世論調査大手ユーガブは7日までに、世界17カ国でイタリア料理のさまざまな食べ方の是非を尋ねた調査結果をツイッターで公表したという。
その調査によれば、イタリア人にとって最も容認しがたいのが、なんと「パスタにケチャップをかけること」。「容認する」が7%、「容認できない」が実に89%にも上ったというのである。つまり、日本で人気のナポリタンは、イタリアでは邪道だというわけである。
調査は昨年11〜12月に米国やアジア、中東、欧州諸国などで実施されたというが、残念ながら日本は対象に含まれていない。
(写真は私が作ったナポリタン)
そもそも、ナポリタンは、日本生まれの料理である。そのルーツは、横浜のホテルニューグランドで、かつてGHQが接収していた時代に、米兵に向けたパスタ料理として、トマトソースのパスタを作ったのがオリジンだと言われている。この話は、テレビ番組で見たこともある。しかし、あのニューグランドだけに、パスタをケチャップであえたものではなく、実はちゃんとトマトソースを作って和えたものらしい。それが、いつの間にか、ウィンナや玉ねぎを炒めて、ケチャップであえた大衆的なパスタ料理になった。その変化にはおそらく喫茶店文化が関わっているようだが、これには諸説あるようだ。私も、新橋で、ナポリタン発祥の店というところでナポリタンを食べたこともある。
まあ、イタリアでは容認されていないけれど、良いではないか。日本人は、世界の料理を独自に「編集」して、日本料理に変える天才的な国民なのだから。ラーメンしかり、カレーライスしかり、そして、ナポリとはあまりかかわりのないナポリタンも。これらの食べ物はいずれも「日本オリジナル食」なのだ。
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