2014年12月31日
映画「LIFE!」を観た感想を少しだけ…「報われた」なんて言ってほしくない。
前に書いたのですが、何とか今年の内に、
ベン・スティラー監督の映画「LIFE!」について書きたいなと。
気がつけば大晦日…この「LIFE!」問題を来年には繰り越したくない…。
本当はもう1回レンタルで借りてきて、しっかり見直してから書きたかったんだけど、
なかなか時間がなかったため、短めに、ちょっと言いたい事だけ言います。
自分は3月23日、109シネマズ名古屋にて鑑賞。
映画「LIFE!」は、短編小説の「虹をつかむ男」が原作だそうですが、未読です。
ちなみに「虹を掴む男」というタイトルで1度映画化もされているそうで、
リメイク作品になるとか…そちらの方もまだ観ておりません…。
ベン・スティラーが演じるウォルターは雑誌編集部で働く、妄想癖がある地味で冴えない男。
なかなか一歩が踏み出せない性格の彼が、あるきっかけで妄想ではなく、現実に冒険にでる。
そんな話かな。
旅というか冒険で出会う人やトラブルを通して、
主人公が成長するロードムービーと言っても良いと思う。
結構、この映画「LIFE!」は良い評判を聞きます。
実際、一緒に観に言った友達は良かったと言い、別の友人の誕生日に「LIFE!」のDVDを贈るほど。
う〜ん…。
もちろん、映画は、観る人の感性で良し悪しは分かれるもの。
何度も書いて、申し訳ないけど、「るろうに剣心 伝説の最期編」が良いって言う人もいる訳で。
だから、この映画を「良い」という人を、否定するつもりはない。
でも、どうしても、なにかひっかかってるものがスッキリしないので、
誰も見ないであろう(見てくれたら嬉しい)こんなブログに思いを書き残す訳です。
確かに良いとこはある。
まずは「大自然の景色」。
これは久々にこんな爽やかな自然を観たなぁって気になりました。
自分はスケボーとか出来ないけど、
あんな自然の中、ス〜って滑ってみたい。
そして「壮大な音楽」。
自分は「LIFE!」な〜ってぐらいの感想でも、音楽はしっかり印象に残った。
景色というか画が良くて、音楽が良かったら、
ある程度の満足できるレベルはクリアしていると思う。
それに、ちょっと否定的なことを書いてしまう訳ですが、
「るろうに剣心 伝説の最期編」に比べたら、全く良い作品という事は書いておきます。
…るろうに剣心、好きな人、本当にゴメンなさい。
前にも少し書きました。
この時期になると「年間トップ10」とか、そういう企画が多くあります。
映画についても、そんな企画をいろんなところで見ました。
で、この映画「LIFE!」を年間で上位ランクの作品という人がいたわけです。
本当、好き嫌いは人それぞれなので、それは構わない。
でも、その理由がど〜しても納得できない。
これ以降、若干のいや、完全なネタバレなので、
まだ観てない人で知りたくない人はここまでにしてください。
この映画の好きな理由で「報われた」のが良かった、と聞きます。
それに対して「は!?」という感情なのです。
主人公はフォトグラフ雑誌「LIFE」の編集部で働いていて、
廃刊が決まった「LIFE」の最終号の表紙の写真フィルムを探す旅に出る訳です。
雑誌の売れない時代、というか、インターネットの時代、というか。
会社の方針で今まで雑誌の編集者達はリストラされる。
いろいろあって最終号の写真フィルムを見つけて、ムカつく上司に提出。
まあ世の中の流れというか、会社の方針であって、上司が悪い訳じゃないんだけどさ。
で。
最終号の表紙の写真っていうのが、
なんというか「仕事を直向に頑張っている人」という写真な訳なんだけど、
その写真が最終号の表紙を飾って…それを「報われた」って思う感覚が分からない。
「有終の美」って感覚でしょうか?
考え方によっては、最後に「自分達がしていたことを評価してもらった」、
「自分達がいたとこを認めてもらった」、という事なのかもしれないけど、
でも、結局雑誌は廃刊、リストラなんでしょ?
クビになったけど、今まで頑張ってたことに対して「お疲れ様」って言ってもらえた。
程度じゃん。
もしかしたら、映画が終わった後に希望ある展開が待ってるのかもしれないけど、
そんな描写は特になかったし…もちろん、主人公は成長してはいるけどさ。
ちょっと映画の話とは、ズレてしまうのだけど、
個人的に「フィルム」とか「紙」って好きです。
もちろん、「デジタル」の全てが嫌いという訳ではないし、
「デジタル」の良いところもすごく分かります。
実際に「Kindle」で本買ってるものもあります。
ただ、フィルムだったり紙だったり、アナログにしかない魅力は絶対にある。
もちろん、映画はアナログ批判な内容ではないんだけど、
「時代は移り変わっていく」、という部分は結構絶望的で圧倒的だと思う。
「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というスローガンは、
今まではアナログだったけど、それに固執するのはやめて、
新しいデジタルを開拓していこう、っていう印象を受けてしまったんだよね。
勝手にね。
だから、なんかね。
アナログの職人は、何も報われてないって気がしてならない。
主人公はネガフィルムの管理が仕事で、
デジタルになったらパソコン1つで管理ができるから不要な人材って事でしょ。
結局、なにが「報われた」のかな。
クリエイターとかアーティストの様な考えで、
1つでも世に残るものを残せたなら、例え死んでも本望。
という考えの人なら、「報われた」というのも、分からなくはない。
でも、世の中、圧倒的に普通の人じゃん。
その普通の人たちが、この映画を観て主人公は「報われた」ね。
って言っているんじゃないかと思うと、どうしても言いたい。
最終号の表紙をかざった事は、確かに報われたのかもしれない。
でも、今までやっていた仕事が無くなるわけだからね。
社会人として、こんな辛いことないでしょ。
1人の職人が時代の流れで仕事を失う話じゃん。
いつ自分の仕事が、世の中の技術の進歩によって無くなるのか、
映画とは別にして最近思う事があるんだけど、そういう不安になる作品だった。
もちろん、これは斜に構えた観方であって、
映画自体はそんなメッセージを伝えたいものではないのだろうけど、
どうしても、この作品を観て「報われた」なんて言ってほしくない。
あ、気がつけば結構書いていましたね…それでは、良いお年を。
ベン・スティラー監督の映画「LIFE!」について書きたいなと。
気がつけば大晦日…この「LIFE!」問題を来年には繰り越したくない…。
本当はもう1回レンタルで借りてきて、しっかり見直してから書きたかったんだけど、
なかなか時間がなかったため、短めに、ちょっと言いたい事だけ言います。
自分は3月23日、109シネマズ名古屋にて鑑賞。
映画「LIFE!」は、短編小説の「虹をつかむ男」が原作だそうですが、未読です。
ちなみに「虹を掴む男」というタイトルで1度映画化もされているそうで、
リメイク作品になるとか…そちらの方もまだ観ておりません…。
ベン・スティラーが演じるウォルターは雑誌編集部で働く、妄想癖がある地味で冴えない男。
なかなか一歩が踏み出せない性格の彼が、あるきっかけで妄想ではなく、現実に冒険にでる。
そんな話かな。
旅というか冒険で出会う人やトラブルを通して、
主人公が成長するロードムービーと言っても良いと思う。
結構、この映画「LIFE!」は良い評判を聞きます。
実際、一緒に観に言った友達は良かったと言い、別の友人の誕生日に「LIFE!」のDVDを贈るほど。
う〜ん…。
もちろん、映画は、観る人の感性で良し悪しは分かれるもの。
何度も書いて、申し訳ないけど、「るろうに剣心 伝説の最期編」が良いって言う人もいる訳で。
だから、この映画を「良い」という人を、否定するつもりはない。
でも、どうしても、なにかひっかかってるものがスッキリしないので、
誰も見ないであろう(見てくれたら嬉しい)こんなブログに思いを書き残す訳です。
確かに良いとこはある。
まずは「大自然の景色」。
これは久々にこんな爽やかな自然を観たなぁって気になりました。
自分はスケボーとか出来ないけど、
あんな自然の中、ス〜って滑ってみたい。
そして「壮大な音楽」。
自分は「LIFE!」な〜ってぐらいの感想でも、音楽はしっかり印象に残った。
景色というか画が良くて、音楽が良かったら、
ある程度の満足できるレベルはクリアしていると思う。
それに、ちょっと否定的なことを書いてしまう訳ですが、
「るろうに剣心 伝説の最期編」に比べたら、全く良い作品という事は書いておきます。
…るろうに剣心、好きな人、本当にゴメンなさい。
前にも少し書きました。
この時期になると「年間トップ10」とか、そういう企画が多くあります。
映画についても、そんな企画をいろんなところで見ました。
で、この映画「LIFE!」を年間で上位ランクの作品という人がいたわけです。
本当、好き嫌いは人それぞれなので、それは構わない。
でも、その理由がど〜しても納得できない。
これ以降、若干のいや、完全なネタバレなので、
まだ観てない人で知りたくない人はここまでにしてください。
この映画の好きな理由で「報われた」のが良かった、と聞きます。
それに対して「は!?」という感情なのです。
主人公はフォトグラフ雑誌「LIFE」の編集部で働いていて、
廃刊が決まった「LIFE」の最終号の表紙の写真フィルムを探す旅に出る訳です。
雑誌の売れない時代、というか、インターネットの時代、というか。
会社の方針で今まで雑誌の編集者達はリストラされる。
いろいろあって最終号の写真フィルムを見つけて、ムカつく上司に提出。
まあ世の中の流れというか、会社の方針であって、上司が悪い訳じゃないんだけどさ。
で。
最終号の表紙の写真っていうのが、
なんというか「仕事を直向に頑張っている人」という写真な訳なんだけど、
その写真が最終号の表紙を飾って…それを「報われた」って思う感覚が分からない。
「有終の美」って感覚でしょうか?
考え方によっては、最後に「自分達がしていたことを評価してもらった」、
「自分達がいたとこを認めてもらった」、という事なのかもしれないけど、
でも、結局雑誌は廃刊、リストラなんでしょ?
クビになったけど、今まで頑張ってたことに対して「お疲れ様」って言ってもらえた。
程度じゃん。
もしかしたら、映画が終わった後に希望ある展開が待ってるのかもしれないけど、
そんな描写は特になかったし…もちろん、主人公は成長してはいるけどさ。
ちょっと映画の話とは、ズレてしまうのだけど、
個人的に「フィルム」とか「紙」って好きです。
もちろん、「デジタル」の全てが嫌いという訳ではないし、
「デジタル」の良いところもすごく分かります。
実際に「Kindle」で本買ってるものもあります。
ただ、フィルムだったり紙だったり、アナログにしかない魅力は絶対にある。
もちろん、映画はアナログ批判な内容ではないんだけど、
「時代は移り変わっていく」、という部分は結構絶望的で圧倒的だと思う。
「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」というスローガンは、
今まではアナログだったけど、それに固執するのはやめて、
新しいデジタルを開拓していこう、っていう印象を受けてしまったんだよね。
勝手にね。
だから、なんかね。
アナログの職人は、何も報われてないって気がしてならない。
主人公はネガフィルムの管理が仕事で、
デジタルになったらパソコン1つで管理ができるから不要な人材って事でしょ。
結局、なにが「報われた」のかな。
クリエイターとかアーティストの様な考えで、
1つでも世に残るものを残せたなら、例え死んでも本望。
という考えの人なら、「報われた」というのも、分からなくはない。
でも、世の中、圧倒的に普通の人じゃん。
その普通の人たちが、この映画を観て主人公は「報われた」ね。
って言っているんじゃないかと思うと、どうしても言いたい。
最終号の表紙をかざった事は、確かに報われたのかもしれない。
でも、今までやっていた仕事が無くなるわけだからね。
社会人として、こんな辛いことないでしょ。
1人の職人が時代の流れで仕事を失う話じゃん。
いつ自分の仕事が、世の中の技術の進歩によって無くなるのか、
映画とは別にして最近思う事があるんだけど、そういう不安になる作品だった。
もちろん、これは斜に構えた観方であって、
映画自体はそんなメッセージを伝えたいものではないのだろうけど、
どうしても、この作品を観て「報われた」なんて言ってほしくない。
あ、気がつけば結構書いていましたね…それでは、良いお年を。
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