2019年02月13日
日本人は取り組みやすい!? 米国で大流行のローフードダイエット
肥満の人の割合が多いアメリカで、食べ物を生のまま食べる「ローフードダイエット」というダイエット方法がはやっている。どのようなダイエット法なのだろうか。日本人でも簡単に取り組めるものなのだろうか。
□ローフードとは「raw(生) food(食べ物)」
ローフードダイエットとは、英語の意味の通りで、加熱調理をせずに食べ物を生のまま食べるダイエット方法だ。
アメリカでは肥満度を表すBMI(体格指数)が30以上の人を「肥満」というカテゴリーに分類しているが、CDC(米国疾病対策センター)によると、アメリカでは肥満の人が人口の35%を占めているという。
ちなみに、日本ではBMIが25以上で肥満とされ、その割合は男性で28.7%、女性で21.3%と、アメリカに比べればそれほど多くはないが、30年前の日本人に比べれば、肥満者の割合は1.5倍になっており安心はできない。肥満大国アメリカではやっているというダイエット法をちょっとのぞいてみよう。
□なぜ、ダイエットにローフード、生の食べ物が良いのか?
加熱しない調理法の食事は体を冷やしてしまい、逆に痩せにくいのではというイメージを持つ人も多いかもしれない。ローフードダイエットの考え方はどのようなものなのだろうか。
「酵素」という言葉は聞いたことがあるだろう。人の体内で作られているものには「消化酵素」と「代謝酵素」がある。消化を助けるのが消化酵素。呼吸をしたり筋肉を動かしたりしているのが「代謝酵素」だ。
1日に体内で酵素が作られる量は決まっているので、酵素を食べ物の消化にたくさん使ってしまえば、代謝に使えなくなってしまう。そうなると疲れやすいなどの症状が出る上、代謝が悪いので痩せにくいということになる。
もともと食品には「食物酵素」があり、消化を助けてくれる。ところが、食品を加熱することによって、この食物酵素が壊れてしまうのだ。だから、食物酵素を壊さないために食品を生で食べて、代謝酵素が活躍できる場をできるだけ残そうというのがローフードダイエットだ。
□ローフードダイエット 何をどう食べる?
他のダイエットと違って、ローフードダイエットは単純だ。食べ物を生で食べればいいのだ。
生野菜のサラダや果物なら、いつも食べている人も多いと思う。ローフードダイエットに適している食材は、この他、発芽野菜(かいわれ、ブロッコリースプラウトなど)、ナッツ、そして、納豆やヨーグルトなどの発酵食品だ。また、肉や魚、卵ももちろん生で。
刺し身や生卵を食べる習慣がもともとある日本人には、アメリカ人よりも、むしろ取り組みやすいダイエットなのかもしれない。
□ローフードダイエット、取り組む際には栄養バランスの偏りに注意を
ローフードダイエットを始めるに当たって注意点もある。アメリカのある調査では、79%のローフードダイエット実践者にビタミンB12の不足がみられるということだ。
ただ、ビタミンB12は肉や魚に多く含まれているので、バランスよく食べていれば問題はない。しかし、加熱処理をするとビタミンB12が減少してしまうので、気を付けたいところだ。
また、カルシウムも不足しがちになる。カルシウムが豊富な食品はホウレン草のように加熱して食べたいものが多いからだ。
□ローフードダイエットは無理のない範囲で始めてみよう
全てローフードの食事にするのではなく、これまでよりも生で食べる割合を増やしてみる、そのような感覚でまずは始めてみてはいかがだろうか。
いろいろな野菜や果物をミキサーにかけて作るスムージーは手軽で簡単にできるので、朝ご飯におススメレシピだ。毎日、食事の調理に追われるお母さんたちにとっては、食品をそのまま出せるローフードダイエットは痩せられるというポイント以外にも、調理の手間がないという一石二鳥のちょっとうれしいダイエット法かもしれない。