タラは嫌いではないが、少し新鮮でなくなると、すぐにアンモニア臭がしてくるので、それほど積極的には買うことがないかもしれない。それから、父の食べられるものが限られてきたので、実質私一人で食べる食材が多くなり、3人前や4人前の家族向けの量で売れらる事の多いものは、どうしても手が伸びにくい。タラも同様で、量の多い家族向けのパックが中心なのだが、今日買ったタラは、やや小ぶりの2切れパックで、これなら私一人でも食べられる。
帰宅して、鍋に水をはり、昆布を入れて1時間ほど置いておく。白菜を刻んで、豆腐も切って、あとはタラを食べやすい大きさに切って入れて煮た。典型的なタラチリである。
そもそもタラチリは、比較的アクの出にくい白菜などの野菜と豆腐とタラを、昆布を入れた鍋で煮るというのがやはり王道のようで、今夜はまさにそのパターンであった。
少しずつ煮えてくる鍋のアクをすくいながら、何年ぶりのタラチリかな?と考えていたが、たぶんサラリーマン時代に飲み屋で食べて以来か、父と暮らし始めた最初の頃のように思うので、短く見ても5年前、サラリーマン時代からであれば8年前ということになる。
そんなことを、考えている間にタラチリが出来あがった。(タラチリの隣の器は玉こんにゃくの甘辛煮である。)私オリジナルのレモン酢とだしつゆをあわせたポン酢モドキで頂く。
美味しい!あいにく富山で水揚げされたものではなかったけれど、臭みがなかったので美味しいだろうと思ったが、まさに正解。昆布出汁とタラとが一体となった味わいの深さをしみじみと楽しんだ。父にも、タラの身をほぐして、さらにみじん切りにして、食べさせた。白身魚好きの父も旨いと言いながら食べてくれた。
今日はバレンタインデー。恋人たちや、家族の間でもチョコレートがやり取りされる夜であろう。そんな夜に、タラチリで一杯やっている人は、きっと少ないに違いないが、まあそれも一興である。食事を終えて、いつものように、チョコレートをかじりながらウィスキーをちびちびと楽しんだ。
#タラチリ #バレンタインデー
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