠
横たわる五鈷杵は本有菩提心を表し、三瓣宝珠は一切の財宝の象徴。

宝生は梵名のラトナサムバヴァの意訳「財宝を生み出すもの」より。
南方解脱輪の中央の月輪に住し、平等性智(すべてのものが差別なく平等であるとする如来の智慧)を体現する。

4)阿弥陀如来

_DSC5169-Edit-Edit.jpg
阿閦如来のように横たわる五鈷杵の中心に開敷蓮華独鈷杵を立てるようにした方がよいかも。

三形は横たわる五鈷杵の上に独鈷杵を茎にした開敷蓮華
横たわる五鈷杵は本有菩提心を表し、独鈷杵を茎にした開敷蓮華は開かれた如来の智慧(悟り)の象徴。

阿弥陀(あみだ)は梵名のアミターユスの音訳。アミターユスは「永遠のいのち(光)」の意。
意訳より無量寿如来、無量光如来ともいう。
西方解脱輪の中央の月輪に住し、妙観察智(すべてを見通し明らかにする如来の智慧)を体現する。

5)不空成就如来

_DSC5175-Edit-Edit-Edit-Edit-Edit.jpg
これも羯磨杵を横たわる五鈷杵の中心に立てるべきか。

三形は横たわる五鈷杵の上に羯磨杵
横たわる五鈷杵は本有菩提心を表し、羯磨杵は如来の働き(業)の象徴。

不空成就は梵名のモーガシッディの意訳「必ず(空しくなく)成就する」より。
北方解脱輪の中央の月輪に住し、成所作智(すべて正しく感じ、真実の行いをなす如来の智慧)を体現する。

五智如来の五智は釈尊の悟りへの道程をあらわすとも解釈され、また、五相成身観との関わりもあり大変重要な概念です。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月15日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き11(金剛輪)

金剛輪の三昧耶形パーツ描き 尊格のグループと順番

金剛界三昧耶会の第二重まで終わって、次は金剛輪内の三昧耶形パーツを描きます。

と、その前に各尊格の配置と相互関係および順位などがわからないとなぜそこに住しているのかがわからなくなってしまいます。

ここでは金剛輪三昧耶形パーツ描きの前準備として、各尊格のグループと順番をみておきたいと思います。

EPSON036のコピー-Edit-6.jpg
(金剛界 三昧耶会 金剛輪部分)

金剛輪の中は井形に区切られ、十字型に五つの大きな月輪(五解脱輪)が配され、四隅に中位の月輪があります。そして、五つの大きな月輪の中がさらに井形に区切られ、十字型に五つの小さな月輪があります。

ここで金剛輪内に住する尊格は大きく四つのグループに分かれます。

EPSON036のコピー-Edit-6-Edit.jpg
(金剛界 三昧耶会 金剛輪尊格 番号付)

   @ 五仏(白番号:1〜5)
   A 四波羅蜜菩薩(黄番号:6〜9)
   B 十六大菩薩(水色番号:10〜25)
   C 内の四供養菩薩(桃色番号:26〜29)

       (カッコ内の色数字は図の番号に対応します。)
尊格の位置について

上の金剛輪内の尊格の位置と番号の関係がちょっとわかりにくいので説明します。

各尊の説明は曼荼羅パーツ描きとともに次回以降に行いますので、ここではざっくりと@〜Cの4グループとそれぞれの配置について解説します。
@ 五仏(白番号:1〜5)

まず、白番号1〜5で示される五仏は金剛界曼荼羅中もっとも重要な五智如来のことで、金剛界曼荼羅で如来はこの五尊のみとなります。

あらためて如来(にょらい)とは悟りを開いた崇高なる存在で、菩薩(ぼさつ)は悟りを開こうと努力する修行中の身です。

ここで、五仏は金剛輪内に十字に配された五つの大きな月輪それぞれのの中央に住します。

金剛界曼荼羅世界は五仏を中心にできています。その中でもっとも重要な仏が中尊 毘盧遮那如来(1)です。

そして、四方四仏は東南西北の時計周りに配されます(金剛界曼荼羅は上が西)。
A 四波羅蜜菩薩(黄番号:6〜9)

次に、黄番号6〜9の四波羅蜜菩薩は四方四仏が毘盧遮那如来を供養するために出生した菩薩で、毘盧遮那如来の四方を囲むように住しています。

そして四波羅蜜菩薩も東南西北の順に時計周りに住しています。
B 十六大菩薩(水色番号:10〜25)

次に、ここがちょっとわかりにくいのですが、水色番号だけは東南西北の時計周り順になっていません。

10, 11, 12, 13で見れば西北南東順になっており、さらに、14, 15, 16, 17を見ると北東西南順となっています。

どうしてこうなっているのでしょう?

十六大菩薩は中尊 毘盧遮那如来と四方四仏との位置関係から配置が決まります。

まず、 十六大菩薩は四方四仏それぞれの四方を囲み、四親近菩薩(ししんごんぼさつ)とも言います。

四親近菩薩には順位があり、例えば、『密教大辞典』(法蔵館)の「金剛王菩薩」(本解説では11番)の項目を見ると、「東方四親近の第二にして、阿閦佛(大日に向へるものとして)の右方向即ち北方に住す。」とあります。

ここで、10, 11, 12, 13の四親近菩薩を例にとると、

   第一位(10)は中尊の近位に住す。
   第二位(11)は中尊に面す四仏(2)の右に住す。
   第三位(12)は中尊に面す四仏(2)の左に住す。
   第四位(13)は毘盧遮那如来の遠位に住す。

となっています。

また、この曼荼羅ではわかりにくいのですが、金剛界曼荼羅の尊格は中尊毘盧遮那如来の説法を聞くために全て盧遮那如来の方を向いて住します。

以上のことから、四親近菩薩は

     1)中尊毘盧遮那如来に近い方が上位
     2)中尊に向かって四仏の右側が上位


という二つのルールによって位置が決まることがわかります。
C 内の四供養菩薩(桃色番号:26〜29)

最後に、桃色番号の内の四供養菩薩について
東南西北の時計周り順が基本ですが、四方位からずれる場合には八方位が基準になります。

即ち、八方位の「東→東南→南→南西→西→西北→北→北東」で東南西北が抜けた「東南→南西→西北→北東」の順に配されることになります。

当たり前か・・・

これで、尊格の配置についての解説を終わります。

それほど複雑ではないのですが、いくつかの金剛界曼荼羅の図表をみた中で、何種類かの異なる番号付けが見られたので、一応まとめておきました。 

特に水色番号の十六大菩薩(四親近菩薩)はルールがわからないと東南西北の時計周りに順番を付けてしまいそうです。

というわけで、長くなってしまいましたので今日はここまで

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月14日

本紹介 No. 013『密教の神々』

『密教の神々 その文化史的考察』

前回の本紹介では八田幸雄 著『密教の象徴世界』(平河出版社 1989)に三昧耶形(象徴図形)の意味を求めた。

そこでは数多くの尊格がそれぞれに特徴ある象徴図像とともに密教世界の中に生まれたり、密教世界に引き込まれたりしていた。

密教世界にみられる尊格(神々)はどのような経緯の中で生まれ引き込まれてきたのだろうか?

そう思い本探しをしていて目に入ったのがこれ

佐藤 任 著 『密教の神々』(平凡社 2009)


平凡社ライブラリーは良質な本が揃っていると思う。
期待度は高い。
構成

文庫本、索引まで含め333ページ、縦書き、白黒図版

構成は

  まえがき
   第一章 月天
   第二章 観音
   第三章 聖天
   第四章 明王
  あとがき


というシンプルさ。『密教の神々』との表題に比べ扱われる尊格の数が少なく感じる。

逆に333ページに四尊格のみの解説となると一尊一尊が深く考察されている可能性も高い。
内容

まえがきに「密教図像が宗教的意味をもって示されるようになる以前にもっていた原初の意味は何かということを知りたい欲求があった」と書かれており、僕の知りたいことに近いように感じてこの本を読み始めました。

インドの神々の起源を知るために古代文献研究から得た古代人の生活や考え方と文化人類学や民族学研究から得た現存未開人の生活や考え方を比較検証して古代人の思考を明らかにする比較研究法を用いるそうです。

そして、結論から言えば、
第一章 月天は豊穣と再生のシンボルとしての月を
第二章 観音は蓮華手をイメージの源泉とする女性性を
第三章 聖天は象をトーテムとする種族の長を
第四章 明王は呪術・知識をもつ者を
由来としていることを明らかにしている。

しかし、本書の目的は各尊の由来がなんであるかということを示すことだけではない。そしてそれは、四つの論考の中で著者の目的が微妙に変化していくように見える。

はじめは密教像の持つ隠された意味を究明することが目的であったが、その中から密教像の中に隠された歴史的、思想的、文化的な実体を捉えることが可能であると考え、インドの神々の起源を明らかにすることによって古代人の思惟方法や生活や智慧、歴史的変遷や支配構造の変化を明らかにすることが次第に目的になって立ち上がってくる。

すなわち、由来から各尊にどのような意味があるのか(宗教的存在)を示しているのではなく、由来そのものを探ることによって古代史、あるいは、人類史の上でどのような出来事があったのか(歴史的実在)を明らかにしたいのだと思う。

僕にとって本書は比較的読みにくい。その理由の一つがこの目的が徐々にずれて現れてくる点にあると思う。また、様々な情報を詰め込みすぎたために、道が曲がりくねり、論の構造がはっきりせず、そのため結論がぼやける。

論文を読むとジャングルジムのような分子模型のようなそれぞれの関係を示す構造が見えてくるものだけど、本書からは様々なジグソーパズルのピースを用いて何か別の絵を描こうとしているように見える。

それは、多数の文献から必要となる部分を抜き出し、本論に当てはめて再構築している像なのだと思う。

不必要なピースが混ざっているかもしれないし、ピースの向きや配置が違うのかもしれない。それを判断する基準を僕がもっていないためにみえてくる絵もそれが正しいかどうかを判断できない。僕にとってはそんな雰囲気の本です。

しかし、描かれている個別の内容は豊富で大変興味深く読むことができ、密教の神々を理解するための幾つものヒントを得ました。

本書に引用されている文献はどれもおもしろそうなので、機会があったら読んでみたいです。
曼荼羅作画とのかかわり

本書のみに書かれていることをもって、曼荼羅に描かれている密教の神々の原初のすがたを明らかにすることは到底できないが、本書が参考としている多数の論に求めればあるいはいくつかの神の存在理由を知ることができるかもしれない。あるいは、密教の神々の存在理由について自分なりの答えを導き出す方法を知ることが可能なのかもしれないとおもったりしました。

エリアーデ、フレイザー、ランガー、マルクス・エンゲルス、ブリフォールト、ジンメル・・・その他の数々の名著を紐解き様々な考え方に触れることで見えてくる景色があるように思います。

時間があったら読みたいけど、他にも読みたい本が山積みなので・・・描きたい絵もたくさんあるし・・・ま、ぼちぼちで

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ




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posted by mandalazu at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本紹介

2015年05月13日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き10(第二重6)

第二重の三昧耶形パーツ描き 6回目

これで三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きは最後です。

EPSON036のコピー-Edit-5-Edit-5.jpg
(金剛界 三昧耶会第二重 賢劫十六尊:21〜24)
順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西

今回は賢劫十六尊の北側の四尊(21〜24)です。
B 賢劫十六尊の北方四尊(黄色番号21〜24)

21)無尽意菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-3-Edit.jpg
梵篋の色が赤いのはなにか意味があるのだろうか?

三昧耶形(三形)は梵篋(経典の意)
無尽意菩薩は尽きることのない仏の智慧であまねく衆生に満足を与える菩薩。無量慧菩薩とも。
三形の梵篋は無尽蔵の仏智を象徴し、同時に智慧の無限の働きを示している。

ここで・・・三昧耶会第二重の11)滅悪趣菩薩の三形も梵篋です。11)滅悪趣菩薩は悪趣へ落ちた衆生を救済するために智慧を用い、その智慧を梵篋であらわす。
いっぽう、21)無尽意菩薩は尽きることのない智慧ですべての衆生を満足させ、その智慧を梵篋で象徴している。三形が同じでも意味合いが異なる。

22)辯積菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-Edit-2-Edit.jpg
この三形を五色雲というけれど、白にしか見えない。退色したようにも見えない。元禄本曼荼羅では何色かの雲で表現しているけど・・・どうしよう。

三形は五色雲
辯積菩薩はなめらかに辯舌を積み上げ、辯説巧みに衆生を導く菩薩の意。文殊菩薩と同体とされる。
三形の五色雲は広大無限の智慧の象徴。

23)金剛蔵菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-2-Edit-Edit.jpg
金剛薩埵に同じとあるが、金剛薩埵の三形は五鈷杵なのに、なぜ独鈷杵?

三形は井形にした四本の独鈷杵
金剛蔵菩薩は金剛智を胎蔵する菩薩のことであり、金剛薩埵に同体。
三形の井形独鈷杵は堅固な智慧を象徴する。

24)普賢菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-Edit-Edit-2-Edit.jpg
金剛剣ってかっこいい。

三形は金剛剣
普賢菩薩は普(あまね)く二徳が行き渡るにことにより衆生を救う賢者の意を表す菩薩。菩提心の象徴。
三形の金剛剣は困難を克服し悪鬼・煩悩を滅する大いなる智慧の働きを象徴する。

ここでは、無限堅固な仏の智慧があまねく世界に行き渡り衆生済度へと導くことを誓願する菩薩がみられる。

以上、賢劫十六尊を東南西北の順にみると次の通りです。

東方四菩薩は衆生の煩悩を砕破し智徳を満たしすことを誓願し、
南方四菩薩は仏の慈悲・智慧・福徳を観得し精進することを誓願し、
西方四菩薩は仏の智慧と徳とをひろげ、遍く衆生救済の誓願し、
北方四菩薩は無限堅固な仏智が広く世界に行き渡り衆生済度することを誓願する。

これで三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きを終わります。

次はいよいよ金剛輪の中の尊格を読み解きます。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月12日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き9(第二重5)

第二重の三昧耶形パーツ描き 5回目

三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きをしています。

EPSON036のコピー-Edit-5-Edit-4.jpg
(金剛界 三昧耶会第二重 賢劫十六尊:17〜20)
順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西。

今回は賢劫十六尊のうち西側の四尊(17〜20)です。
B 賢劫十六尊の西方四尊(黄色番号17〜20)

17)無量光菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-2-Edit-Edit.jpg
線を引くだけなのですっごく楽。

三昧耶形(三形)は光明、光線や光芒によって表現する
無量光菩薩は無量の智慧の光によってあまねく十方世界を照らす菩薩。
三形の光明は無量の智慧の光をあらわす。

18)賢護菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-Edit-2-Edit.jpg
古代のインドのように暑い国では水瓶は非常に大切なものだったのだと思う。

三形は賢瓶、宝瓶
賢護菩薩の賢護は梵名のバドラ・パーラ(賢く護る)から。この菩薩は衆生救済を固く誓願し、魔性・煩悩から衆生を賢く護る。
三形の賢瓶の中には煩悩を滅する智慧(の水)が入っている。

19)光網菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-Edit-3.jpg
漁師の網が多くの衆生を救う方便となるのはこれだけにとどまらない。しかし、この網って・・・こういう網があるのか?川に立てて流れをせき止めて魚を取るような・・・ヤナ見たいな網なのかな?

三形は羅網、宝珠を連ねた光り輝く網
苦海に溺れる衆生を智慧の光の網で救うことを誓願とした菩薩。網明菩薩とも。
三形の羅網は衆生救済の方便の網である。

20)月光菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-Edit-Edit-2.jpg
三日月は立てに描く印象があるけど、仏教図像では船のように上弦の月を描いたものがほとんどだな。図像の安定性の問題なのかな?

三形は三日月
月光菩薩は暗夜の月の光のように衆生の迷闇を照らし菩提心の円満を導く菩薩。
三形の三日月は暗夜を照らす月の象徴。日光が熱をおびるのに対し、月光は清涼なる光にて煩悩炎を滅する境地へと導く。

ここで・・・外周に月天がいるが、月天は月を神聖化したもので、月光菩薩は月の光を仏徳とみなし尊格化したものである。ちなみに上記17)無量光菩薩は日の光を仏智とみなし尊格化したものである。

ここでは、仏の智慧と徳とをひろげ、遍く衆生救済の誓願をする菩薩が見られる。

以上、賢劫十六尊のうちの西方四尊でした。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月11日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き8(第二重4)

第二重の三昧耶形パーツ描き 4回目

三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きをしています。

EPSON036のコピー-Edit-5-Edit-3.jpg
(金剛界 三昧耶会第二重 賢劫十六尊:13〜16)
順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西。

今回は賢劫十六尊のうち南側の四尊(13〜16)です。
B 賢劫十六尊の南方四尊(黄色番号13〜16)

13)香象菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-Edit-Edit-2.jpg
ぱっと見、何かの器であることしかわからない。まさか香象とは。象とともになければ思い浮かばない菩薩だなあ。

三昧耶形(三形)は塗香器
三形の塗香器は仏の慈徳が心を清め拡がることを香の清涼なかおりが身体を清め広くひろがることで象徴している。香器は誘引する象香の象徴で、ときに象の形をした香器を用いる。
香象菩薩の香象とは発情期に芳香を放ち異性を誘引する象のこと。

ここで・・・三昧耶会第二重三昧耶形4の金剛塗香菩薩も塗香器を三形としている。
金剛塗香菩薩は香りそのものまたは塗香を菩薩としたもので、香象菩薩は象の香りをもとにする。同じ三形でも由来が異なる。

14)大精進菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-2-Edit-2.jpg
なんとなく形がわかるけど・・・

三形は独鈷戟(とっこげき)、鏘戟(しょうげき)ともいい先端に独鈷杵をつけた槍のこと
三形の独鈷戟は精進努力を怠らず、菩提心を貫くことを象徴する。
大精進菩薩は勇猛菩薩ともいい、衆生の苦難を砕破する。

15)虚空蔵菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-3.jpg
三瓣宝珠の色は赤がいいだろうか。他の曼荼羅では金色だったり、三つそれぞれ異なる色で染められているものも見られる。宝珠の形は擬宝珠型にしたほうがいいな。

三形は三瓣宝珠、思いのままにあらゆる富喜を生み出す如意宝珠が三つ合わさった最高の宝珠
三形の三瓣宝珠は虚空蔵菩薩が二徳を豊満していることを如意宝珠があらゆる富喜を包含していることで象徴している。
虚空蔵菩薩は毘盧遮那如来の二徳(福徳と智慧)に富む菩薩で、二徳を蔵す広がりが虚空(宇宙)に等しいとする。また、虚空蔵菩薩は宝生如来の四親近筆頭の金剛宝菩薩と同体とみなされる。

16)智幢菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-4.jpg
形がわかりやすく描きやすい。幢幡は赤一色だろうか?蓮華座の花弁の色も気をつけて見ておこう。色つけになったらどの色にするかで悩むのだろうな。今は各尊の形と意味を心に留めていく段階。

三形は如意幢幡、如意宝珠を旗頭に載せた幢幡(旗)
三形の如意幢幡は仏智と衆生済度を旗印とし衆生を鼓舞し勢いもて道を突き進むことをあらわす。
智幢菩薩は梵名をジュニャーナ・ケートゥといい智慧の幢幡を意味する。ここで如意宝珠は智慧の象徴。

以上、賢劫十六尊のうち南方の四尊は仏の慈悲・智慧・福徳を観得し精進に励むことを象徴する菩薩が見られる。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月10日

本紹介 No. 012『密教の象徴世界』

『密教の象徴世界』

金剛界三昧耶会の下絵を描いています。

三昧耶形が諸尊の誓願の象徴であり、諸尊の持物となっていることはわかります。

しかしなぜその三昧耶形が選ばれたのか、なぜその持物を持つのか、三昧耶形を描きながらこの形でなければならない理由を知りたくなってきました。

そこで三昧耶形についての本を探したところ次の本がヒットしました。

八田幸雄 著 『密教の象徴世界』(平河出版社 1989)


さて、どうでしょうか
構成

A5版、布張りハードカバー、本文287ページ、縦書き、図は巻頭4ページのみカラー。

構成は以下の通り。

  はじめに
  第一章  密教と象徴
  第二章  胎蔵マンダラの諸本
  第三章  中台八葉部
  第四章  如来の衆徳荘厳印
  第五章  遍知部
  第六章  持明部
  第七章  観音部(蓮華部)
  第八章  金剛部
  第九章  行者引入の部
  第十章  文殊部
  第十一章 除蓋障部
  第十二章 地蔵部
  第十三章 虚空蔵部
  第十四章 釈迦部
  第十五章 天部諸尊
  第十六章 金剛界マンダラ
  第十七章 秘密マンダラの世界の体験法
  むすび
  三昧耶マンダラと胎蔵図像、経典対照表
  索引

章題だけでは詳しい内容がわかりませんが、胎蔵界曼荼羅に関する項目が多く見受けられます。

胎蔵界曼荼羅?
胎蔵界曼荼羅に三昧耶形ってあったかな?

ちなみに、布張りハードカバーはこんな感じです。

EPSON003.jpg
(『密教の象徴世界』布張りハードカバー)
いいですね〜素敵ですね〜

きれいな布張りの本は気持ちが上がりますね〜
内容

読み始めると竜蛇や樹木、星宿など自然信仰についての解説がなされます。正直三昧耶形とどんな関係があるのかわからずキョトンとなりますが、内容はとても興味深く面白く読めます。そして、自然信仰についての解説があとからジワジワ効いてきます。

本書は、胎蔵系では第三章から第十五章まで『秘密曼荼羅品図尊分附図』(『胎蔵三昧耶図』)と『大悲胎蔵三昧耶曼荼羅』(『三昧耶マンダラ』)の象徴図形を中心に解説をし、また、、金剛界系では第十六章でのみ『五部心観』と『金剛界曼荼羅 三昧耶会』の象徴図形の解説をしています。ひとつひとつの象徴図形についてそれぞれその本拠となる経疏の部分訳などを示し、解説をほどこしていきます。

文章が論理的で大変わかりやすく、象徴図形の解説にとどまらず、その意味や由来を通して密教の教えへと導かれていくように感じます。

例えば、帝釈天の持つ金剛杵の偉大な力が金剛薩埵へと人格化され、独鈷金剛杵から三鈷杵、五鈷杵へと発展していくところなど教理と尊格の進化過程が目に浮かぶようです。

また、象徴世界を通して梵天と帝釈天がそれぞれ蓮華手と金剛手の元となったことなどから、ヴェーダから初期仏教、顕教から密教へとつながる道筋の一つがはっきりと見えるような気がしました。

五輪塔から五字、五大、五形、五色へと進むように流れるような解説がなされる箇所が随所に見られ、期待していた以上に目から鱗が落ちました。

最終章では象徴形と法具の関係が示され、法具に様々な尊格の意味が込められている点などの解説が大変興味深いです。

一方、気になる点としては『胎蔵三昧耶図』や『三昧耶マンダラ』の図の一つひとつに合わせて詳しく解説がなされるなかで、図が本書中に散在しているために、読みながらあっちこっちと参照図を探して確認をしなくてはならず正直読みにくい。できれば図を一箇所にまとめるか別冊にしていただけたらと思う。

また、他に参照すべき図像を文章のみで表現しているところはできれば図版が欲しかった。もしくは参考図書など示してもらえればありがたい。

といいながらも、本書の内容や装丁からすると安価で良心的な本なので贅沢は言えません。

『両界曼荼羅』の各尊格について同様の形式で解説をほどこしている著者の本があるといいなあと思いました。
曼荼羅作画とのかかわり

本書を読み始めた理由のひとつが『金剛界曼荼羅 三昧耶会』の三昧耶形の発生理由や存在理由が知りたいということがあったのですが、本書の内容のほとんどは胎蔵曼荼羅系の象徴図形についてであり、直接には第十六章のみが現在描いている三昧耶形に関わる内容でした。

しかし、これまで曼荼羅を描く中で気に留めていたなかった点や気になりながらも深く考えていなかった点などについて示唆に富む解説が随所にみられ助かりました。

たとえば、宝珠の形を円満なる円形(球形)とするべきか、いわゆる擬宝珠の形にするべきか決めかねていましたが、「宝珠は円形をもって円満な心を示すがやがて伸びゆく生命を示すために上を尖らせる」との記述があり悩みが解消しました。

また、本質的な問題としては、本書を読むまで尊像に比べ三昧耶形を軽視していたように思います。本書を読み、あらためて三昧耶形の役割の重要性を感じました。

具体的には尊像は多様なイメージを内包している為に様々な意味合いで受け取られてしまう可能性がありますが、象徴図形を用いることで特定の意味に狭めることが可能である点や、他の尊格との関連性や歴史さえも表現できる点など、象徴図形であるからこそ可能なことを理解することができました。

一方で、同じ器物を象徴図形(三昧耶形)に用いた場合にはその目的とする意味を混同する可能性があるので、両方を示した方が良いと感じられ・・・あっ!それで、金剛界曼荼羅は成身会と三昧耶会、または、降三世会と降三世三昧耶会の両方を続けて載せているのかあ・・・って今頃わかったりして。

そして、読み始めの目的からは外れてしまいますが、この本で解説されている『胎蔵三昧耶図』や『三昧耶マンダラ』の曼荼羅を描いてみたくなりました。

もし描くとしてもいつになるのやらという感じですが・・・

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ




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2015年05月09日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き7(第二重3)

第二重の三昧耶形パーツ描き 3回目

三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きをしています。

今回からB 賢劫十六尊(黄色番号:9〜24)を東南西北の四回に分けてあげていきます。

EPSON036のコピー-Edit-5-Edit-2.jpg
(金剛界 三昧耶会第二重 賢劫十六尊:9〜12)
順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西

今回は賢劫十六尊のうち東側の四尊(9〜12)です。

と、ここで賢劫十六尊とは
まず、時間を過去・現在・未来の三つに分けそれぞれ千仏(千は無数の意)が現れるとする。ここで、現在の千仏を賢劫千仏という。
さらに、この賢劫千仏の上位十六尊を代表とし賢劫十六尊という。
B 賢劫十六尊の東方四尊(黄色番号:9〜12)

9)慈氏菩薩

_DSC5184-Edit-Edit-Edit.jpg
色も残っているし形もわかりやすいので描きやすい。

三昧耶形(三形)は軍持(ぐんじ=水差し)、梵語のクンディの音訳
三形の軍持は慈徳をあらわし、衆生に智慧の水を注ぐ。
慈氏菩薩は弥勒菩薩のことで、賢劫十六尊の筆頭。

10)不空見菩薩

_DSC5185-Edit-Edit-Edit.jpg
スワヤンブナートの目っぽくてかっこいい。

三形は独鈷杵の左右に仏眼
三形の仏眼独鈷杵は衆生をよく見、煩悩を砕破する。
不空見とは見逃さないことで、不空見菩薩は仏眼(五眼)を開き遍く衆生を観察する菩薩。

11)滅悪趣菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-2-Edit-Edit.jpg
経典を入れる箱というだけなのにわくわくする。

三形は梵篋(ぼんきょう)、経典の入った箱または経典そのもの
三形の梵篋は法門(仏の教え)を象徴し、仏の教えに従い三悪趣に堕ちた衆生を救済する。
滅悪趣菩薩は衆生を地獄道・餓鬼道・畜生道の三悪趣から離れさせることを誓願した菩薩。

12)除憂闇菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-Edit-Edit-Edit.jpg
摩耶夫人が無憂樹に触れたとき左脇腹からお釈迦様がお生まれになったとの伝説の木の五葉

三形は無憂樹の五葉、無憂樹は菩提樹、沙羅双樹と並ぶ仏教三大聖樹の一つ、梵名をアショカという
三形の無憂樹の五葉は触れると憂悩や煩悩を払う。
除憂闇菩薩は衆生の一切の憂悩と心の闇(迷妄・暗愚)を砕破する智慧もつ菩薩。

以上、賢劫十六尊のうち東方の四尊は衆生の煩悩を砕破し智徳を満たす菩薩がみられます。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

2015年05月08日

金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き6(第二重2)

第二重の三昧耶形パーツ描き 2回目

金剛界三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きをしています。

今回はA 四摂菩薩(番号:5〜8)です。

EPSON036のコピー-Edit-5-Edit-7.jpg
(金剛界 三昧耶会第二重 5〜8)

順番は東南西北の時計回りで、金剛界曼荼羅は上が西となっています。
第二重 三昧耶形パーツ A 四摂菩薩(番号:5〜8)

四摂菩薩も理趣会の時に尊像を描きました。
理趣会でも三昧耶会と同じく第二重の東南西北四方向に住しています。

5)金剛鉤菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-Edit-3-Edit.jpg
かっこいい。実物を見て見たい。

三昧耶形(三形)は金剛三鈷鉤
三形の三鈷鉤は金剛鉤菩薩の持物で、衆生を救い、諸尊を引き寄せる役割を担う。
金剛鉤菩薩は金剛界道第二重の門衛にて、毘盧遮那如来の心の臓より出生し東門を守護し、管理する。

ちょっとここで・・・外金剛部二十天のうち16番目の金剛面天の三形も金剛三鈷鉤ですが、金剛面天は大地を掘り起こし、水中から引き起こすために三鈷鉤を用いる。
一方、金剛鉤菩薩は衆生救済や諸尊引入に三鈷鉤を用いる。
同じ三形でも由来が異なる。
混乱を避けるために異なる三形にすることもできたと思うのだけど・・・

6)金剛索菩薩

_DSC5179-Edit-Edit-Edit-2.jpg
なるべく似たような絵を描きたいのだけど、細部がいまいち不明。

三形は金剛龍索、頭部に独鈷杵のついた羂索(投げ縄)のこと
三形の金剛龍索は金剛索菩薩の持物。龍索で衆生をとらえ引き入れる働きをする。
金剛索菩薩は金剛界道第二重南門の門衛。毘盧遮那如来の心臓より出生し門を守護・管理する。

ここで・・・金剛界 三昧耶会外周二十天20番目の水天の三形も龍索でしたが、水天は水から蛇・龍(ナーガ)へつながり龍索を三形とするが、金剛索菩薩では衆生をとらえ引き入れる働きから羂索を三形にしているものと考えられ、同じ三形でも由来が異なる。

7)金剛鎖菩薩

_DSC5178-Edit-Edit-Edit-Edit-Edit.jpg
これは大きく剥落していて構造がわかりにくい・・・

三形は中央に輪のついた三鈷杵、または、両端に三鈷杵のついた鎖
三形の輪のついた三鈷杵の輪は鎖の意匠か。鎖で衆生を菩提に繋ぎとめる働きをする。
金剛鎖菩薩は金剛界道第二重西門の門衛。毘盧遮那如来の心臓より出生し門を守護・管理する菩薩の一尊。
金剛鎖菩薩の持物は両端に三鈷杵のついた鎖。

8)金剛鈴菩薩

_DSC5180-Edit-Edit-Edit-Edit-Edit.jpg
参考図の中心を走る線は描くべきかいなか。線があるのは不自然な気もするのだけど・・・なにか意図があるのかな?

三形は五鈷鈴
三形の五鈷鈴は金剛鈴菩薩の持物。五鈷鈴の音が衆生、諸尊を歓喜せしめ菩提に留めおくようにする。
金剛鈴菩薩は金剛界道第二重北門の門衛。毘盧遮那如来の心臓より出生した門を守護・管理する菩薩。

以上。

四摂菩薩も理趣会で一度解説をしているので書くことがあまりないのだけど・・・前の記事を見るとも限らないので・・・なんとなく説明。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ

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