2018年03月22日
形容詞格変化単数(三月十九日)
チェコ語の形容詞の格変化は、名詞ほど厄介ではない。硬変化と軟変化の区別はあるけれども、それぞれ別の形容詞で、後ろに来る名詞によって硬軟が変わるわけではないし、硬変化も軟変化も語尾は似ていることが多い。その上、複数では三性共通になるものも多い。だからと言って正確に使用するのが簡単になるわけではないのがチェコ語の困ったところである。
ということで、硬変化の単数、男性名詞に付く場合から。例は「starý」を使う。
1格 starý
2格 starého
3格 starému
4格 starý(不活動体)/starého(活動体)
5格 starý
6格 starém
7格 starým
活動体に付く場合と不活動体に付く場合が違うのは、4格だけである。この違いは、男性名詞の活動体は2格と4格が同じで、不活動体は1格と4格が同じだというのに対応している。注意が必要なのは3、6、7格が微妙に違うところだろうか。とりあえず、3格の語尾が「-ému」と母音で終わることを覚えて、6格はその母音を省略、7格は「é」を「ý」に換えると覚えておけば間違いない。
軟変化の場合も男性名詞はほぼ同じで、「jarní(春の)」は以下のように変化する。
1格 jarní
2格 jarního
3格 jarnímu
4格 jarní(不活動体)/jarního(活動体)
※欠けていた「ho」を追加。
5格 jarní
6格 jarním
7格 jarním
4格が活動体と不活動体で違うのは硬変化と同様。気をつけなければいけないのは軟変化では6格と7格が同じになることである。
硬変化の形容詞が、女性名詞に付く場合には、以下のようになる。
1格 stará
2格 staré
3格 staré
4格 starou
5格 stará
6格 staré
7格 starou
覚えておくべきことは、2、3、6格が「-é」、4、7格が「-ou」なるということで、実質的に形は三つしかないのである。注意しなければいけないのは、形容詞は4、7格が「-ou」で共通だが、女性名詞の硬変化はそれぞれ「-u」「-ou」になることである。この違いがあるから格を見分けられるとも言えるけれども、自分が使う場合には負担であることは間違いない。
軟変化は、女性名詞の場合には、1格から7格までまったく変化しない。最初の頃はこの変化しないのが救いのように思えるのだけどね……。
最後は中性名詞に付く場合だが、男性名詞の場合とほとんど同じである。
1格 staré
2格 starého
3格 starému
4格 staré
5格 staré
6格 starém
7格 starým
男性名詞に付く場合と違うのは、1格と同じ形になる4、5格だけで、ほかはまったく同じである。このことからも予想できるように、1格が三性共通である軟変化の場合には、1格と4格が同じになる男性名詞不活動体につく場合の格変化と1格から7格まで全て同じなのである。
共通する形が多いとは言っても、常に対応する名詞の性と格を意識した上で使わないと間違いを連発することになる。意識しても間違えるときには間違えるのだけどね。
2018年3月19日23時。
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