2015年10月18日
金剛界 成身会 尊像パーツ描き13(金剛輪4)
金剛輪の尊像パーツ描き4
今回はB 十六大菩薩のうちの南方に位置する宝生如来の四親近菩薩(水色番号:14〜17)です。
各尊の位置と順番については/2015/05/15の記事を参照のこと
成身会 金剛輪 南方四親近菩薩
14)金剛宝菩薩
落ち着いた表情や左手の持物は読み解きやすい。右手も施願印と見てよいと思う。
金剛宝は梵名のヴァジュラ・ラトナの意訳。宝生如来の北方の月輪に住し一切の衆生にあらゆる功徳を施与する働きを誓願する菩薩。
無限の財宝の象徴である三瓣宝珠を左手で持ち、右手は宝生如来と同じく施願印にする。
15)金剛光菩薩
真っ赤な日輪を両手で捧げ持つ姿がわかる。
金剛光は梵名のヴァジュラ・テージャの意訳。宝生如来の東方の月輪に住し、一切世界を照らし衆生の迷妄の闇を破ることを誓願する菩薩。
無限の輝きを象徴する日輪を両手で持つ。
16)金剛幢菩薩
損傷がひどく持物はほとんど視認できないが、尊名と左腕の動きから如意幢幡を両手で持つことで間違いないだろう。
金剛幢は梵名のヴァジュラ・ケートゥの意訳。宝生如来の西方の月輪に住し、一切世界の衆生のあらゆる願いを円満せしめることを誓願する菩薩。
一切与願の象徴である如意幢幡(旗頭に三瓣宝珠を載せた旗)を両手で持つ。
17)金剛笑菩薩
ここは・・・難物で、『密教大辞典』では「成身會の尊は・・・二手を耳の側に掲げ、拳を作して耳背を印する勢いなり。」とあるが、参考の図像では顔がやや左下を向き、右手を顎の下に拳を作り、左手は腰のあたりに置いているように見える。見えたまま描いたのが上の図のセットで、『密教大辞典』の記述に合わせたのが下の図のセット。さてどうしよう。
金剛笑は梵名のヴァジュラ・ハーサの意訳。宝生如来の南方の月輪に住しよく衆生済度したことを嬉び微笑む菩薩。
両手を口元に寄せてあらゆることが成就したことを喜び微笑む様を表現する。
以上、宝生如来の四親近菩薩は、
金剛宝菩薩の位で衆生に厚く施与し、
金剛光菩薩の位で衆生の迷妄の闇を破り、
金剛幢菩薩の位で衆生のあらゆる願いを円満せしめ、
金剛笑菩薩の位でよく衆生済度したことを嬉び微笑む流れ
を表している。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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