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2016年09月03日

追悼松山善三「典子は今」辻典子三上寛

「名もなく貧しく美しく」など数々の名作を生み出した松山善三監督が、8月27日に逝去された。

松山監督は、「人間の条件」や「人間の証明」などの脚本も手掛けている。

その松山監督の「典子は今」は、サリドマイドの副作用で障害を負った辻典子さんの半生を描いたドキュメンタリー風の

映画である。そして主演の典子を辻典子本人が演じているのである。

作品の最初で若い女性の足がクローズアップされる。足の指で筆をつかみ習字をするシーンが写し出される。

女性の名は典子。この映画の主人公である。典子は足を器用につかい字を書く。半紙に書かれた文字は希望と

あった。

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昭和37年熊本に誕生した松原典子には生まれつき両手がなかった。母が服用したサリドマイドの副作用で

手に障害を受けたのである。生まれてすぐにわが子と会えなかった母は怪訝に思い看護婦に子に会わせるように

せがんだ。典子に両手がないのを先に知った夫(長門裕之)から典子に両手がないのを聞いて母の春江(渡辺美佐子)

は半狂乱になった。結局このことが原因で夫と離婚した春江は住み込みの看護婦をしながら一人で典子(辻典子)

を育てることになる。

しかし典子には手はなかったが足を器用に使えることを知った春江はなんとか学校へ行かせようと養護学校で

典子と面接を受ける。しかし典子は用足しが一人でできないことを知った教師から迷惑がられて入学を断られて

しまう。その帰り道絶望してあぜ道で二人は泣き崩れた。

だが碩台小学校で面接を受けたとき校長は典子の優れた資質を見抜き入学を許可してくれた。

典子はリレーや算盤、勉強でも健常者の子供にもひけをとらず高校にまで進学したが、将来の夢でグラフィックデザイナーになりたいと思っていたのである。

しかし母親に迷惑をかけたくない思いで、進学をあきらめ熊本市役所の採用試験を受けることにしたのだ。

競争率は激しく26倍にも及ぶものだったが典子は必死で勉強して合格発表の日を迎えたのだが・・・


この映画を見て驚いたのはとにかくその典子の足の器用さである。足でコーヒーポットを使い、顔を洗い歯磨きを

する。これだけでもすごいが足でミシンの針に糸を通して裁縫をするのは神技に見えた。

しかしやはりハンディがあるのは確かでバスがゆれると身体を支えることができないため転んだまま起き上がれな

かったり言うに言えない苦労があったと思う。しかし典子はあくまで明るく前向きでくじけることはないのだ。

いろんな意味で勇気がわく作品であるが障がい者のかかえる苦悩も描かれているいい作品である。

映画の終盤では漁師役で三上寛が出てきたのは、ご愛敬である。しかしこの映画を見るまで知らなかったが


サリドマイドの犠牲者は世界各国におよび死者も相当出ているのである。

辻典子さんは結婚して白井姓に代わり今も元気で健在である。映画の最後に流れる歌を典子さんと三上が一緒

に歌っている。DVDは現在廃盤だが再発を望みたいところだ。

最後に松山善三氏のご冥福をお祈り申し上げます。

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posted by ハヤテ at 16:15| ドラマ
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