自動運転には、その技術レベルに応じて、区分が設定されている。レベル1からレベル5までの5段階で、レベル1と2は、あくまでドライバーが運転しその運転を支援する自動運転ということで、レベル3からレベル5は、システムが運転する自動運転車というものになっている。
つまり、レベル3から上は、運転する主体が人からシステムになるということだ。ひらたくいうと、ドライバーが運転しているけれど、ちょっとだけステアリングから手を放しても車線をキープしてくれるなど「自動運転技術がドライバーをフォローしてくれる」というレベルと、ドライバーが運転しなくても「システムが運転を主体的にひきうけてくれる」というレベルの違いである。
これまで発表されてきた自動運転機能搭載車は、レベル2までの車だったが、今回は、自動運転システムが主体性を持つこともできる初の市販車ということになる。つまり一段階新しい次元に入ったということだ。時速30q以内、つまり渋滞中などであれば、ドライバーがスマフォを見ていても違反にならないという。これはかなりの驚きだ。そしてその次元に踏み込んだのが、日本の自動車メーカーの中では、運転する楽しさを常に主張し続けてきた本田宗一郎さんの意志を受け継ぐホンダであったことが、私にとっては、非常に印象的でもあった。
車は、人が操るべきものだと私は思っているし、自動運転システムが主体性を持つことには今もって、個人的には抵抗感が強い。しかし、ホンダが自動運転の発表で説明したように、安全を追求するものとして自動運転があるということは、少し理解ができた。
今、世界中の自動車メーカーが、ガソリンエンジンから電気自動車に転換しようとしている。石油は有限資源であり、地球温暖化などのことを考えても、これは、やむを得ない事だとは思う。しかし、以前も書いたけれど、ガソリンエンジンの持つ魅力と文化が消失してしまうことには、やはり寂しさを感じてしまう。
20代から30代にかけて、壊れそうなポンコツ欧州車を何台か乗り続けてきた。(あ、正確には今も乗り続けている(笑))ガソリンポンプが壊れたり、ガソリンタンクのフィルターにさびなどのゴミが詰まってエンジンが息切れしてとまりそうになったり、といったトラブルも数多く経験した。目白通りの真ん中で、車が止まり、自らの手でクルマを押して脇にどけたこともある。
しかし、いずれも思い出深く愛すべき車たちだった。私が免許を返納するまでは、経過措置を含めて、たぶん古いガソリンエンジン車には乗っていられるのではないかと思っているが、さて、その先にはどんなクルマ社会が待っているのだろうか?
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