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2016年04月01日

「走れメロス」山寺宏一小田和正中森明菜

太宰治原作の「走れメロス」は誰もが知ってる小説だが、この太宰の原作をアニメ化した1992年の「走れメロス」は

いい作品なのに余り知られていない。


監督は、「ルパン三世」や「ムーミン」を手がけたおおすみまさあきで、音楽は小田和正が担当している。

太宰は、ギリシア神話とシラーの詩に題材を求めこの作品を書いたと言う。


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舞台は紀元前6世紀のシシリー島のシラクサ、この地にふらりとやってきた羊かいのメロスは、儀式用の剣や

お金を盗まれそうになったり散々な目にあっていた。田舎者のメロスは狡いシラクサの住民たちのカモになっていたの

だ。

しかし偶然知り合ったセリヌンティウスとは気が合い酒を酌み交わす仲になっていた。セリヌンティウスはシラクサ一の


石工だったがある事件をきっかけにノミを握るのを止めて酒浸りになっていた。メロスの素朴さにセリヌンティウスも

どうやら心を許したようだった。

そんなセリーヌのはなしを聞いているうちに、メロスはセリーヌの作品に興味を持ちセリーヌの作品を展示している

王宮へ忍び込んだ。


だがメロスは儀式用に持っていた剣がアダとなり王暗殺の疑いをかけられる。王に必死に弁明するメロスだったが


死刑を宣告されてしまう。メロスは死刑執行の前に一度故郷の妹の結婚式に出席するために帰らせてほしいと


王に懇願する。王はメロスが帰っている間に身代わりになるものがいたら願いを聞いてもいいと交換条件を

出すが、誰ひとりメロスを信じるものはいなかった。そんなときセリーヌが自分が身代わりになると手を挙げる。

王はメロスの心の動揺を見抜き、メロスは決して帰らないと思って承諾した。

残るひにちは3日の日没までに帰らないとセリーヌは処刑される。自分を信じてくれた友のためにメロスは

必死の思いで故郷へ向かう。しかしなぜたった1回会っただけのメロスにセリーヌは命をかけたのか深い理由が

あった・・・

この作品は、暗い作品が多い太宰文学のなかでは異色のものである。

もし自分がメロスの立場だったらあなたならどうするだろうか。私なら相当悩むかも知れないが、やはり死にたくはない。

そういう意味で英雄にはなれないのだ。

メロス役の声優は、山寺宏一、セリーヌ役は小川真司、セリーヌの恋人役を中森明菜が演じている。

音楽は小田和正と豪華である。作画は沖浦啓之。


名作なのになぜかDVD化されていない。VHSは出ています。

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posted by ハヤテ at 17:04| アニメ
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