<個人的な評価:10点中6点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
下記、個人的な感想。
ネタバレあり
設定自体は面白いが、全体的に物足りなさが残る。
邦画特有の感動路線に流れてしまったのが最大の失敗だろう。
もっとミステリーやサスペンスの要素を深めれば、作品としての緊張感や吸引力が増したはずだ。
しかし、この作品はその可能性を自ら放棄したように感じる。
特に、就職活動を題材にしているにもかかわらず、リアリティに欠ける描写が多すぎる。
実際に大企業の就活を経験し、合格した身としては、あの描写がどれだけ表面的か一目瞭然だ。
まるで就活を知らない人間が書いたフィクションに過ぎず、生ぬるいどころの話ではない。設定は良いのに、そのポテンシャルを引き出せない点が歯がゆい。
こうした作品を見るたびに思うのは、日本が映画でもビジネスでもアメリカに勝てない理由だ。
アメリカには厳しい競争の文化が根付いており、それがリアルなストーリーや成功者の多さに直結している。
例えば、トランプ一族のように、家族間ですら激しい競争が繰り広げられる環境がある。
一方で、こうした日本的な「お花畑」の感動物語を見せられると、アメリカのドラマ『Succession』のような、より現実的でシビアな物語に自然と目が向いてしまう。
競争の本質を描いた作品が持つ力を、改めて実感する次第だ。
日本人ではない私には、あまり合わなかったね。