昨年の秋頃に父が体調を崩した時から、訪問看護を利用し始めた。父が危険な状態だった時に、自宅での点滴が必要となり、医師の指示によって数日間看護士さんに対応頂いた。その方が非常にてきぱきとして印象が良かったのと、多少落ち着いたとはいえ父の容態が心配でもあったので、しばらくの間訪問看護で来ていただくことができないかとかかりつけ医に相談したところ、可能とのことだったのですぐにケアマネさんにお願いした。
後日看護サービスを契約するために、看護士さんと一緒にその会社の経営者も来訪された。社長は、まだ30代の青年で、この会社を始めて間もないという。正式契約後3ヶ月ほどサービスを利用し、週一回看護士さんに来てもらってメディカルチェックなどをしてもらうことが、いかに心理的安心感につながるかを実感していた。
しかし、年が明けてすぐにその会社が倒産してサービスをやめることになったという思いがけない知らせが届いた。コロナウィルスの関係で、利用者が減り経営不振に陥ったという。
ニュースでも、介護関係の施設で利用者の減少によって経営不振になっている施設が多いということは見聞きしていたが、まさか自分の利用しているところでもそれが現実になるとは思ってもいなかった。
昨日は、デイサービスの日だった。朝、いつもの担当者から迎えの時間を変更したいという電話があった。迎えに来た時に、彼曰く、コロナの関係で利用者が減ったので人員を削減し、人員シフトの組み換えなどが発生したためだという。ここでもコロナウィルスの影響が忍び寄っているのだ。
「やはり、どこの介護施設でもそういうことが起きて、経営がきびしくなっているのかな?
お宅は、ぜひ頑張って下さいと社長に言っといてね・・・」冗談ぽく言ったつもりだったが、担当者は返事を返さず、父の車いすを押して車に向かった。彼の無言は、別に深い理由があってのことではないと思うが、もしこのデイサービスがなくなったら、我が家にとっては本当に大きな打撃となる。
おそらく、今、日本中でこうしたことが起こっているのだということを、あらためて実感した。
ファイザーのワクチンが認可され明日から接種が始まるけれど、介護現場を救えるワクチンは、残念ながら、存在していない。
#介護とコロナ #介護サービス
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