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2017年11月04日

映画「レヴェナント 蘇えりし者」の感想…「熊さんみたいでカワイイ」とか言う表現はこの映画以降は使われなくなるだろう。

今日は映画「レヴェナント 蘇えりし者」の感想です。

オカンとレンタルショップに行った時に目に付いたタイトル。

深い意味もなく、なんとなく手に取った映画でしたが、

まさかこんなに辛い映画だったとは…。

という訳で今回はレンタルDVDにて鑑賞。

オカンも一緒に観ていたため日本語吹き替えで観ました。



映画「レヴェナント 蘇えりし者」は2016年公開のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品。

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で有名ですが、

実はまだ観てなくて…映画「バベル」や映画「21グラム」とか、当時観ようって思ったけど結局観てないや。

なんというか、観るのに気合がいるというか、楽しく観ようって感じのジャンルじゃないので、

観たいなあって思っていても、なかなか手が伸びないんですよね。


今回の映画「レヴェナント 蘇えりし者」はマイケル・パンクが書いた小説が原作。

登場する主人公のヒュー・グラスは実在した人物であるそうな。


映画の簡単な導入部分の話ですが、

ヒュー・グラスらは毛皮を採るため狩りをしていたが、

最中に先住民の襲撃を受け命からがら逃げることに。

多くの犠牲を出しながら数人で船に逃げ込み、砦まで行こうとするのだが、

このまま川を下るのは危険と判断し、陸路で進む事に。

しかし、案内役であるヒュー・グラスは野生の熊に襲われ瀕死の重傷になってしまうのであった。

…というような感じかな。


キャストですが、

主人公のヒュー・グラスを演じるのはレオナルド・ディカプリオ。

この映画で初めてアカデミー主演男優賞を受賞。

映画「タイタニック」のイメージが消えないと言っている時期もありましたが、

本当に味のある俳優になったと思います。

この映画では基本ボロボロの男なのですが、なんかボロボロ感が合うなあ…って。

とある事件によって、

ヒュー・グラスに追われる男ジョン・フィッツジェラルドを演じるのはトム・ハーディ。

映画「ダークナイト ライジング」では敵役のベインを演じていましたが、

今回はまた違った良い味を出しています。

主人公視点で見るとムカつくヤツだけど、まあでも気持ちは分かるしなあって。

あの顔がまたその立ち位置に絶妙にマッチしている。

隊長のアンドリュー・ヘンリーを演じるのはドーナル・グリーソン。

ずっと観ようって思ってる映画「エクス・マキナ」に出演している彼ですが、

いい顔してますよね、役にあっています。

基本的にこの映画は主人公が1人頑張るってシーンが多いなか、

彼は本当に心配している少ないキャラなので彼がいるかいないかでは大きな違いがある。

その他、映画「メイズ・ランナー」に出ていたウィル・ポールター、ポール・アンダーソン、

フォレスト・グッドラックなどが出演しています。


さて、映画「レヴェナント 蘇えりし者」の感想ですが、「寒い、痛い、辛い」です。

まあ観る前から「単純に楽しい映画ではない」だろうなとは思っていましたが、

ある意味、楽しさなんてものはこれっぽちもない訳で。


ネタバレはなるべくしないように書きますが、

とりあえず主人公グラスは熊に襲われ重傷を追い、

さらに事件が起こり復習に燃える。

映画の内容は基本コレなので、まあ観てるだけで辛いですよね。


まず映像は本当に質が高い。

最初のハンティングのシーンも長回しの緊張感のある映像。

計算されたカメラワーク、自然も綺麗だし映像だけでも価値がある。

そして、なんと言っても熊との闘いは凄い。

さすがに本物の熊を使う訳にはいかないので、

CGの熊なのですが、映画はこんなことまで出来ちゃうんだなって思った。

実際の熊と闘った事がないので、熊がどんな動きをするのか知らないのだけど、

熊ってこんな感じなんだって、なんか納得しちゃった。

熊に襲われて死者がでる事件をニュースで見る事がありますが、

こんな事になってるの!?って思ったら、山こええって。


山の木々の撮り方とか本当に綺麗で、

こんな自然を見てみたいって気持ちにもなるのですが、

吹雪とか山の厳しさを見せられると、やっぱ行かなくていいやって。

…これも映像の力だなあ。


そうそう、吹雪の山なんて絶対行きたくないのですが、

その対処として馬の中に入るってシーンがあるのですが、

馬の中に入るって想像できます?

映画「白鯨との闘い」で鯨の中に入るシーンがありましたが、

この映画では馬ですよ…馬に入るとか…ね。

入るために内臓とか出す訳ですが、あんな感じで出せるものなの?

いやぁ…すげぇっすわ。

よくあんなとこできるよなあって思うのですが、

それよりも前に熊にボコボコにされてるし、

足の骨折れてるし、なんて映画だって思う。


ストーリーは先にも書きましたが、

ネタバレにならない様になくなら、

瀕死の男が厳しい山で生き抜きながら復習をするというシンプルな話なのですが、

そこにあの映像を見せられると、本当に深みがでます。

もちろん、撮り方も良いのですが、

やっぱりアカデミー賞を取ったレオナルド・ディカプリオの演技はさすがとしか言えない。

良かったですよ…火薬で傷口塞ぐとことか…イタッて声が出ました。


ほんと観る価値はある映画。

観る価値はある映画…なのですが、

個人的に「長い」と思ってしまいました。

もちろん、丁寧な描写がサバイバルの大変さにつながっているので、

尺も長くなるのは分かるのですが、

2時間半もあるのはちょっとなあ。

こんなに長いと知らずに結構遅くに観始めたってのも良くなかったのですが、

まだ自然の驚異の話なのって思ってしまった。

あと、最近寒くなってきたので、寒い夜にこの映画を観ると、

本当に寒いって思えてしまう…それぐらい力があるって事ですが。


という訳で、一流の俳優達の演技と一流の撮影が観られる良い映画。

坂本教授の音楽も良かったです。

多分、冒頭や途中で挟まれる映像とかちゃんとした意味があると思うのですが、

一回の鑑賞ではピンとこなかった…何回か観たらそれごとに発見があるかも知れない。

ただ、時間が長いというのと、基本的に辛い映画なので今度観るのはいつになるだろうか。


なんかこの映画って「実はどこまでを受け止めれば良いんだろうか」って思いますよね。


とりあえず、そんな事よりも、

この映画以降は「熊さんみたいでカワイイ」とかいう表現は使われなくなるだろうなあ。

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