2015年05月13日
金剛界 三昧耶会 三昧耶パーツ描き10(第二重6)
第二重の三昧耶形パーツ描き 6回目
これで三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きは最後です。
今回は賢劫十六尊の北側の四尊(21〜24)です。
B 賢劫十六尊の北方四尊(黄色番号21〜24)
21)無尽意菩薩
梵篋の色が赤いのはなにか意味があるのだろうか?
三昧耶形(三形)は梵篋(経典の意)
無尽意菩薩は尽きることのない仏の智慧であまねく衆生に満足を与える菩薩。無量慧菩薩とも。
三形の梵篋は無尽蔵の仏智を象徴し、同時に智慧の無限の働きを示している。
ここで・・・三昧耶会第二重の11)滅悪趣菩薩の三形も梵篋です。11)滅悪趣菩薩は悪趣へ落ちた衆生を救済するために智慧を用い、その智慧を梵篋であらわす。
いっぽう、21)無尽意菩薩は尽きることのない智慧ですべての衆生を満足させ、その智慧を梵篋で象徴している。三形が同じでも意味合いが異なる。
22)辯積菩薩
この三形を五色雲というけれど、白にしか見えない。退色したようにも見えない。元禄本曼荼羅では何色かの雲で表現しているけど・・・どうしよう。
三形は五色雲
辯積菩薩はなめらかに辯舌を積み上げ、辯説巧みに衆生を導く菩薩の意。文殊菩薩と同体とされる。
三形の五色雲は広大無限の智慧の象徴。
23)金剛蔵菩薩
金剛薩埵に同じとあるが、金剛薩埵の三形は五鈷杵なのに、なぜ独鈷杵?
三形は井形にした四本の独鈷杵
金剛蔵菩薩は金剛智を胎蔵する菩薩のことであり、金剛薩埵に同体。
三形の井形独鈷杵は堅固な智慧を象徴する。
24)普賢菩薩
金剛剣ってかっこいい。
三形は金剛剣
普賢菩薩は普(あまね)く二徳が行き渡るにことにより衆生を救う賢者の意を表す菩薩。菩提心の象徴。
三形の金剛剣は困難を克服し悪鬼・煩悩を滅する大いなる智慧の働きを象徴する。
ここでは、無限堅固な仏の智慧があまねく世界に行き渡り衆生済度へと導くことを誓願する菩薩がみられる。
以上、賢劫十六尊を東南西北の順にみると次の通りです。
東方四菩薩は衆生の煩悩を砕破し智徳を満たしすことを誓願し、
南方四菩薩は仏の慈悲・智慧・福徳を観得し精進することを誓願し、
西方四菩薩は仏の智慧と徳とをひろげ、遍く衆生救済の誓願し、
北方四菩薩は無限堅固な仏智が広く世界に行き渡り衆生済度することを誓願する。
これで三昧耶会第二重の三昧耶形パーツ描きを終わります。
次はいよいよ金剛輪の中の尊格を読み解きます。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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