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2017年12月30日

伏線回収、オチが秀逸なフリーゲーム、同人ゲーム

ロストサマーメモリーという短編漫画の伏線が凄いらしいので、読んでみました。



なるほど、確かになかなか上手い。プロのお手本のような伏線とトリック。




更に上手いのが実は主人公の正体が表紙でも既に明かされていることと、読んだ後に表紙を読むと意味が180度変わる事。



幾らなんでも人間をペットにするのは強引過ぎるし、そもそも乙一の犬DOGの二番煎じじゃね?という気もするが、漫画でやった手法は評価すべきでしょう




そこでフリーゲーム、同人ゲームで、伏線が凄い作品について紹介してみます。


何せ、検索しても、それっぽい記事も1つもなかったので…



伏線が凄いゲーム、漫画、アニメ、映画、小説、ラノベなどのまとめはあるが、どれもネタギレのせいでネタの重複が酷くて、どのページでも同じタイトルばかりがあげられている…


ゲームだとEver17とかバテンカイトスとかシュタインズゲートとか…


漫画だとワンピースとか暗殺教室とか…



小説だと殺戮にいたる病とか…



滅多に出てくるジャンルじゃないので、どのサイトでも同じことが書かれてて、同じタイトルばかりになっちゃうね。




それなのに、「伏線が凄いフリ―ゲーム」だけが、ただの1つも無いなんて…




そんな中、ゲームの伏線は基本上手いです。


長期連載漫画では伏線じゃなくて後付け、ただの設定のロングパスも多いが、ゲームの場合大抵は完成してから配信するので(ボイス収録とか、修正が大変なケースもあるけど)、後付けではない、漫画より丁寧な伏線回収もあります




たとえプロではない人が作ったフリゲ、同人ゲームでもね





当然だけどネタバレ注意





伏線だけではなく、どんでん返し、叙述トリック…


面白かったトリックまとめ





多分随時更新








・何も事件は起こらなかった






友達と遊んでいる主人公。姉が迎えに来て自宅に帰る。主人公は姉との生活を普通に送っているように見えるが、何かがおかしい。弟である主人公の態度が、どこかよそよそしいのだ。だがさほど仲が良くない姉弟なんだな、程度に思っていると。



実は姉の正体は誘拐犯。主人公は誘拐された子供だった…


OPの姉が迎えに来るシーンは、誘拐の犯行現場


これまでの会話を見直すと実は全くの他人であることがわかって、背筋が寒くなる。そりゃよそよそしいわな



グッドエンドは主人公が闇を抱えた誘拐犯と友達になり、「ぼくは友達のおねえちゃんのいえに遊びにきただけ」だから「何も事件は起こらなかった」、誘拐事件なんてなかったとタイトルの伏線回収までをする、見事さ





・籠の街

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主人公が住んでいるのは田舎町、という描写が何度も出る。


そして滅多に人が来ない田舎町に旅人がやってくる。


旅人は「人が誰もいない」という。


これまで強調されていたように、田舎町だからねと思わせておいて、実は籠の町は人が滅び、主人公以外の人間が住んでいない町だった…




思えば幾ら田舎でも、一人もいないということはないだろう













・大好きな彼には顔がないっ!? -ハッピーエンドのその後-



攻略されたギャルゲーのヒロイン視点で進むという新しいタイプのADV。

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最近のギャルゲー主人公は顔があるので、昔ながらの顔無しが主人公。


ヒロインはそんな主人公との思い出を振り返るのだが、時折ヒロインが暗い顔を見せたりセリフに違和感のある部分がある。






なんとヒロインは顔を認識できない病気。最後は自分の顔すらも分からなくなり、画面からもヒロインの顔が消える…

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設定を逆手に取った意外なオチ










・SOLAR MEMORYリメイク版



作者が「数えきれないくらい伏線を入れた」というだけあり、非常に芸が細かい。




主人公の母親が重要キャラなのに「佐藤恵子」という平凡過ぎる名前であることに引っかかっていた。







母親は同姓同名の女と間違えられ、殺されてしまう…








これは伏線ではないが、設定を見事に使ったトリックとして上手い。




普通の注意力を持つプレイヤーなら、「佐藤恵子」を平凡過ぎて変だと感じるだろう













・い〜びる☆あいっ!‐中二病お嬢様ラブコメAVG‐



中二病をテーマにしたギャルゲー。ヒロイン全員が中二病のゲームだが、寮長というキャラだけが中二病ではない


だがOPでそんな寮長がペルソナを使うシーンがある
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ただの演出か、実は寮長も中二病?と思わせておいてなんと本当に能力者という設定
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正直これは伏線というには張ってないほど露骨なんだが、OPでストーリーの核心に触れる手法が余りにも大胆で読めない上、世界観が突然変わるインパクトがデカイので、印象が強い










・喫茶ラプンツェルのじじょー!

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主人公以外全員店員が女の子のレストランという設定。主人公は元引きこもりで、更生のためにアルバイトをしている


他人とのコミュニケーションと労働で、徐々に自信を取り戻していく


だが裏で行われていたのは、家族による更生プログラムだった。店員らは変装で、正体は主人公の家族


独立したと思ってたのは主人公だけだった
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EDでは心が壊れてしまう。
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しかも片思いの相手の正体は、母親



なんとも鬱なエンディングだ。最近は少なくなった、鬱ゲーかも。







・トマルヒトすすむひと

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片思いしていたコンビニ店員と念願叶って付き合うことになった主人公。


初デートをするが、彼女の些細な部分に引っかかりを覚える。



彼女だと思っていたのは彼氏で、なんと男だった。


そして主人公は更なる世界の渦へと巻きこまれていく…









・眠れない夜に



主人公の恋人の様子が何かおかしいという体でシナリオは進む。


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ありがちな展開として、実は病気だから調子が悪かったというオチに1度は落ち着くが、実はヒロインと同じ顔の妹が、姉のフリをしていたという二段オチ(厳密には違うが、省きます)




ヒロインがラジオの操作を誤ったことが、最初は病気で調子が悪かったからと処理されるが、実は姉のフリをしている妹は目が悪かったという二段オチで、「ヒロインには目の悪い妹がいる」など、雑談の中で張られた伏線が細かい







・境世ノ死神



主人公の巫女、小夜があの世とこの世のはざまに閉じ込められた少年少女を死神から救い出す物語。


無事死神を斃し、現世に帰る事になる。だが道中どうも小夜の態度がおかしい。いくら歩いても現世につかないのだ。

そのことを聞かれても、何故か笑顔で押し黙る小夜。





そう実は斃した死神は巫女で、小夜こそが死神だった






本性を現した死神に、少年たちは食われてしまう。






折角助けたのに助からない、というまさかのデッドエンド。


タイトル画面で小夜の正体をいきなり描いているのが、余りに露骨で潔すぎる伏線














・親愛なる〇〇へ



ストーカーに悩む女子大生。ストーリーの交互で、就寝前に取っていた行動が回想される。


そしてラストシーンで主人公の遺体を発見し、「姉さん…」



そう実は同じ顔の弟が、失踪した姉の消息を追うために実践していた疑似体験だった。そして足跡を辿った最後に遺体を発見する



つまり回想シーンのキャラクターは主人公とは全くの別人。


ある程度の年齢の異性で同じ顔などありえるのか?とかツッコみたいが、これにはすっかり騙された。他にも大胆不敵な伏線が多い



尚グッドエンドでは遺体は主人公ではなく、ちゃんと犯人








・きらめきの君〜妖精ミラン変〜


主人公が拾った妖精さんと一緒に暮らすギャルゲー

順調に恋を深めていく2人だったが、ある日突然、妖精さんにキスを求められる。

唇を重ねた二人だったが、目を覚ました主人公が見たものは、醜悪で巨大化した妖精の姿だった…

妖精は実は呪いにかかった人間で、元のサイズに戻るためには主人公とのキスが必要だった。逆に主人公は呪いをキスで移されて極小化してしまう。


呪いで小さくなった人間、これこそが妖精の正体だった

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主人公は最初から騙されていただけで、しかもヒロインは主人公の事が大嫌い



実はラブコメでもなんでもなくて、ただの相当悪趣味なゲームだが、伏線は非常に上手かった。ドラバタコメディ的なギャグシーンが妖精化する伏線そのものになっている









・問



よくあるプレイヤーとヒロインが画面を通じて対話するタイプのゲームに、一見すると思える

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だが語りかけてるのは実は鏡で、死刑囚のヒロインが鏡に向けて独り言を言ってるだけ




これまでの何気ない会話は、全て死刑の順番を待つ死刑囚のセリフだった…


読み返すと全ての会話が死刑に繋がる巧妙さが上手い。そしてクリア後に分かるヒロインの背景が悲しい




そしてよく見ると会話画面までもが鏡の形になっている。最初から全て回答が示されてるのは驚きだ








・神さまのいうとおり

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神さまを自称するヒロインの正体が、未来からきた娘というのが序盤から示されている。ずっと伏せられているヒロインの名前が遥ではないかと予想できるシーンがあったり、主人公が大好きなゲームが龍が如くだと示されてたり、トリッキーなネタが多い(龍が如くのヒロインの名前は遥)








・殺人メルヘン



動物が二足歩行し、言葉を喋るメルヘンな世界観


動物の町で、主人公(虎)の友達の動物が殺される


そして次々に何者かに殺されていく動物達



主人公は友達を殺した動物を推理するのだが、犯人は殺した動物の皮を被り、動物に化けた人間であった。



虎や羊など、他には分かり易い動物しか登場しない中、そもそもこんな生物は存在しない、というのがビジュアル的な伏線になっている

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人間の存在が実は序盤から示されてたり、非常に丁寧などんでん返し


人間が動物たちを殺戮するが、見た目の可愛い猫は愛玩動物として飼うようになる。そう小さな町の事件に見せかけて、実は過去の地球を舞台にしたSF地球史だった…



タイトルの殺人とは人が殺されるではなく、「人が殺す」という意味では



メルヘン要素を人が殺すって意味もあるかも









・さよなら、リアル
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古き良きKeyに影響を受けたようなトラッドなギャルゲー。何か悩みを抱えて旅をする主人公





夏の田舎町で出会った少女と、恋に落ちる。
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ベッタベタのギャルゲー展開で、ヒロインは元気でピンピンしてたのになぜか死んじゃったり、露骨に昔の泣きゲーっぽい



ここで物語は幕をおろすかと思いきや、2周目突入。


タイトル画面がいきなり不穏な空気に包まれる
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2周目は1周目と同じ展開に見えて、なぜかヒロインが一切登場しない。





そう実はヒロインは実在せず、全て主人公の妄想の産物だった…
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1周目で主人公が抱えている悩みというのがスルーで終わるのだが、主人公は法術使いでも人形使いでもなんでもなく、ただ受験戦争で精神が壊れ現実逃避をする、哀れな少年



尚、3周目もある










・美月は俺の嫁
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女子高生・美月は、昏睡から目を覚ますと、見知らぬ家に閉じ込められていた。謎の館からの脱出を目指す。




行く先々で謎の声を聴くが、なんと閉じ込めていたのは美月の実の夫。





そう美月は女子高生でもなんでもない成人女性。




この脱出劇は、夫と仕組んだ催眠ゲームであった。見事なタイトル回収





夫の声に気持ちいいと言ってたり、OPからいきなり伏線を張り巡らしている

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・僕と君は、希う。
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夜に密会する、男女の親友ふたり。


ネーミングを使った非常にシンプルな叙述トリックだが、設定ありきのストーリーで、やや強引かも
















・バレンタインテロリズム




明らかに主人公のことが好きなヒロイン

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ヒロインに横恋慕しているイケメンや周りも、主人公を敵視している




だが主人公には亡くなった恋人がいて、それはヒロインの姉だった


これまで恋人のように扱われていたのはヒロインではなく、その女性



ヒロインが苗字でしか呼ばれてないので姉妹どちらでも通用する呼び方だったり、後々読み返すと綺麗に話が繋がる。


渦中の人物が、ヒロインではなく故人であるヒロインの姉だと判明するシーンはなかなかのインパクト












・ミラーリングサマー




ベタなどんでん返しの結末を、一層深くしたトリック


このオチはこうだろうというテンプレを覆した













・BRADLEY(ブラッドリー)

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1周目はただの会話劇。





だが2周目でそれがただの会話劇ではないと解る




短い映画の脚本のような、洒落た言い回しもかっこいい













・あいちゃんピキング!

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幼い少年と少女の、小さな恋の、物語





……では終わらず!!!






主観視点を逆手に取った、探索冒険ADV!


















・椿の主
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美少女メイドを支配する男の日常




だが実は、このふたりの関係は……













・理想の幼女です!結婚してください!!

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幼女に結婚を申し込む危ないオッサン





だがまさかの感動路線…
















・奈落の華
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これまで見ていた世界が一瞬でがらりと変わる系




プレイヤーを最初から騙すことに成功している









・藪の中は、夏




芥川龍之介になぞらえた、男女の会話劇


名前すらない男女の正体は何者なのか?


身体的特徴をトリックにした、連続的どんでん返しミステリ







































▼こうして見るとやはり後付け設定は殆どないです。面白いネタを後から思い付いても、面倒でも修正が可能ですから。



連載漫画だと「手遅れ」「修正不可能」って事にもなりかねないからね。




今後も伏線の凝ったフリゲ、同人ゲーに期待










ところで書いてて思い出したのだが、この有名なコピペ、叙述トリックとは認知されていないが、実は日本一短い叙述トリック、しかもどんでん返しじゃないだろうか



668 名無しさん@恐縮です 2006/07/30(日) 16:56:21 ID:/l9BPhvWO
俺もホモから逃げ切ったら10万円っていうビデオに出たことある

669 名無しさん@恐縮です 2006/07/30(日) 17:00:19 ID:9iyD/Oxj0
>>668
それ凄いね。逃げ切れたの?

688 名無しさん@恐縮です 2006/07/30(日) 17:28:30 ID:/l9BPhvWO
>>669
三人くらい捕まえたよ









668から688を予測できないことも、また凄い。








特命ブラック〜青の想いと謝罪のわけは〜 レビュー感想 街を徘徊する黒い変態(ネタバレ)

▼シリアスなハードボイルドではなく、少年漫画的な荒唐無稽でギャグの多い作風。
表舞台では昼行灯、だが別の顔があり裏社会で暗躍する男の話

極端に一長一短。
ストーリーはなかなか面白くて、序盤、早々に主人公(ヒロイン)と思って操作してたキャラが失踪し、引き付ける

ギャグは結構キレがあって、特にブラックとギャルが普通にセックスし始めたシーンで、画面が揺れながら



ギャル:
あんっ…
あんっ…



ブラック:
せいっ…はっ…
せいっ…はっ…


せええええええええええいい!!





ギャル:
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!
終末〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!










って台詞はちょっと笑っちゃった。ウケると思ってニヤニヤしながら作っただろうなあ







▼そんな具合で優れた部分のある反面、システムが本当に酷い。
調査とは名ばかりのお使いイベントの連続で…



棚の中身が必要→まあわかる
取りに行く→わかる
鍵がかかってる→わかるけど…
今度は鍵を探す→ん?
見つける→は?
鍵をまた持っていく→…もはや閉口…我ながらよくクリアしたもんだ…



というようなお使いの連鎖が非常にだるい





▼しかも選択肢による戦闘が非常につまらない。
更に長い。これの半分でいいかと





▼運送屋が実はブラックの仲間で、山城が犯人という伏線ももう少し欲しかった。

山城にいたっては正体を現す前にもう犯人であることが分かってるんで、覆面を脱ぐシーンも演出的に全く意味がないし…



どんでん返しもなく、インパクトが非常に弱い。

普通「犯人当て」は正体が発覚するシーンでやるでしょう。






▼シナリオもシステムもかなり練り込み不足で惜しい。
折角のコラボもオマケ部屋にキャラがいるだけで何もイベントがないし、もう少し作り込みが欲しかった







▼日本語がおかしい部分も多い。
職場で「今日からここが私の勤務地」とか、勤務地って勤務する場所のある地域のことだから「勤務先」が正しいような。「今日からここで働く」でもいいし。

予備校のトップも「学園長」なんだろうか?「理事長」のような…(たぶん)




運送屋がヒロインのことを「美少女」といってるが、スーツ着た22才を少女というのは40歳を少年というくらいありえない。
運送屋が軽いキャラにしても、少女はないでしょ…。
普通の女性がこんなこといわれたら、寧ろバカにされてると思う。




▼マップがかなりゴチャゴチャしてるので、もっとスッキリさせて欲しい。やたら物が多い。
学園長室にドールが置いてるのは、孫の遊び道具なんだろうか。学園長のだとしたら、かなり怪しい(笑)








▼欠点があまりにも多いゲームだが、美点もある。


変装によって特定のキャラの反応が変わるのはよかった。
「プロ野球?殺人事件!」に似てるかな。

だがそれが必要なシーンが余りにも少ないので、この要素はもっと取り入れてもよかったと思う

そもそも、革ジャン、グラサン、マントという黒ずくめの変態ファッションで聞き込みしているのに、誰も不審者を見るような反応をしないことが変だしね

少なくとも私はマントをしたグラサン男に聞き込みをされたら、うわ!こいつやべぇ奴だ!って110番しますけどねぇ……









▼評価D
55点



クリアタイムは70分だったけど、早い人なら1時間切るかも

そういえばトゥルーエンドのブラック、よく見るとちょっと笑ってる。
こんな細かい演出に気を配れるなら、もっとブラッシュアップできただろう。惜しい作品だ。

2017年12月29日

もみじ色の子どもたち レビュー感想 悲しいなぁ…

・あらすじ:

ナイス・パーソンと呼ばれるものたちによって占領統治された町で、少女・優生(ゆき)は日々、退廃的な生活を送っている。男たちに近づいては、ブレザーの内ポケットに隠された拳銃で殺害し、生き延びるために必要なドラッグと水を得る毎日。

そんな優生の前に、百合子という少女が現れる。

灰色の町での、2人の少女の最期までを描いたストーリー。

・テーマ

弱い子どもたちの最期まで。














「学級日誌」のサークルが開発しているが、「学級日誌」が長いストーリーで無駄が多かったのに比べ、30分という短い時間で次々に新しいシーンが描かれていくので、こちらのほうが遥かにテンポがよくて面白かった



伝えたいメッセージや書きたいテーマは短く絞った方がいいという、分かり易い例だと思う







笑い要素無しの直球。「学級日誌」に共通した要素が多い






暴力描写についての注意書きはないが、ストーリーは実にシビアで、レイプ、売春、ドラッグ、殺人、強盗、リンチ、差別、裏切り、なんでもあり。





単純な暴力だけではなく、主人公が幼い妹の弁当からおかずを抜き、妹が帰ってからそれを一人で公園で食べているシーンが一番泣けた…

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なんか心に来るなこれ、悲しいなあ…





これだけは唯一、リアルでありそうだしねえ…(世界規模で見れば他の犯罪もいくらでもあるだろうけど)









最終的には主人公だけが生き残るが、水とクスリを求めて、灰色の町をさまよう少女の最期までの話ということは主人公も死んだのかしら…











惜しいのは全てフリー素材なので、やはり安っぽさが酷い。


キャラは全員同じ顔だし、背景も浮いている。



「肩で切りそろえた髪」なんて台詞が何度か出てくるが、実際には髪が背中まであったり、絵と本文が合ってないところはますます安っぽくなってしまっている










そしてナイス・パーソンという、この世界を支配しヒャッハーしている天竜人みたいな存在が背景にあるが、なんとも不明瞭。謎じゃなくて不明瞭





何せ何度もこの言葉が出てくる割に、セリフが一言もないし、別にこんな呼び名つけなくても、なんとなくヤバイ連中がいるよ〜〜だけでも、成立するレベルの空気。





シナリオを盛り上げるために、妹を殺す切っ掛けを作った、少女に興味があるナイス・パーソンくらいはレギュラーで出してもよかった。





少女に興味があるってだけでも、既にちょっとキャラが立ってるし




主人公はそいつにレイプされまくっていたが逆らえない、だから最終的には殺した。よって逃亡中の身の上。…とか、設定としてはベタだがいけそう。緊迫感も出るし













あと、ファイルに壊れてる部分がある気が…













評価B+
70点



描写はかなり迫真。良作です。













くじらの公式を完全攻略する

以前レビューしたくじらの公式を完全攻略をすべく、プレイ中


とてもいいゲームなのでおすすめです




以下は未プレイのユーザーへはネタバレ、しかもクリア後なので理解できない内容です














▼放置してたTIPSを見る。


なるほど磯波家は神喰の一族とかいう厨2病イズム溢れる家系だったのね…


くじらは犠牲になった巫女で磯波兄弟は神喰の一族…



普通こういうポジションは主人公のものなんだけど、主人公だけが血統ではない一般人という設定は珍しいかも









でも、TIPSの左上と右下が埋まらない。右下はEDの、賞金の使い道を決める選択肢だと思われるが…その選択肢、序盤なんだが…





ティラノスクリプトのシステムでこれはキツイ。もっと終盤で分岐させて欲しかった

















▼わざと選択肢を間違えて、バッドエンドも見た。





結構痛いね。




主人公が真子にだけは異様なタメ口を利くことが妙だと思ってたんだけど、嘘を吐いて騙してた真子に愛想をつかし、突然他人行儀になり、敬語で喋るシーンはなかなか切ない…

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このために作者は主人公にタメ口を喋らせてたのかな。だとしたらなかなかの策士











▼しかし大変な時だというのに敬語で喋られるのが苦手とか言う真子…


TIPSでも変な話があるが、このあたりで実は相当アレな奴だと気づく







まあホウキを持ち歩くくらいだしな









▼内容的にはバッドエンドというより、くじらとも完全な別れではないし、優勝もしたのでノーマルエンドでいいと思うが、バッドといいつつオリジナルの歌があることに吃驚だ。



4曲もボーカルソングが入ってる同人ゲーなんて滅多にないね。普通バッドエンドは何もない背景に暗い音楽だけが流れるものだからね




くじらが唐突にキスするシーンはむしろバッドエンドのほうがマッチしてる。別れのキスって意味があるから

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▼で、色々試したが、ギャラリーの2ページ目が半分埋まらない。



多分これはあともう1個グッドエンドがあって、その一枚絵が連続で出て全て埋まるはずなんだけど、サッパリ発見できない。ベタでいけば若音エンドがありそうだが、選択肢選んでも何も変わらなかった








誰か教えてください
・゚・(ノД`;)・゚・



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完全攻略する(完全攻略出来たとはいってない)
















2017年12月28日

夏色エンジェル レビュー感想 ガラケー時代のアプリゲー風

SNKプレイモアがiモードでDays of Memoriesを出してた時代のアプリギャルゲーっぽい





短編7本のシナリオのクオリティが高い。どの話も1つの青春ラブコメを違うテーマで確立させてて地味に凄い





甲乙つけがたいが、萌が一番良かったかな。夕日をバックに初めて一緒に帰るとか青春やなあ…。こんなんニヤニヤが止まらん無題_mini.jpg








楓もいい。明確な告白、交際に至らない唯一のヒロインだけにもどかしさが切ない。












ヒロインたちの絵はシンプルで可愛いです。



立ち絵は頭身が低いデフォルメ絵なのに、
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スチルになった途端、妙にリアルになるのが笑えます(笑)
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先生2人の作画レベルに差がありすぎなのも、NY先生の素顔がイケメンなのも笑えました(というかなんで先生だけ立ち絵が綺麗なんだ 笑)









ただ惜しいかな、折角キャラが立ってるのにシナリオとキャラが全く関係ないヒロインもいるんで、そこはもっと密接に絡めて欲しかった。








主人公もかなり気持ち悪い奴なんで、プレイヤーを選びます。何せ作者が嫌ってるくらい(笑)




アニオタゲーオタ設定は必要なかったよなあ…。



この設定なら最低でも、ヒロインに主人公の趣味に絡めて話を広げられるオタクキャラがいないとダメだし、完全に死に設定。それにともなう、中途半端なパロディや駄洒落も寒かった。これはいらないのでは








あとは、タイトルにもなってるくらいなんで、もっと夏を象徴させる要素がないとね。水着も向日葵もない夏なんて…。





プールイベントがプールの掃除だけってのは、悪い冗談だ












評価B+
75点




欠点も多いが、全ルートやっても30分かからないのに充実感のある、古いタイプの良作です。









神さまのいうとおり レビュー感想 幸せとは(ネタバレ)














▼まず絵が抜群に好み。



女性キャラにしては顔も角ばってるしガタイ良すぎて男キャラの描き方のようだが、絵も綺麗だし、塗りも上手い。可愛い。




どうやら私は、派手過ぎない、少し前の少年漫画風の絵柄が好きらしい。

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最近のフリゲだと「俺たちのギャルゲ」もいいですね。どのヒロインも少年漫画のヒロインにいる感じ

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実際に漫画だと、いま連載中の作品では「湯神くんには友達がいない」が一番好みだね


ヒロインのちひろは、今やってる漫画のヒロインで一番可愛いと思ってる

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最近の一般ゲームだと「危険な5つの密室」「裏切りの密室」が一番良かった。男性キャラは現実的なイケメンで美形とまでいかないバランスがいいし、女性キャラは可愛いけど少女じゃないのが良い(成人女性を成人女性っぽく、かつ可愛く描ける絵師は殆ど居ない)
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デフォルメされすぎたキャラクターや過度の萌え系は嫌いなので、ある程度現実的な頭身で体型の絵が好きなんですよ。





昔、倒産したKIDの原画家がささきむつみの絵は肉付きが一番現実的と言ってたが、ああいう絵も好き








▼で、まさにその系統の絵が好きで、これだけ絵がいいならストーリーはまあ別になんでも。どうせこの3人のあいだで右往左往浮気する少年の話でしょ?程度に思ってたんだが…






まさかの思わぬ拾い物だったね…





これは怖い…怖いストーリーのゲームだよ…






終わってみるとやはりテーマやメッセージ性があるなら、「幸せとは、不幸とは」、ってトコだと思う































主人公の柿崎慎吾は、同じクラスの女子である柳瀬に淡い恋心を抱いていた。
そんなおり、突然、彼の前に「神さま」が現れる。
その神さまはこんなことを告げるのだった。
「その女と結ばれれば、お前は不幸になる」
神さまの放ったその言葉に、慎吾は動揺を隠せない。

続けて神さまは、こんなことも言った。
「お前が結ばれるべき相手は、この女だ」
指し示したのは、遠江可奈子という、慎吾が一度も話したことのない女子だった。

慎吾は揺れ動く。
神さまの言うとおりにすべきか、それとも自分の気持ちに素直になるべきか。
不幸になるという神さまの言葉は真実なのか。

慎吾の選んだ相手と、その結末はいかに。






柿崎慎吾

『神さまのいうとおり』の主人公
高校2年生、部活は入っていない
通学のために下宿している



遠江 可奈子

可愛いけれど、雰囲気が独特すぎてちょっと話しかけづらい感じの女の子
交友関係も広くなく、結構、謎が多い……
茶道部に所属しておりマイペースに活動している
どうやら同じ中学校の出身のようである



柳瀬 悠

顔よし、性格よし、快活明朗なクラスのアイドル
陸上部では走り高跳び中心に短距離・跳躍系の選手
慎吾は入学当初から惚れていた
また友達に隠して新聞配達のバイトをしているが、何のためにバイトをしているのかは不明



神さま

神社でいきなり現れた“自称”神さま
大雑把で我が侭、てんやわんやで慎吾の家に居つく
慎吾に悠と結ばれると不幸に陥ると忠告してくる





慎吾の悪友、情報通の野球部キャッチャー
悠とも仲がよく2人の間を取り持とうとする
















▼攻略順が完全に固定されたゲームで、可奈子をクリアして悠、その後に神さまと3つのシナリオがあるが、実は共通のテーマで書きつつも次のシナリオと全体像への伏線を入れているのが非常に上手い。(後述)






▼最初に読んだ神さまの正体は、可奈子の妹説と未来から来た娘説だった



前者は可奈子が実は主人公のことが好きで、でも恋愛には消極的だから妹が一肌脱いだという、よくある話





後者は、未来から不幸になった娘がやってきて、未来を変えるために神さまと名乗った説。殆どドラえもんのセワシ






結論から言うとこの片方がズバリ当たりでした









・可奈子ルート


▼よくあるクールというより意味不明で毒舌な女の子、友達も少ない…というタイプのヒロインで、徐々に打ち解けて仲良くなっていくが、間接的とはいえ、主人公のせいで交通事故により寝たきりになる








ファッ!?









ギャルゲーではヒロインが交通事故に遭うのはよくあるけど、大抵薄幸なタイプだし、明るくて健気なキャラに多いから、可奈子のようなタイプのヒロインが事故に遭う展開にはビックリ…









しかも車椅子とかじゃなくて、食事もトイレも自分ではできないほどの、ガチの障害者…




障害者をテーマにした「かたわ少女」でさえ、身体的、外見的なハンディキャップこそあれ、普通に生活していたというのに…







▼このあたりのシナリオ展開、とても怖い。



折角仲良くなったヒロインに完全に拒絶されるのも、爆発寸前で恨み言をいわれるのも、これまでの関係が崩れるのも。






ハッピーエンドはこの障害を乗り越えた先にあるので、セックスも出来ないから子供もいない夫婦だけど、これも一つの幸せの形なんだという感じはする

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ハッピーエンド2は事故には遭わず、春香という娘も出来、神さまが望んでいた世界はこれだったんだな。主人公ももう顔も覚えていない神さまに感謝しているし、スチルこそないが、ベストエンドはこれでしょう










▼そして更に怖いのがバッドエンド。




可奈子に拒絶されたまま別れて、悠と付き合い、結婚した主人公。




自分のせいで人生が終わった可奈子のこともすっかり忘れて、リア充まっしぐらでこの世の春を過ごします。




神さまが悠と付き合うと身の破滅と言ってたことは、完全に忘れたころに、本性を現した悠と離婚し、娘の親権も仕事も奪われ、親友の橘との仲も遮断され、全てを失うという最悪のエンディングに。



このエンディング、このゲームで一番怖かった。上げてから下げるのが上手いね。


いやあ怖い怖い、急展開から急展開、また急展開。そして最後は破滅






      

そう、全部「神さまのいうとおり」
























ノーマルエンドではオッサンになった主人公が恋人もおらず橘と仲良く過ごすがこれはこれで楽しそうだ。悠が結婚しているらしいが相手はどん底に落とされたのかな











・悠ルート


▼外伝くらいに思ってたら、可奈子ルートと同じくらいのボリュームに驚き。




なぜ悠の人格が歪んでるかってことを描いたシナリオだが、殆ど接点のない可奈子と親しくなるスピードが速すぎて困惑。しかも途中から全く登場しないし、もっとカラませてもよかったはず





悠の抱えてる闇が父親に恋愛感情に近いものを抱いてる…そしてそれに嫉妬している母親から虐待を受けているってのは予想外でした。




虐待はともかく、まさかの家庭内三角関係だとは…




悠が人知れずバイトをしてたり、休日でも制服なのはそのせいだったんだね(金が無い割にゲーセンやカフェで金を使っているが…)








▼可奈子ルートと違い、同棲している神さまとヒロインの接触があるが、暫定的につけた名前が「はるか」…




…お、これは神さまの正体はひょっとして



あ、でも可奈子との子供の名前も春香だったなー、これはどっちなんだ








▼バッドエンドは何も解決していないのですぐに破綻して不幸まっしぐらだろうけど、ハッピーエンドの主人公と悠は幸せになれたのかしら…(;^ω^)


優しい世界_No-0014_mini.jpg





前のEDで悠の本性を見ているし、作者ブログの適当なコメントを見るとどうにもわからないので、素直に喜べなかった(後述)












・神さまルート


▼可奈子も橘も一切出てこない。神さまも家出少女の遥として登場。



これまでの伏線が全て解き明かされるシーンは、なかなかのカタルシスでした。


悠が未来で不幸になった主人公に言い放った「あなたなんて彼の足元にも及ばなかった」ってのも、父親のことだろうね。



中年のおばさんになっても老人の父親に恋してるって、怖いというかキモイね悠は







▼遥と親子と分かった後の、高校生の父親と中学生の娘のシーンもこのゲームにしてはマッタリ







しかし悠は失踪し、主人公と結ばれなかったので不幸にこそならないが遥はSF的には消える事に。




だがなぜかご都合主義という謎の力で消えずに残る。








このまま幸せに暮らすかと思いきや、遥が歴史改変で消える筈だったもう一人の遥を妊娠し、そのままエンディング…




えっ?これで終わり!?
Σヽ(`д´;)ノ









割と感動的な親子の話だっただけに、最後が酷過ぎる。





ご都合主義に見せかけてやっぱり災いが降り注ぐってのは驚いたけど、可奈子ルートエンディングの爽やかな感動からすると、悠はなんともいえない終わり方で、神さまは後味悪すぎと、徐々にラストシーンが暗くなるのはおかしい






普通逆だろ












▼どうもこのライターはタイトルの「神さまのいうとおり」をラストで台詞として回収することを狙ったようだが(「言うとおり」とか表記の揺れはあるが)、もっといい着地点があったんじゃないかなあ















▼少し触れたように伏線の使い方がかなり上手い…というか独特で、初回である可奈子ルートと、2周目である悠ルート自体をラストシナリオである神さまルートの伏線に使ってるのが面白い




また、実の父親に片思いする悠→実の父親に片思いする遥。



母への想いを捨てきれない悠→母への想いを捨てきれない遥
など、親子二世代で共通するテーマを持たせてる。この二人の親子関係以外でも、同様に仕込みから被せ、という流れがある









▼一番驚いたのは、悠ルートに出てくる主人公が好きな、「白いスーツを着たガタイのいいヤクザが歌舞伎町で大暴れするゲーム」







これもう明らかに「龍が如く」(って18禁だったよな。作中で18禁だからとエロ本は捨てられたのにゲームはやってる)で、作者がこのゲーム好きなんだろうなーというパロディ程度に思ってたら、なんと「龍が如く」のヒロイン遥の名前を、主人公が娘にもつけたというオチ。







これは読めんかったわ(悠がつけた可能性もあるけど)








可奈子ルートで生まれてくる春香は、遥と同一人物なのかしら…










▼まあそんな具合で、相当に癖はあるがかなりよく出来たゲーム。絵も音楽もほとんどが自作で、同人ゲームとしてのこだわりもなかなかです。




それだけに、表情パターンと背景の少なさが惜しい。キャラクターがほとんど真顔なのはやはり変だ。泣いてても真顔だ。


夕方や夜でも背景が昼だし、部活を抜け出してきた悠が制服なのも、ただの手抜きに見える。普通運動着でしょ。


極めつけは20年後の可奈子の立ち絵まで同じ。女子高生と中年女性が全く同じ顔で同じ服…


遥ではなく、むしろ可奈子がタイムスリップしてそう



キャラデザも可愛くて、ヒロインの私服まで可愛いと思ったゲームも珍しいだけに惜しい







問題はあるが、それでもやはり、特にいいのはシナリオですね。



文章表現も多彩で、




「水を遣らなければ枯れてしまう花のように、愛を形にし続けるには金がなければ枯れてしまう」



「こいつがキャッチャーをやってるときはホームスチールが多いらしいがそれも納得できる。タックルしがいのある顔だ」



「遠江さんの差し出したボールペンはとてもすべりがよかった。俺の右手は今日からフィギュアスケーターとしてデビューだな」



「幼いころスーファミで鍛えた連打力を発揮せずにはいられない」


「ひまわりも顔を背けてしまうほど明るい笑顔だった」



「寝返りを打ってこちらを向いた顔は、まさしく百科事典の安心の項目に写真を載せたいほど穏やかだった」



「行く。という政治家も倣うべき端的な答えが返ってきた」





とギャグでもシリアスでも相当語彙が豊富なのが面白い。同人ゲームでこういう表現ができる人って、あまりいませんね








▼評価A+
80点




ある意味怪作、不条理を受け入れられるなら、おすすめです。





このゲーム、ググった限りではネット上にレビューがほぼ無いが、完全に隠れた名作(迷作)ですよ、捨て置くにはもったいない




bush cloverというサークルも、3本ゲームを開発したらしいが、配信は2本しかしていないようだし、あと1本はどうなってるんだろう。



サークルのブログは数年間更新停止、中の人のマリツキ@MARITSUKI335氏もツイッターで年数回しかつぶやいてないし、ゲーム開発についてのツイートは1つすらない。


かたはばのブログ(アニメと中小企業診断士受検日記)をやってるプロデューサーやライターのカタハバ氏も、ブログを2017年2月から全く更新していない。


やはりどうやら実生活が忙しいということらしい。


『世界を夜にしたら、大事な玉が一個消えてた』『いつか天気になぁれ』という2本は自然消滅したんだろうか、飽きちゃったのかな









▼前記した悠ハッピーエンドの作者コメント……なんとも適当(笑)。


これを見ると、中の人のゲーム制作センスは飛び抜けてるが、ゲーム製作に熱心では無かったのかもなあ…







次、悠のハッピーエンドでの神さまの行く末について

ただ、未来へと帰ります
なんか色々裏設定があった気がしますが、全部忘れました(笑)
しかし、神さまは、誰も惨めにならず家族3人が幸せに暮らしている光景を思い浮かべているはずです
これが、バッドエンドとの一番の大きな違いでしょう




以上です
結構忘れているものですね
でも、大筋は間違っていないはずなので、これを以て返答とさせていただきます

2017年12月27日

【読む漫画が無い】週刊少年マガジンの衰退、部数低下が酷過ぎる【オワコン?】











▼漫画業界には言い方の揺れはあるが、3大週刊少年漫画雑誌という言葉があります





ジャンプ、マガジン、サンデーのこと







でもそんな3大の衰退が酷くて、既に大どころか中小






そんな3中小週刊少年漫画雑誌、ジャンプとサンデーの部数低下は有名だけど、何気にマガジンが一番酷い







部数だけでいえば分母がそもそも違うので、ジャンプ200万部割れ、マガジン100万部割れ、サンデー40万部割れと、単純にマガジンはサンデーの倍以上の発行部数なので一見安泰に見えるが、落ち方が異常








2017年のサンデーがほぼ31万部〜〜でギリギリ30万部割れを保っているのにも関わらず、マガジンは1月の96万部から7月の88万部まで、たった半年で激減している



12月の集計はまだ出ていませんが、85万は切るんじゃないかと



2016年の100万部割れから、異常なスピードで落ちています





しかもサンデーは付録攻勢などで、極僅かながらも2016年に部数が回復した期間がありますが、マガジンはオール右肩下がりです







また、漫画雑誌というのは雑誌の赤字を単行本で埋めるのが一般的らしいが、マガジンは単行本の部数も徐々に下がってきました







勿論デジタル版の影響もあるので単純比較はできないが、デジタル版の単行本の売り上げもかなり低いため、やはり全体的な数字が落ちていると見てます










▼そりゃあジャンプ、サンデーも酷いですよ。





ジャンプは長期連載を酷使してて新連載は売れないし、ブラッククローバーのような露骨なつまらないパクリ漫画を執拗にゴリ押しし、それでも売れないから余計に必死になってる。とても醜いです








サンデーも酷いですよ。完全にコナン依存で作家潰し。挙句青山は長期離脱。新人は伸びないし、古参を今更引っ張ってきてもサッパリ売れませんでした。今週も打ち切りかどうかは知らないけど、また1本古参の連載が終わりました。



新人の育成が使命といいながらも何故か古参を呼び戻し、意味不明な企画ラッシュで伸びた新連載は殆どありません




サンデー編集で検索するとサジェストに無能、クズとまで表示されるまでに落ちぶれたし、AKBの付録も意味不明過ぎて、愚かです。かつての連載作家たちや持ち込みをした人たちが編集部の問題をリークしたり、話題には事欠きません









でも、この2つは一応ブレてはいないんですよ。




ジャンプは努力勝利友情がテーマのワンピースが不動の人気で、エロもまあ少年誌らしいといえばらしいです










サンデーもダメだったとはいえ、昔からの作家が今でも沢山いるので、ああ、これはサンデーだなあというサンデー色が昔も今も同じなのです(良くも悪くも)















▼でもマガジンはそんな酷さの比じゃないんですよ。もう、何の雑誌なのか、何をやってるのか意味不明なレベル



















マガジンの黄金期は意外なことに1996〜1997年で、案外遅め。







多分そう思うのは既にジャンプブーム=漫画ブームが終わった時代だからでしょう。当時既に一時代が終わったという感じでした







ドラゴンボール、幽遊白書、スラムダンクなどが一斉に終わり、るろうに剣心、アイズ、遊戯王のためだけにジャンプを買うのは嫌だという層が100万人以上いたんでしょう






そんな時代に、ドラゴンボールなどが終わって部数が激減したジャンプを追い抜いたことがあるそうです(ただしあくまで公証)











▼そんなかつては凄かったマガジン、ラブひななどのヒットで、2000年代初頭も調子がよかった











それから月日は流れ、割とここ数年まで安定感があって、名作はないが小粒な良作が多いという雑誌だったが、どうも有り得ないほど迷走しているんですよ










80年代のマガジンはヤンキー漫画で一世を風靡していたので、ヤンキー漫画雑誌という、雑誌のカラーがありました





そしてその後、講談社の漫画部門の方針なのか、やけにエロ漫画もどきの作品が増えました。コミックボンボンもそうだったけど、偉い人の差し金だったんでしょうか







コロコロコミックとコミックボンボン。コロコロはチ〇コウ〇コと下品で、ボンボンはエロというイメージが90年代は圧倒的に強いけど、実は80年代はコロコロのほうがエロ中心でした。ボンボンはまだそうでもなかった





「おじゃまユーレイくん」は乳首もモロ出し、他にも女性キャラのパンツもブラジャーもモロ出しの漫画がありました


近年コロコロの昔の漫画が復刻されたり再掲載されたりしたけど、普通にエロくて驚きました







マガジンの萌え、エロ化は、瀬尾も涼風でネタにしてて、「え?少年マガジンですか?ヤンキー漫画が多いらしいですが…え?最近はそうでもないんですか?」と漫画の萌えキャラが言ってたり、これはお前が言うなとツッコみ待ちの台詞でしょうね









これが結構前のことなので、少なくともマガジンのエロ、萌え路線は2000年代後半には既に確立されてたんでしょうけど、ここ数年の路線が明らかに拗らせ過ぎでおかしい







まず、どこをターゲットにしたどういう雑誌なのかがサッパリ見えない、意味不明な布陣になりました




そもそもどういうカラーの雑誌なのかというのがかなり不明瞭であることです







私はマガジンがどんな雑誌かと訊かれて、ポジティブなまとめで返すことができません。





ジャンプならワンピースを中心にバトル漫画とエロマンガもどきが載っている、打ち切りも多いが長期連載の主力が非常に強い




サンデーならコナンとメジャー2nd(最近終わったがマギも)を中心に推理漫画やスポーツが強い。とポジティブな捉え方ができますが、今のマガジンを前向きにどんな雑誌か説明することは出来ないでしょう












問題点1.極度に偏ったジャンル


今のマガジンで連載されている漫画、ラブコメやデスゲームが多すぎます。





一時の流行りに流されてもこういうジャンルって大きなヒットにはなってないし部数低下や単行本の売れなさにも拍車をかけてるんじゃないかと




だってこのジャンルに興味がなければ、連載されている多くの漫画をスルーするわけですから






ラブコメにしても元々社会派っぽかった聲の形が突然ラブコメ化したり、強引なテコ入れが目立つ(これが作者の描いてたストーリーかどうかは知らないですよ)



バランスが非常に悪いです







またラブコメか…とウンザリながらも始まった新連載、「彼女、お借りします」もいまのところ非常につまらないです。そう長くは続かないと予想しています



そしてこの記事を書いている今日の発売号からもまたラブコメが新連載…






問題点2.面白いストーリー漫画がない



ドメスティックな彼女など、まずエロありきでそれを取ったら何も残らない漫画が増え過ぎた。





つまり伏線で魅せる、感動的なシーンを描ける、意外性のある展開が続く、などのストーリー第一で勝負している漫画が無いんです













問題点3.長期連載を、引き延ばす割には雑に扱う




散々伸ばしたベビステの雑な打ち切りや、一歩の意味不明な展開など、長期連載だから引き延ばしてある程度の人気もあるはずの漫画が、酷く薄く伸ばした漫画ばかり。




長く続いた漫画だからファンも長い間ついてきてくれてる、だから大事にする、という意識が欠けています















問題点4.全体的に同人系の漫画が増えた



徒然チルドレンのように元々同人作家がウェブで描いてた漫画や、その系統の漫画が増え過ぎた。内容がワンパターンで絵も似ているので、どの漫画も同じような読み味です。






大抵主人公は三白眼の凡人か、何のとりえもないのになぜか女にモテる陰キャです



台詞は薄っぺらく、会話シーンのノリがSNSっぽい




読者はすぐ飽きるし、単行本売り上げもランク外。ここまで増やす必要性がありません










問題点4.そもそも看板は何?



嘗ては七つの大罪とフェアリーテイルの2枚看板だったけど、フェアリーテイルが終わってから、主力は大罪1本だけです



看板が1本という雑誌は3中小では、マガジンだけです










問題点5.悪い意味で少年誌らしくない





前記とやや被りますが、やけにエログロを売りにした漫画が増えました。これ、メインターゲットである少年でも結構嫌うと思うんですよ。




だって単純にまだ思春期の少年にとっては気持ち悪いですから。情操教育にも悪いしね




インフェクションも最初だけニュースサイトなどで話題作りをしても、内容がつまらないので、売上も5万部以下と、伸びたとは言い難いじゃないですか











もうそろそろ変革の時期じゃないかなあと思います。




3雑誌の今後の巻き返しに期待しています!


















オチルチカ レビュー感想 グラフィック表現が上手い











株式会社ギークリー





















1000文字の短編なのにクオリティ高すぎ。






1000文字という制約があるので画像演出でシーンをカバーしているが、ダイレクトに表現するのではなく、記号的な絵で落ちていくチカの状態を表しているのが上手い







モブキャラも絵は無く記号に名前が書いてあるんだが、この世界観なら違和感がないどころか、いい感じに不気味さが出てる



モブ軍団がアヤを嘲笑するシーンで(笑)が連発されていたりね

6.jpg



なんか独特の気持ち悪さがある
















内容はそんな具合で、ポップな絵柄、デザインに反してやや黒い…というか歪んだ小学生もので、小学生が主人公というのも珍しいし、世界が自分中心に回ってると勘違いしている、井の中の蛙の小学生の稚拙さをよく書けている








というかこれ、『夕焼け空の下』の作者による『夕焼け空の下』の続編なんだね。



ケイが出てくるシーンで「あれ、田島ってケイに似てるな」とか思ったけど、





本人だったね。




6.jpg











作中に夕焼け空の下〜〜というそのままの台詞が出てそこで気づいちゃったよ。まさか悪役(?)のチカがタイトル回収をするとは












まあそのくらい作風、画風に幅がある作者が巧いということで

3.jpg






ラストシーンでチカが顔すらなくなって記号的なモブの絵になってたり、文字通りオチて、タイトル画面が割れてる演出もいいですね。





たった3分1000文字のゲームでこれだけ演出を入れるゲームはそうはない




文章のない、簡素なラストシーンもちょっと怖い。プレイ前は、せいぜい恋にオチるっていうフワっとしたラストなのかなー……程度にしか思ってなかったからね
















1000文字掌編としては頭1個抜きん出たクオリティでした。




評価B+
70点












しかし前作の少年少女のピュアストーリーの裏側でこんな歪んだキャラがいたとは面白い。ケイは私立にも行くし育ちのいいお坊ちゃんなんだろうけど、他のキャラがかなりの悪童。






ヒナノのことを「オバサン」「高校生のオバサン」、それと付き合ってるケイを「変態」とか言うシーンであ?お前〇すぞ?(威圧)となっちゃったよ










6.jpg




2017年12月26日

それじゃあまた、会いましょう。 レビュー感想 取ってつけただけ感が酷い

作者が高校生の時に書いた話が元ネタのホラーゲームらしいが、強引なストーリー展開はさておき、根本的にホラーを分かってないなあ、という感じが否めません





敵クリーチャーがその最たるもので、本当にただポっと出てきてフワっと消えるだけ。追いかけっこも単調な動きなので簡単に撒けるし作業感が酷い








プレイヤーを怖がらせることが可能なポイントもあるのになぜかホラーイベントが何も起きない。






え?これで終わり?たったそれだけ???の連続





演出的な要素がありません





たとえばsya…



のびハザではホラーの緩急が凄くて、プレイヤーが通路を歩いていると突然窓ガラスにヒビが入ったり、ふと一息ついた場面で窓を突き破ってケルベロスが出てきて吃驚するんだけど(これは本来バイオの手法でもある)そういう緊張感を高める工夫が一切ない





青鬼のように作者お手製のホラーシーンもない






バグも少しテストプレイすれば分かるレベルのものが残ってるし、丸投げグダグダで出した感がある







評価E
30点




お勧めはし兼ねます。












2017年12月25日

SMAP解散騒動と元SMAPの現在をスラムダンク風に語る




香取「木村は…木村は(元)SMAPなんだ…」






大野「木村さん…本当なのか…?」






香取「俺たちの世代で芸能界を見ていて「SMAPのキムタク」を知らない奴はいなかったよ」






〜〜〜〜





香取「あれから2度と…木村は戻ってこなかった…この芸能界に…」







工藤(新人のジャニーズに必要以上に絡むのも昔の事があったからなのかも…)









木村「慎吾…!ベラベラベラベラ喋りやがって…!!」






香取「でも本当のことだろ…」




稲垣「…」






城島「き、木村君…もしかして本当はSMAPに戻りたいんじゃあ…?」








木村「…!!」







ドスッ!!






城島「はぐっ!!」







稲垣「……」






香取「止めろ木村!」









木村「バッカじゃねえの!!俺にとってはもうSMAPなんて思い出でしかねえよ!!ここに来たのだって中居と嵐をぶっつぶしにきただけだ!!いつまでも昔のことをゴチャゴチャ言うな!!SMAPなんてただのアイドル活動じゃねえか!!つまらなくなったから解散したんだ、それが悪いか!!」












ガシッ…






香取「何が世界に一つだけの花だ!!何がSMAPを強くしてやるだ!!お前は根性なしだ…木村…ただの根性なしじゃねーか…根性なしのくせに何が世界で一つだけの花だ…夢見させるようなことをいうな!!」








木村「昔のことだ!!もう関係ねえ!!」








草g「木村君…一番SMAPにこだわってんのは…あんただろ」






ゴンゴン








飯島「私だ、開けて下さい」









木村「い、飯島先生…」










飯島 諦めたらそこでSMAP解散だよ――











木村「飯島先生…!!」









木村「SMAPが…!」











木村「SMAPが……したいです」










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