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2020年10月16日

沙流川中流の釣行で身体ごと流される



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 季節の深まりか魚の活性が鈍る

 北海道でこの秋一番の冷え込みとなった10月15日、本流でのウェットフライを目的に沙流川の中流域に赴いた。
 今年の沙流川水系への釣行は、10月1日以来2回目。前回は二風谷ダムに流れ出る支流でヤマメを狙った。
 今回の目的地はその出会いからさらに上流の竜門橋下流。ベンケイワナイ川やペンケロップ川などの、舌の噛みそうな支流が流れ出る場所を選んだつもりだったが・・・。
2020y10m15d_205524260.jpg 
 何しろ初めてのポイントで、この中流域の釣果情報はネットぐらいしかない。そこでアンテナに掛かったのが平取町岩知志近辺のポイント。
 地理院地図とグーグルアースを眺めながら、「ならば、それよりも上流にある竜門橋から釣り下れるのでは」と、行ったこともない場所なのに、期待を募らせる。

 前回の沙流川支流は、到着まで2時間半を要して5時半に着いた。今回もそのつもりでいたが、日高自動道は午前6時まで厚真インターから先は工事のために通行止め。
 仕方なく、到着時間を7時に変更して札幌を5時に出発した。
 今回は、前回のような複数の町道や農道などのない1本道。迷う心配はなかったが、日高富川インターから目的地の竜門橋までは、7時の到着予定が、結局7時半に延びるほど遠かった。
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 そして竜門橋下の流れは、上流にある岩知志ダムが放水を止めているために枯れ沢状態。
 支流の流れ出る場所を探していると、竜門橋から3キロほど戻った地点に水力発電所。この下流はザラ瀬気味の単調な流れだが、水量が豊富で川幅も太くウェットフライには最適。

 水深は深いところでも1メートル半ほどか。川に立ち込み、流芯目がけてウェットフライを送り込む。しかし、アタリのない時間が刻々と過ぎていく。
 そして、入渓地点から500メートルほど釣り下って、ようやく流れの変化する場所が表われた。

 ここで何とか1匹でも、と流芯に向かって足を進める。立ち込んだ場所の水深は50センチもないはずだが、川底に大きな岩が隠れていた。
 流芯近くの流れは早く、そして水圧も強い。そこで岩に足を取られたものだから、ひとたまりもない。強い流れにもまれて、身体ごと下流に押し流された。
 ようやく立ち上がれたのは、足を取られた場所から7メートルほど下流。幸い、竿は握ったままで流されなかったが、身体は胴長を通して下着までビシャビシャ。
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 普通、これほどのアクシデントならば、車に戻って衣類を乾かすなどの対応が当たり前だろう。しかし折角ここまできたのだから、とずぶ濡れのまま釣り下ることにした。
 幸いこの日の天気は晴れで、陽の出ている時は寒さを感じなかった。ただ、ここまでして魚が出て来なかったら最悪だろう、と自虐的な独り言。

 態勢を立て直して、再びあのポイントにウェットフライを流し込む。すると、ようやく小さなアタリがラインを通して伝わってきた。
 何度目かのアタリの後、ようやく手元まできたのは10センチほどのヤマメ。このサイズのヤマメが先ほどからフライを悪戯していたようだ。
 再び釣り下がると、これまでよりも大きなアタリがきた。派手なジャンプを繰り返して上がってきたのは、ガラのない20センチ強の虹鱒だった。
 ここから下流は、何の変哲もないザラ瀬が続いている。そして陽が陰り、気温が急速に下がっていく。
 堪えていた身体の寒さも限界にきて、車に戻ることにした。そして、ヒーターを利かせて身体と衣類を乾かす。

 衣類が乾いたのを見計らって、今度は前回釣行した支流の上流に向かった。
 この支流も、前回よりは増水気味で濁りも入っている。淵を形成する対岸に渡るのも一苦労。その淵から飛び出たのは、10メンチに満 たないヤマメと25センチほどの痩せた岩魚。どうも今回は条件が悪かったようだ。それとも、水温の低下で魚の活性が鈍ってきたのか。
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 帰りしな、「今一体何が釣れているのか」を探るために苫小牧東港に立ち寄った。フェンス前には、20人近くの釣人が竿を出していて、サビキやルアー、投げ竿、フライなど、おもいおもいの釣りに興じていた。
 港内にはサヨリが入ってきているようで、それを追ったフクラギの姿もフェンスの上から確認できた。
 ジグを用いている人は、その40センチほどのフクラギを何本も上げていたが、これから冬に向かいアメマスの回遊も始まるのだろう。

写真@沙流川・竜門橋下流にある発電所下の流れAここで沈没を味わったB前回入った支流の上流を攻めたが・・・C今回の釣果は虹鱒と岩魚だけ
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2020年10月09日

雨で増水の尻別川上流でウェットフライ



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 渇水が解消された支流はポイントが復活


 休日の10月8日の釣行先は、10月1日に赴いた沙流川本流やその支流、あるいは鵡川支流などの日高のヤマメポイントを考えていた。そうした中で、知り合いが京極に近い尻別川で尺ヤマメをヒットさせたとの話。
 
 京極近辺のポイントにはよく出かけているが、そこは大型虹鱒はともかく尺を越えるヤマメはそう簡単に釣れるような場所ではない。しかし、実際に尺ヤマメを手にしたと言うのだから、大型ヤマメは棲息しているのだろう。
2020y10m08d_151852604.jpg 
 結局10月8日は、この話に乗せられて尻別川上流に釣行することにした。
 尻別川への釣行は、今年5月からの渓流釣行で最多の5回。余市川や白老近郊河川を大きく上回っているが、釣果と言う面ではここまで満足のいくものを得られていない。

 尻別川には月に1回のペースで釣行してきたが、今年は目標の尺越えヤマメには程遠い釣果が続いてきた。
 6回目となる今回はそれなりの釣果を期待していたが、午前5時半に到着したポイントは前日の雨で増水気味。それに、濁りが加わるという最悪のコンディション。
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 水嵩の増す川に立ち込んで何とかポイントの中州に辿り着いたが、強い流れでドライフライは難しそう。なので、濁りに強いコントラストの大きなウェットフライを流すことにした。
 この場所では尺に近いヤマメを上げたことがあり、中型の虹鱒もよくヒットしたが今回はどうだろうか。

 ウェットフライを流芯に乗せたあと、瀬脇にスウィングさせて魚を誘う。白波を立てる流芯に対して、瀬脇は水深もあり穏やかな流れが作られている。濁りさえなければ魚の溜まるポイントとなるだろうが、ウェットフライにはまったく反応がない。

 下流に下りながらフライを流すが、1時間が経ってもラインから伝わる手ごたえはない。
 ウェットフライは、強い流れに負けて底を探ることができないようだ。ならばビーズヘッドニンフではどうだろう、と瀬脇に投じた。
 
 すると、1投目なのにラインがグイグイ引っ張られる。そして魚は1メートルほどのジャンプを2回3回と繰り返した後、ランディングネットに収まった。やはり虹鱒だったが、尺に欠けるサイズ。これでモチベーションは高まったが後が続かない。
 この場所で3時間ほど粘ったが、今回は他の場所も考えていたのでここで移動することに。
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 次に向かったのは、更西橋下流の長い平瀬の続くポイント。この場所は過去に実績はないが、増水で平瀬に魚が溜まっているのではとの期待から。しかし、いつも多くの釣人の入っている場所はかなり厳しいと再認識して再度の移動。
 次の場所は、夏に渇水の影響が大きく表われる尻別川支流。今回のまとまった雨でポイントが復活した可能性を求めて入渓した。
 その支流は思っていた通り、夏と比べて水嵩が倍ほどに増して流れ出しや落ち込み、小さな平瀬や作られていた。

 入渓した場所はザラ瀬が続いて魚の気配は感じられなかったが、少し釣り上がると曲りの入った平瀬や流れ出しが姿を見せる。その流芯脇から、ドライフライに飛びついたのは20センチ越えの岩魚。
 この渓流では虹鱒とヤマメ、それに岩魚が棲み分けして棲息しているが、年々虹鱒の勢力が増してきており、ヤマメの数は少なくなってきた。ただ、2年前に25センチ前後のヤマメがヒットしたことがあるので、尺ヤマメの可能性も捨てきれない。

 釣り上がる毎に虹鱒のアタリが増えてくる。それも、流れ出しや落ち込みと言った通常のポイントではなくザラ瀬から。
 いつも渇水で悩まされているこの川の魚たちは、水深のないザラ瀬でも生きていく術を身に着けたのだろう。
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 ヤマメがヒットしたのは入渓から1キロほど遡行したポイント。10センチほどの小さなサイズだが、虹鱒と岩魚しか出てこなかっただけに少しホッとする。
 が、脱渓予定の1.5キロ地点までに釣れたヤマメはこの1匹だけ。虹鱒は22、3センチから15センチまでの10匹、岩魚は20センチと17センチ、15センチの3匹。
 狙いのヤマメは低調だったが、魚影はかなりの濃さ。増水によるポイントの回復がこの背景にあるのだろう。


写真@前日の雨で増水した尻別川上流部Aここではウェットフライに泣き弱の虹鱒が1匹ヒットしただけBいつも渇水に悩まされる尻別川支流。今回はまとまった雨でポイントが回復したようだCここでヒットした岩魚と虹鱒

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2020年10月03日

沙流川支流をウェットフライで釣り下がる



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 ヤマメの濃さは実感できたが型ものは・・・

 10月最初の釣行先は平取町近辺の沙流川支流。最近の釣行は小さな渓流が多く、流れが多様で平瀬の少ない場所ばかり。必然的にドライフライの出番が多くなり、ウェットフライを使うケースがほとんどなかった。
 なので、次回の釣行は思う存分ウェットフライを泳がせられる河川を、と考えていた。
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 そして、知人から聞いた最近の沙流川での釣果。日勝峠に近い上流で50センチオーバーの虹鱒や、型もののアメマスを連続ヒットさせたという。
 自分の狙っているヤマメの型ものが出るポイントではないらしいが、その下流や支流では尺ヤマメの可能性もあるだろう、とネットでポイントを検索。その結果、二風谷ダムに流れ出る支流のひとつに目が行った。

 そこは流域が長く、河原が広くて川も太いところから、ウェットフライを用いるのに最適だろう。そして何よりも、ヤマメの魚影が濃いということが決め手となった。
 沙流川本流の釣行は、5〜6年前の初春に遡上アメマスを狙って河口で竿を出したことはあるが、その上流はもとより支流への釣行は全くない。今回はどのような釣果になるだろうか。

 そうした不安と期待を胸に10月1日の釣行がスタート。現地の状況が全く分からないために、午前5時の到着を目標に午前3時に札幌を出発。
 前もって国土地理院の地図を用意。それにカーナビを併用して走行していたが、現地が近くなる毎に道が入り組んで迷ってしまった。
 それでも少し遅れたが、5時半に現地の目的の橋に到着。
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 早速橋の上から川を眺めると、河原の広さは想像通りだが。ずっと奥まで浅いザラ瀬の続く流れ。岩や倒木は無く、魚の溜まりそうなポイントが見えない。しかし、ウェットフライを流すには好適だ。肝心の魚影はどうだろうか。

 橋の下の幅10メートル、水深30センチほどの流れにウェットフライを投じる。すると、一投目からラインを通して微かなアタリが伝わってくる。グイグイ引っ張るのではないために、小魚が悪戯しているのが分かる。

 こんなに浅いザラ瀬からでも、簡単にアタリがくるほど魚影は濃いようだ、と少しホッとする。が、最初にヒットしたのは、用いたウェットフライには不釣り合いの10センチほどのヤマメ。
 釣り下る毎に、20センチにも満たない岩魚も姿を現すが、肝心の型ものは出てこない。
 下流に下って300メートルほど行った、曲りの流れだしポイントで少しサイズアップ。それでも平均15センチほどで、最長でも20センチ弱と目的の型ものとは程遠い。
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 当初は下流に架かる3キロ先の橋まで釣り下る計画だったが、その半分まできてもザラ瀬の景観は変わらない。相変わらず小さなヤマメのアタリは続くが、これ以上下っても釣果は見えている、と諦めて脱渓することに。
 
 今回は僅か2キロ弱の釣り下りだったが、それでも20匹近くのヤマメと3匹の小型岩魚がヒット、魚影の豊かさは感じられた。
 もともと、ポイントの分からないまま入渓したことが間違いだった。地図上では太い流れが上流20キロ近くに渡って続いている。
 もし今度来ることがあったら、ヤマメの棲息する最上流域まで足を延ばそうと思う。

写真説明@目的地の橋の下からザラ瀬の続いた流れを見渡すA所どころにこうしたポイントも現れるが、数少ないBヤマメの濃さは実感したがサイズは平均15センチほど。最長でも20センチ弱と型ものは少ない。それに小さな岩魚も


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2020年09月25日

鮭釣りを横目に浜益川水系の渓流へ



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釣り上がる毎に濃くなるヤマメの魚影


 9月24日の釣行先は浜益川で、狙いはいつもの通りヤマメ。この浜益近辺の海岸は鮭釣りで賑わっており、特に浜益川や幌川、群別川、毘砂別川の各河口には平日でも多くの釣人が押し寄せる。
 これに背を向けて向かった先は、6月末に一度訪れた浜益川水系の渓流。その時の釣果は20センチオーバーのヤマメを頭に、同サイズの虹鱒や15〜6センチのヤマメが飽きずにヒットした。さて、今回はどのような状況だろう。
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 今回は、6月末よりもかなり上流の渓流を目指して林道を走行。林道は川に沿って延びており、午前5時半に目的のポイントに到着。この川の上流には、毎年「熊出没注意」の看板が何枚も立てられていたが、今年は見当たらない。
 しかし林道上には、黒く乾いた熊の糞がそこかしこに見られる。看板はなくても熊の存在を身近に感じる。

 浜益川に流れ出る支流は4河川ある。その中でも今回の渓流は、上流までヤマメは棲息するが岩魚はほとんどいない。その代わりに、虹鱒がヤマメと棲み分けしており、どこまで釣り上がってもこの2種が同時に釣れる。
 堰堤や砂防ダムといった、サクラマスの遡上を邪魔する構築物がないためにヤマメの魚影が濃いのだろう。
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 ザラ瀬が上流奥深く続く場所から釣り上がる事にした。ザラ瀬とは言っても、小さな流れ出しや大岩や小岩が点在しており、そのポイントにドライフライを打ち込むと3回に1回は、針がかりしない小さな魚が反応する。
 最初の1匹は入渓地点から50メートルほどいった平瀬から。合せると同時に、空を飛ぶほどの10センチにも満たない小さなヤマメ。先ほどからフライを悪戯していたのはこのサイズだろう。
 入渓から1時間ほどして、ようやく15センチ前後のヤマメのヒットが続く。どうも入渓地点近辺は釣人が頻繁に入る場所だったらしい。
 ある地点では、小さなヤマメと同時に20センチ前後の虹鱒も複数でヒット。黒くサビの入った20センチほどのヤマメも上がり始めた。

 川は次第に水量が少なくなり、川幅も狭くなってきたが、下流と比べると魚の濃さは雲泥の差。手つかずではないが、やはり釣人の余り入らないポイントは魚影が濃く、型も大きい。が、狙っていた尺越えのヤマメは今回も無理のようだ。
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 結局、入渓地点から4時間をかけて2キロほど釣り上がったが、釣果は20センチオーバーのヤマメが1匹に、18センチ、15センチ、10センチ前後のヤマメ10数匹、虹鱒が20センチ前後3匹に15センチ級が3匹。
 釣れた数について不服はないが、目的としているヤマメの型ものは今回も叶わなかった。

 帰りしなに浜益川河口の導流堤に立ち寄った。平日にも関わらず、導流堤には50人近くの釣人が浮きルアーを投じていたが、川を遡る鮭の姿は確認できるのに、見ている限りでは誰の竿にもアタリがきた様子はなかった。

写真説明@ザラ瀬に先に小淵が出現するA黒くサビの入ったヤマメや虹鱒のヒットが続く上流域B浜益川河口導流堤には、鮭を狙って50数人の釣人が集まっていた
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2020年09月19日

夏枯れで本流は厳しくとも渓流は好調



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 余市・白井川上流とその支流に釣行

 9月17日に余市川支流へ釣行した。余市川水系への釣行は7月末以来。前回は、支流の白井川で20センチ越えのヤマメや岩魚を手にした。
 それから一月半が経過、暑い夏を体験した渓流の魚たちは健在だろうか、と期待と不安が半分。と言うのも、本流は水温上昇に伴う夏枯れ状態にあり、直近の釣行先の尻別川では針にもかからない小型の魚しか確認できなかった。
 夏枯れは余市川本流も同じだろうが、山深い沢を源流とする支流では魚影は保たれれているはず、と出掛けた。
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 目的のポイントは、白井川上流に構築されている砂防ダムの下流。ダムの上流はアメマスと岩魚しかいないために今回はパス。目的はあくまでもヤマメの型ものに絞った。

 午前5時半の気温は16度。暑かった8月の釣行と比べると雲泥の差だ。白井川に沿って走る、林道の閉じられたゲートから2q先にある入渓ポイントまで徒歩で行くことに。午前8時を過ぎていれば、ダンプカーや業務用車両が行き交うために心配はないが、この早朝の時間帯は熊が出没してもおかしくはない。緊張感を高め、熊鈴を振りながら現地に向かう。

 数日前の雨が渇水を解消したようで、水量はいつもと変化が見られない。入渓ポイントは大岩がゴロゴロしており、岩陰の落ち込みや流れだし、小さな淵や流れの強い平瀬など多様なポイントが築かれている。
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 現れるポイント毎に#10のフラッタリングカディスを投入、どの場所でもフライをチョイスする反応はあるが、魚が小さすぎて針掛かりはしない。

 初めの1匹は、50メートルほど遡行した流れ込みから平瀬に替わったポイントから。体の中心に黒い錆の入った20センチほどのヤマメだった。「今日は型ものが期待できるかも」と喜んだのも束の間、それから1時間ほど遡行しても1匹もヒットしない。
 ようやく上がった2匹目は同じようなサイズの岩魚で、それから再び沈黙状態が続いた。

 こんな支流でも夏枯れの影響が残っているのか、と疑心暗鬼になっていると支流の流れ込が姿を現す。この支流は、前回の釣行で魚影を確認できたが、小さすぎて針がかりはしなかった。

 今回も落ち込みの底に小さな魚は見えるが、やはりフライが大きすぎてヒットしない。それでも遡行を続けると、前回到達できなかった小滝と、その上流にある小さな淵が姿を現した。
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 小滝の釜から、小さな魚が浮きあがってフライをチョイス。何回かそれを繰り返したのちに12,3センチほどのヤマメがヒット。そのすぐ上の平瀬からも同じようなサイズのヤマメが。
 そして瀬脇にからも、15、6センチの岩魚がヒットした。

 本流との合流地点からすぐ上のポイントは、釣り上がるために魚影が薄くなったのだろう。しかし、ここまで釣り上がる人が少ないせいか、遡行するほどに魚影は濃くなる。ただ、型がそれほど変わらないのは川の規模の問題では。

 本流から遡行を始めて1時間半ほど経過、上流は山岳渓流の趣からザラ瀬に変わり、再び岩だらけの山岳渓流へと変化を繰り返す。帰りの時間を考えると、これが限界では。

 川からかなり高い位置に林道が走っているはず。本来はその崖を昇って、林道を歩いて入渓地点まで戻ることが一番楽だが、熊への警戒心から遡行した川を下ることにした。
 支流を釣り下りながら、白井川本流との出合まで戻るが、本流の上流にある砂防ダムまで釣り上がる気力がなくなり、本流を下って入渓地点まで戻った。
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 この日の5時間にわたる釣行では、20センチほどのヤマメが1匹、同サイズの岩魚が3匹に12、3センチのヤマメが10匹、そして15センチほどの岩魚が3匹とそれなりの釣果はあったが、型ものヤマメは今回も見放された。

写真@白井川上流にある淵A白井川本流ではサビの入った20センチほどのヤマメと、同サイズの岩魚しかヒットしなかったB白井川に流れ出る支流の渓観。小滝や淵が連続して姿を現すCこの支流は小型のヤマメと岩魚が相次ぎヒットした

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2020年09月11日

尻別川上流を5時間かけて釣り下る



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 釣果は多いが型ものの姿は見えず

 前日の雨により渇水気味の流れが解消されたのではと、9月11日に2週連続で尻別川本流に釣行した。前回9月3日の尻別川は寒別橋の上下流で竿を出したが、完全な坊主状態で慌てて支流に逃げた。
 支流では、型は小さかったもののヤマメがコンスタントにあがり、本流での不振を何とか挽回することができた。
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 今回の釣行ポイントは前回よりもかなり上流。川幅が狭くて浅瀬が多い反面、中流域よりも魚影の濃い流れが点在する。いつもはドライフライで遡行したあと、ウェットフライで釣り下るというケースが多い。
 しかし今回は、初めからウェットフライを選択、起点の橋から下流の橋まで、約4キロメートルを釣り下ることにした。

 入釣地点は曲りの入った淵が連続していて、大物を予感させる。そのためか多くの釣人が入っていて、魚影は見かけとは違いかなり厳しい。なのにこの場所に入ったのは、前日の雨により魚の活性が進んだのでは、との思惑から。
 実際にこれまでも、雨の後の釣人の入っていないタイミングで、そこそこの型のヤマメや岩魚を上げたことがあった。

 11日は午前5時に現地に到着、前日の雨の影響はどうだろうかと川の流れを見ると、増水した後はあるが濁りはなくコンディションは悪くはない。
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 問題は、多くの釣人が入ったことでどれだけ魚がスレているのかと、魚がどれだけ抜かれたのか、ということ。
その懸念は現実となり、この場でのアタリは全くなかった。

 それでもいつもは、ヒットはしなくても頻繁に小さな魚のアタリはあった。今回それもないということは、前日も雨に関係なく釣人が入ったのだろう。100メートルほど続いた絶好のポイントを釣り下がると、浅いザラ瀬の続く流れが現れる。

 いつもはここで引き返すが、今回はザラ瀬にもウェットフライを打ち込みながら、釣り下がることにした。入釣地点から500メートルほど下った水深のある平瀬でこの日の1匹目がようやくヒット、上がったのは10センチほどのヤマメだった。
 これを機に、同じような型のヤマメのヒットが続く。ルアーや餌釣りでは難しい、極端なザラ瀬からもアタリが。
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 下流に向かって2キロメートル地点で、まるで当水路のように川の流れが2つに分かれた。その落ち込み口で20センチ強の虹鱒もヒットした。
 入釣地点から3キロメートルほど下った、岩盤底の浅い流れでも10センチ前後のヤマメがヒットするが、型ものはいない。
時間は8時を過ぎて気温が急上昇、なのに到着地点の橋はまだ見えない。
 雲が厚くて、直射日光が刺さない分だけ救われたが、汗が滝のように噴出し、胴長の中はびしょ濡れ。

 何とか気力を絞って釣り下る。しかしヒットするのは、相変わらず同じような型のヤマメだけ。この時期は型ものは難しいのだろうか。
 ようやく脱出地点の橋が姿を現したのは午前10時半、約4キロメートルの釣行距離を5時間半かけて走破したことになる。
 ここまでの釣果は10センチ強のヤマメが10数匹に、10センチ以下が5匹、それに20センチ越えの虹鱒が1匹。
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 到着地点の橋の下流にもここぞというポイントが点在しているが、体力的に限界にきている。ここから川沿いの道路を1時間かけて戻ったが、車に戻った段階で足がつるほどの疲労が押し寄せてきた。
 夏の釣行は体力勝負だと、今回あらためて感じた。

写真@多くの釣人が入る尻別川上流の人気ポイントだが、魚影はかなり薄いAB平瀬とザラ瀬が交差する下流の流れC今回の釣果は10センチ前後のヤマメが17〜20匹に、20センチほどの虹鱒


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2020年09月04日

濁りが解消しても厳しい釣果の尻別川



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 熊を警戒しながらの支流でヤマメが順調


 8月末に降った雨で河川の渇水が解消されたとの期待から、9月3日に尻別川上流に釣行した。
 元々は余市・白井川支流を計画していた。この支流は白井川本流以上にヤマメの濃い川だが、今年に入ってまだ一度も釣行はしていない。
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 白井川の支流の中では、あまり目立たない分、釣人も入っていないだろう、との目論見もあった。
 だが釣行日の二日前に、行きつけのフライフィッシング専門店で「この前降った大雨の濁りが消えた京極付近で、ヤマメが好調だった」「尺ヤマメも釣れた」と、たまたま居合わせた客が尻別川での釣果を話しだした。

 今年の尻別川釣行は苦戦続きで、ヤマメはこれまで20センチ余りが最長。なので、数はともかくサイズアップができるならば、とその話に乗せられて急きょ行先を尻別川の上流に変更した。

 今回のポイントは、過去に泣き尺のヤマメをヒットさせた寒別橋付近。午前9時から10時にかけてラフティングがうるさい場所だが、その前に切り上げることにして、午前5時の日の出とともに川を漕いで中州に渡った。

 水量は前回釣行の6月と比べると幾分少ないが、若干濁りが入っておりドライフライは難しそう。試しに、早瀬脇に#10のカディスを打ち込んだが、小魚の反応さえない。
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 ウェットフライも、濁りに合わせて派手目なソフトハックルを使用。
 流れに乗せて、スウィングさせたあとに逆引きを繰り返すが、まったく反応がない。ここでは小一時間ほど粘ったが、結局一度のアタリもないまま下流に移動。

 ポイントとしては、ザラ瀬気味のこの下流の方が意外性があり、昨年は尺越えの岩魚や虹鱒がウェットフライにコンスタントにヒットした。
 だが、ここも小さなアタリが数回だけ。多分、足元を群れになって泳いでいるヤマメの新子だろう。
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 仕方なく、尻別川下流に流れ出る支流のひとつに入ることにした。
 この支流も今年初めての釣行だが、昨年までの釣行では20センチ前後のヤマメや岩魚、尺越えの虹鱒など、安定した釣果に恵まれた。

 だからと言って、通い詰めたりしなかったのは、「熊出没」の看板が至る所に立てられるほどの危険地帯だから。周りにはトウキビなどの畑が多く、それを狙っての出没らしいが、川に降りた熊と鉢合わせする可能性はかなり高い。

 それを承知で入渓することにしたが、いつもの「熊出没中」の看板が今回は見当たらない。それでも、突然出没してもおかしくない場所なので、熊鈴を振り鳴らし、身構えながら遡行を開始した。

 この渓流には低い堰堤が数多く設置されていて、堰堤の落ち込みや流れ出しがポイントとなっている。実際に、今日の初ヒットは3つ目の堰堤の下から。10センチにも満たないヤマメで、ドライフライのアントにきた。

 何基めかの堰堤を乗り越えて現れた小さな淵で、この日最長となる20センチ前後のヤマメがヒット。その後も子虹鱒や10センチ前後のヤマメがフライにかかる。
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 陽が上空に達して一気に汗が噴出。上流を見ると、堰堤が終わってザラ瀬が続いている。ここから引き返すことにしたが、とても川に沿って走る農道を歩く気持ちにはなれなくて、ウェットフライを操りながら川伝いで入渓地点まで釣り下ることに。

 このウェットフライにも小型のヤマメや虹鱒がヒット、釣り上がってのドライフライと併せた釣果は12、3匹。尻別川本流の不調を挽回するまでには至らなかったが、魚信を楽しめた分だけ気分は良かった。それに熊とも遭遇しなかったし。


写真@いつも入る尻別川・寒別付近のポイントA尻別川支流の流れ。B低い堰堤が数多く構築されているCこのサイズのヤマメが結構ヒットした


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2020年08月29日

真夏の古平川支流に釣行したが・・・



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渓観は素晴らしいが魚影の薄さを実感

 夏の初めての渓流釣行は、体力と情報力が決め手となるのが今回の古平川でよく分かった。
 新しいヤマメのポイント開拓のために8月27日に向かった先は、名の知られた古平川。
 自分の釣行エリアとしている日高や白老よりも、札幌からはずっと近い距離にある。それにも関わらず、これまでこの川に釣行したのは一度だけ。それも30数年も前の事で、そうした意味では今回が初めての釣行と言っていい。
2020y08m29d_220046407.jpg
 当時はまだ餌釣りを行っていて、入った場所は定かではないが、古平の市街地からそう離れてはいなかったはず。15センチを竿頭に2時間ほどで10匹ほど釣り上げた記憶がある。
 今回はある程度のポイントの情報を仕入れて入渓した。釣行ルートとして、冷水橋から上流の古平川本流と同じ冷水橋を跨ぐ下二股川を検討、結局余り釣人の入っていなさそうな下二股川に入渓した。橋の上から覗く下二股川はいたる所に淵が点在、水量も豊富で魚影の期待が高まる。

 今回はドライフライで釣り上がることにして、期待の大きさから#10のフラッタリングカディスを使用した。
 流れ出しから大渕小渕、そして平瀬から大渕とやけに淵の多い川で、その淵や平瀬を丹念に探りながら遡行した。が、この大きさのフライに懸命にチョイスするのは5センチほどのヤマメらしき新子。
2020y08m29d_220246337.jpg

 当然針に掛かる魚はいない。仕方なく#12のカディスに変更、それでも大きすぎるのか、針にはかからない。ようやくヒットしたのは
 入渓口から500メートルほど上った平瀬から。10センチほどのヤマメだった。その後も小さなヤマメのチョイスは続くが、ヒットするのは最初と同じサイズ。
 こんなに山深い渓流なのに、なぜ小さなヤマメしかいないのか。その答えは、まだ春浅い時期から多くの釣人が入って持ち帰ることから。
 本来は、晩夏から晩秋にかけて成長したヤマメに恵まれるが、この川はその前に釣人によって魚影が一掃されるのだろう。

 結局2キロほど釣り上がったが、型ものは皆無。最近の釣行でこれほどの貧果は初めてかもしれない。
 では、古平川本流はどうだろう、と冷水橋下流にある六志内橋に入渓。
 見事の大淵がすぐ目の前にあり、その流れ込みにドライフライを打ち込む。しかし反応がないので、ウェットフライに替えて、淵に流し込む。が、これにもアタリはない。
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 ただ、淵の底を覗き込むと60センチオーバーの魚が5、6匹群れを成して泳いでいる。それが鮭だとすぐに理解。仕方ないので、その下流に築かれている小さな淵にフライを流し込む。
 
 淵の流れ出しでは大きなライズが発生するが、多分鮭だろう。合せて、鮭の産卵を狙ったヤマメやウグイかもしれない、小さなライズが次ぎ次に発生。その小さなライズに向けてドライフライを打ち込むが、まったく反応しない。
 鮭が遡上している時に、ヤマメや岩魚がフライに反応しないのはこれまで何度も経験してきた。だから、どう粘っても釣れることはない。
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 折角ここまで来たのだからと、帰りしなに古平川河口を覗いてみた。河口では、浮きルアーによる鮭釣りの釣人が4、5人。駐車場にはそれを上回る10数台の車で一杯だった。正午に近い時間のせいか、ヒットシーンは見られなかった。
 鮭が遡上する渓流では、ヤマメや岩魚を狙った釣行はこれから難しくなっていく。

写真説明@冷水橋から下二股川上流域を臨むA淵が相次いで現れるが、型ものの姿はないBフライにヒットするのはこんなサイズのヤマメばかりC古平川河口での鮭釣りの模様。




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2020年08月22日

猛暑の中、浜益北部の渓流でヤマメを狙う



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河口では規制前の浮きルアーで賑わい

 少し古い話だが、8月19日にひと月ぶりで浜益方面の渓流に釣行した。初めは白老や日高、余市などの奥深い渓流を検討していたが、結局予想気温の一番低い浜益地域の河川を選んだ。
 
 ところが19日は、札幌での最高気温が34度を越える猛暑。当然、浜益近辺の渓流も日の出から気温がグングン上昇、初めの渓流を脱渓した午前8時半には24度を越えるほどの暑さとなった。
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 さて、今回向かった先は浜益近辺でもヤマメの魚影が濃い河川として知られる幌川。隣の群別川と並んでヤマメの人気河川となっているが、入渓したのは今回が初めて。
 釣行の機会はこれまで何度もあったが、春まだ浅い雪代時期や渇水の夏場など、入渓するタイミングが合わなかった。それよりも、浜益川本流とその支流への釣行が忙しかったことが大きい。

 幌川は浜益岳を源とする山岳渓流で、上流奥深くまで林道が走っている。ただ、国道から2キロほど入った第2旭橋の上流にある林道ゲートが閉じられている。
 そのため、第2旭橋から入渓するか、橋から8キロほど先のしょかんべつ橋まで、林道を徒歩で行くしか方法はない。
 当然、川を遡行することを選んだが、誰もが同じ場所から入渓するために魚影が薄いだろうと、釣果については期待していなかった。

 橋の下から山岳渓流の趣が漂い、小さな落ち込みや平瀬、肩、流れ込みなどが連続する。水量も2、3日前の雨のせいか豊富な流れで、魚の居着きそうなポイントが多い。
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 夏の渓流の定番、#12のアントを早瀬脇に打ち込むと、10センチほどの魚が川底から浮き出てくるのが見える。が、簡単には針に掛からない。
 ようやくヒットしたのは、それから10分後のこと。やはり12、3センチほどの子ヤマメで、それ以上のサイズは見当たらない。

 入渓口から500メートルほど遡行すると、一段と落差の大きな流れに代る。その奥には、急な崖を瀬にしたゴルジュ状態の淵が見える。こんな場所で大雨に見舞われたら逃げ場はないだろう。そう感じさせるほど荒々しい景色だ。
 そんな場所なのにアタリは逆に遠のく。もしかして、先ほどの落差の大きな落ち込みがヤマメの遡上を阻んでいるのかも。

 そして、気温の上昇で汗が段々ひどくなる。今回はこの幌川と、もう一つのヤマメ河川を計画していたことから、1キロ地点で折り返すことに。
 結局、5時半から8時半の3時間の釣行だったが、釣果は12、3センチのヤマメが6匹と、やはり型ものはいなかった。
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 次に向かったのは、以前入渓したことのある小渓流。思いのほか魚影の濃い川で、前回は15センチ越えのヤマメや尺クラスの岩魚に恵まれた。
 ところがこんなに小さな川なのに、川に沿って走る林道上に釣人の車が点々と。これでは釣りにならないと、少し離れた別の渓流に入ることにした。
 この小渓流に入渓するのは初めてで、どのような魚がいるのか、型はどうなのか、一切分からない。

 二、三戸の集落を過ぎた橋の袂から入渓。川幅は3メートル足らずで、川を覆う草木がフライの打ち込みを邪魔する。2、3日前の雨がなければ渇水が酷かったはず。雨によって作られた落ち込みや肩、平瀬などのポイントに、先ほどと同じサイズのドライフライを打ち込む。
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 打ち込む度に小さな魚が反応する。しかし針には掛からない。ようやくヒットしたのは、幌川よりも小さな10センチにも満たないヤマメ。少し昇っても、それ以上のサイズは見当たらなかった。

 最初に触れたように、この日は猛暑。途中で暑さに根を上げて脱渓した。この日は、何処に行ってもこの暑さから逃れる場所は無かったと思う。
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 海はすでに鮭釣りのシーズンに入っている。昨年、あれだけ多くの釣人が押し寄せた幌川河口がどうなっているのか、寄ってみた。川の流れは昨年のようなプール状ではなく直線化していた。そして誰の姿もなかった。
 さらに、帰宅途中にある浜益川河口の導流堤に立ち寄った。ここは9月から河口規制が敷かれるが、それまで河口での浮きルアー釣りで賑わう。今回も導流堤に沿って6、7人が浮きルアーを打ち込んでいたが、鮭のヒットした場面を見られなかった。

写真説明@A幌川の荒々しい流れと大物の予感がする淵。Bしかし競争が激しく12、3センチほどのヤマメしかヒットしなかったC浜益の北にある小渓流、ここもヤマメ河川だが、D10センチにも満たない小ヤマメだけしかいなかった

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2020年08月15日

アヨロ川と錦多峰川の鮭釣りを見学



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 遡上には早いようで魚影確認できず

 今年はお盆期間の釣行予定はない。だが、例年と同じく鮭の岸寄りの様子を見るために、白老と苫小牧の鮭釣りポイントに赴いた。
 誰かが「鮭釣りは釣りではない」と言っていたとおり、鮭を狙った釣人のあの殺伐とした雰囲気が好きではないために、自らはほとんど鮭釣りを行わない。
 でも、トラウトフィッシャーとして同じ仲間の鮭が、銀鱗を躍らせて上がる姿は一見の価値がある。
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 雨のそぼ降る14日の午後に向かったのは、白老と登別の境にあるアヨロ川河口の導流堤。ここは、小河川ながら鮭のふ化場が設けらている関係から、河口には遡上する鮭が集まる。
 遡上の始まる8月になると、それを狙って多くの釣人がここを訪れる。導流堤の先端は狭くて、精々4人ぐらいしか竿を出せるスペースはない。

 ここに、ピーク時には20人近くの釣人が集まる。いつもは何の取り決めもないのに、釣人のマナーとして代わる代わる交代しながら竿を出しているが、それを破る輩もいる。あるいは場所を独り占めする人も。
 結局、それが嫌でここでは竿を出したことがない。

 それはともかく、この日は雨と強風が災いしたのか、導流堤先端には3人だけ。左側の導流堤先端は波被りの状態のために、右側の導流堤で浮きルアーを投じていたが、見ている限り誰の竿にもアタリはこなかった。

 河口から苫小牧方向のサーフには、投げ竿が幅7、8メートル間隔で林立。たった100メートルほどの砂浜に30本近くの竿が立ち並んでいた。
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 アヨロ川河口から今度は苫小牧方向に移動。途中の敷生川河口でも、雨の中で浮きルアーを用いた釣人が10人近くが竿を出していた。
 ここでの釣果は確認できなかったが、アヨロ川と同じく9月1日から12月10日まで河口規制が始まるので、その間多くの釣人が押し寄せるだろう。

 次に訪れたのは、苫小牧の錦多峰川河口。河口左側に設けられている導流堤の上には、10人近くの人が川に沿って1列に並んでいた。長いタモで遡上する鮭をすくいあげるためだ。

 その右側のサーフには、10人近くの釣人が波にもまれて浮きルアーを遠投していた。その対比が際立った場所で、この時期のいつもの景色だが、「魚は釣るもの」として考える自分には、タモですくいあげるのは釈然としない。

 ここでもまだ遡上はこれからようで、タモにも、浮きルアーにも鮭が掛かった様子はなかった。
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 話に聞くと今年は鮭の当たり年だという。中でもえりも方面はかなり好調のようで、浮きルアーのほか港内でのふかせ釣りでも魚信は絶えないという。

 自分はお盆明けから再び渓流フライを再開する予定。今回の雨で、どれだけ渇水が解消されたのか、を見極めて行先を決めたいと考えている。

写真@アヨロ川河口の導流堤。14日は雨と風のために3人しか竿を出していなかったAその隣のサーフ。竿が林立して、入り込む余地がないB苫小牧の錦多峰川河口。左の導流堤では、遡上する鮭をタモですくい取ろうとする人が10数人。右のサーフでは波を被りながら浮きルアーを行う釣人が、という際立った風景が


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