2020年01月06日
新規のWindows10パソコンを職場などのネットワークにつなぐ方法 Ver1909クリーンインストールで検証(まとめ)
Windows 10パソコンを既存のネットワークに接続した時、ネットワーク上に他のパソコンが見えない事、見えても一部パソコンしか見えない事、見えているのに共有フォルダーが開けない事、設定していないパスワードを聞かれる事、または他のパソコンから接続したWindows 10パソコンの共有フォルダーが見えないなど、症状が色々あり過ぎて自分の現象がどれにあたるのかさえ、分からない状態に陥っている人が案外多いようです。
この件に関してはWEB上にいくつもの解決法が挙げられてはいますが、一つの方法だけを見ても解決しない場合の方が多いのです。
原因が一つでない場合が多いので、解決しない場合は一つ一つの設定を確認する必要があります。そこで、新規のWindows 10パソコンを導入した時のネットワークの設定方法を流れに沿って説明してみたいと思います。
設定が完了した状態で、問題が発生してしまっている人は各設定が正しく行われているか、最初から確認をして見て下さい。Windows 10は半年ごと大幅なバージョンアップがあり、その都度セキュリティ関係が厳しく変更になった関係で、最新バージョンで導入した場合と以前のバージョンで導入し、バージョンアップを繰り返した場合では標準の設定が変わってきています。
つまり、色々な状態のWindows 10があることになりますので、同じことをやっても結果が違う事が多くこの辺りが混乱のもとだと思います。
↓↓↓続きをご覧になるにはここをクリックしてください。
現在接続がうまくいかないので症状から、すぐ解決したい方は末尾の「症状別 チェックシート」をご覧ください。対策方法の項目をクリックすれば必要な項目にジャンプします。(ただし、色々やってよく原因が分からなくなってしまった方は、最初から順を追ってチェックした方が良いかと思います。)
なお、今まで上手く行っていたのに、Windows updateを行ったらだめになった場合は「アップデートで他のPCから共有フォルダーが開けない」を参照してください。
セットアップしたばかりのWindows 10のデスクトップには通常「ごみ箱」・「Edge」ぐらいのアイコンしかありませんので、実際に運用する上にはあると便利な「PC」と「ネットワーク」のアイコンを追加しておきましょう。
今回は新規にセットアップを完了したWindows 10パソコンを既存のネットワークに接続する方法を解説するので、すでにLANケーブルは接続してあり、IPアドレスも自動または手動で設定してあるものとします。ネットにも接続できる状態でWindows 10のセットアップを完了するとこの状態になると思います。
アイコン追加の方法は
デスクトップの上でマウスの右ボタンをクリックして表示するメニューの中の「個人用設定」を表示させます。(この方法は旧OSの頃からと同じですがVer1909でも使えるようです。)
または「スタート」→「設定」→「個人用設定」を表示させてから、「テーマ」の中の「デスクトップアイコンの設定」で、「コンピュータ」と「ネットワーク」にチェックを入れて「OK」をクリックしましょう。
この時「ごみ箱」には最初からチェックが入っていますのでそのままにしておいてください。「ごみ箱」が表示されていないと非常に不便ですから。
ここでお気づきかと思いますが、この設定項目の中に「コントロールパネル」がありますので、まだコントロールパネルでの設定が必要な方は、チェックを入れておくと便利です。Windows 10はバージョンによりコントロールパネルの表示方法が違いますのでデスクトップにアイコンが表示されていると迷う事もないです。
ワークグループ名を確認する
パソコンをセットアップすると自動でワークグループ名がセットされます。ネットワークグループの中でのファイル共有を行うには、現在のネットワークのワークグループ名と同じにしなければなりませんので新規パソコンのワークグループ名を確認してください。
その方法は、「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システム情報」の順にクリックすると表示される「ワークグループ」に表示されます。
通常はグループ名は「WORKGROUP」になるのですが、メーカー製のパソコンは独自のワークグループ名がセットされている場合がありますので注意してください。
もし、ワークグループ名が違うようであれば変更してください。
その方法は、「システム情報」欄の右端にある「設定の変更」をクリックして「コンピュータ名」タブの「変更」をクリックして表示される画面の所属するグループ欄にワークグループ名を入力してください。
まだネットワーク設定は何も変更してない状態ですが、デスクトップ上に表示させた「ネットワーク」のアイコンをクリックしてみましょう。
当然ですがネットワーク探索は行えない状態ですのでエラーが表示されます。
これは、通常Windows 10でのネットワークプロファイルは「パブリック」の設定されていますので、ネットワーク上のその他のデバイスから隠されていて、プリンターやファイルの共有に使用できない状態なのです。
このエラーが表示されたら「OK」を押してエラー表示を消したらここでは設定変更せずにネットワーク画面を閉めてください。
もし、エラーが表示されない時は「接続プロパティ」はすでに「プライベート」に変更されていますので、接続プロパティの変更は行わなくて結構です。
今回は新規のパソコンを今あるプライベートなネットワークに参加させるのですから、ネットワークプロファイルを変更して「プライベート」にしなければなりません。
そこでまずは、「スタート」→「設定」→「ネットワークとインターネット」をクリックすると表示される「状態」のページを確認してください。
ネットワークの状態の項目が「イーサーネット パブリックネットワーク」となっていると思います。今の状態がパブリックネットワークですのでファイルの共有はできない状態であることが分かります。
そこで変更させるためにはすぐ下に表示されている「接続プロパティの変更」をクリックしてください。
ネットワーク プロファイルが表示されますので「プライベート」にチェックを入れてください。
これでホームネットワークや社内ネットワークなどの信頼できるネットアークに接続するための設定に変更されますのでプリンターの共有やファイルの共有が利用できる状態になります。
ただし、この設定で表示されるパソコンはWindows 10パソコンのようにSMBv2以上に対応しているパソコンだけです。
それ以前のOSのパソコンやNAS・LINAX系OSサーバーなどは見ることができません。ただ見えるようにするだけであれば、Windows 10の標準で無効化されているSMBv1.0を有効に設定すれば表示するようにはなります。(その方法は、あとで述べる SMBv1.0の有効化で行えますが、ここでは先にSMB2以降のパソコンの中身が見えるよう設定を行います。)
この原因として、旧OSやUNIX系のサーバーやNASなどは「サーバーメッセージブロックプロトコル」のバージョンがVer2(SMBv2と省略されます)以降に対応していないことが多いからです。以前のバージョンのSMBv1にはたびたび脆弱性が見つかりその都度対策が行われていますが、Windows 10は脆弱性の少ないSMBv2やSMBv3が搭載されていて、Microsoftでは早期にSMBv2以降に切り替えるようアナウンスしています。そのため初期状態では、SMBv1は無効に設定されています。これがすべてのパソコンが表示されない理由です。
このままではまだ共有フォルダーの中身を見ることはできません
Windows 10だけのネットワークであっても表示されているパソコンの中を見ようとパソコンのアイコンをクリックしてもエラー表示されて見ることができません。
この原因はWindows 10の最近のバージョンではワークグループでのファイルの共有では見ようとするパソコンに自分の(見る側)ユーザー名とパスワードが登録してないと見ることができないような設定になっているからです。見る側のパソコンのユーザー名とパスワードをあらかじめ見られる側のパソコンに登録しておけば自動でログインすることができます。
しかし、新しくネットワークに参加するパソコンのユーザー名を他のすべてのパソコンの共有フォルダーに登録するのは、パソコンの台数にもよるのですが大変な作業です。そこで、通常はサーバーを導入してサーバーの共有フォルダーにだけアクセスを許可するような使い方をお勧めします。
とは言っても、既存のネットワークに今すぐ参加させてすべてのパソコンとファイルを共有したいという場合は、次に述べるワークグループでファイル共有をしている場合の対処方法をご覧ください。
ドメイン管理ではなく、ワークグループでファイル共有を行っている小規模ネットワークで、Windows XpやWindows 7などで、社内ネットワークやホームネットワークを構築後Windows 7やWindows 10に移行してきたネットワークでは1台のパソコンを一つのユーザー名でパスワード無しと言う使い方をしている事がいまだに多いのではないでしょうか。この様なネットワークに新たにWindows 10パソコンを接続してネットワークを表示させて表示されているパソコンをクリックしても「ネットワークエラー」が表示されて中を見る事さえできないことがほとんどです。
これは、SMB(サーバーメッセージブロックプロトコル)が安全でないゲストのログオンを許可しないように設定してあるからです。これが「レジストリー」の中にある項目の「AllowInsecureGuestAuth」です。
レジストリーエディターでこの項目の値を「1」に変更すればパソコン内の共有フォルダーを見ることは可能になります。
その方法は、スタートの横の検索窓に「regedit」と入力すると表示される「レジスリエディター」をクリックするとレジスリエディターが起動します。起動は簡単ですが、この取り扱いは慎重に行ってください。間違えて変更するとパソコンが立ち上がらない事態になる恐れがあります。自信がない方は変更前に「ファイル」→「エクスポート」でファイル名を付けてバックアップを作っておけば、もしもの時に「ファイル」→「インポート」でバックアップファイルを読み込めば元に戻ります。
「AllowInsecureGuestAuth」と言う項目は、相当深い階層に存在します。
「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SYSTEM」→「CurrentControlSet」→「Services」→「LanmanWorkstation」→「Parametsrs」とクリックしていくと表示される「AllowInsecureGuestAuth」の上でダブルクリックすると値の編集が表示されて「値のデータ」を「0」から「1」に変更して「OK」をクリックしたら変更は終了です。この時点ですでにレジストリは書き変わっていますので画面右上の で閉めても変更は有効です。書き換えの確認などは一切してこないところが怖いところです。
最新注意事項
新しいWindows10バージョンではこれが書き換えられない事態が発生中です。「書き換え途中でエラーが発生しました」と表示されて書き換えられない。
解決策は、レジストリーエディタを起動する時「管理者権限」で実行すればよいです。
方法は、「スタート」の横の検索窓に「regedit」と入力して表示される「レジストリエディター(アプリ)」の上でマウスの右ボタンをクリックして表示されるメニューから「管理者として実行」を選んで起動させる。
この件は「https://fanblogs.jp/akitatsu/」にも記載があります。
レジストリエディタを終了してからネットワークに表示しているパソコンをクリックしてください。相手のパソコンのユーザー名とパスワードを聞いてきますので入力してください。共有フォルダーが表示されるはずです。
この時、相手のパソコンにパスワードが設定されていない場合はこれでは見ることができません。この場合は相手のパソコン側でネットワーク共有センターのすべてのネットワークの「パスワード保護共有の欄の「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れてください。
ここでは相手側のパソコンの「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れることに注意してください。
相手のパソコンから新規追加したパソコンの共有フォルダーが見えない時
新規パソコンに共有フォルダーを作ってあることが前提です。
相手側から新規パソコンの共有フォルダーを見る時にも同じことが言えます。
ただし、この場合新規パソコンでは、「プライベート」のファイルとプリンターの共有を有効にしなければなりませんので、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「イーサーネット」→「共有の詳細オプションを変更する」の中の「プライベート」→「ファイルとプリンターの共有」の「ファイルとプリンターの共有を有効にする」にチェックを入れてください。
もしパスワードが設定してないのであれば「すべてのネットワーク」欄の「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れておけば良いことになります。
Windows の状況により「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れてもすぐ戻ってしまって無効化できない場合があります。この時はユーザー名「Guest」のパスワードを空白に設定しなおしてください。
その方法は、スタートボタンの横の検索窓に「コンピューターの管理」と入力して表示される「コンピューターの管理(アプリ)」をクリックして「ローカルユーザーとグループ」→「ユーザー」→「Guest」の上で右ボタンをクリックして表示されるメニューより「パスワード設定」をクリックしてパスワード欄に名にも入れないで「OK」をクリックする。
この設定を行ってからもう一度「パスワード保護共有を無効にする」に変更をしてください。
パソコンのセットアップ状況により「AllowInsecureGuestAuth」という項目がない場合があります。この場合は「Parameters」の何もないところでマウスの右ボタンを押して表示される「新規」→「DWORD32ビット値(D)」をクリックして作成される項目名を「AllowInsecureGuestAuth」として値を「1」に設定して「OK」をクリックしてください。
ネットワークにWindows 10以外のOSやNASなどが接続されている場合は前にも述べたがSMBv1.0を有効にしないと表示されません。セキュリティ的にはお勧めできませんが、限られたネットワーク内ですべての機器をSMBv2対応の物に変更するまでの間と言う事でその方法を上げておきます。
その方法 SMBv1を有効にするには、コントロールパネルの中の「Windows の機能の有効化または無効化」の項目でおこなう事ができます。
この項目を呼び出す一番簡単な方法は、スタートボタンの横の検索窓に「windows の機能の」までを入力するともっとも一致する検索結果の一番上に表示される「Windows の機能の有効化または無効化 コントロールパネル」をクリックしてください。
もう一つの方法としてコントロールパネルを表示してその中から「Windows の機能の有効化または無効化」の項目を選んでも良いのですが、この項目はカテゴリー表示では表示されませんのでアイコン表示に切り替えて探してください。
「Windows の機能の有効化または無効化」を選択すると右のような画面が表示しますので、その中から「SMB 1.0/CIFSファイル共有のサポート」の項目を探してください。
このこうもくの左側には + マークがあります。これはこの項目には中にいくつかの選択肢があることを示していますので、単純に項目の前にチェックを付けると中の項目すべてにチェックを付けたことを意味してしまいます。
今回の場合、中の項目の一つにはチェックを入れたくないので、+ をクリックして内容を表示させてください。
中の項目には
・SMB1.0/CIFSクライアント
・SMB1.0/CIFSサーバー
・SMB1.0/CIFS自動削除
の3つがあります。その中の上の2つ・SMB1.0/CIFSクライアント ・SMB1.0/CIFSサーバー にはチェックを入れて、・SMB1.0/CIFS自動削除にはチェックを入れないでください。この項目にチェックを入れると最初はSMB1.0が働くのに何日か経つと自動で、削除されてしまいます。
削除されても再度項目全体にチェックを入れれば2回目からは削除されないという話ですが、確認してはいませんので、最初からチェックを外しておく方が良いかと思います。
いかがでしたか。今回は新規パソコンを導入した時や、クリーンインストールをした時に参考になるように順序を追って説明してありますが、通常のバージョンアップを行った後につながらなくなった時にも、参考になると思います。やみくもに設定を変更するのではなく、その時の症状がどの状態なのかを見極めて、変更しなければならない理由を理解してから変更してください。
◎今まで正常だったのにWindows10をアップデートしたら、他のパソコンから共有フォルダーが開けない。
原因 アップデートで共有の詳細オプションの「パスワード保護共有」が有効に変更されたため。
対策 パスワードの保護共有を無効にすればよいのだが、この場合変更できなくなっているので、先にGuestのパスワードを空白に設定してから「パスワード保護共有を無効」に設定しなおす。
詳しくは「アップデートで他のPC~共有フォルダーが開けない」を参照してください。
◎ネットワークを表示させると「ネットワーク検索が無効です。・・・・・・・・」というエラーを表示する。
原因 ネットワークの種類が「パブリック」になっている。
対策 「ネットワークプロファイルの変更」で「プライベート」に変更する。
◎ネットワーク表示で一部パソコンが表示されない。
原因1 SMBv1.0が無効化されているので旧OSのパソコンが表示できない。
対策 SMBv1.0を有効化する。
原因2 マスタープラウザがWindows10パソコンになっている。
対策 マスタープラウザを変更する。「ネットワークのパソコンをすべて立ち上げなおしたら一部パソコンが表示されなくなった。」を参考にする。
◎ネットワーク表示で他のパソコンは何も表示されない。
原因1 ワークグループ名が違う。
対策 ワークグループ名を確認して変更する。
原因2 ネットワークにWindows 10のパソコンがない。
対策 ほかのOSのパソコンが見えるようにSMBv1.0を有効化する。
◎ネットワークに表示されているパソコンをクリックすると
「***にアクセスできません」というネットワークエラーが表示されて中身を見ることができない。
原因 ワークグループ共有でSMBがゲストログオンを許可しないように設定されている。
対策 「AllowInsecureGuestAuth」の値を「1」に設定する
◎ネットワークに表示しているパソコンでパスワードが設定されていないのにパスワードを聞いてくる。
原因 この場合は相手のパソコン側でパスワード保護共有を有効に設定してある。
対策 相手のパソコンのパスワード保護共有を無効に設定する。
◎追加したパソコンがほかのパソコンのネットワーク一覧に表示されない。
原因1 ワークグループ名が違う。
対策 ワークグループ名を確認して変更する。
原因2 追加したパソコンのネットワークの種類が「パブリック」になっている。
対策 「ネットワークプロファイルの変更」で「プライベート」に変更する。
◎他のパソコンネットワークに表示されている新規パソコンをクリックするとエラー表示で中が見えない
原因 追加したパソコンの「プライベート」欄のファイルとプリンターの共有がしないになっている
対策 追加したパソコンの「プライベート」欄の「ファイルとプリンターの共有する」にチェックを入れる
◎他のパソコンのネットワークで表示されている新規パソコンをクリックするとパスワードを聞いてきて開けない。
原因 追加した新規パソコンのパスワード保護共有を有効に設定してある。
対策 追加したパソコンのパスワード保護共有を無効に設定する。
◎パスワード保護共有設定が無効にできない。
原因 原因ははっきりしないがWindows updateのバージョンにより発生するようです。
対策 ユーザー名「Guest」のパスワードを空白のままで再設定する。
◎NASの共有フォルダーをクリックして正しいユーザー名・パスワードを入力すると「ユーザー名またはパスワードが正しくありません。」と表示されてしまう。
原因 LAN Manager認証レベルが高いため古いNASなどは拒否されてしまうため。
対策 LAN Manager認証レベルをNTMLv2認証からNTLM認証に下げる。
詳しくは「NASの共有フォルダーが正しいパスワードでも開けない」をご覧ください。
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この件に関してはWEB上にいくつもの解決法が挙げられてはいますが、一つの方法だけを見ても解決しない場合の方が多いのです。
原因が一つでない場合が多いので、解決しない場合は一つ一つの設定を確認する必要があります。そこで、新規のWindows 10パソコンを導入した時のネットワークの設定方法を流れに沿って説明してみたいと思います。
設定が完了した状態で、問題が発生してしまっている人は各設定が正しく行われているか、最初から確認をして見て下さい。Windows 10は半年ごと大幅なバージョンアップがあり、その都度セキュリティ関係が厳しく変更になった関係で、最新バージョンで導入した場合と以前のバージョンで導入し、バージョンアップを繰り返した場合では標準の設定が変わってきています。
つまり、色々な状態のWindows 10があることになりますので、同じことをやっても結果が違う事が多くこの辺りが混乱のもとだと思います。
↓↓↓続きをご覧になるにはここをクリックしてください。
現在接続がうまくいかないので症状から、すぐ解決したい方は末尾の「症状別 チェックシート」をご覧ください。対策方法の項目をクリックすれば必要な項目にジャンプします。(ただし、色々やってよく原因が分からなくなってしまった方は、最初から順を追ってチェックした方が良いかと思います。)
なお、今まで上手く行っていたのに、Windows updateを行ったらだめになった場合は「アップデートで他のPCから共有フォルダーが開けない」を参照してください。
下準備
セットアップしたばかりのWindows 10のデスクトップには通常「ごみ箱」・「Edge」ぐらいのアイコンしかありませんので、実際に運用する上にはあると便利な「PC」と「ネットワーク」のアイコンを追加しておきましょう。
今回は新規にセットアップを完了したWindows 10パソコンを既存のネットワークに接続する方法を解説するので、すでにLANケーブルは接続してあり、IPアドレスも自動または手動で設定してあるものとします。ネットにも接続できる状態でWindows 10のセットアップを完了するとこの状態になると思います。
アイコン追加の方法は
デスクトップの上でマウスの右ボタンをクリックして表示するメニューの中の「個人用設定」を表示させます。(この方法は旧OSの頃からと同じですがVer1909でも使えるようです。)
または「スタート」→「設定」→「個人用設定」を表示させてから、「テーマ」の中の「デスクトップアイコンの設定」で、「コンピュータ」と「ネットワーク」にチェックを入れて「OK」をクリックしましょう。
この時「ごみ箱」には最初からチェックが入っていますのでそのままにしておいてください。「ごみ箱」が表示されていないと非常に不便ですから。
ここでお気づきかと思いますが、この設定項目の中に「コントロールパネル」がありますので、まだコントロールパネルでの設定が必要な方は、チェックを入れておくと便利です。Windows 10はバージョンによりコントロールパネルの表示方法が違いますのでデスクトップにアイコンが表示されていると迷う事もないです。
ワークグループ名を確認する
パソコンをセットアップすると自動でワークグループ名がセットされます。ネットワークグループの中でのファイル共有を行うには、現在のネットワークのワークグループ名と同じにしなければなりませんので新規パソコンのワークグループ名を確認してください。
その方法は、「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システム情報」の順にクリックすると表示される「ワークグループ」に表示されます。
通常はグループ名は「WORKGROUP」になるのですが、メーカー製のパソコンは独自のワークグループ名がセットされている場合がありますので注意してください。
もし、ワークグループ名が違うようであれば変更してください。
その方法は、「システム情報」欄の右端にある「設定の変更」をクリックして「コンピュータ名」タブの「変更」をクリックして表示される画面の所属するグループ欄にワークグループ名を入力してください。
設定変更せずにネットワークを表示させてみる
まだネットワーク設定は何も変更してない状態ですが、デスクトップ上に表示させた「ネットワーク」のアイコンをクリックしてみましょう。
当然ですがネットワーク探索は行えない状態ですのでエラーが表示されます。
これは、通常Windows 10でのネットワークプロファイルは「パブリック」の設定されていますので、ネットワーク上のその他のデバイスから隠されていて、プリンターやファイルの共有に使用できない状態なのです。
このエラーが表示されたら「OK」を押してエラー表示を消したらここでは設定変更せずにネットワーク画面を閉めてください。
もし、エラーが表示されない時は「接続プロパティ」はすでに「プライベート」に変更されていますので、接続プロパティの変更は行わなくて結構です。
ネットワークプロファイルの変更方法
今回は新規のパソコンを今あるプライベートなネットワークに参加させるのですから、ネットワークプロファイルを変更して「プライベート」にしなければなりません。
そこでまずは、「スタート」→「設定」→「ネットワークとインターネット」をクリックすると表示される「状態」のページを確認してください。
ネットワークの状態の項目が「イーサーネット パブリックネットワーク」となっていると思います。今の状態がパブリックネットワークですのでファイルの共有はできない状態であることが分かります。
そこで変更させるためにはすぐ下に表示されている「接続プロパティの変更」をクリックしてください。
ネットワーク プロファイルが表示されますので「プライベート」にチェックを入れてください。
これでホームネットワークや社内ネットワークなどの信頼できるネットアークに接続するための設定に変更されますのでプリンターの共有やファイルの共有が利用できる状態になります。
ただし、この設定で表示されるパソコンはWindows 10パソコンのようにSMBv2以上に対応しているパソコンだけです。
それ以前のOSのパソコンやNAS・LINAX系OSサーバーなどは見ることができません。ただ見えるようにするだけであれば、Windows 10の標準で無効化されているSMBv1.0を有効に設定すれば表示するようにはなります。(その方法は、あとで述べる SMBv1.0の有効化で行えますが、ここでは先にSMB2以降のパソコンの中身が見えるよう設定を行います。)
この原因として、旧OSやUNIX系のサーバーやNASなどは「サーバーメッセージブロックプロトコル」のバージョンがVer2(SMBv2と省略されます)以降に対応していないことが多いからです。以前のバージョンのSMBv1にはたびたび脆弱性が見つかりその都度対策が行われていますが、Windows 10は脆弱性の少ないSMBv2やSMBv3が搭載されていて、Microsoftでは早期にSMBv2以降に切り替えるようアナウンスしています。そのため初期状態では、SMBv1は無効に設定されています。これがすべてのパソコンが表示されない理由です。
このままではまだ共有フォルダーの中身を見ることはできません
Windows 10だけのネットワークであっても表示されているパソコンの中を見ようとパソコンのアイコンをクリックしてもエラー表示されて見ることができません。
この原因はWindows 10の最近のバージョンではワークグループでのファイルの共有では見ようとするパソコンに自分の(見る側)ユーザー名とパスワードが登録してないと見ることができないような設定になっているからです。見る側のパソコンのユーザー名とパスワードをあらかじめ見られる側のパソコンに登録しておけば自動でログインすることができます。
しかし、新しくネットワークに参加するパソコンのユーザー名を他のすべてのパソコンの共有フォルダーに登録するのは、パソコンの台数にもよるのですが大変な作業です。そこで、通常はサーバーを導入してサーバーの共有フォルダーにだけアクセスを許可するような使い方をお勧めします。
とは言っても、既存のネットワークに今すぐ参加させてすべてのパソコンとファイルを共有したいという場合は、次に述べるワークグループでファイル共有をしている場合の対処方法をご覧ください。
ワークグループでファイル共有をしている場合の対処方法
ドメイン管理ではなく、ワークグループでファイル共有を行っている小規模ネットワークで、Windows XpやWindows 7などで、社内ネットワークやホームネットワークを構築後Windows 7やWindows 10に移行してきたネットワークでは1台のパソコンを一つのユーザー名でパスワード無しと言う使い方をしている事がいまだに多いのではないでしょうか。この様なネットワークに新たにWindows 10パソコンを接続してネットワークを表示させて表示されているパソコンをクリックしても「ネットワークエラー」が表示されて中を見る事さえできないことがほとんどです。
これは、SMB(サーバーメッセージブロックプロトコル)が安全でないゲストのログオンを許可しないように設定してあるからです。これが「レジストリー」の中にある項目の「AllowInsecureGuestAuth」です。
レジストリーエディターでこの項目の値を「1」に変更すればパソコン内の共有フォルダーを見ることは可能になります。
その方法は、スタートの横の検索窓に「regedit」と入力すると表示される「レジスリエディター」をクリックするとレジスリエディターが起動します。起動は簡単ですが、この取り扱いは慎重に行ってください。間違えて変更するとパソコンが立ち上がらない事態になる恐れがあります。自信がない方は変更前に「ファイル」→「エクスポート」でファイル名を付けてバックアップを作っておけば、もしもの時に「ファイル」→「インポート」でバックアップファイルを読み込めば元に戻ります。
「AllowInsecureGuestAuth」と言う項目は、相当深い階層に存在します。
「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SYSTEM」→「CurrentControlSet」→「Services」→「LanmanWorkstation」→「Parametsrs」とクリックしていくと表示される「AllowInsecureGuestAuth」の上でダブルクリックすると値の編集が表示されて「値のデータ」を「0」から「1」に変更して「OK」をクリックしたら変更は終了です。この時点ですでにレジストリは書き変わっていますので画面右上の で閉めても変更は有効です。書き換えの確認などは一切してこないところが怖いところです。
最新注意事項
新しいWindows10バージョンではこれが書き換えられない事態が発生中です。「書き換え途中でエラーが発生しました」と表示されて書き換えられない。
解決策は、レジストリーエディタを起動する時「管理者権限」で実行すればよいです。
方法は、「スタート」の横の検索窓に「regedit」と入力して表示される「レジストリエディター(アプリ)」の上でマウスの右ボタンをクリックして表示されるメニューから「管理者として実行」を選んで起動させる。
この件は「https://fanblogs.jp/akitatsu/」にも記載があります。
レジストリエディタを終了してからネットワークに表示しているパソコンをクリックしてください。相手のパソコンのユーザー名とパスワードを聞いてきますので入力してください。共有フォルダーが表示されるはずです。
この時、相手のパソコンにパスワードが設定されていない場合はこれでは見ることができません。この場合は相手のパソコン側でネットワーク共有センターのすべてのネットワークの「パスワード保護共有の欄の「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れてください。
ここでは相手側のパソコンの「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れることに注意してください。
相手のパソコンから新規追加したパソコンの共有フォルダーが見えない時
新規パソコンに共有フォルダーを作ってあることが前提です。
相手側から新規パソコンの共有フォルダーを見る時にも同じことが言えます。
ただし、この場合新規パソコンでは、「プライベート」のファイルとプリンターの共有を有効にしなければなりませんので、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「イーサーネット」→「共有の詳細オプションを変更する」の中の「プライベート」→「ファイルとプリンターの共有」の「ファイルとプリンターの共有を有効にする」にチェックを入れてください。
もしパスワードが設定してないのであれば「すべてのネットワーク」欄の「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れておけば良いことになります。
Windows の状況により「パスワード保護共有を無効にする」にチェックを入れてもすぐ戻ってしまって無効化できない場合があります。この時はユーザー名「Guest」のパスワードを空白に設定しなおしてください。
その方法は、スタートボタンの横の検索窓に「コンピューターの管理」と入力して表示される「コンピューターの管理(アプリ)」をクリックして「ローカルユーザーとグループ」→「ユーザー」→「Guest」の上で右ボタンをクリックして表示されるメニューより「パスワード設定」をクリックしてパスワード欄に名にも入れないで「OK」をクリックする。
この設定を行ってからもう一度「パスワード保護共有を無効にする」に変更をしてください。
パソコンのセットアップ状況により「AllowInsecureGuestAuth」という項目がない場合があります。この場合は「Parameters」の何もないところでマウスの右ボタンを押して表示される「新規」→「DWORD32ビット値(D)」をクリックして作成される項目名を「AllowInsecureGuestAuth」として値を「1」に設定して「OK」をクリックしてください。
SMBv1を有効にする
ネットワークにWindows 10以外のOSやNASなどが接続されている場合は前にも述べたがSMBv1.0を有効にしないと表示されません。セキュリティ的にはお勧めできませんが、限られたネットワーク内ですべての機器をSMBv2対応の物に変更するまでの間と言う事でその方法を上げておきます。
その方法 SMBv1を有効にするには、コントロールパネルの中の「Windows の機能の有効化または無効化」の項目でおこなう事ができます。
この項目を呼び出す一番簡単な方法は、スタートボタンの横の検索窓に「windows の機能の」までを入力するともっとも一致する検索結果の一番上に表示される「Windows の機能の有効化または無効化 コントロールパネル」をクリックしてください。
もう一つの方法としてコントロールパネルを表示してその中から「Windows の機能の有効化または無効化」の項目を選んでも良いのですが、この項目はカテゴリー表示では表示されませんのでアイコン表示に切り替えて探してください。
「Windows の機能の有効化または無効化」を選択すると右のような画面が表示しますので、その中から「SMB 1.0/CIFSファイル共有のサポート」の項目を探してください。
このこうもくの左側には + マークがあります。これはこの項目には中にいくつかの選択肢があることを示していますので、単純に項目の前にチェックを付けると中の項目すべてにチェックを付けたことを意味してしまいます。
今回の場合、中の項目の一つにはチェックを入れたくないので、+ をクリックして内容を表示させてください。
中の項目には
・SMB1.0/CIFSクライアント
・SMB1.0/CIFSサーバー
・SMB1.0/CIFS自動削除
の3つがあります。その中の上の2つ・SMB1.0/CIFSクライアント ・SMB1.0/CIFSサーバー にはチェックを入れて、・SMB1.0/CIFS自動削除にはチェックを入れないでください。この項目にチェックを入れると最初はSMB1.0が働くのに何日か経つと自動で、削除されてしまいます。
削除されても再度項目全体にチェックを入れれば2回目からは削除されないという話ですが、確認してはいませんので、最初からチェックを外しておく方が良いかと思います。
いかがでしたか。今回は新規パソコンを導入した時や、クリーンインストールをした時に参考になるように順序を追って説明してありますが、通常のバージョンアップを行った後につながらなくなった時にも、参考になると思います。やみくもに設定を変更するのではなく、その時の症状がどの状態なのかを見極めて、変更しなければならない理由を理解してから変更してください。
症状別 チェックシート
◎今まで正常だったのにWindows10をアップデートしたら、他のパソコンから共有フォルダーが開けない。
原因 アップデートで共有の詳細オプションの「パスワード保護共有」が有効に変更されたため。
対策 パスワードの保護共有を無効にすればよいのだが、この場合変更できなくなっているので、先にGuestのパスワードを空白に設定してから「パスワード保護共有を無効」に設定しなおす。
詳しくは「アップデートで他のPC~共有フォルダーが開けない」を参照してください。
◎ネットワークを表示させると「ネットワーク検索が無効です。・・・・・・・・」というエラーを表示する。
原因 ネットワークの種類が「パブリック」になっている。
対策 「ネットワークプロファイルの変更」で「プライベート」に変更する。
◎ネットワーク表示で一部パソコンが表示されない。
原因1 SMBv1.0が無効化されているので旧OSのパソコンが表示できない。
対策 SMBv1.0を有効化する。
原因2 マスタープラウザがWindows10パソコンになっている。
対策 マスタープラウザを変更する。「ネットワークのパソコンをすべて立ち上げなおしたら一部パソコンが表示されなくなった。」を参考にする。
◎ネットワーク表示で他のパソコンは何も表示されない。
原因1 ワークグループ名が違う。
対策 ワークグループ名を確認して変更する。
原因2 ネットワークにWindows 10のパソコンがない。
対策 ほかのOSのパソコンが見えるようにSMBv1.0を有効化する。
◎ネットワークに表示されているパソコンをクリックすると
「***にアクセスできません」というネットワークエラーが表示されて中身を見ることができない。
原因 ワークグループ共有でSMBがゲストログオンを許可しないように設定されている。
対策 「AllowInsecureGuestAuth」の値を「1」に設定する
◎ネットワークに表示しているパソコンでパスワードが設定されていないのにパスワードを聞いてくる。
原因 この場合は相手のパソコン側でパスワード保護共有を有効に設定してある。
対策 相手のパソコンのパスワード保護共有を無効に設定する。
◎追加したパソコンがほかのパソコンのネットワーク一覧に表示されない。
原因1 ワークグループ名が違う。
対策 ワークグループ名を確認して変更する。
原因2 追加したパソコンのネットワークの種類が「パブリック」になっている。
対策 「ネットワークプロファイルの変更」で「プライベート」に変更する。
◎他のパソコンネットワークに表示されている新規パソコンをクリックするとエラー表示で中が見えない
原因 追加したパソコンの「プライベート」欄のファイルとプリンターの共有がしないになっている
対策 追加したパソコンの「プライベート」欄の「ファイルとプリンターの共有する」にチェックを入れる
◎他のパソコンのネットワークで表示されている新規パソコンをクリックするとパスワードを聞いてきて開けない。
原因 追加した新規パソコンのパスワード保護共有を有効に設定してある。
対策 追加したパソコンのパスワード保護共有を無効に設定する。
◎パスワード保護共有設定が無効にできない。
原因 原因ははっきりしないがWindows updateのバージョンにより発生するようです。
対策 ユーザー名「Guest」のパスワードを空白のままで再設定する。
◎NASの共有フォルダーをクリックして正しいユーザー名・パスワードを入力すると「ユーザー名またはパスワードが正しくありません。」と表示されてしまう。
原因 LAN Manager認証レベルが高いため古いNASなどは拒否されてしまうため。
対策 LAN Manager認証レベルをNTMLv2認証からNTLM認証に下げる。
詳しくは「NASの共有フォルダーが正しいパスワードでも開けない」をご覧ください。
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