2021年03月26日
Windows server OS に Microsoft Office をインストールしても良いのか
メンテナンス先から電話があり、「サーバーに Microsoft Office をインストールしたいのですが」と連絡がありました。サーバーOS は Windows Server 2019 です。
その会社は、昨今のコロナ対策として自宅でも会計業務がこなせるように会社のサーバーにアクセスできる設定を、ある業者に依頼していたのです。私は、サーバーの設置・運用・メンテナンスのみを行っている会社に所属しています。
話を聞くと、リモートデスクトップ設定を行った業者にエクセルやワードのファイルを操作するには、サーバーに Office をインストールしてください。と、言われたそうです。
「ちょっと待ってください。サーバーに Microsoft Office のインストールは通常はしませんよ」と返答したのですが、なぜその業者はそのような答えをしたのか悩んでおりました。
そうして、サーバーのメンテナンスで顧客の会社を訪れたところ、その答えが分かったのです。ファイルサーバーを「リモート設定」していました…。ふつうはクライアントPCをリモートデスクトップとして設定します。
そんなありえない事をする業者が存在するのだろうか。ファイルサーバーを管理者でない従業員が使えるようにリモート設定する事は、ふぐの調理師が「ふぐの肝」を客に提供するくらいありえない事。
会社の管理者のみが使用する内容であればまだ許せます。しかし今回は管理者ではない事務員が使うリモートデスクトップです。さらに会計ソフトもインストールされていました。
会計ソフトが Windows server 2019 に対応しているかを調べましたが、メーカーページでは対応 OS としての記述はありませんでした。設定を行った業者は、会計ソフト会社から認定を受けた会社で、そこの紹介で来たところです。 ⇒ (追記 : 後日、再確認をしたところ会計ソフトは Windows server 2019 にインストールできる仕様でした。)
「大丈夫なんですか?」と業者に電話で聞いてみたところ、「他でもやってますが、大丈夫ですよ」との返答。「他にもやらかしてるんかっ」と心の中で絶叫しました…。
また、 Windows server 2019 に Microsoft Office を入れさせようとしていましたが、そちらも対応しているはずがありません。インストールはできるでしょう。ベースが Windows 10 ですから互換性はあります。
しかしながら、全く違う OS です。何が起こるか予測ができません。サーバーに何か起こった場合は、私が復旧をしなければなりません。何日も通うことになります。
試しにサーバーにリモートログインし、できる事を調べてみました。管理者以外が見てはいけないフォルダ名、ユーザー名一覧が丸見えです。さすがにリモートユーザーでのデータアクセスには制限がありましたが、セキュリティ構築の欠陥は明らかでした。
また、このサーバーをクラッシュさせようと考えた場合、幾つもの方法が思いつくほど脆弱です。
通常使用のためにファイルサーバーに「リモートデスクトップ設定」は行わないようにしましょう。なんてセキュリティ指南は存在しません。当然のことだからです。自動車学校で「信号は守るべきか?」と質問するようなものです。
本題に戻ります。個人で利用する Windows server OS に Microsoft Office を入れるのは構いません。問題が起こってもそれほど大変なことはないでしょう。しかし、法人ではよく運用・セキュリティの事を考えてから行うべきだと言えます。それから、マイクロソフト公式には対応しているとの発表はしていません。
その会社は、昨今のコロナ対策として自宅でも会計業務がこなせるように会社のサーバーにアクセスできる設定を、ある業者に依頼していたのです。私は、サーバーの設置・運用・メンテナンスのみを行っている会社に所属しています。
話を聞くと、リモートデスクトップ設定を行った業者にエクセルやワードのファイルを操作するには、サーバーに Office をインストールしてください。と、言われたそうです。
「ちょっと待ってください。サーバーに Microsoft Office のインストールは通常はしませんよ」と返答したのですが、なぜその業者はそのような答えをしたのか悩んでおりました。
そうして、サーバーのメンテナンスで顧客の会社を訪れたところ、その答えが分かったのです。ファイルサーバーを「リモート設定」していました…。ふつうはクライアントPCをリモートデスクトップとして設定します。
そんなありえない事をする業者が存在するのだろうか。ファイルサーバーを管理者でない従業員が使えるようにリモート設定する事は、ふぐの調理師が「ふぐの肝」を客に提供するくらいありえない事。
会社の管理者のみが使用する内容であればまだ許せます。しかし今回は管理者ではない事務員が使うリモートデスクトップです。さらに会計ソフトもインストールされていました。
会計ソフトが Windows server 2019 に対応しているかを調べましたが、
「大丈夫なんですか?」と業者に電話で聞いてみたところ、「他でもやってますが、大丈夫ですよ」との返答。「他にもやらかしてるんかっ」と心の中で絶叫しました…。
また、 Windows server 2019 に Microsoft Office を入れさせようとしていましたが、そちらも対応しているはずがありません。インストールはできるでしょう。ベースが Windows 10 ですから互換性はあります。
しかしながら、全く違う OS です。何が起こるか予測ができません。サーバーに何か起こった場合は、私が復旧をしなければなりません。何日も通うことになります。
試しにサーバーにリモートログインし、できる事を調べてみました。管理者以外が見てはいけないフォルダ名、ユーザー名一覧が丸見えです。さすがにリモートユーザーでのデータアクセスには制限がありましたが、セキュリティ構築の欠陥は明らかでした。
また、このサーバーをクラッシュさせようと考えた場合、幾つもの方法が思いつくほど脆弱です。
通常使用のためにファイルサーバーに「リモートデスクトップ設定」は行わないようにしましょう。なんてセキュリティ指南は存在しません。当然のことだからです。自動車学校で「信号は守るべきか?」と質問するようなものです。
本題に戻ります。個人で利用する Windows server OS に Microsoft Office を入れるのは構いません。問題が起こってもそれほど大変なことはないでしょう。しかし、法人ではよく運用・セキュリティの事を考えてから行うべきだと言えます。それから、マイクロソフト公式には対応しているとの発表はしていません。
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