アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2018年08月13日

十四日目、あるいはミュンヘンのオウム〈LŠSS2018〉(八月九日)



 木曜日の授業はピルスナー・ウルクエルのCMから始まった。以前紹介したユングマンのチェコ語再興の努力を描いたCMを、先生が教材配布のために作った、クラス共有のメールアドレスに送付しておいたのだ。いやあ暑くて頭が働かなかったし、宿題の映画のダウンロードに時間がかかったしで、イラついていて、気晴らしのようなものだった。見てくれた同級生は楽しんでくれるだろうと思ったし。
 朝学校についたら、フェルディナンドにはあのCM面白かったといわれたのだけど、ユスティナとスロバキアのシモナに見られなかったといわれた。ビデオの形式が合わなかったのだろうか。そうしたら先生がせっかくだから皆で見ようと言い出したのである。さすが、最上級の学生たちで、一番最後のユングマンが「ダンケ」と言ってしまうところもちゃんと理解して笑っていた。こっちは最初に見たときは何がおかしいのかわからなかったというのに。
 好評だったので、機を見て折を見て他のCMも送りつけてやろう。チェコ語とかチェコの歴史を知らないと理解できないCMだけど、この連中ならこちら以上に理解できるはずである。国民劇場の火事を描いた「イェシュチェ・イェドノウ」とかさ。ブドバルの「ボブとデイブ」シリーズもいいかもしれない。言葉的には英語だから面白くないけど、プールに飛び込むとか、アイスホッケーの応援とか少しは涼しくなるかもしれない。

 授業で何をやったか。映画の課題となったシーンの分析はやった。チェコ語には本来「V」や「F」に相当する音がなくて、それがチェコ語にはいったのはドイツ語の影響だという話を聞いたのは、この日だっただろうか。これを聞いて、だから古いテキストでは、パベルが「Pauel」になっていたのかと納得してしまった。昔のチェコ人の名前はパベルじゃなくてパウェルだったようだ。電車で偶然同じコンパートメントに座った二人の会話なんてのもやったなあ。ちょっと設定を固めきれなくて失敗して、アナには悪いことをしてしまった。

 今日の発表の担当は、イタリアのジョバンナ。インコ、オウムなんかの鳥が好きだという彼女は、オウムの出てくるチェコ映画ということで、「Ztracení v Mnichově」という映画について話した。「ミュンヘンでの失踪」とか「ミュンヘンで失われたもの」と訳せる題名から、チェコの歴史に、チェコスロバキアの歴史に大きな傷を残した1938年の所謂ミュンヘン協定についての映画だと思っていたら、実はそうとも言い切れないらしい。
 最初はヒトラーや、チェンバレン、ムッソリーニなんかの出てくるミュンヘン協定を巡るドラマで、主人公は、フランスの首相ダラディエの飼っていたオウムである。少なくともジョバンナの話からそのように理解した。そのオウムがダラディエの発言を覚えていて、「ヒトラーはいい奴だ」とか言うらしい。これはゼマン大統領に対するあてつけなのかなあ。何とかいう当時のチェコのジャーナリストが、「ヒトラーはジェントルマンだ」という記事を書いたと発言して、遺族ともめたりしたのは、映画が公開された2015年より前だったよなあ、多分。

 それで、ミュンヘン協定のときのフランス首相の行動がオウムの発言から明らかになるというストリーかと思ったら、話が突然現在になって、映画を撮影する際に直面した様々な問題が描かれるらしい。トルハークみたいな映画の中で映画を撮影するというストーリーなのかな。他国との共同制作を名目にしてEUから助成金を獲得したのに、他国の他の字も出てこなかったり、資金切れを起こして撮影が中止に追い込まれたりというあたりは、制作に失敗した映画撮影のドキュメントのようでもある。
 「Ztracení v Mnichově」がチェコ映画の賞、「チェスキー・レフ」で何かの賞をとったのは知っていたけど、こんな話だったとは知らなかった。「トルハーク」を思わせるところがあるようだから、見てみたいと思わなくはないのだけど……。監督はペトル・ゼレンカ。「クノフリカージ」という日本人には迷惑極まりない映画を撮った監督じゃないか。次の「サモタージ」でも日本人のカリカチュアが出てきたなあ。この人の作品、「サモタージ」以外はちゃんと見ていないんだよなあ。「サモタージ」のユーモアも、マハーチェク演じる登場人物が、チェコの国家を聞いて、「何これすっげえいい曲じゃん」といって感動するところ以外はいまいち笑えなかったからなあ。

 授業が終わった後、宿題を片付けるために喫茶店に入った。うちだとついついコンピューターに向かってしまうので、教科書や練習問題集から宿題が出たときには、喫茶店でやった方が効率がいいのである。入ったのは以前から気になっていた「V lese」という喫茶店。気になっていた理由は、以前ここにあったウ・バカラージェという飲み屋に通っていたことがあるからなのだけど。
 入ってみたら、子供連れの母親がたくさん来るような喫茶店だった。乳母車が何だいも置かれていて、脱いだ靴も置かれていたからはだしで歩きまわれるようになっているようだ。幸い子供たちがいたのは店の奥のほうの部屋で、板材にするには問題のある木を処理して造られたと思われるテーブルの形はいびつだったけど、宿題をするには支障はなかった。脱いだ靴に気づいたのは店を出るときで、裸足になるべきだったのかとちょっと申し訳なく思った。コーヒーはコドーの方が好みかな。
 こうやって仕上げた宿題の答え合わせは、次の日の授業では行なわれなかった。宿題以外の復習もできたから文句はないんだけどさ。
2018年8月12日17時48分。
 








この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7989296

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。