アフィリエイト広告を利用しています
ファン
<< 2024年10月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
最新記事
写真ギャラリー
カテゴリーアーカイブ
日別アーカイブ

2021年02月24日

大企業と中小企業

「JTBが中小企業に」という見出しが目を引いた。
23億円あった資本金を1億円に減資するということによって、税法上は中小企業になるということである。えーっ、あのJTBが中小企業!?と思った方も多かったと思う。かくいう私もそうだが、考えてみたら、少し前には毎日新聞やシャープなどでも、こういう事例が話題になっていた。
210224JTB.jpg

税制上は、資本金1億円超の法人を大法人、1億円以下の法人を中小法人と区分している。
中小法人ということになれば、税制上優遇措置を受けることができるなどメリットが大きくなるという。コロナ禍で、旅行業界は、大打撃を受けている業種である。鉄道、飛行機、ホテル、そして旅行業などは、決算期のこの時期のメディア報道でも、軒並み厳しい経営状況が伝えられている。こうした環境下で、中小企業になることは、経営改善策として大きな力になるということだ。

しかし、この動きを追随する大企業も増えるのではないかと国税は懸念しているようだ。大企業が続々と中小企業化すれば、税収も下がる。しかし、この経済環境下の中では、JTBに続く動きは今後も出てくるのではないかと思う。

私が就職試験を受けていた40数年前は、旅行業界のガリバーであるJTBも、JALやANAなどの航空業界も花形であった。銀行業界も、安定した存在として手堅い人気を博していた。しかし、コロナ禍の今、飛行機会社は、過去に例のないような赤字決算を強いられ経営危機にひんしている。JTBも同じである。銀行も、金融再編や経営統合など大きな構造変化を経験しつつある。一体だれがこのような時代の到来を想像しただろうか?

40数年前、サラリーマンになって最初のクライアントは、大手飛行機会社であった。誰もが憧れる企業だったその会社が苦境にあえいでいる姿を見ていると、本当に胸が痛む。

大企業だから、安定企業だから、という常識はもはや通用しない、という教訓。
コロナウィルスは、仕事のやり方と企業の在り方にも大きな変化をもたらしたのである。
#JTB #中小企業税制










2021年02月23日

トヨタのトライ

トヨタ自動車の豊田章男社長は、チャーミングな人だと思う。以前、テレビのインタビュー番組を見ていて、真面目で、車が好きで、社会を良くするために何が必要なのか、というようなことを一生懸命に考えている人のように感じた。(あくまで個人的意見です)自らサーキットも走っている。以来、なんとなく好感を持っている。ちょっと本田宗一郎さんに相通じるところもある。

今日、トヨタ自動車が未来の技術開発のためにつくる実験都市「ウーブン・シティ(Woven city)」の建設が、富士山のふもとの静岡県裾野市で始まった。
210223トヨタウーブンシティ.jpg

"Woven" という言葉は、あまり耳慣れない言葉だが、私はたまたまウールマークの仕事をしていたことがあって、その頃にこの言葉をたびたび耳にした。ウールマークでは、織物という語で使われている事が多かったように思う。

この計画を発表した時、豊田社長は、こんなことを仰っている。
「ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、トヨタは、最初、織機メーカーでした。クルマづくりから始めたわけではなく、布を織ることから始めました。そして今、私たちの技術を使って、新しい種類の街を、そして人生を楽しむ新しい方法を織りなそうとしています。」

自動運転や人工知能(AI)などの先端技術を住民が実際に使って暮らし、実用化につなげようという構想で、2025年までに入居が始まる予定だという。自動車メーカーが街をつくるという異例の取り組みになる。
私も最初にニュースを聞いた時にはビックリした。しかし、先ほどの言葉の通り、トヨタグループと言うのは、織物から始まり豊田自動織機という会社が源である。またグループ会社の中には、トヨタホームという住宅の会社もある。衣食住の中で、織物という「衣」と、家という「住」で既に実績があるわけだ。だから、実は街づくりということとあながち遠いわけではないのだ。まあ、既に巨大な企業城下町も作っているわけだし。

世界中の自動車メーカーが、こぞって、あと数年で電気自動車にシフトすると言い始めている。既に、車とインターネットはつながっていて、車のコックピットはどんどんディスプレイだらけになりつつある。急速に自動車が変化、いや変質し始めている。
ガソリンエンジンが好きで、オイルの燃える臭いが好きで、針式のメーターこそ美しいと思っている時代遅れの私は、少々寂しい気持ちになっている。そんな動きを超えて街を作ろうとしている。いかに世界屈指の巨大な純利益を誇る企業とはいえ、大きな投資となるだろう。

 昨年末に半世紀の操業を終え閉鎖したトヨタ自動車東日本の東富士工場跡地に建設されるこのプロジェクト、豊田章男社長は「イノベーションの発信の場所にしたい」と話している。さて、どのような未来の町ができるのか、その行方を注視したい。
#ウーブン・シティ #トヨタ自動車














2021年02月22日

「卒業」の時代

昼下がりにBSNHKを見ていたら、マイクニコルズ監督の映画「卒号」が始まった。
真面目そうだけどどこか不安定な印象のある青年が、電車の駅とおぼしきところを歩いている。サイモンとガーファンクルが歌う「サウンドオブサイレンス」がオーバーラップして流れ出す。’Hello darkness my old friend. I’ve come to talk with you again〜
名門大学を優秀な成績で卒業したと思われる主人公、しかし、どこか将来への不安を抱えている。そんな心の闇をあらわすかのようなポールサイモンの歌詞が、あらためて映画を見ていると沁みてくる。
210222卒業.jpg

私が、この映画を見たのはいつだったろうか?日本で公開されたのは1968年。なんと今や半世紀以上も前になる。私は田舎の中学生から高校生という頃なので、おそらく公開直後には見ていないと思う。しかし、高校生になって、サイモンとガーファンクルのこの映画の曲は、ほとんどの友人が聞いていて歌うこともできたし、デュオを組んで学園祭で歌っていた同級生もいた。たぶん映画は、高校生の終わりか、大学生になって名画座で見たのかもしれない。その後何度か見ていると思う。
主人公を誘惑するアンバンクロフトは、ちょっと大人の危険な女性として強烈に心に刺さった。今見ても、あらためて魅力的なキャスティングだと思う。(そういえば、高校生の頃から、アンバンクロフトとアヌークエーメが好きだったな。)

1968年前後といえば、アメリカではベトナム戦争が時代に不安な影を落としていた。
メキシコオリンピックとグルノーブルオリンピックが開催されているけれど、日本ではどんな時代だったかといえば、川端康成氏がノーベル賞を受賞し、あの3億円強奪事件が起きている。
日本経済はイケイケ状態で、GNPは、なんとアメリカについで世界第2位になっている。経済成長の象徴でもある日本初の超高層ビルとなった霞が関ビルが68年に完成している。
国会では、石原慎太郎や青島幸男、横山ノックなどのタレント議員が話題になっていた。
メディアでは、深夜放送の草分け、オールナイト・ニッポンが始まり、のちに日本最大の発行部数記録も打ち出したお化け雑誌、少年ジャンプが創刊している。
経済成長と社会不安がないまぜになり、音楽や文化においても、次々と新しい動きが生まれていた時代。「オーモーレツ!」の小川ローザのCMは69年の作だ。

50年以上を経て、あの時代のことを回想してみると、この映画の虚無感と不安のようなものがアメリカの中で広がっていたことが、理解できる気がしてくる。まだ若かった私は、当時この映画は、どうもピンと来なかったように思う。(まあ、女性のことなどもまだあまりわからない10代の少年だからしかたがないけれど) 
結婚式場から花嫁を略奪した主人公が、バスに飛び乗って二人でやったと興奮しているのもつかの間、次第に二人の表情になんとも言えない不安の影が浮かんでくる。
それは、50数年を経た現在にも共通する、時代の不安感のようにも思えた
#卒業  #マイクニコルズ監督  #サイモンとガーファンクル













2021年02月21日

大坂なおみの静かなるすごみ

昨日、テニスの大坂なおみ選手が、全豪オープンを制した。
私はテニスをやらないのであまり詳しくないけれど、彼女のすごさを感じることはできる。
実際、今回は素晴らしい闘いの連続だった。圧倒的な強さであった。以前と異なり、ちょっとゲームの形勢が不利であっても、すぐに立て直し、結果的には見事な勝ち方を繰り返した。

実質的な決勝戦とまで言われた準決勝のセリーナウィリアムズ戦でも、序盤で押されたものの、そのあとは、あの女王セリーナから、結局ストレートで勝利をもぎとった。
そして昨日の決勝戦。この試合もまた、一瞬崩れるかと思わせるシーンもあったが、ものの見事に立ち直り、最終的には見事な勝利を飾った。(写真は、ロイター)
210220大坂優勝.jpg

彼女自身が、今大会で変わったこととして、メンタル面の強さを語っていた。その語り口からは、堂々とした「静かなるすごみ」が感じられた。

彼女は、わずか23才である。わずか、と言うと大変失礼かもしれないが、その若さでありながら、そのプレーも、そして笑顔も態度も、さらにはスピーチにおいても堂々としている。23才と言えば、私は会社に入って2年目だったが、まだ新入社員に毛の生えたようなレベルだった。まあ、凡人の私と天才を比べても何の意味もないけれど、言いたいことは、私に限らずたいていの人は、23才の時に、あのすごみは、とうてい持っていなかっただろうということだ。

アメリカで黒人青年が警官に殺害された事件が起きた時、彼女は、彼女流のスタイルで、様々な抗議行動を行った。画像は、その時の彼女のツイッターである。
210221大坂なおみのメッセージ.jpg

黒人に対する差別行動に対して、テニスを見てもらうことより大事なことがあると思う、と言って彼女は、この時には、準決勝まで進んでいた大会を欠場した。

今回の優勝スピーチを聞いていても、若さに見合ったチャーミングさを感じさせながらも、素晴らしい落ち着きがあり、しっかりしたコメントだった。
この投稿のタイトルには、「静かなすごみ」という表現を使った。私は、そう感じた。
彼女の中のはっきりとした成長によって、明らかにすごみも拡大してきた。まだ23才の大坂、彼女が憧れたセリーナウィリアムズと同じように、今後の彼女は、すごみを増しながら勝ち続けるチャンピオンになっていくのではないかと期待している。
#大坂なおみ

2021年02月20日

定置網、農業遺産に!

氷見市の定置網が、日本農業遺産に選定された。
残念ながら世界農業遺産候補には選ばれなかったけれど、数年越しの関係者の皆様の努力が実った結果で、大変に大きな意義のある素晴らしいことだと思う。
210220魚々座の網.jpg

実は私は、介護のために東京でのサラリーマン生活を一年繰り上げて定年退職した後に、数年間、定置網をテーマにした公共施設に関わり、毎日定置網の魅力をお客様にお話したりメディアを通したPR発信にもつとめていた。色々厳しい事情のある施設だったので、かなりストレスの高い仕事で、大病を患い死にかけたこともあったが、それでも今回のニュースは、なんだか我がことのように嬉しかった。

写真は、私が携わった施設に設置されている定置網を縮小した展示物の写真である。世界的建築家である手塚貴晴氏のアイデアにより、海の中にある定置網の状態をできるだけ忠実に再現しようという画期的なもので、吊るされた網は、模型ではなく本物の漁網メーカーに協力してもらって作ったいわば本物をミニサイズにしたものなのだ。日本国内で他にこのような大規模な定置網の展示例はないと思う。

氷見市は、越中式定置網発祥の地で、実に400年もの歴史がある。江戸時代には、なんとワラで編んだ定置網が使われていた。
氷見沖には、30基近い定置網が設置されており、ブリやカマスからイワシ、そしてマグロまで、年間160種類ほどの魚種が水揚げされる。この魚種の豊富さは、全国の漁場の中でも傑出しているという。しかも漁場から水揚げする市場までの移動時間が30分前後で行き来できるので、獲った魚は新鮮である。市場も海水を使った魚の洗浄や優れた製氷技術などによって、美味しい魚をそのまま出荷できる環境を整えている。

氷見の漁業関係者の方々の多くの努力によって、400年の間に網の形式が改良され、小魚と大きな魚の入る部屋を作ったり、水揚げする網の部分を分けるなど、非常に優れた構造を生み出し現在に至っている。
定置網は、海洋資源を取りすぎない魚に優しい漁法で、魚が回遊して入ってくるが、けっこう出入り自由の網なので、実は網に入った2割から3割の魚しか漁獲しない。残りの7割はまた海に帰っていく。海洋資源に優しいという点では、SDGs思想の先駆けでもあるのだ。

SDGsのムーブメントとコロナVの流行など大きな動きによって、定置網の持つ意義もあらためて評価されるべき時代に来ていると思う。海に囲まれた島国日本は、海と環境に対してずっと愛情を持ち続けてきた国民である。そうした思いのひとつが、氷見の定置網として形になっているといえる。

オリンピックの行方はわからないけれど、地球環境と食環境を考える必要性は以前yりもはるかに高まっている。そうした中で、日本農業遺産に選ばれた意味はこれまでよりもはるかに大きいと思う。氷見市の関係者の皆さん、本当におめでとうございます。

#日本農業遺産 #定置網














2021年02月19日

最新ベッドマット導入

昨日、介護ベッドをリースしている会社に、父用の新しいベッドマットを設置してもらった。マットの内部に、空気を入れるチューブがいくつも入っていて、プログラムによってチューブの圧力を細かく変えられるというもの。
210219DSC_0207.JPG

実は、3ヶ月ほど前から、父の床ずれが急激に悪くなってきたため、ケアマネジャーが、この電動マットを強くすすめてきたので、今回使ってみることにした次第。
父は、仰向けの状態のままで寝ることが多く、ほとんど寝がえりをしない。自分で体を動かすことは多少できるのだが、現在では、ほぼ同じ姿勢で寝ている。
床ずれができてからは、オムツを替えた時など1日に1〜2回、横向きにさせて30分ほどそのままにするようにしていたが、なかなか追いつかない。

このマットは、利用者の体重に合わせて、中にあるチューブの加圧を自動的に変えるという構造で、一定時間がたつとベッド内のチューブごとに圧力のかかり方が細かく変化して体の各部にかかる力を変えるという仕組みによって、床ずれの起きるのを防ぐという優れモノなのである。
空気を送り圧力をコントロールするユニットとマットのセットだが、担当の女の人が運べるくらいの重さで、ベッドにのせたら、あとはコンセントにつないで電源を入れるだけ、というくらい簡単な準備で手軽に利用できる。15分くらいで設置が完了した。あとは、使い方の説明や注意事項を聞いておしまい。

ケアマネさんから勧められたときは、体の下でもぞもぞ動くというのは、父が嫌いそうだなと思い、しばらくは「考えておきます」と保留にしていたのだが、父の床ずれの状態を見ていると、試してみるか、という気持ちになった。
幸い、加圧の変化は非常にゆるやかなので、父は全く気にならないようだ。まずは第一関門クリア、というところか。

加圧変化のプログラムは、なかなか細かく動作する設定で、電動ベッドの上半身部分を起こすと、おしりの部分にかかる体重が当然増えるので、その時には、ヘッドアップ対応というモードに自動的に切り変わり、おしり部分の圧力を強くして下半身が沈みこまないように自動調整する。
体重など体の圧力を感知するセンサーや、コントロールプログラムの開発、送り出す空気量の可変技術などなどものづくりの技術革新というのは、本当に素晴らしいとあらためて感心する。

これで床ずれの状態が少しでも改善してくれると嬉しいのだが。

#床ずれ防止マット













2021年02月18日

波乱の国際運動会

女性蔑視の舌禍事件で退任した国際運動会の組織委前会長の後任選びには、様々な方の名前が候補として上がっていたが、結局橋本オリンピック担当相に決定した。
210218組織委会長.jpg

女性が選ばれるというのはあるだろうな、と思いつつも、橋本氏は現職大臣でもあるので、正直、私は山下氏に決まるのかなと思っていたが、やはり女性を起用することで国際的な批判に対して日本としての姿勢を見せるということは大きかったのかもしれない。もちろん橋本氏は、国会議員としてのキャリアもすでに長く、担当大臣も務めておられるわけで、選手としての実績も含めても大変素晴らしいお方だろうと思う。まあ結果的には納得できる落着というところか。
あるメディアでは、山下氏は森氏の発言に対して何も意見を言わなかった点がネガティブな評価になったと書かれていたが、さてどうなのだろう。これからしばらくは、候補者選びにかかわる憶測話などが、週刊誌やワイドショーを彩ることになるのだろう。
橋本氏は会長職と大臣を兼務することはできないので大臣を退任することになるが、後任の大臣には、丸山珠代氏が就任予定とのこと。

それにしても、この国際的な運動会、いやスポーツの祭典については、私個人的には中止すべきであると思っている。まあそれは、名もない年金老人のたわごとなのでさておき、本当に実施するのかどうかの最終判断は、おそらく3月頃になるのだろう。その最終判断に際しては、橋本新会長が大きな責任を担うことになる。森氏の発言に関しても手のひらを返すかのようにネガティブな発言に変わったジュネーブのお偉い方は、団体の財源を考えても今更中止というお考えはないようだが、突然発言を翻して中止を勧告することもあり得ないことではないだろう。とはいえ、橋本氏は担当大臣として一貫して開催の考え方を表明してきているから、彼女が開催中止という結論を出すのは可能性が低いかもしれない。

巨額の金が動くこの祭典に関しては、「もはや止められない、止めては困る」、という方々が、世界中に大勢いらっしゃる。いわばブレーキを踏めない列車のような状態である。
勇気ある知事は、聖火リレーの実施を取りやめる決定を発表した。ワクチン接種がすすんでいるとはいえ、コロナウィルスの猛威が世界中でおさまっていないこの段階での開催には、とてつもない国際リスクがつきまとう。
開催であれ中止であれ、日本国民が納得できるようなものになることを願う。

#組織委会長  #橋本聖子














2021年02月17日

ワクチン接種始まる

猛威をふるうコロナウィルスに対する人類のカウンターパンチ、ワクチン接種が、今日から日本でも始まり、マスコミが一斉に報道をしていた。
まずは医療従事者から接種開始ということで、接種を終えた看護師さんやお医者さんたちにカメラが向けられコメントを録っていた。曰く、「インフルエンザよりも痛くなかった」、とか「打ったあと30分たっても痛みはない」など前向きな感想が聞かれた。
210217DSC_0199.JPG
(映像はNHKニュース画面)

関係官庁や医師会とも協議のうえで、取材される病院を選定しマスコミにリリースを流してきちんとしたPR計画にそって行われたと思われるが、やはり医療関係者がこうしたコメントをしたことはとても大きな意味がある。

私は65歳を越える前期高齢者なので、早めに接種できる対象者の一人である。従って、接種する医療機関などの準備体制が無事に整えば、おそらく4月から接種を受けることができることになるはずである。
正直のところ、ものすごい早さで製造され臨床試験も決して十分とはいえない中でのワクチン接種だけに、副反応のことなども報道されていたので、打つのは、しばらく様子を見てからにしようかなと考えていた。おそらく私と同じ気持ちの人は多いのではないかと思う。
しかし、医療従事者がこうして前向きに接種し、痛くもないし副反応もない、と白衣を着たお医者さんや看護師さんがおっしゃると安心感は強まる。
失礼ながら、バイデン大統領が接種したのと同じように、菅総理がカメラの前で接種してコメントしても、猜疑心が先に立ち、信頼感もやや薄くなるのではないかと思う。それが、看護師さんたちが、いかにも納得した様子で接種後の感想を語ってくれると安心感が違う。クーポンが届いたら早めに打とうかな、という気持ちになった。

気になるのは、ファイザー、アストラゼネカ、モデルナのどのワクチンに当たるのかということだ。今のところ、有効性については、ファイザーとモデルナの有効性が、94〜95%と言われており、アストラゼネカはそれよりも少し低いようだ。ワクチン自体の仕組みも各社で異なる。
日本では現在、モデルナから5000万回、ファイザーとアストラゼネカからはそれぞれ1億2000万回の、合計2億9000万回ぶんのワクチンが政府によって確保されるといわれている。どれが良いのかは難しいところだが、おそらくワクチンを選ぶことは出来ないのではないかと思う?(もし選べるのならすみません)しかし、選べと言われても素人には判断が難しい、メッセンジャーRNA(mRNA)というのやらウィルスベクターワクチンやら、何しろ開発中のものも含めて数種類もやり方があるらしい。私の個人的な印象は、ファイザーなどmRNAのものが、いわばプログラムのコピーを注射するだけだから、「ナマ」を入れるより体に悪くないのでは?、というなんの根拠もない感想を持っている。(笑)
ともあれ、痛みもないし、これで安心できます、と明るく語る看護師さんの様子を見て、前向きな気持ちになった人は多いのではないかと思う。

高額な価格でいちはやくワクチンをまとめ買いしたイスラエルでは、既に9割くらいの国民が接種を終えているというし、欧米での接種も日本より1ケ月以上早く進行している。以前、「ワクチンナショナリズム」という話について投稿もしたけれど、日本向けのワクチンが、品薄になったりしないことを願っている。

#コロナウィルス  #コロナウィルスワクチン













2021年02月16日

介護とコロナウィルス

数週間前、心当たりのない弁護士事務所名が書かれた封書が届いた。何だろう?と訝りながら開くと、利用していた訪問介護サービスの破産に関する連絡文書であった。それは初めて見るもので、自分が破産当事者ではないにしても、なかなかに衝撃的な印象であった。
210216DSC_0094.JPG


昨年の秋頃に父が体調を崩した時から、訪問看護を利用し始めた。父が危険な状態だった時に、自宅での点滴が必要となり、医師の指示によって数日間看護士さんに対応頂いた。その方が非常にてきぱきとして印象が良かったのと、多少落ち着いたとはいえ父の容態が心配でもあったので、しばらくの間訪問看護で来ていただくことができないかとかかりつけ医に相談したところ、可能とのことだったのですぐにケアマネさんにお願いした。
後日看護サービスを契約するために、看護士さんと一緒にその会社の経営者も来訪された。社長は、まだ30代の青年で、この会社を始めて間もないという。正式契約後3ヶ月ほどサービスを利用し、週一回看護士さんに来てもらってメディカルチェックなどをしてもらうことが、いかに心理的安心感につながるかを実感していた。

しかし、年が明けてすぐにその会社が倒産してサービスをやめることになったという思いがけない知らせが届いた。コロナウィルスの関係で、利用者が減り経営不振に陥ったという。
ニュースでも、介護関係の施設で利用者の減少によって経営不振になっている施設が多いということは見聞きしていたが、まさか自分の利用しているところでもそれが現実になるとは思ってもいなかった。

昨日は、デイサービスの日だった。朝、いつもの担当者から迎えの時間を変更したいという電話があった。迎えに来た時に、彼曰く、コロナの関係で利用者が減ったので人員を削減し、人員シフトの組み換えなどが発生したためだという。ここでもコロナウィルスの影響が忍び寄っているのだ。
「やはり、どこの介護施設でもそういうことが起きて、経営がきびしくなっているのかな?
お宅は、ぜひ頑張って下さいと社長に言っといてね・・・」冗談ぽく言ったつもりだったが、担当者は返事を返さず、父の車いすを押して車に向かった。彼の無言は、別に深い理由があってのことではないと思うが、もしこのデイサービスがなくなったら、我が家にとっては本当に大きな打撃となる。

おそらく、今、日本中でこうしたことが起こっているのだということを、あらためて実感した。
ファイザーのワクチンが認可され明日から接種が始まるけれど、介護現場を救えるワクチンは、残念ながら、存在していない。

#介護とコロナ  #介護サービス

2021年02月15日

足元を見る

ヤフーのトップ画面を見ていたら、リーガルが希望退職者募集という見出しが目にとまった。リンクをクリックすると「リーガル、100名の希望退職募集=在宅浸透で革靴不振」とある。在宅勤務が、革靴の売り上げにも影響を及ぼした、というところにちょっと驚いた。

リーガルは、老舗の靴メーカーで、IVYやトラッドファッション好きにとっては、高級な神ブランドであった。私と同年代の人には、今でもずーっとリーガルだけを履いているという人もたくさんいる。
この見出しを見て、ブルックスブラザーズのお店が閉店したニュースを思い出した。どちらも、オーセンティックなファッションの基本を教えてくれた憧れのブランドである。ブルックスと同様に、やはり客離れなのか?と心配したが、在宅勤務が原因ということは、これもまたコロナVの影響ともいえるかもしれない。歩かなくなると靴も減らない?というわけでもあるまいが、ビジネスシューズがあまり必要ではなくなったということなのだろうか?
210215リーガル.jpg

画像のロゴは、たぶん今は使われていないが、我々にとってリーガルブランドはこのデザインだ。現在のロゴは、もっとすっきりした現代的なものに変わっている。ファッションも今では様変わりして、若いサラリーマンなどでは、トラッドファッションを見かけることは少なくなったように思う。
私と同年代の人は、今でもかたくなに同じようなテイストの洋服を着ている人が多い。若い人の中でもシンプルでトラッドテイストの普段着を着ている人を見かけると、実はユニクロだったりする。
しかし、ユニクロというのは、実はトラッドな味わいのある服が中心である。柳井さんは、昔からバリバリのトラッドファッション好きである。だから、彼がコントロールするブランドは、当然その味わいを反映した服になっている。ユニクロが登場した頃には、オーセンティックな服のテイストやルールと、ある程度のクオリティを持っていて安い、というユニクロは、それこそ我々の世代をとらえた。そして、我々が家庭を持って子供ができても、自分の趣味にあったユニクロの服を子供たちにも着せるという流れで、ブランドは生き続けて大きく育っていったのだと思う。今や、親子二代、いや三代のブランドになりつつある。

安くてそこそこの品質であれば、それで良い。ブルックスのトレーナーやシャツと似たような服がユニクロで手に入ると、そちらに流れてしまう。ビジネスシーンに、背中に背負うデイパック型の鞄などが流行りだしたころから、靴も、リーガルのようなしっかりした高級な靴でなく気軽にはけるウォーキングシューズでも良いという自由さも出てきた。かくいう私もその一人で、サラリーマン生活の終わり頃の数年は、黒いウォーキングシューズと、背負うこともできる布バッグで通勤していた。リーガルの靴は正装用の一足だけになっていた。
在宅勤務になるとますますしっかりした靴の出番はなくなってしまったということなのだろうか?
もっと本質的な市場の変化もそこに潜んでいるのではないか、という気もしてブランドの行方を心配してしまう。

その昔、寄席などの木戸番と呼ばれる人たちや、旅館の玄関で靴を預かる人たちは、履物を見ただけで客の品定めができたという。しかし、先の見えない時代になって、足元だけでは、品定めも未来予測もできなくなってきている。足元を固める靴メーカーのニュースは、先行きの見えない時代の象徴でなければ良いのだが・・・

#リーガル












検索
最新コメント
タグクラウド
プロフィール
ドミノセブンさんの画像
ドミノセブン
プロフィール