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2024年12月04日

ケンカは売った方が勝ち?会社編





今回は過去記事「警備員のケンカは
売った者勝ち?」
に関連して、それが
会社レベルになるとどうなるか。



ケンカの下手な警備会社は、現場隊員を
巻き込んでしまう。ならばどうするか
という記事です。



施設物件(特に入札で決まる公共施設)で
地場中小警備会社は、取ったり取られたり。



それだけなら日常茶飯事ですが、相手の
看板施設に手を出してしまう警備会社が
あります。これは恨みを買う。



かつて僕が勤めた警備会社は、相手の
看板施設である、地元市役所を入札で
落しました。



奇襲攻撃とも言える、安い値段で落札。
当時は最低入札価格の設定はありません
でした。



最低入札価格とは、これを下回ると失格に
なりますよ、という金額ライン。これが
なければ1円で取る事も可能です。



法に触れたわけではありませんが、業界の
不文律のようなものがあるのでしょう。
禍根が残りました。



1年後、随意契約であと3年契約できる
はずが、直前の市議会で政治的横やりが。
再度入札になったのです。



落札し損ねた警備会社のお抱え議員が、
仕掛けたのは、想像できます。



入札は勝ちましたが、数年後また政治的な
干渉があった。



今の業者(我々の警備会社)は次回の入札に
参加させないというもの。同じ土俵にすら
上がれない。



こうなると、別会社を作り入札に参加
させなければなりません。入札資格を得る
ために、会社を大きくしないといけない。



別会社での入札は3位に終わり、1位と
2位はともに、地場中小警備会社。



1位の警備会社が辞退しても、2位が
繰り上がる。用意周到な戦略でした。
恐らく、包囲網が敷かれていた。



看板施設を強奪された会社のリベンジとは、
戦略的に我々の会社を弱体化させると
いうもの。



実際、上記落札失敗で
市役所関連のベネフィットの多くは
飛んだと思われます。



そして、もう二度と同じことをする気に
させない釘を刺すためでしょう。



その後、市役所入札は数回ありましたが
奪回はなりませんでした。市役所を抑えて
いた時のような、往年の勢いはありません。



このようなケースは地元でも散見されます。
ケンカを仕掛けてきた方が、最終的には
衰退している。



もちろん会社の方針転換もあったでしょう。
ただその背景にあったのは、リベンジされ
より大きなダメージを負った。



急に会社を大きくしても、反動がある。
無軌道な高望みは、結局衰退するしか
ないのです。



それに振り回される現場隊員たち。
仕事の切れ目が縁の切れ目よろしく、
業界内転職をしていきます。



僕が警備業界を去ったのは、こういう
経営陣のエゴに振り回されるのが
嫌だった、という理由もあります。



会社発展の原動力となった、エース級
事務所スタッフ(おそらく営業職)が
辞めるのも黄信号。



幹部の無理難題に応え、成果を出した
まではいいが、会社として何も
フォローがなく、辞めてしまう。



こうなると、奇襲攻撃でゲットした
占領地を維持できなくなる。



かと言って、ケンカを売った手前
白旗を上げるわけにもいかない。



ライバル会社から包囲網を敷かれ、
一気に衰退するリスクを背負うのです。



これに対処する方法として、現場に付く
警備員になる、と言う方法もあります。



入札で現場施設を取られても、制服だけ
変わって居続ける、という技。



クライアント側の信頼を得ているのは
必須条件です。それと新しく落札した
会社への対応力。



これができるなら、警備業界で長年やって
いけるでしょう。



会社レベルのケンカに巻き込まれても、
したたかに生きる知恵もある。



僕はそんな器用な立ち回りが
出来なかったので、異業同職の
転職を目指しました。



業界内でしたたかに生き延びるか。
それとも見切りをつけ、業界外転職を
するか。



小さな会社はほぼ経営者で決まります。



ざっくり言えば経営者に「徳」が
乏しければ、身の振り方を考えるのも
一考ではないでしょうか。

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亡社のイージス
かつて10年ほど警備業界で従事してきましたが 限界を感じ、同業界を去りました。 今は港湾施設保安職員として、港湾管理業務に従事しています。
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