2019年08月14日
真夏の祈り
明日は終戦記念日
毎年8月15日の正午に各地で放送による案内に合わせて1分間の黙祷を捧げるのが日本の夏の風物詩ですね。
僕は高校野球が好きなので、甲子園球場でも正午直前になると試合を中断して、観客も含めグラウンド全体で黙祷する光景を見ると、何かとても厳かな気持ちになります。
今日はこの「黙祷」について語りたいと思います。
黙祷は終戦記念日が起源ではない
そもそも黙祷とは、声を出さずに心の中で亡くなった方に語りかけ、祈りを捧げる行為を表します。
この黙祷という行為が日本で広まったのは、大正十二年(1923年)9月1日に発生した関東大震災(9月1日付ブログ参照)がそのきっかけとされています。
震災の翌年の9月1日に東京で慰霊祭が行われた際、震災発生時刻の午前11時58分に合わせて1分間の黙祷をしたことから、その後日本では事件や事故、自然災害などにより甚大な犠牲者が出た場合、発生日時に合わせて黙祷を捧げるのが習慣になりました。
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終戦記念日はなぜ正午なのか?
終戦記念日に黙祷をする時刻が正午になったのは、終戦当日(昭和二十年8月15日)の正午にNHKラジオで放送された昭和天皇による玉音放送に由来します。
この玉音放送とは、日本が太平洋戦争の敗戦を認め、ポツダム宣言を受諾し無条件降伏を受け入れることを、昭和天皇自らラジオを通して国民に語りかけた放送です。
この玉音放送の様子は、毎年この時期になるとテレビで放映されることが多いですね。
昭和天皇の「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び・・・」の声が流れるラジオを前に、国民が頭(こうべ)を垂れ涙を流している姿を記録した映像です。
黙祷は法律で推奨されている!?
国が黙祷を推奨することに関しては、昭和五十七年(1982年)四月の閣議決定(鈴木善幸内閣)において、「毎年8月15日を『戦没者を追悼し平和を祈念する日』とし、同日に行われる全国戦没者追悼式典の中の一定時刻に全国民が一斉に黙祷するよう勧奨する」とあります。
また、終戦記念日に黙祷を行なうのに推奨される方角があるのをご存じですか?
それは、東京の靖国神社がある方角です。(九段下や日本武道館の近く)
靖国神社は、明治以降日本の戦争において命を落とした兵士・軍人を祀る神社だからです。
まとめ
- 日本で1分間の黙祷を捧げるきっかけになったのは関東大震災
- 終戦記念日の正午に黙祷するようになったのは昭和天皇の玉音放送が行われた時間から
- 終戦記念日の黙祷は政府が推奨している
- 終戦記念日の黙祷は靖国神社の方角に向かってするのが良いとされる
明日は戦没者のみならず、身近に亡くなった方のご冥福もお祈りしたいですね。
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